映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
2004年12月
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2004.12.31
  • 加仁湯・二泊三日旅行(3)
     朝、外を見ると人気の少ない野天風呂で「ヌード撮影会」をしているアベックが目に入る。 新婚さんか?
     食事は今日も山菜だが、考えてみると旅館の朝はじつに決まりきったものしか 出ないわけで、この宿は「山盛りの山菜」が朝から供されるのは個性的と誉めて いいのかもしれない。
     こうして何もしない温泉旅行は終わっていく。
     ゲームも何もせず、ただ飲んで食べて温泉入って寝ただけ。有意義である。 携帯電話も電波入らないので、下界で何か起きても分からないし。(一応ケーブル TVはあるけど、なぜか一日中「暴れん坊将軍」を放送している←ウソ)
  • 帰宅は昼前に出て6時頃到着。
     鬼怒川駅まで雪道ドライブしてくれた運転手さん、有難う。
     鬼怒川から電車で帰った私たちは、定刻に帰宅できたけれど、全行程車組みは、 大雪のため高速道路がすべて通行止めで、真夜中の帰宅となったらしい。ナンマイダブ…。
  • 紅白歌合戦
     9.1chサラウンドで見る初めての紅白。
     オープニングで会場の歓声がぶわ〜っと部屋いっぱいに広がった瞬間にドキッとしてしまった。 デジタル放送って凄い。
     今年も「お茶の間審査員」に参加。
     前半は「ハロプロ」を連続投入した赤組がもり上げたが、後半は白組「マツケンサンバ」が 全てだったといってもいいかもしれない。頭の中をあの歌がぐるぐる回って離れない(笑)
     会場の審査員は赤の圧倒的勝利だったが、お茶の間審査員は、全都道府県で白の勝ち。
     まあ、審査の内容には疑問を感じるものの、今年も大画面のハイビジョンで見る 紅白はお祭り気分満点で楽しかった。25インチのTVで見ていた時代には、 「視聴率50%割れでも仕方ないな」と思っていたが、110インチで見ると、本当のお祭り。
2004.12.30
  • 加仁湯・二泊三日旅行(2)
     前夜は三時頃まで飲んで、目が覚めれば今日も雪。
     朝からしっかり食べるが、この宿はとにかく「山菜尽くし」なのである。
     山奥なのにマグロの刺身が出る、なんて無理のあるメニューよりは好感が持てるが、 わずかな川魚か鹿肉etc.以外はとにかく山菜。キノコも含む。絶対血液サラサラに なるような気がするがもう少し体に悪い食品があってもいいような気がする(笑)
     朝食後は昼間で寝る。
     昼飯は「山菜蕎麦」
     このあとようやく活動。歩いて10分くらい下った別の温泉に入る。
     この周囲には5つくらいの宿があるが、それぞれ独自の源泉を持っているために、 宿ごとに泉質が異なって面白いのだ。
     流れる滝と降り積もる雪を見ながらの野天風呂。誠に風流である。でも寒い(^^;
     宿の犬は、雪の中にごろんと寝そべって寛いでいる。(こいつら、寒くないのか…?)
     道々妻をモデルおよびアシスタントにして雪景色を撮影。
     雪は降り続き、もやもやとした描写がはたして吉と出るものか…。
     夜はまた宴会。
     今回は、自分で持ち込んだワイン4本+他の人の1本があり、満遍なく味見する ことに成功。値段は安くても一応厳選ブランドのお持込であるから、こぼさずに 注げないほど酔ったのが、コップいっぱいナミナミと注いでか〜っと飲んだり するのを見ると胸が痛む(^^;; とにかくこぼすのは許さない。そういうやつは 「一回休み」である(笑)
     ともあれ、飲みたいものを飲んだら速攻で睡眠。周囲ではまだまだ続いて いたようだが…。
2004.12.29
  • 地震報道でNHKスペシャル(地球大進化)の再放送の時間がずれる
     「地球大進化」は第7集まであるというのに、今日から留守なのに、もう 年内のNHKの夜の時間帯の録画予定は絶望的である。
     地震の被害者のカウントは、万人単位で日毎に倍増しているので、 通常番組どころではないのはわかるが、今年は大晦日まで災害に邪魔される とは…
  • 加仁湯・二泊三日旅行(1)
     加仁湯は日光、鬼怒川温泉から村営バスと宿の送迎バスを乗り継いで二時間半ほど、 一般車両通行止めの日光国立公園のど真ん中。まさに山奥の秘湯である。
     自宅からは合計6時間。全行程の後半三時間は次から次へと温泉を見送り、だんだん 「加仁湯で無くてもこのへんの温泉でも良いよ」と言いたくなるほど山奥(^^;
     今年は雪が少なかったのに、この日は東京も朝から雪。
     秘湯である奥鬼怒ももちろん雪。気分は出る。でも車組みは覚悟の上(^^; だとしても大変そうだ。
     案の定、その日のうちにたどり着かず鬼怒川でとりあえず一泊という車が出る。
     雪景色の写真が撮りたいなぁと思っていたのだが、こんなに降っていたのでは 外に出るのも難しい。引きこもって部屋の窓からライトアップされた渓谷を 写してお茶を濁すが、遠景は雪でもやもやで使えないな。
     というわけで、本日の8名様は三々五々風呂に入り、宴会に突入していく。
     妻の合唱団の友人たちの集まりだが、声楽家(ソプラノ)の先生も参加しており 濃い話しが聞ける。
     因みに、私はその先生がどのくらい偉い人なのか知らないのだが、 やっぱプロは体格が違う。一回り大きい。
     「お酒を飲まない人は、人生のうち毎日二時間くらいは余分に勉強が出来る」 という話しをしたら嫌われたような気がする(笑)
     ちなみに私は毎日のように晩酌をするが、飲まなければたぶん毎日一本の 映画を見るくらいの時間は増加するはずと思っている。お酒は人生を豊かにする と思うが、飲まなきゃさらに豊かかもしれないと思うのもまた事実だ。
2004.12.28
  • プチ大掃除
     かなり翌年に付けを回す掃除の仕方であった(笑) しかし、年末に大掃除と言う習慣、 寒いし「ごみ収集の期限」は有るし、気分的にはやりたいのだが合理的ではないのだなぁ。  内容がバージョンアップして買いなおしたDVDをまとめて新年会に持っていき、 親戚に進呈することにする。
  • NHKの事前取材
     製作会社のディレクター氏が来訪。インターフォンの向こうの風貌で 「あ、業界の人だな」とわかる。
     内容はカメラが入る前に大体の脚本を書くためのネタあわせという感じ。
     5分で番組を作るためには相当内容は絞り込まないといけないだろうな。
  • 『アマデウス・ディレクターズカット版』DVD鑑賞
     「つんどくDVD」の中からなんとなく『アマデウス』を取り上げて見る。
     通常版を見た時に、モーツァルトが指揮するオケのシーンで、オケの楽員に なったようにぐるりと音が聞こえる部分があって面白いと思ったのだが、 D.C.版ではそこはあまりはっきりと効果が感じられず「おやっ」と思った。
     作品そのものはだいぶ長くなっているはずだが、長ったらしい感じはせずに 面白かった。
     まあしかし、初見の時のようにストーリーやモーツァルトのキャラクターに びっくりする事が無いというのは仕方ないな。
  • GT4購入
     待望のGT4、時間が無くて少しだけのプレイだが、ゲーム本体が プロロジックII対応していて、アンプにつないでプレイすると 周囲の車の音がはっきりと方向性を持って感じる。
     今はまだ乱暴な運転しか出来ていないが、他車とシビアな競り合い をするようなときに、これは相当に面白そうだ。
     画面は期待通りの美しさ。でも早く上達しないと画面がぐらぐらして 酔うなぁ(^^;;
2004.12.27
  • スマトラ島沖大地震〜一夜明けると一万人以上の犠牲者とか…
     津波は目撃者の話では10mとか言っているので、目撃者が死んで残らないほどの 被害が出たところでは、どれほどになったことか…。
     当日の報道ではあまり被害は大きくない(1000人程度)ような話しをしていたが、結局 あまりにも被害が大きくて情報が得られないような状態だったらしい。
     しかし、小さな島ばかりのこのエリアでM8.0以上の大地震が起きたら、どういう災害が起きるか、 そんなのは見なくても想像が付く。だって国土の全体が標高数メートルしかない国だって あるのだから 逃げるところが無いし、ビーチは観光客でいっぱいで避難誘導が正しく出来たかも怪しい。
    (ホームビデオ風の津波の映像があったが、そんなもの撮っている場合じゃないだろう…)
     クリスマス休暇のシーズンということで、欧米の観光客はたくさん居ただろうな。
     もし、12月29日〜1月3日の間のことだったら、日本人観光客も千人単位で死んでいた かもしれない。日本的には不幸中の幸いかもしれない。
  • NHKの番組で直径400kmの隕石が落ちたらどうなるか…というのを見た。
     地上100km以上は宇宙なのだから、400kmというのは、とてつもなく大きいが、 数十億年前にはそのサイズの隕石がいくつも落ちていたらしい。
     で、衝突の衝撃で津波のように地殻が吹き飛び、岩石が蒸気となって地球全体を焼き尽くし、 海はことごとく蒸発する。
     いや〜生きているうちに、こういう天文現象には遭遇したくないものだ(^^;
  • 某国の大統領選挙にからむ「ダイオキシン暗殺未遂事件」のこと
       まったく無法な国があったものだ。
     日本でも今年は異常な事件が多発したけれど、多くは「異常者」による事件。 だが、某国の事件は国家レベルの陰謀だからたまらない。
     それはそうと、今回の被害者の体からは基準値の数千倍のダイオキシンが 検出されたそうなのだが死ななかった
     ダイオキシンは「ごく微量でも死に至る猛毒」というイメージで 従来宣伝されていたが、今回の事件の濃度だとごみ焼却炉の底に溜まった 灰に含まれる ダイオキシンに換算したらスコップでごんごん掘り起こして食べても追いつか ないほどの量らしい。(医学的にも未だに「人間に対する致死量は不明」らしい)
     ちなみに、平均的な人の食品/環境中からのダイオキシン摂取量に換算すると 「4万年分」を飲まされたらしい…。
     そういうわけで、ダイオキシンは確かに毒物ではあるけれど、どうも 世の中の他の化学物質と比較して税金をどばどば投入して対策するような 化学物質であるとは言えない事がはっきりしてきた。
     少なくとも「ダイオキシン対策のために焚き火を禁止する」なんて ことは無意味だといえるだろう。
     結局、スキャンダルの欲しいマスコミと、予算の欲しい研究者、補助金の 欲しい業界、環境団体etc.に踊らされていたんじゃないのかな?
2004.12.26
  • 年賀状製作
     妻がwordでデザインしたのを、PhotoShopで色補正したり 「フチ無し印刷」可能なjpgファイルに再作成。
     印刷結果を見て「なんだか粉っぽい仕上がりね」と言われる。 それは「写真画質の光沢仕上げ」じゃないので、葉書の質感が そのまま見えているのだ。
     ちなみに来年は「戌年(いぬ)」
     何か犬をテーマにした写真を心がけて置くと、次の年賀状に役に立つかな。
     …というわけで、今日も年末行事を消化するので忙しい。
     片付けても片付けても片付かない部屋。理由はわかっているのだが。
  • 新選組!総集編
     年賀状を作っている間に、大河の総集編が始まってしまう。
     一年かけた話を1:15*3話にまとめるのだから、カットが多いのは理解できるが、 つまり「連ドラ」ならではの面白さが詰まっていたんだなぁと思う。
  • クリスマス
     聖夜前後、妻は合唱団の営業etc.で忙しく、一足遅れで我が家的クリスマス。
     しかも「大河」の総集編とかぶってしまった(^^;
     今回のディナーのメインはフランス産ブレス鳥の丸焼き
     結構大きく、肉そのものに濃厚な旨みがあって妻が通販でわざわざ手配しただけ のことはある。
     詰め物のご飯に混ぜ込まれたキノコや栗の旨みも完璧。
     鶏と栗が合うという話は知っていたが、これは病み付きになるな。
     かぼちゃのスープ、アスパラのサラダ、生ハムも旨かった。
     飲み物は、エノテカで買ったタイユバン・セレクションのシャンパン と、赤ワインはシャトー・オー・ブリヨン1994
     これは二本とも極上。(1ダース単位の詰め合わせ通販を買った時に、セットの 目玉ワインとして入れられた 高級ワインをクリスマス用にキープしておいた(^^) 普段は1000円前後の ワインばかり飲んでいるのだから、今日は大イベントだ(笑))
     シャンパンは繊細な泡が立ち、ドライだがドライすぎずにフレッシュな 果実味がゆっくり広がる。
     シャトー・オー・ブリヨン1994は、とても穏やかな味。
     最初に樽の香りに気が付くのだけれど、それはほのかなアクセントに 止まり、優しいぶどうの香りが広がる。
     高いワインは滅多に飲まないのだが、気分が豊かにリラックスするような そういう味わいだなぁ。
2004.12.25
  • オーディオラックの上にピクチャーレール設置。 (写真はハードのページ)
     ラックの天板にごちゃごちゃ置いてあった写真立てを移動。
     なんとなく完成イメージと違うなぁと思っていたら帰宅した妻が 「なんだかごちゃごちゃしているわねぇ」と言った。
     仰るとおりだ。真っ白な壁面をさらしているのもマヌケで締まらない 感じだが、映画のミニポスターを3,4枚だけ飾るというのが 一番サマになるのか。
     壁一面に写真を飾りまくるアメリカのリビングに似てる?と ちょっと言い張ってみたりする(苦笑)
     写真の整理と共に、山積みされた未見のD-VHSテープをソフト室に 撤収。ますます見ないで眠るテープが増える気がするが…
     そんな具合で一日片付けに費やす。ながら見でHDDの消化もね。
  • 『風と共に去りぬ』スペシャルEd.DVD購入
     4枚組みで膨大な特典映像がついている。いつ見られるかなぁ…
  • 「ザ・ピーナッツ メモリーズBOX」CD-BOX購入
     10枚組みでたぶん250曲くらい入っている。CMソングや映画音楽も入っている。 私的キモは、「モスラの小美人の歌が入っている」というのがポイントだが、 小学生の頃、我が家に始めてステレオセットが入ったときのLPのラインナップの ひとつに「ピーナッツ・ベスト」が有ったので、ピーナッツは思い出の歌謡曲で もある。
     コーヒールンバとか、荻野目洋子がカバーした曲など聞くだけでも懐かしかった が、ついに本物とご対面(^^)
2004.12.24
  • 9.1chサラウンド 導入記 〜 360度・シームレスの包囲感を実現せよ 〜
    を掲載。
     これで、TA-DA7000ES導入三部作完結(かな?)
     あとはDD-EX/dts-esソフトの効果バリバリで楽しい作品を紹介する 記事を書きたいものだ。これは気長に書こう。まずは定番ソフトの 再視聴からかな。
  • NHK BS-hiで放送された手塚アニメ『火の鳥』の録画をようやく見終えた。
    (未見のD-VHSが山になっていて凄いプレッシャーに悩んでる(^^;;)
     後半まあまあ面白くはなったけれど、やはり原作マンガのダイジェストに 見えてしまうのが惜しかった。原作がそもそもアニメ的なマンガだとは思うのだが、 それでもアニメにして派手にならず結果的に省略されたエピソードにこそ、 火の鳥の哲学的なエッセンスが詰まっていたような気がするし、自分のペースで 考えながら読む事ができるマンガだからこそ、そんなテーマが生きるのかも 知れないな。
     火の鳥によって不死になった青年が地球の生命が絶滅したあと、何億年もかけて 生命が再生していくのを見守るなんて話も、漫画では確かに何億もの年月を感じたのに アニメになると5分は5分という感覚に、なんだかなってしまうのだなぁ…。
2004.12.23 [天皇誕生日]
  • 電気カミソリから異音
     だいぶ前から充電してもあっという間に電池が死ぬので、充電台に載せっぱなしに なっていたが、妻が「なんか怪しい音がする」というので見ると、本体から 「パチ・パチ…」と火花が飛ぶような音がする。充電台から外しても音が止まず、 ちょっと恐ろしいのでベランダの真ん中に放置して外出。燃えたら怖いので(^^;;
     バッテリーの絶縁が壊れたのかなぁ…。
  • 年末年始の録画予約
     普段は毎日/毎週レコーダが取り溜めた番組をプチプチと見ているわけだが、年末年始は ほとんど全て特番に置き換わり。久しぶりにTV番組誌を熟読し録画予約をしていたら、 日が暮れそうになった。
     D-VHSテープを大量に買わなければならないし。あぁ、早くディスク録画に 移行したいのに!
  • 『パッション』の売り文句
     メルギブソンが自費を投じて制作したという痛いキリスト受難映画だが、 DVDの広告に「実話だから云々…」と有った。
     えと、アウトラインはともかくキリスト受難劇で実話と言い切るのは…(^^;;
     まあ"Based on true story"が受ける昨今の映画業界では有りますが。
  • HiVi発売
     新製品の紹介記事で埋まっていてくらくらする(笑)
     さらにくらくらしたのは酒井氏のシステム総入れ替えの 記事でやたらスッキリしたシステムになっていることか。
     我が家はオーディオ系のソース機器が多すぎるのが難点だなぁ。CDは必須としても、 FM,MD,DAT,Cカセットのフルラインナップ。今やMD以外はまず使わないのだが。
     映画を見ることに専念するなら、DVD,デジタルチューナー+D-VHSだけで済むんだから、 人間割りきりが必要なんだよな〜
     あぁ、スッキリしたい。シンプルで美しいシアターが欲しい。う〜ん(^^;
     …まずは大掃除をしてから考えようか(笑)
  • StereoSound発売
     グランプリ&ベスト・バイ号である。わかっちゃ居るけど凄い金額の機械ばっかりだな。
  • グインサーガ最新刊(98)「蜃気楼の旅人」発売
2004.12.22
  • ドラマはハッピーエンドに限る
     「ラストクリスマス」の最終回が終わった。(以下超ネタバレ有り)
     今シーズンは「めだか」「夫婦」を見かけて脱落。
     「めだか」は、「夜学の金八先生」で新鮮さに欠けるなと思った。まあ、 「予定調和」の組み立てが気楽で楽めるのだが、ミムラ主演ならその前の 司法修習生の話しのほうが新鮮味があったなと思う。
     最後はハッピーエンドで収まるのだとしても、「うそつき少女」や「いじめ」 「差別」など現実の世界でたくさん有ることをドラマで見て嫌な気持ちにさせ られる事も無いよなと思ったし。
    (「虐め問題に警鐘を鳴らす」ようなドラマなら必要だが、ハッピーエンドを 形成するためのやらせ虐めだと思うと中途半端な気分なんだな)
     「夫婦」で脱落したのは、他人の夫婦喧嘩を見て楽しいのかなぁと思って (^^;
     田村正和は「我侭な人間」の役が似合うけれど、それは 他人に迷惑を掛けていないから許されるのであって、妻を蔑ろにして家庭崩壊 では「ただの駄目男」だ。この企画と脚本は受け入れられない。
     あるいは『古畑』で散々部下虐めをやっても、虐められる相手のキャラクターが 今泉だと笑えるというのはある。「犯人を虐めすぎて気の毒」と思った回も あるが、あれは「古畑は性格が悪い」というのがテーマだったんだろうなぁ…
     「パパはニュースキャスター」の田村正和もかなり「困った性格」だったけれど、 「酔うと女にだらし無いが、根は誠実」というバランスが絶妙であった。
     とにかく田村正和の中に「妻が髪形を変えたのに気が付かない」という キャラクターは有り得ないと思ったのが決定的。
  •  で、最終回まで見たのが「ラスト・クリスマス」だった。
     最近のドラマの傾向か、若手俳優がゾロゾロ居て。主人公二人を含めて、恋愛関係が 合計10以上出てくる。いくらなんでもドタバタし過ぎで、人気の出そうな若手を 毎週ちょっとでも絡めてくるのは視聴率稼ぎと売り出しの目的がチラチラして 目障り。 ずばっと二人の問題だけにフォーカスすればもっと深い話しが出来るのに。
     プロットがたくさんぶち込んであるから、それなりに豪華に見えて飽きはしない けれど、この脚本では「恋愛バラエティー」にしか見えない。
     とにかく、何が言いたい作品なのか曖昧だ。
     主人公の二人にフォーカスすれば、
    • 偶然隣の部屋に越してきた女性と恋に落ちる
    • 元レディースが社長室秘書になるまでの舞台裏
    • 命に期限を切られた女の生き方
    • 死に至る病にかかった女を愛する男の生き方
     なんて所をきっちり描いて欲しいところで、それぞれに答えを出して 終わったことは評価できるが、とにかく 脇スジが多くて主題を語り足りない。薄まっている。
     「MEGUMIを中心とする三角関係」と「デザイナー女と製品開発男の恋と仕事」の 二つの話には合わせて50%以上の時間を掛けていると思うが、これは 全く別のドラマにしてもいい話しだ。
     あるいはラブコメが作りたいなら「青井の病気」の話しは無くても良いし、 本気で「病気で死んでしまう恋人とどう向き合うか」という話しが作りたいなら、 もっときちんと作るべき。さんざんふざけた挙句最終回の一つ前で突然倒れる なんて急展開のための急展開。視聴者の目先を変える道具として命を軽く 扱っているように見える。
     『シティ・オブ・エンジェル』とか『ペイ・フォワード』とか。製作者の無能の殺人。 「ほら、主人公が死んで感動するでしょう…」みたいな。「眠れる森」なんかも 許しがたい一例だ。
     最近「僕生き」「せかちゅー」など「主人公が余命××日と宣告されるドラマ」 が評価されて、「そういう要素も受けるのか」と商売っ気を出したとも思える ところがまたまた嫌なんである。
     つ〜か、中高学生向けには「死」というのはまず「おじいちゃん、おばあちゃん」 の物で「未知のドラマ」なんだが、年をとるほど加速的に自分に近い年齢の人が バンバン死ぬ。もう毎年どこかで親戚の葬式があるレベル。ドラマであるはずもない 現実問題だ。
     このドラマでは主人公の片方(矢田ちゃん)は母親が居ないし、織田君は父親が 居ない上に母親は長期入院中と来ている。脇のMEGUMIの実家も母親が居ないな。
     「病気の母親が居る」という織田くんの家族設定以外は、なんだか必然性が薄い。 不幸な方が盛り上がると考えて 作っているのかと見える。おまけに「病気が原因で離婚」された矢田ちゃんに 向かって元親族の「はずれの嫁を引いて迷惑した」発言は、一視聴者として ムカムカっとしたぞ。ドラマだって言っていいことと悪いことがある。 その良識を著しく欠いている。

     というわけで、8話頃まではまあ楽しかったのだが、結局雑多な エピソードの詰め込みすぎで 後から見直したいような作品にはならなかった。
     病と向き合うならきちんとやって欲しいし、コメディーやるなら不幸な人間を たくさん出演させて「けなげ感」で高尚ぶる卑劣はやめて欲しい。
     唯一救いがあるのは「主人公を殺さなかったこと」だな。
     まあ

    「病気を克服して元気にやっている」

    「突然死んでしまう」

    「一年後、実は生きていた」

     という単に「どんでん返しの二段重ね」とも言えるが、死んだままより全く後味が良い。
     現実的には病名は謎のままではあるが、たぶん再発ガンで、外科ですっぱり切ったら ハッピーエンドなんて有り得ないし、そもそも定期健診を続けていて「兆候が発見される」 のをすっ飛ばして「いきなり倒れる」なんて有り得ないし…と、説得力には欠ける。
     だがここでは、「切ればすっきり治る病気だが難しいOPなので今まで薬で散らしていた」 と好意的に解釈してドラマを愉しむのが正解かなとも思う。
     一年後のクリスマス、「実は生きていた」と匂わせる「センスの悪い贈り物」(こんなカサ張るプレゼント誰 だよ?って)から、二人だけの結婚式、突然のオーロラ・ツアーの流れは幸福感で満ちて いる。
     織田くんのサプライズ演出は「あり得ない、恥ずかしい」と思うこと間違いなし だけれど、矢田ちゃんが全部丸ごと肯定しているのがハッピーで安心出来るのだ。 一年間の闘病生活が無ければ「一人で盛り上がりすぎてバカじゃない?」と言われそうな 織田くんの演出なんだけれど、それを言わないのが良いんだなぁ。

     そういうわけでドラマはハッピーエンドに限る
     だった楽しいもん(笑)

  • ちなみに『笑の大学』のラストは山ほど笑った挙句の悲劇だが、あれは 「笑が抑圧された社会背景」というスジが最初から一貫している。主人公にとって 悲劇といえば「喜劇が上演できない社会」それこそが悲劇で、つまり最初から最後まで 一貫してこれは悲劇なのだ。しかも最初から最後まで一貫して状況は悪化していく。 (劇中の脚本はどんどん面白くなっていくが)
     だが、必死に生きる人間の姿は時に滑稽である。そして最後に主人公の作家は生きて 帰ってこないと分かりつつも、残された検閲官の前向きな姿勢に元気付けられるような 気持ちになる。
  • 古典悲劇は勿論素晴らしい。 シェイクスピアの悲劇、「オセロ」「ハムレット」「ロミオとジュリエット」 なんかは、どうして良いのかを言うのが難しい作品群だがそれでも。
     ロミジュリは偶然に支配されすぎだし、オセロもハムレットも「普通それは 無いだろう」と思うような弱い性格の持ち主が主人公で、だから何でもないことが 切っ掛けで悲劇になってしまう。ま、ハムレットの王の暗殺は何でもないこととは 言わないが、あんなラストを迎えるのは本人がぐずぐずと決断力が無いのが 原因だからなぁ。
     まあ戯曲を読んでも分からない「芝居の魔力」が埋め込まれているのは確か なのだが…。
  • それにしても、青井(矢田)が倒れたときには泣いてしまったぜ。
     俺の涙を返せよ!
     まあ、矢田亜希子が生命保険のCMに出ている以上、スポンサーの手前 絶対に死ぬことは無いと思っていたし、実は最終回のラストシーンで生きていること を確認してから、8.9.10.11話を続けて見たんだけれどね〜
     アクション映画で痛い部分を見ない妻といい勝負か(笑)

  • クリスマス電飾
     ツリーにつける豆球(100個・点滅無し)を、スクリーンの下(フロント/センタースピーカー3本の裏) にびよ〜んと置いてみた。
     位置的にスクリーンに直接光が入らないのでプロジェクターの映像を 見るのには邪魔にならず、滅法クリスマスっぽい。こりゃぁエエ(笑)
  • 『ハリーポッターとアズカバンの囚人』DVD購入
     あり? 1,2作はDD-EXだったのに、こんどはただのDDだぞ。
  • 妻がSACD 『矢野顕子/ホントのきもち』を買ってくる。
     携帯で突然「家はSACDって聴けるの?」という質問電話。
     「聴けるよ」
     「寝室のステレオでも聴けるの?」
     「ハイブリッドって書いてあれば聴けるよ」
     「SACD層は専用プレイヤーで、CD層は通常のCDプレイヤーでお楽しみいただけますって書いてある」
     「なら、どっちでも聴けるよ」
     …
     というわけで、SACD Stereo/CD Hybrid盤を妻が買ってきた。通常CDより500円くらい 高かったらしいが、好きなアーチストのCD買うなら高くても少しでもいい音で聴きたい と思ったみたい。
     妻のような普通の音楽好きが「音が良いならSACDを買ってみようかな」と思い、 「夫のシステムだけじゃなく自分のミニコンポでも聞けると良いな」と思って買う ようになるのは、SACDが長続きするツボかなぁと思ったのだった。
     ハイブリッド盤はCDラジカセでもポータブルCDでも聴けるしi-Podにも入る。 で、シアターに持ち込めばSACD層は高音質で モノによってはマルチチャンネルになるし…と、間口が広い。
     DVD-Audioは対応プレイヤーでない普通のDVDでも聴けるように「ドルデジ」の トラックがあるディスクも多いけれど、多くの場合TVに繋がっているし、そのくせ 絵は出ないし、罪も無い一般人レベルから見るとCD以下、DVD-Video以下、 になりがちのような気がする。きちんとシステムを揃えるマニアのレベルでは 良いのだけれど。
     今時i-Podに入れられないってだけでも考えられないしなぁ…
     …
     とりあえず自力で再生して楽しんでいたが、今度CD/SACDの切り替えと、アンプの 入力切替の対応(DVD/SACD/Muti-in)、サラウンドの使い分け(2ch/AFD/Movie/Music) を教えてやらないとなぁ…
    (基本操作がプログラムリモコンに入っているため、それしか触らない妻は アンプが新機種になったのを あまり気にしないで使っているようだ。今日はプログラムされた[DVD]というキーだけ 押してSACDを聴いていた)
2004.12.21
  • 2001年11月9日の日記に、スクリーンの下部バーを 黒く塗る特注の話が出てくる。
     スクリーンの下部バーが白く見えると感覚的にコントラストが低下して見えることと、 額縁感が発生して窮屈に見える。以前の90インチスクリーンでは、スプレーで黒く塗った タックシールを貼って処置していた。
     すっかり忘れていた…というかずっと気にはしていたのだが、三万円かかるという特注 を止めてノーマルを買った後の仕事として、昨日東急ハンズで黒いテープを買ってきた。
     写真スタジオなどで使う本格的にツヤ消しのテープでスクリーンの黒枠とほとんど 同じ質感。
     これを下部バーにび〜っと貼り付けて、見事にその存在が消滅した。やた!
     この映像の引き締まり感。魔法のようだ。スクリーンの存在が消えて映像に広がり感が増した。
     費用はたかがテープで1,780円もした(^^;でも特注塗装3万円より全然安いね!
2004.12.20
  • アンプやスピーカーの件でハードのページを書き 換えていたら、引越し直後に撮影したラックの画像と見比べて、もの凄く構成が変化して いることに気が付いた。
     残っているのはTV,FMチューナー,MD,DAT,Cカセット。進化が止まった機器。 他は全部変わっている。
     デジタル機器を長く使うのは難しい。
     そこに行くと「ピュア・オーディオ」の世界は古い機材は風格が出ることさえある。
     …ところが、最近はアンプも「フルデジタル」で新フォーマットへの対応で買い換える 必要があるかもしれない。モノラルで1chに100万円もかかるアンプなら古くても 自慢になるかもしれないがそれは異次元だ。
     今や買い換えない機器は「FMチューナー」「DAT」「Cカセット」など、音質が頭打ち になった過去の機材だけだなぁ…
  • オーディオラックの上にずらっとある写真立てを、ラックの背後の壁面に 吊るすために、ピクチャーレールを買ってきた。これを使えばラックを移動さ せるたびに物が落ちる心配をしなくて済む(笑)
  • PSPはどこにも無い。新宿の某店頭のレジで現物を見かけたが、それは 初期不良交換をしている光景だったようだ(^^;;
     だからと言うわけではないが、PSのサイトを覗いたついでにGT4を予約して しまった。ここの通販は年に一回使うかどうかなので、かならずポイントの有効期限 が切れている(^^;
2004.12.19
  • 新選組!の無い日曜だ…
  • 木・金・土とコンサートを聴きに行った妻が今日は自分が出演するコンサートで 留守だ。だからシアターがイジレルゾ(^^;
  • NEW:サラウンドスピーカーSX-L33導入記
     測定データ満載。なんか特性が良いと突っ込みどころが少なくて書きにくいんだよな〜(笑)
  • UP:TA-DA7000ES導入記
     DC PHASEの回転機能がどう働いているか、測定してみたが、40Hzくらいじゃ びっくりするほど、変化が無いというグラフを追加(^^;
  • あとは9.1chシステムのまとめと6.1chの優秀ソフトの話を 書けば今回のシステムのネタは完成だなぁ。ゆっくり煮詰めつつ進もう。
  • 引越しした時に想像していたシステムに対して、9.1chは当時考えていたより スピーカーの数が増えてしまったが、残るはプロジェクターのフルHD対応(もし、 繋ぎで液晶PJ買ったらフルHDは5年以上先)と ハイビジョンのディスク録画(来年末?)くらいか。TVのデジタル対応もいつかはするだろうが、 アナログ停波は待って欲しい。
     他に何もいじるところが無くなったら、メインスピーカーの更新? まだ5〜6年は 先のような気がするけれど。
  • 某局の関連製作会社よりTV取材の打診
     「ホームシアターは楽しいぞ〜」という5分のミニ番組を作っているそうだ。 それ、見たこと有るような気がするな。田舎でTVを囲んで家族団欒て感じの 回だった。
     取材を受けるかどうかはともかく、うちで5分番組を作ると 「もはやプロジェクターがTV代わりです」って感じ?
     実際、全ての番組がハイビジョンになったら幸せだなぁなんて思ってはいる。 でもこういう番組は、凄いお金持ちか、罪も無い一般家庭で取材するもんだよな、 うちみたいに変に気合の入ったシステムをTVで見ても視聴者は引くかもしれない(笑)
2004.12.18
  • 木・金とコンサートを聴いたが、妻はさらに土曜もコンサートを聞きに行く ので出かけていった。こういう日がオーディオ関係のデータ取りをするチャンス である。
  • TA-DA7000ESとSX-LC33による低音の過渡特性
     測定しました。結果は良く分からない(笑)
     分かったことを列挙
    • TA-DA7000ESは、デジタル入力が「フォーマットの自動認識」状態になっていると、 無信号状態からPCM信号を認識するのに約20msかかる。(曲間が無音ではなく無信号に なっているCDで、物凄くギリギリに音が出ると切れる事があるかもしれない)
       但し、実用的には20msは物凄く高速。デジタル放送でチャンネルを切替えた時などは、 音声モードの表示が出るより速く音が出ていて、音切れを感じることは皆無。
    • テストCDの冒頭にプチっという逆相のノイズが入る。アナログ接続なので プレイヤーのせいか?
    • SX-LC33で共振が大きいのは80Hzで、このとき4波形めで最大振幅に達した。 (他の周波数では2〜2.5波形で最大に達している) YST-SW150は63Hzで8波形めで最大。音が尾を引くような現象は明らかに少ないが、 それが無いわけではない。
    • DCフェーズの回転機能は、OFFとSTD-Aの二つで比較してみたが、コントラバス・ マリンバの演奏(約40Hzの打撃音)で波形を見る限り、まったく違いが分からない。
      (もちろん、耳で聞いても違いは無い)
  • NHKで放送された70年代のロックバンド「KISS」のライブを見る。
     「リピート・アフタ・ミー」な感じがレトロだ。最近のアントネッロのライブが 同じ香りなんだよな〜(笑)
  • ガンダムSEED運命
     コロニーにラクスのそっくりさんが居て「クローンか?」と思ったら、なんと 「ただのそっくりさん」だった。良いのか、折角の「遺伝子操作の進んだ世界」の 設定を使わずに?
     とはいえ、戦争に傾く社会情勢を「偽ラクスの歌と演説」で無力化するシーンを見て 「ミ…、ミンメイ?」と呟いてしまったのであった。ラクスはプロトカルチャーだった のだな。
     それにしても議長、全力で戦争回避を叫びながら要所要所で「不穏な笑み」を 浮かべていて信用できないんですが…。
     そういえば、SEEDの時に宇宙に機材を送るための施設を破壊していた。
     相当な巨大施設のはずだけれど、たったの2年で復旧して月基地に核軍備を するだけの資材を送ったのか、ザフトに隠れて?
     ちょっと設定に無理があるな。
     しかも、今回のコロニー落しでカタパルトのある赤道エリアはまたまた大被害が あったはずなのにな〜。アニメに突っ込む意味は無いのかもしれないけれど。
     さらに、ガンダムを搭載する巨大な空母が、宇宙から地球に降りる必要もほんとは 無いんだけれど。帰りのことを考えたらすごく無理があるのだし。
2004.12.17
  • 「アントネッロのクリスマスコンサート」
     会場にクリスマスツリーがあって、雰囲気がどばっとクリスマス(笑)
     「古楽でクリスマス・コンサート」というのが、意外に選曲が難しいようなのである。
     どれも面白いのだが、普段アントネッロが演奏するレパートリーとは微妙に違う曲目が多くて、 それが微妙なズレ感を醸していたような気がする。
     今回はチェンバロの代わりにオルガンが使われていた事も有ると思う。結構オルガンは 音量が大きいので、いつもの編成と比較してバランスが変わるから。各楽器に使っている エコーの量も20%くらい少なくて充分な気がする。
     一番盛り上がったのは「聴衆参加」で、鈴とコーラスをやったこと。
     ロックの世界から来ただけあって七条さんは客あしらいが上手い(^^)
     ピアソラの「忘却」という曲を濱田さんのコルネット演奏で聴く。「力を込めて歌い上げる」 という感じで面白かった。この曲は「波多野睦美」のCDで聞いて大好きな曲でそちらは、 消えるように囁く歌い方で今日の濱田さんの演奏とは大きく趣が違う。どちらも良いけれど、 濱田さんの演奏はもう少し広い会場で聴いてみたいとも思う。
     出来れば、囁くような歌い方がセクシーな七条さんのボーカル入りバージョンも 聴いてみたいものだ。
2004.12.16
  • 低音の過渡特性
     サラウンドスピーカーを新しくしたことで、全てのスピーカーがLARGE設定になった。
     カタログ上は以下のような性能。
    • メインsp SS-A5 40Hz〜30kHz
    • センターsp SX-LC33 52Hz〜80kHz
    • サラウンドsp SX-L33 55Hz〜80kHz
     以前サブウーファーの低音の過渡特性(25〜125Hz) を調べた事がある。この時には、共振周波数付近で「ぼよよ〜ん」と音が緩んだり、 最低音域付近で音程が曖昧になる現象(サイン波の間隔がなぜか不揃いになる)、 コーンから放射される音とバスレフポートから出る音の位相差、などなど、低音再生の 難しさを波形で観察する事ができた。
     しかし、スピーカーの入替でサブウーファーに頼る事が少なくなり、アンプも フル・デジタルアンプに変わった今、メイン/センタースピーカー等の低音の過渡特性が どうなっているのか調べてみると面白そうだ。
     ひょっとすると、S-Master PROがアナログアンプの低音の位相の遅れをを制御する機能も この実験で確認できるかも知れない。
     メインスピーカーでサブウーファーの25Hzは再生できないけれど、 テストトーン(8波のバースト信号)は25/31.5/40/50/63/80/100/125Hzで、 40Hz以上では面白い現象が沢山起きていて、サブウーファーと比較のし応えがある と思う。
     特にセンターのSX-LC33は、アルミで剛性の高い14.5cmユニット2本を備えており、 これを最新のフル・デジタルアンプでドライブするのだから、50Hzあたりからは サブウーファーとは比較にならないほど綺麗な波形を見せてくれるのではないかと 期待してしまうのだが…。
  • 「ヘンデルの復活」(浜離宮朝日ホール・築地)
     キリストの復活を題材に、5人の声楽家(天使・マリア・マリアの友人・聖人・悪魔)と 古楽オケで演奏する曲。
     教皇がオペラ禁止令を出したイタリアで娯楽のための音楽として作られたという だけあって、死んだキリストについて天使と悪魔が張り合ったりするシーンから始まって、 キリストが三日目に復活すると言った言葉を信じて墓に行く女たちを邪魔する悪魔とか、 仕舞いにはもちろん、墓が空っぽでびっくりしたり、復活して万歳三唱(?)があったり、 分かりやすく劇的なストーリーで気楽な作品だ。
    (ただし、上演時間は18:30〜21:15長い長い(^^;;)
     歌手は皆充分に上手く、特に悪魔の人は「キリストが人気者で面白くないぜ!」 という雰囲気がバリバリ発散していて乗っていた。
     オケはそのすじの実力者をかき集めて編成したもののようで、通常海外の活動が 主である人も多い様子だが、オールスター・オケの常でアンサンブルの乱れは、 特に前半厳しいものがあった。特に出だしの数曲はリズムも音程もヘロヘロで腰が 砕けた(^^; (特に1番ob,1stVn,チェロ、ガンバが一緒の時はリズムがうねうねで…)
     チェロやガンバや、通奏低音が甘いからか歌手も人によっては細かな音形が うやむやになりかかっているところも有って、こういうことは日ごろからアンサンブルを 組んで活動している団体と比べたら練習不足効果だなと思ってしまう。
     しかし、トランペットが入ると、演奏に芯が通って気持ちよい音になる。
     音色も華やかだしお客として楽しい。
     ともあれ面白い演奏会であった。クリスチャンで無いから特別に感銘は無かっ たんだけれど。
     西洋音楽の中でキリスト教音楽は避けて通れないわけで、 いつも違和感はあるのだが、今日の曲は「復活を題材とした娯楽作品」という 感覚であまり引っかかりの無い部類。
     一方、どっぷりキリスト教的でも、中には宗教の枠を超えて尊い気分が伝染して くるような凄い音楽も沢山あるけれどね。
  • 築地場外の「すしざんまい本店」に行く
     コンサートに行った4人で打ち上げて帰ることに。
     前は良く通るが、店内が三階建てになっているとは知らなかった。ほとんど待つ ことなく入店できた。  3000円の基本セットが、普通と鮪尽くしと二種あるが、それ 以外は全て1カン単位で注文用紙に書き込んでオーダーを出す方式で、 気軽に頼めるのは中々良い。隣の回転よりやや高いが、ネタも少し上のものを 使っている感じで、落ち着いて食べる事ができるから4人で行くならこちらが良い感じ。
     中トロ、大トロもちゃんとしている。
     同席の面子の問題でとても勢いが良く、約2時間半これ以上食べられない…と お腹が悲鳴を 上げるほど飲んで食べたが、大トロやウニも存分に食べて飲んで6700円だった。 普段の実力なら5000円で充分お釣りがきそうかなぁ(^^;;? (回転では飲み物を お茶だけで、ネタに集中する時も多いし)
     ともあれ、深夜に人が一杯の理由も分かる活気のあるお店だった。
2004.12.15
  • 床を這っているケーブルのモール処理をする
     デジタル放送の電話線、サラウンドスピーカーBのケーブル、パソコンの電源etc.
     床と同色の木目調かまぼこ型モールに収めて妻に自慢するが、あまり感銘を受けた 様子がない。ちぇっ…(^^;
     残るはソフトラック、ピアノ、リビングの入り口のドアを越えて台所に達する 長い長いサラウンドスピーカーAのケーブル処理。壁の色に合わせた白のモールは 買ってあるのだが、ドア枠のこげ茶に合わせた方がいい気もするので、また後日 にしよう…
  • 6.1chソフトのチェック
    • 『スターウォーズEP4』 DD-EX6.1 auto
    • 『イノセンス』 DD-EX6.1 auto
    • 『LOTR・二つの塔』 DD-EX6.1 auto
    • 『LOTR・王の帰還』 DD-EX6.1 auto
       冒頭のゴラムの昔語りの独白が、最後のほうでゆっくり、ぐるぐると回りだす。 これなんか滑らかに回ってくれると「さすが9.1chシステム」という感じ。
    • 『もののけ姫』 DD5.1 SB有効
       中世日本の屋外、セリフに残響が無く生々しい。リアルだが、 それが「スピーカーが鳴っている」 ようにも聞こえてしまうため、そこに「シネマ・スタジオEX」の効果を掛けたりすると うまくスクリーンの向こうから音が鳴る感じがして良い。
       弓矢の飛ぶ音も「サラウンド感」が強く出る。
       LFEは遠慮無く鳴るので-10dbが無難か。
    • 『となりの山田くん』 DD/dts5.1
       この作品のユルさはDD/dtsの音色の違いが…なんて議論をする気を起こさせない んだよなぁ…(^^;
    • 『千と千尋の神隠し』 dts-es6.1 Discrete
       要所要所に「おやっ」と思うような音が入っている。例えば、冒頭の父親の運転する 車が木の枝に当る音とか、パシュっという音が後ろに通り抜けていくとか。
       「凄い音」ではなく、妙なところでリアルだとか。
2004.12.14
  • 昨日に続いて冨田勲のCDを鑑賞
    • ◎月の光
    • ○火の鳥
    • ○展覧会の絵
    • △ダフニスとクロエ
    • △バミューダトライアングル
     「月の光」はさすがにサラウンド感がたっぷり。
     他の作品も2chで再生してもスピーカーの外にも音が広がるような効果がある。
     ○の二作品はPRO LOGIC再生するとリアにも音が広がる効果がはっきりわかるが、 △の二作品は2ch再生の印象と大きく違いはない。
     冨田の作品はもともと4chか頭上にスピーカーを追加した5chで出来ているので すべての作品をDVD-Audio/SACDマルチチャンネルで再発売してほしいな。
2004.12.13
  • 暫定的にTA-DA7000ES 導入記を公開
     "暫定的"というのは、書くことがたくさんあってキリがないんです、ってことで…。
  • 優秀サラウンドDVD探し
     『U-571』DD/dts(5.1ch)
     5.1chシステムの頃から「サラウンド効果爆発」のソフトと思ったが、それは サラウンドバックをデコードした9.1chでも有効だった。
     もともと「潜水艦」は、水中の暗闇の中で音だけを頼りに戦うもの。自然と 映画も音響が頼りになる。壁の外の水の重みがサウンドで表現されている。
     問題なのは、爆雷の衝撃音があまりにもリアルに大音量で記録されている ことで、本格的な防音室でもないと安心して再生出来ないほどの音がする。 (特にdts音声はアンプを「ナイト・モード」にしてもうるさい)
     ある意味妥協的音量で聞かざるを得ないのは残念だが、それでも迫力は充分。
  • 冨田勲「ドビュッシー/月の光」DolbySurround版CD
     冨田の作品はもともと4chで制作されていて、LP/CD時代にサラウンドで 発売されたものがある。これはその中の一枚。
     中の説明書の絵を見ると、サラウンドスピーカーが6個書いてあって、 ホームシアターが広がるより前の時代の作品のため、これは映画館の音響システム を図解していると思われるが、ずばり、9.0chシステムになっている。
     従って、サラウンドバックなしの「Dolby PROLOGIC」で聴くのがスタンダード かと思われる。
     さすがにDVD-Audioで発売された「惑星2003」のように音が飛び回るわけ ではないけれど、なんとも言えない広がり感が満ちていて気持ちの良い録音 になっている。
2004.12.12
  • 「矢野顕子・さとがえるコンサート2004」with くるり(NHKホール・渋谷)
     毎年恒例のコンサート。今年はニューヨークで活躍する日本人の若手ギターデュオ(かな?) の「くるり」の二人にサポート・メンバーのベースとドラムスを加えた編成だった。
     「くるりは」もちろん旨いのだけれど、こんコンサートでは「スーパープレイ」 というよりは、矢野さんと「しっくりくる」みたいな感覚が良かったんじゃないかと。
     いやしかし音がでかい。大きすぎてよく聞こえないくらいだ(^^;
     ホームシアターをやっていてもありがちな現象だが、ベースとドラムの爆低音に かき消されて曲が聞こえない。鳴っているのは分るんだけれど(^^;;
     これ、会場中央の調整卓のあたりで聞くとバランスいいのか?
     ピアノの弾き語りに関しては、心地よい音。
     やっぱりCDで聴くだけより断然面白い。
     昔は名曲を「うにゃうにゃ」と矢野流にくずして歌っていた記憶があるが、最近はストレート にピシピシとリズムを当ててくる表現が増えたかなぁ。
     余談だが、会場に「森山良子」が来ていた。知り合いらしい人と
    「やぁ今日は何しに?」
    「聴きに来たんですよ〜」などというちょっとした会話(^^) ご本人のコンサートのチラシ も折り込まれていたので、「あぁ、やっぱり本人だ」と見直してしまったが、道であったら 気が付かないかもなぁ。
     客席には60歳以上も大勢いる。
     矢野顕子も、もうすぐデビュー30周年になるらしい。「あなた方が生まれる 前から歌ってたのよ」なんて言われるような年代のお客さんもいっぱい。なんか 感慨に浸れる(笑)
  • 渋谷ハンズでスピーカーケーブルを隠すためのモールを購入。
     日々少しずつ設置を進めているので、もお、延々といじってる(^^;
  • 大河ドラマ「新選組!」<最終回>愛しき友よ
     ちくしょう。泣いてしまったぞ…
2004.12.11
  • サラウンドスピーカー設置のためのポールetcが入荷
     ポールは「トスカHPシリーズ」で、BOSE用60mmピッチの穴の開いた 吊金具が存在する。対荷重10kg
     Victor SX-L33は底面に76mm角の位置で4つのネジ穴がある。
     そこで、100mm角(厚さ2mm)のアルミ板に、76mm角のネジ穴4つと、 60mmピッチの穴二つを開けてネジ穴変換アダプタを自作。
    (アルミが案外固い&ドリルの刃がへたっている、で結構大変(^^;)
     スピーカーの底板とアダプタのアルミ板の間には、2.5mm厚のコルクの スペーサを挟む。これで、がっちり&ソフトにフィット。吊位置が視線より 高いからこの板は見えず、アルミむき出しでも見栄えは問題ない。
     音の面でも、叩いて響くようなことはないので影響なさそう。
     これでサラウンドA系統-LRスピーカーをリスニングポイントの後方 120度の所定の角度にかなり近い位置に設置する事ができた。高さは ツィーターの位置で約1.9m。天地逆吊セッティングなので、ウーファー の方が上。
     サラウンドA-Rは、コンクリートの壁のコーナー設置に近く、 サラウンドA-Lは、カウンターキッチンの境界の開口部。低音の量感に 多少の差が出るかもしれないと思ったが、テストトーンを聞く限りでは 思ったより均質に近い音がしている。
     テストで冨田の「惑星」の4.1chを聴いてみると、従来(最適位置の 最寄の棚に設置)より、一層4chの均質感が向上し、作者の意図通り、 どちらを向いて聴いても均等に楽しめる音だ。
     棚に置いていたときには左右の「棚の響きの影響の違い」を強く 感じたのだが、ポール吊にしたところ、それまでの棚の差より周囲の 壁面の差の方が少なくて、音色は揃ってきた。
     同じSX-L33を使用するサラウンド・バックLRは、棚の狭い空間に設置 しているので、サラウンドA-LRと比較すると 低音に響きが乗っている。なるべく開放的な空間に設置することの 効果が良く分かる。
     
2004.12.9
  • 新宿のグランドAVACを見る
     駅から遠くて不安になってしまった(^^;
     すごい。通路の周りに積んである、すごく高価なケーブル類に引く(^^;
     マニアというより、お金持ちに対するインストール販売を主目的にしているようで、 あまり自分が厄介になる機会は無さそうだ。遠いし…。
     プロジェクター・コーナーで、若い店員の「ヲタク・トーク」を聴く。
     ヲタクの会話は自信(主観)に満ち溢れていて面白い。ヲタクについてはお互い様 だがセールストークとしてはどうなのかなとも…(^^;;
     VW10HT使いとしては「いつフルHDの世界に行くか」が問題なのだが、 フルHD機器が販売され、世代交代によって画質が安定して…となるまでの間に、 HS50でつないでも良いかなと、ちょっと思うね。あの映像を見ていると。
  • サラウンドスピーカーの設置グッズ物色
     長時間ハンズを放浪。疲れた…
  • ディズニーがブルーレイ支持
     米メジャーのHD DVD支持発表で、「ROM=HD DVD & 録画=BD のハイブリッド」 で決着かと思ったらまた大変動。
     ディズニーのDVDには「ミニゲーム」がついているものも多いけれど、 再生環境に「PS3」があると、これを使ったアニメ+ゲームソフトみたいな ディスクも出るかもね。
     子供がべたべた触っても安全なように、殻付きで販売するとか…。
     ツタヤがレンタルでBDを支持しているのも、もしかすると殻付きレンタル なのかも知れん。DVDのレンタルは結構傷だらけだからな〜。保護層の厚みが 何mmであろうと、殻付きが一番安心には違いない。
     最近の宮崎アニメはディズニー配給だったりするので、それも日本では 売れるだろうな。
     BDの参加企業が多いのは、ソフト開発でも有利だ。
     DVDのメニュー画面はすべて「画像データ」を用意して作るそうだが、 BDではjavaなどの言語でインタラクティブなソフトを提供するつもり。
     そうなると、HD DVD陣営は東芝が一人で全ての開発環境を用意しなければ ならないし、いつになったら発売できるのか見えない。
  • 15GB/HD DVDと4.7GB/DVDのハイブリッド版発表
     スムーズな移行に役立つという説明がなされているが、現在ほとんどの DVDタイトルが「二層ディスク二枚」で発売されているのに、どう使うつもり なんだろうか。
     HD層も15GBではかなり圧縮が必要。そもそも「二層ディスクの製作が簡単だから 容量が小さくても問題ない」と言っていたはず。趣旨が捻じ曲がっている。
     HD DVD陣営は安く詰め込むことしか考えていないのか。DVDが売れたのは 安くて便利な上に「画質が良い」ということも有ったはず。圧縮しまくりで HD放送より画質が低かったら、WOWOWを録画したほうがいいじゃん。
  • 『王の帰還SEE』を劇場公開
    【見どころがこんなにいっぱいの劇場未公開シーン!】
    ■エントに襲撃され、塔に閉じ込められたサルマンの衝撃のその後!
    ■どっちがお酒に強い?レゴラスとギムリの飲み比べ競争の行方
    ■死者の道はもっと恐ろしかった!頭蓋骨の大洪水がアラゴルンたちを襲う!
    ■ガンダルフ危機一髪!アングマールの魔王との対決!
    ■瀕死のエオウィンを蘇らせた“王の癒しの手”
    ■見よ、王の剣を──パランティアに映るサウロンに宣戦布告するアラゴルン
    ■暗黒の塔、バラド=ドゥアの副官“サウロンの口”初登場!
     サルマンの人は、公開版で自分の登場シーンが大きくカットされたために ワールドプレミアをボイコットしたそうじゃないですか。復活してヨッカッタネ。
  • 3秒で読めるLOTRとか(^^;
2004.12.8
  • 保有するDVDの中で、ドルビーデジタルEXまたはDTS-ESのソフトを洗い出し。
     ドルビーデジタルEXは、EXフラグの有無で自動的にサラウンドバックがデコードされる ものとそうでないものがある。
     DTS-ESには、ディスクリートとマトリックスがある。
     そういう区別も確認。
     調べてみると『ハリーポッター』は、一作目がEXフラグ無し、二作目がEXフラグありと、 シリーズ途中で仕様が変わっている。対応機種が増えてきたとか、そういうことなの だろうか。
     久しぶりに『ハリーポッターと賢者の石』のクイディッチのシーンを見たが、 やっぱり納得の行かないルールで何が面白いのか疑問。
     試合が始まってずいぶん長い時間「主人公」のハリーはぴくりともせず チームメイトのゲームを眺めているだけだし、ゴールの直径が酷く小さいので、 キーパーが動かずに居れば本当は一点も入らないんじゃないかとか、やたらと ボールと関係ない場外乱闘が多いとか。
     魔法による反則なんかあったら試合が 成立しないはずなのに、ハリーの箒の挙動がおかしくなっても審判は試合を 止めないし。金網デスマッチなのか、これは(^^; 箒で飛ぶ以外の魔法を 使ったらスポーツじゃ無くなるよなぁ。
     なんてことを考えていると、せっかくの9.1chシステムでもサウンドデザインに 気持ちが行かなかったりするのな〜(^^;
     早く三作目のDVDが見たいね。
  • RecPOTの250GBバージョンが12月中旬に発売されるとか。
     現在の160GB+80GB体制も容量を追加したいところだが、250GBは微妙だな…。
2004.12.7
  • 本日から9.1chシステム
  • サラウンド用スピーカーVictor SX-L33到着
     とりあえず仮設置ということで、従来の7.1ch構成のサラウンド4本を引っこ抜き SX-L33に置き換え。抜いたスピーカーのうちS-ST7(パイオニア) の2本は、サラウンドB系統ということで、フロントとリアの中間点に設置。 (B系統はうまい位置・高さに空いた棚があってひっそりと設置完了)
     これで、9.1chシステム(ほぼ)完成だ。
     とりあえず各スピーカーのレベル設定を済ませ、ここまで3時間。
     アンプのスピーカー端子が入出力端子群の下にあり膨大なケーブルが覆いかぶさって いるため、大変な苦労をした。バナナ端子を介した接続なら格段に楽になるだろうな。
     本設置では、サラウンドA系統をポールに吊り、サラウンドバックの間隔を広げる つもりだし、ケーブルも有りモノで賄っているためきちんと統一したい。
     帰宅した妻には「思っていたより大きいな…」と言われる(^^; 仮設置で とりあえず棚に載せただけなのでもっと綺麗に片付く予定。しばし待て。でも 体積的には確かに今までのスピーカーの3〜4倍はあるか?色も「黒」から「黄土色(?)」 になって目に付く。(でも、部屋の背後なんか、日常見ないよね?)
  • ラックを開けたついでに、プロジェクターの「コンポーネント入力」を アンプ経由にする。
     確かにTA-DA7000のビデオ・アップ・コンバート機能は働いていて、アンプに繋いだ 全ての機器の入力がS端子であってもコンポーネントで見る事ができる。
     便利そうだけれど、ビデオからDVDに切替えた時アスペクト比の変更を手動で やらなければならないので、 手間が減らないな…。とりあえず、テスト信号のDVDの音を聴きながらon screenの メニュー画面が見られるのが便利になったけれど。
     あと試すのは、DVDレコーダのD端子を繋いで見ることくらいかな。
  • Victor SX-L33の音
     SX-L33の周波数帯域は55Hz〜80kHz
     従来のスピーカーが約80Hz〜30kHzだったので、だいぶ広帯域になった。
     アルミコーンのため、エージングにはしばらく掛かると思われるが、とりあえず アンプの設定をSmallからLargeに変更。サラウンドチャンネルだから映画を 見てもあまり音質評価にはならないが、印象として驚くほど穏やかな音色になった。
     以前のスピーカーよりフラットな特性で、2,3次高調波も少ないので刺激が 少なくなったのだろう。
     低音に余裕が出来たので、100Hz付近の癖も減っていると思う。
     きちんと設置してから、SACDのマルチチャンネル音源を聞いてみよう。
  • 9.1chサウンドを試す
     9.1chシステムは変形部屋の音場を克服する事ができるか、 というのが今回の目玉だが、結論から言って「かなり行ける」
     TA-DA7000ESは、フルにスピーカーを接続した場合、
       ■ SW
    ■ ■ ■MAIN/CENTER
    □   □SURROUND-B
    ■   ■SURROUND-A
     ■ ■ SURROUND-BACK
    
    あるいは
    
       ■ SW
    ■ ■ ■MAIN/CENTER
    □   □SURROUND-A
    ■   ■SURROUND-B
     □ □ SURROUND-BACK
    
    • フロントLR
    • センター
    • サラウンドA-LR
    • サラウンドB-LR
    • サラウンドバックLR
    • サブウーファー
    の 10本のスピーカーを駆動する。
     このうちサラウンドA/B系列は
    • A系列(+サラウンドバック)だけ使用し、7.1chシステムとして使用する
    • B系列に大型スピーカーを接続して音楽(SACD Multi)用純5.1chシステムとして使用する
    • 同時に使用して9.1chシステムを組む
     という、三通りの使い分けが出来る。
     ポイントはSURROUND-A+S-BACK(4本)とSURROUND-B(2本)で別々にEQを設定できる (逆に言うとSURROUND-AとS-BACKは同一設定・同一スピーカー使用必須)ということで、 もしSmall設定のスピーカーとLarge設定のスピーカーを混在させるならば、
    • L2本:5.1ch用にリアにLargeを置く
    • L4本:7.1ch用にリアとバックにLargeを置く
    • L4本:7.1ch用にサイドとバックにLargeを置く
     の3パターンが考えられる。
     私はとりあえず、A系統7.1ch(リア+バック)をLarge(SX-L33)、A+B系統9.1chの時 Small(S-ST7)を追加という形に設定した。

     A系統+サラウンドバック(SX-L33)は、後方の壁面ほぼ一列に展開。
     A系統は理想的な5.1chのサラウンドスピーカーの角度よりやや後方か。
     サラウンドバックは、今はかなり狭い角度での設置のため、その音像はモノラルに 近い。7.1chをやや6.1ch的に詰めた感じと言うべきか。
     最初の7.1chと比較して、スピーカーをSX-L33に変更した効果は、 ゆったりと深みのある音色になったことか。以前はSmall設定で低音はSWに 任せていたとはいっても、スピーカーから音が離れていない感じがあった。それが 音が前に出て広がるようになり、スピーカーの存在感が希薄になった。
     B系統(S-ST7)はリスニングポイントの真横よりやや前にある。
     主にA+Bで9.1ch再生の追加スピーカーとしての役割を果たす。
     ここでB系統のみの5.1ch を試してみると、後ろにスピーカーが無いため「包囲感」は 縮小するが「左右の移動感」はもの凄い。今までサラウンド・スピーカーのサイド設置は やったことが無かったが、もしも5.1chのベストポイントにスピーカーを置けない ならば、サイドに置くほうが好結果のケースは多そうだ。
     雑誌のホームシアター訪問記事の間取り図で、ひどく細長い部屋の後の壁に サラウンド・スピーカーを設置している図を何度も見たが、可能ならば真横より ほんの少しでも後方のサイド設置にすれば、格段に面白い音になるはず。
     9.1ch(A+B系統)で映画を再生すると、5.1ch時に1本のサラウンド スピーカーの音を、 9.1chでは2〜3本で分担しているため、個々のスピーカーは静かに鳴っている。
    (癖のあるS-ST7も音量が小さいとそれが目立たないので、7.1ch から9.1chに切替えた時、SX-L33*4本にS-ST7*2本が参加することで、音色の差が 気になることはほとんど無いようだ。)
     9.1chでいくつかの映画を見た感想は、7.1ch側が余裕のあるLargeスピーカーに なったことも大きいと思うが、特定のスピーカーから音が出ているという 感覚がほとんど無く、柔らかで満遍なく包囲感に満ちている。
     雑踏や周囲の雰囲気をうまくデザインしたシーンでは、360度切れ目の無い 包囲感が得られ抜けるところが無いので、当初目的とした「非対称な部屋の音響を スピーカーの数でカバーする」という目的は完全に満たされた。
     また、作品によってはステレオの音響がLRの間に定位するように、 フロントとリアの間が繋がって音が定位するのを感じることが出来る。
     SF/アクション映画で激しく音が飛び交うシーンでは、飛び交う物体がスクリーンの 外側に飛び去る広がりが出る。つまりメインLRスピーカーの外にまで音が飛ぶ。
     これは、5.1chサイド設置で確認できた広がり効果が9.1chでも同様に発揮されている と思えばよいだろう。
     広がり感が増した一方で、サラウンドバックがあるので、真後ろからの音の 指向性ははっきりと出る。
     したがって、前後方向の移動感も明瞭に出る。

     総合的には、従来の5.1chシステムで「フロント3chに対するサラウンドLR」 という点と線で 聴いていた音響が、画面の幅を超えた「左右の広がり」と「奥行き」と いう二つの軸で聴こえるようになった。
     5.1chスピーカーでは、広がりと奥行きを同時に得るのは厳密に理想的な スピーカー配置が必要だったと思うが、9.1chスピーカーではこれが比較的 手軽に手に入り、サービスエリアも広い。
     「サラウンド・スピーカーを6個も配置するのが手軽ではない」ということは 無論あるが、多くのスピーカーで分担するから小型スピーカーでも効果が高い という有利な条件もあるし、5.1chに追加する4本だけSmallにするという 使い方もTA-DA7000ESでは提供されている。
     ともあれ、9.1ch音響の聴こえ方を最もシンプルに表現するなら 「映画館と同じ聴こえ方」と 表現する他は無いだろう。物理的にダビングステージと同じスピーカー 配置なのだから「当然」といえば当たり前だが、事前の想像を超える 効果が9.1ch音響には有った。
     これまで「バーチャル・スピーカー」の技術でサラウンドスピーカーの 数を増やして映画館の音響を再現しようとしてきたソニーが、敢えてリアル なマルチ・スピーカーのシステムを提供するに当たっては、よほどの決断が 必要だったのではないかと推測するが、実現してみるとそこに進むのが必然 だったと理解できる。 あるいは「ホームシアターでダビングステージの音響を再現する」という 命題の下、フル・デジタル・アンプの完成により 1chのアンプで複数のスピーカーを鳴らすドライブ能力を得たことで、 これは必然的に進化したと言えるのかも知れない。

  • 9.1chシステムでのシネマス・タジオEX
     「シネマス・タジオEX」には「スクリーン・デプス」「残響」「バーチャル・スピーカー」 の三種のエフェクトが複合しているが、説明書には 「9.1chではバーチャル・スピーカー機能をOFFにした方が良い」 と有る。
     バーチャル・スピーカー機能をONにしてエフェクトのレベルを上げると サラウンド側の音声が不明瞭になる傾向があるので、9.1chの時にOFFにする のは有効だ。
     「スクリーン・デプス」は5.1〜9.1chの何れのモードでも有用で、ONにすると 台詞がセンタースピーカーから離れてスクリーンに溶け込む。機能の名称の通り 奥行き方向に音源が移動した感じがある。
     台詞が生々しすぎて「スピーカー」を意識してしまう場合には特に効果的だろう。
     残響も控えめに使用すると、明瞭度を保ったまま空間が広がった感じを出す ことができる。
  • それにしても、「AAC対応」が主目的で導入したTA-D7000ESによって、 一気に9.1chに進んでしまったのは恐ろしい。本人がびっくり。その切っ掛けは余っていた適当なスピーカーで 7.1chを試したことにあるが、つまり、本当にちょっとしたスピーカーを使ったとしても、 マルチ・チャンネルの誘惑はもの凄い。
     ってことなんだなぁ。
     我が家の場合は、5.1ch(or 7.1ch)の最適配置の位置にスピーカーを置くのが難しい という理由があり、
    「ひょっとすると、9.1chでサラウンドスピーカーを複数置けば、合成した位置が 最適位置になるのでは?」
     と閃き実験をしてみたかったことも動機の一つだが、結果は期待した以上だったから 驚いたな。
2004.12.6
  • 『スパイダーマン2』DVD鑑賞 ★★
     いきなりで何だが「ハイビジョンで見たい!」
     DVDでも、1と比較して映像が進化しているのははっきりと感じる。 アップが多いのでスーツの質感を感じる画も沢山あるが、これが ハイビジョンだったらもっとリアルだろうし、遠景の街並みも クッキリしていいだろうなぁと想像は膨らむ。
     イラストを多用したオープニングも、ハイビジョンのクッキリ感 があれば、劇場でのイメージがより忠実に再現できるだろう。
     とにかく、最近のCGは、本作に限らずハイビジョンで見ると もっと凄いだろうと思えるクオリティーのものが多い。
     先日見た『シュレック2』も、フィオナの髪の毛の一本一本が 丁寧に描かれているのに感心したが、シュレックのジャケットの 材質については、謎が残り「ハイビジョンなら材質までわかるのでは?」 と期待が持てるような、そういう感じだったし。
     ハイビジョンで見たい…とはいっても、DVDとしての画質はとても良い。
     リアルというより、クッキリと発色してコミックのカラーページのような、 たぶんそういう狙いがはっきり出ている。
     ところで、本編中に「爪を立てて引っかくキキーという音」が、 めちゃ生々しく入っている。
     これはOFFできる機能を付けて欲しかったな。もはや「音響爆弾」の域。 虫歯が痛むよ(^^;;
2004.12.5
  • サラウンド・スピーカー発注
     SX-L33を4本発注。現行センターと同一ユニットのスピーカーで、これは メインとの相性も良いから、7.1chで今までとははっきりと差があるはず。 2001年の引越し以来、三年越しのスピーカー整備計画の実現。あとは、 メインスピーカーがどうなるかということだけだが、メインの音は 鳴らし込んで気に入っているので、これの更新はだいぶ先になるだろう。
     さて、備蓄スピーカーケーブル(^^;で足りるかなぁ
     現在サラウンドに使っているスピーカー(S-ST7)は9.1ch使用時の 「サラウンドB」 に回す予定だが、「音量を上げるとひずみが増す」現象がとてもはっきりと 出るスピーカーなので、 「複数本使いによって一本あたりの負担が減って特性が向上する」 という現象が体感できるのではないかな。
     そのへんじっくり検証したい。
  • 大河「新選組!」
     とうとう勇さんが捕まってしまったですよ。なかなか緊張のある ストーリーだったなぁ。
     今まで薩長側はいやな人物ばかり登場していたが、今回新選組を 取調べに来た人物だけは「義」を重んじる良い人。ここでずいぶん 気持ちが和らいだ。
     来週いよいよ最終回だ。
  • クリスマス・イルミネーションin汐留
     日テレのビルとその周囲を見て回る。クリスマス・イルミネーションと 東京タワーのライトアップが良い感じで写る撮影ポイントを見つけて撮る。
     カメラの夜景モードは案外当てにならないので、マニュアルであれこれ 補正するのが、けっこう大変。いや、撮るのは楽しいがモデルは強風の中で…(^^;
     海ガメの広場に、「劇団四季の衣装展示会」が無料で開催されており、 プチ展示会ではあるが面白かった。
  • 友人の披露宴二次会に出席
     だいぶ若い友人の結婚である。会場は新橋の飲み屋街のハズレにある イタリアンのバイキング。
     新郎新婦は美形だし、友人一同の出し物は面白いし、いい宴会だったな。
     遠来の私らと同年代の友人の顔を見るのも久しぶり。
     なにはともあれ、末永く幸せでありますように!
2004.12.4
  • 「N響定期公演Cプロ」鑑賞(NHKホール・渋谷)
    指揮:シャルル・デュトワ
    ピアノ:上原 彩子
    • リムスキー・コルサコフ/ロシアの復活祭
    • ストラヴィンスキー/交響曲ハ調
    • チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番

     デュトワは現在「名誉音楽監督」だそうだ。
     前半二曲、特にストラヴィンスキーの交響曲は、いかにも「クラシックの終焉」 というか、「古典交響曲に回帰した」と解説されても、スタイルだけ古典でも 魂が無い感じで面白くない(^^;
     まあ、「火の鳥」とかバレエ音楽で尖っていた作曲家が、古典なんか意識すると ろくな結果を生まないことの代表作なんじゃないだろうか(^^;
     ピアノの「上原 彩子」は凄かった
     2002年のチャイコフスキー・コンクールピアノ部門で「女性として史上初の第一位」 を獲得したということで注目の人だが、とにかく、冒頭から女性であることを 感じさせない程の強靭なタッチと、鋭いリズム、ダイナミックさで耳を惹き付け られたのだが、叙情的な美音もある。
     何よりも驚いたのは、激しく前に突き進むリズム感の面白さ。クラシックの 演奏家にはなかなか聴くことのできない、ジャズの軽妙さとロックの激しさを 絶妙に使い分けるリズム・センスが絶対的に新鮮だ。
     チャイコフスキーのピアノ協奏曲など、何度聴いたか覚えてないほど色々 聴いたはずだが、いやはやまだこんな演奏があるのかと思う。
     現代的で斬新でありながら、キワモノ趣味では無い。そこが凄い。
     オケもピアノに触発されたのか、こんなチャイコ聴いた事が無い というくらい炎を吹くようなバリバリの熱演。
     キーシンもブーニンも、注目の若手は軒並みこのN響で聴いてきたけれど、 彩子の個性の比ではない。絶対今の彩子を聴いた事があるというのが 自慢になる時代が来ると思うよ。
     カーテンコールも異例の長さ。デュトワは最初の二回だけ登場して後は 彼女の単独カーテンコールで指揮者は出てこようとしなかったのも、ソリスト に花を持たせる意図だろう。フランス男はやる事が憎い(笑)。 カーテンコール中に退席する人も少なく、 まさに満場一致の絶賛であった。
  • サラウンド・スピーカの設置方法決定
     渋谷でN響を聴いた帰りに、ハンズでスピーカー設置に使えるアイテムを物色する。
     かなりアクロバティックな方法も含め3通りほど考えていたのだが、オーソドックスに ポールに設置することにする。
     ポールのメーカーの提供するスピーカー吊り金具は「BOSE仕様」の2穴で、購入予定の スピーカーは4穴だが、これはアダプタ自作で行けるから。
  • 98gの傘
     今まで持っていた110gの傘が壊れたので、ハンズで購入。
     いやはや、100gを切って12gの違いは手にしてはっきりわかる。軽いほどまた 壊れやすいような気はする(^^;のだが、スペックヲタだから仕方ない(笑)
2004.12.3
  • サラウンド効果の高い作品探し
     TA-DA7000ESの7.1chシステムになってから、改めてサラウンドの効果が はっきり確かめられるソフトの発掘をしている。で、今日は
    『王立宇宙軍〜オネアミスの翼』   ガイナックスの記念碑的作品である本作は音楽を 「坂本龍一」が担当したことでもまた有名だ。
     「ドルビーサラウンド(2.0ch)」がオリジナル音声であるが、 DVD発売に当って「5.1chリミックスバージョン」が制作された。
     冒頭のナレーションが2.0chではフロントセンターから聞こえるのに対して、 5.1chではリアセンターから強く、フロントセンターから弱く聞こえる。
     これを「サラウンド・バック・デコード有」の7.1chで聴くと、真後ろで 語っているように聞こえるが、「サラウンド・バック・デコード無」の5.1ch で聴くと全てのサラウンドスピーカーから出て、囲まれるように聞こえる ことになる。
     サラウンドバックの無い時代の作品なので、「無」が正解だとは思うが、 心の声(ナレーション)はどこから聞こえてくるべきなのか、好みで選んでも 面白い。
     もう一つ、この「サラウンド・チャンネルの語り」はかなり長いので、 テスト・トーンとしての使い道もある。
     ストレート・デコードでは全く残響の無い耳元で聞くような声だが、 「シネマ・スタジオEX」の効果を大きく掛けていると、言葉に響きが 付いて不明瞭になるのが歴然と判る。
     そもそも「シネマ・スタジオEX」は、残響の付加などにより映画館の 広さを再現してくれるもので、比較的近距離に設置される 「サラウンド・バック・スピーカー」の音を和らげるためには有効な はずだ。
     だから、この語りを利用して「サラウンドバックの語りがスピーカー から直接的に聞こえすぎることなく」しかも「不明瞭にならない」 という、適正な量を確認すると良い。
     音楽や効果音では、過剰にエフェクトが働いていても明確な違和感 にはならないけれど、それでも控えめな使用が本来の音場に近く「良い音」 であるはずだ。
     「死んだ男と宇宙船のために」と乾杯する酒場では、ゲームをする 登場人物の周りを「鉄道模型」が回っている。この音が、ずっとサラウンド チャンネルをゆっくり大きく回っている。
     ここで5.1chの繋がりを確認する事ができる。
  • 『HERO<英雄>』のサラウンド効果
     11/23に、本作のサラウンドが物足りない、という話を書いたが、 サラウンド感や音質が悪いという意味ではなく、あくまで 「弓矢は画面中央に命中するので、全ての音はセンターに向かって飛ぶ」 という意味。
     例えば、自分に向かってきた矢が逸れて耳元をかすめて背後に去っていく とか、縦横無尽に全てのスピーカー間を飛び交うとか、そういう サウンド・デザインが堪能できたら、5.1chから7.1chに増設したての 鑑賞作品としては面白いな、と思ったわけである。
  • 本田美奈子.
     12/1に「本田美奈子」の歌曲集の話を書いたが、彼女は「本田美奈子.」 に改名したという指摘をされた。占いで画数を良くしたのだとか。
     今年は細木数子ブームもあって改名した芸能人が多かったけれど、芸能人が 「画数を良くしたい」というのはつまり…(^^;
     ちなみに件のCD、渋谷のHMVでは「ライト・クラシック」のコーナーが 有って、そこに置かれてました。
  • 久しぶりにHDDレコーダの残量がピンチ  残量が6時間。土日を乗り切れないので、必死でDVD-Rを焼く。このままのペースでは 年末年始が越せないよ〜。
  • まだまだ「SWレベル」の話
     やっぱり-10dbの方がいいような気がする。う〜ん、作品によって適正な 「SWレベル」が違うので、何を基準にすれば良いか迷うな。
     サラウンドを含めた全てのスピーカーを「ラージ」にしてしまえば、 「SWレベル」は純粋にLFEの音量ということになるので、気分で変えても いいのだが、「スモール設定でSWに回されるスピーカーの低音成分とのバランス」 の設定方法は、説明書に載っていないからなぁ…。
     SW本体のボリュームとアンプのSWレベルの関係も取り説に書いてないし。
     SW用のテストトーンは一つだけ低音が鳴るが、これだと他のスピーカーと 同じなのかどうなのか分からない。
     本当は「20-20kHzスイープ信号」などで、SWと他のスピーカーの音量の 繋がりを聴くとか、そういう信号が欲しいな。  
2004.12.2
  • ジャズのCDを聴く(その2)
    「エラ・フィッツジェラルド/エラ・イン・ベルリン」
     というCDを聴く。
     黒人女性ボーカル。モノラルで音質には期待してないが、ライブ盤の面白さが 楽しめるかもと購入。
  • TA-DA7000ESの「SWレベル」を-10dbから+/-0dbにした。
     LFEがどんどこ鳴る映画を試してみなければ。
     ここはやっぱり『米ゴジラ』だろうか。
    『タイタニック』は、LDではとてつもなく 低音が大きかったのにDVDでは低音が小さくなってしまった不思議なソフトだが、低音が 鳴る割にはあまりLFEを使っていない。ずっとLFE無しで突然「どっ」と来るから設定が 難しいんだよな〜。
     …ということで、『タイタニック』の音を出してみると悪くない。
     数少ないLFEの鳴りどころも、0dbでいいような気がする。
     今はサラウンドSP(S-A,SB)をスモールにしているが、その低音の出方を聞く限り、 どうやら「SWレベル」変更の 影響は無いようだ。ということは、この「SWレベル」というのは「LFEレベル」 のことなのか。
     「簡単リモコン」には、音量調整ボタンに、センターとSWの二つがあって、 頻繁に変更する意図からすれば、このことからもLFE調整のことと思われる。
  • ヘッドホン・モード
     TA-DA7000ESは、ヘッドホンを挿すと自動的に音場モードがヘッドホンサラウンド に切り替わる。
     『スターウォーズ・エピソード1』で試してみたところ、奥行き方向の広がり感 には乏しいものの、通常の2chをヘッドホンで聴くように頭の中で鳴ることはなく、 数十センチ離れたドーム状の空間が出来るような感じ。聴きやすい。
     十分使えるモードだ。
  • DD-EX/DTS-ESソフトを発掘
     せっかく「サラウンド・バック」を入れたのだから、サラウンド・バックを 意識的に鳴らしているソフトを再生してみたいと思い、DVD棚を調べてみた。
     どうやら、最近のハリウッドのサラウンド・バック使用率は高い。 (ハイビジョンの為に、最近DVD買う量は減っているけれど)
     まず、その中から「店頭デモ」で一番よく見かける『グラディエーター』を 試してみた。
     この作品、映画館では結構良くて、家では案外良くなかったという作品だけれど、 dts-esで再生してみると迫力がある。冒頭、弓矢や火のついた油のツボがびゅんびゅん 飛び回るシーンは画面の外から画面の中央に大量の矢が飛び込んでくる感じが リアル。
     左右からセンターに、真後ろからセンターにと、飛跡もクッキリ。さすが リア・スピーカー有りだ。
     もう少し進んで最初の剣闘場で、ひものついた武器を振り回すシーンがあり、 反時計回りにゆっくり大きく、部屋一杯に「びゅん、びゅん、…」という 風切り音が旋回する。
     これはちょっとした「7.1chデモ映像」かと思うくらい分かりやすく、 さらにフロントLRとサラウンドLRを埋めるスピーカーがあれば、もっと 凄いんだろうな、なんて誘惑に駆られてしまう(笑)
     実は、5.1chのサラウンド・スピーカーのベスト位置にはポールを立てるなどの 工夫が必要なため、ちょっと妥協しているのだが、9.1chはリスニングポイントの 左右のちょうどスピーカーを置きたい位置に棚のデッドスペースがあり、いつでも 増設可能なんだなぁ…
     いずれにしても、この7.1chは先日までの5.1chに比較して圧倒的にサラウンド の音場が濃密。今までの5.1chが薄かったのは 「部屋の形の都合で設置が理想的ではない」という理由が大きかったと思うのだが、 7.1chにしたら「設置位置の(理想位置からの)ずれを帳消しにする実体感」が出現 した。
     5.1chで大きなリアをびしっと入れるより小さなスピーカーでも7.1chを作った 方が良いとなれば、数は多いけれど自由度は高いということになる。
2004.12.1
  • サラウンド・スピーカ選定
     色々考えたのだが、結局センター(SX-LC33)と同じユニットのビクター SX-L33に してしまおうかと思っている今日この頃。見かけ以上に低音が出ることも。 (現在聴感で100Hz程度が、SX-L33はスペック上55Hz)
     店頭で、このスピーカー底にネジ穴が用意されていることを発見。 これなら金具の工夫で壁に取り付けることも可能であるし。
     4本買うと現在のスピーカー(パイオニア)が余ってしまうので、「もったいない」 という理由でなし崩しに9.1chになってしまう可能性も有るな…(^^;
     部屋を見て考えているうちに案外理想に近い配置(左右対称で邪魔にならない位置)で、 9.1chの設置が可能かもしれないとも思える。
  • 秋葉の某店頭で 本田美奈子のクラシック歌曲のCDが…
     クラシックのCDを買いに行ったら、売り場でず〜っと本田美奈子が歌ってた。
     彼女は現在はもっぱらミュージカルで活躍だが、ボイトレの成果で声が良く出るように なったということでクラシックが歌いたくなったらしい。
     しかし、基本は「本田美奈子」なのである。つまり「まりっり〜ん」なのだ。 何を歌ってもね。
     ミュージカルはキャラクターしだいなので演目によっては「適役」と思ったことも ある。曲も歌謡曲に近い。しかし、このCDをクラシックの売り場で エンドレスで流すのは「売り場のセンス」が疑われるというか、耳について 肝心の買い物のCDが何も選べ無いよ。挫折して売り場を後にするのであった(^^;;;
     …こういう企画は某「ジュピター」のヒットのドジョウ狙いかも 知れないが、当るには「技術とセンスと選曲」の三拍子が不可欠だ。
     たとえば、「パッヘルベルのカノン」をスキャットで歌っているのは、器楽曲を 歌う難しさが全開になっている。音程の跳躍の曖昧なのを甘く見ても、「ブレスの位置」 が音楽的に違和感があって聞き苦しい。
     あるいは、スタンダード名曲の歌詞を日本語に置き換えた結果、原曲のリズムと メロディーを変えているところも多く、それが許容範囲を超えていると感じる。
     でも、最大の違和感は「J-POP売り場に置くCDだろう」と言うことだなぁ。そこなら 上に掲げた違和感は感じないかも。
  • 某AVACでSONY VPL-HS50の実機拝見
     『恋におちたシェイクスピア』と『マトリックス・リローデッド』の二本を鑑賞。 ランプタイマーは34h。出したてほやほやのココロ。
     売り場は最新の液晶プロジェクター5台+DLP1台があって、 「最近のプロジェクターはどれも優秀」と思わされるが、「余黒」の黒さを見ると、 DLPとSONY,Panasonicの三者が明らかに黒い。
     SONYはキモの機能「オートアイリス」が動作した状態。(たぶんPanasonicも同様)
     普通に明るめの画面では全てのプロジェクターが基本的に満足な絵を出している。
     違いが分かるのはやはり「全体的に暗い絵」だ。
     『マトリックス』の緑のかぶった薄暗シーンで、他のプロジェクターは白っぽく 彩度が低下する のだが、HS50は色の濃度が高い。とにかく暗い部分もくっきりツヤツヤしている。
     もちろん単純に彩度が高いのではなく、ハイコントラストで黒が沈むからこういう 発色になっているのだろう。
     赤も青も、普通「濃い色」は暗い色であることが多いので、暗い色がくっきり出るのは 絵の全体のレベルが上がる。
     オート・アイリスは、絵の内容でリアルタイムに絞りを変化させているので、 原理的には「全黒レベル」が変動するはずだ。しかし、そのつもりで疑いの眼で見ても、 『マトリックス』のかなり暗い画面と、突然ライトが当ったりするシーンを数十分 見た限りでは、絞りが変動している証拠を感じることは出来なかった。

     アイリス全開・閉じる・オートと三つの比較で、閉じたときの絵はクッキリ してはいるが明らかに暗くて力が弱い。
     全開と閉じるの2モード間を移動する時、「カシャ」っとはっきり 絞りの動く音がするが、 その音から相当な速度で開閉している様子を感じる。 オートの時には明るさが変わっても作動音は 感じないが、結構敏捷に動作しているのではないだろうか。
     オートアイリスにすると、 明るさは全開と遜色なく感じるのにクッキリ感は 全開より明らかに向上する。元気でクッキリだ。
     全開、全閉とは明らかに違う質感で、迷わずこのモードが良い。
     他の機種との比較では、Panasonicとはメリハリの強さでよく似ているが、 それ以外の液晶とは比較にならないほど良い。映画の暗いシーンのツヤツヤ した色を見ると誰にでも分かる違いがある。
     暗いシーンの字幕の出入り(最大輝度の急激な変化)で、オートアイリス の動作が感じられるのではないかと見たとき、それが全くわからない。
     内部のアイリス制御アルゴリズムで、一般的な「字幕領域」での輝度変化 の感度を抑制しているのかもしれない。(っていうか、私ならそう制御する だろうし多分なっている)
     だから、暗いシーンの字幕の出入りで、画面は安定している。
     『恋におちたシェイクスピア』の室内の家具の色合いは、VW10HTの調整 で良く使用した難しい画だが、非常にはっきり高級家具の色が出ている。
     『マトリックス』と二本の作品を見ただけでは全てを語ることは 出来ないけれど、とにかくHS50のオートアイリスを使った画に副作用は 見られないし、他の液晶プロジェクターをたくさん並べた中から「これ」 と指名できるだけの差がはっきりある。
     最大コントラスト6,000:1で黒の沈み込みがどうこう言うより、第一に 「色の美しさ」が売りだと思う。

     同店の地下にはDLPプロジェクターのコーナーがあり、D2010というのが 試写していた。最近のDLPの「虹色」はどの程度か、と思ってみていたが、 映画の冒頭によくある、THXのロゴをぐるりと縁取りが一周する絵でいきなり 虹色が目に付いて、やっぱりこれに関しては最新機種でも代わりが無いと 確認。
     掛かっていたのがTHXのデモディスク(?)で、激しい動きのシーンが多くて、 DLPには厳しい条件のようだ。初期の機種ほどダメダメではないけれど。
     DLPのどっしり安定した階調は魅力的だが、虹が見えなくても、液晶の 平均性能が上がって、DLPとの価格差を埋めてきていると思う。

  • VPL-HS50の画質を見て本格的に「家に設置できるか」を考えた。
     VW10HTと違い、配線が後ろに出るので壁にぴったり付けられないのだが、 HS50を100インチの投射距離で本体の長さを足した距離は(つまり、 設置した時の本体のおしりの位置)、VW10HTより約10cm短い。
     ということは、よほど固いケーブルを使用しても充分VW10HTと同じ位置に 設置する事が可能ということになる。
     かなり現実味を帯びてきたぞ。
  • アンプに引き続き、突然買い物モードに入ったように見えるかも しれないけれど、実際には「買いたくなる後継機がやっと出た」のが 実際。
     ブルーレイディスク・レコーダーの決定版なんかがこの冬に発売に なっていたらお金が足りないところだったが、幸か不幸か分散したなぁ(^^;

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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!