映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
2003年11月
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2003.11.30
  • ワインを楽しむ会
     マンションの有志企画の飲み会。今回が二度目らしいが、季節柄ヌーボーワイン と各自持ち寄りの組み合わせで、つまみも一家一品持ちより。
     ヌーボーワインは「田崎セレクション」というのを幹事が持ってきてくれて、 これはいわゆるフルボディの複雑な味のもの。
     私は赤のフルボディはたまにしか飲まないけれど、フルボディタイプのほうが、 いかにも若いという感じがして、なるほど寝かせることによって味が変わって いきそうだ。
     8家族ほど居たので、持ちよりワインは赤白、甘辛、スパークリング、トカイ、 なかには日本酒もあって、どれも少しずつ頂き面白かった。  我が家的には、ローヌ地方の白(辛口)と、スペインの赤(主にライトボディ)、 スペインのスパークリングワイン(カヴァBRUT)と決まっていて、こんなに幅の あるワインを普通は飲まないから。
     ちなみに、我が家は「マデサヴァラン白2002(仏)」というワインを持参。
     近所の駅ビルの酒屋で最近買ったなかでは旨かったから。
     味は、辛口でフルーツ感が強いもの。
     ローヌワインの、今のお薦めは「コート・デュ・ローヌ/レジェンド・デ・パルム」 (エノテカ品川)だが、なかなか同じ物を売っていないため、手軽に買える近い 味のワインを探しているところ。
     近所のショップでも「店長のお薦め」なんて書いてあるものはとりあえず 薦められてみて幅を広げようとも試みている。
     まあしかし、ワイン通…というと「フルボディの赤の複雑な味わいを楽しむもの」 というイメージがあって、そこまではまる気持ちも今は無いのだが、誰かがお薦めして くれるならいくらでも試したいと思っているので、飲み会はありがたい。
  • 料理のほうは、散らし寿司、甘くないケーキ、サラダ、鶏の煮たの、ポテトの 団子の中にミートソースみたいのが入っているのなどなど、また様々。
     家は初参加で様子を見よう…と、「タコのカルパッチョ風」を妻が作っていったが、 どうやって作ったか聞かれていたな。
     使ったハーブはマコーミックのサラダハーブスというミックス物で特に秘密は 無いが、バルサミコ酢を使うのが味を支配しているかもしれない。ほんのりと来る 甘味が良いんだな。(ただし色が黒くなるのが難点だが)
  • いつのまにか、「次回は男が料理するクリスマス・パーティ」ということに 決まったようだ。
     そば打ちが趣味の人も居るようで、これは楽しみだが「自分は何を作るか?」というと …まぁ、レパートリーはそんなに広くないので悩むことも無いか(笑)
     クリスマスなら、持参の酒は「カヴァ」で決まりと思うが、 変化球で「神亀・発泡にごり酒」なんかでも面白い。最近「微発泡」の日本酒も 種類が増えてきたけれど、腰が抜けるほど旨いと思ったのはこれだけだ。ちなみに 「腰が抜ける」のは旨すぎていくらでも飲めてしまうからである。危ない(笑)
  • この飲み会で「映画に興味がある」という人を2家族発掘したので、 いずれ招待の予定。
     プラズマ大画面や、DVDレコーダーを導入する家庭は急劇に増えているが、 やはりサラウンドやプロジェクターのある家はまだまだ少ないという感じ。
  • Norton AntiVirus 2004 導入
     今まで2001版を使っていたがサポート期限切れに伴い、バージョン・アップした
     インストールに際して、システム全体のスキャンを二度もやってくれたので、 何時間かかってもパソコンが使えず大いに困る。午後をまるまる潰してしまった(^^;;
     まあ、インストール自体はほとんど自動で設定することも無いので、見ているだけだが。
     ちなみに、まだまだWindowsMeの私のPCでは、何かソフトを入れ替えるたびに、 メモリが足りなくなりやすく、いよいよ苦しいのだが…
2003.11.29
  • 妻の実家に見舞い
     義妹がもうすぐ一歳になる娘を連れてきており、やっぱり子供が一人居ると主人公だ。
     幾つか写真を撮る。ドアップで室内ストロボ不使用なので 写りは良くないが、なかなか面白い画が撮れた。
     勝手に動き回るので子供の写真は難しい。お父さんよりお母さんのほうが写真が上手い 家庭も多いようだが、年中こんなのを相手にシャッターを切っていたら、いい修行になる かも。
     ブライダルや舞台写真は「仕込み」が重要だが、子供の写真は1にセンス、2に枚数だな。
2003.11.28
  • CanonのZoomBroserEXのバージョンアップ実施
     機能の増強は大きく二つ。「画像サイズの一括変換」と「プレビューモード」
    ・画像サイズの一括変換は、600M画素もある元写真からスライドショーを作るには ほとんど必須と言える。200M画素くらいに落とせば、さくさくページ送りが出来て、 Lサイズの印刷なら充分な画質だから人に渡すにもちょうどいい。
     処理速度は、結構快適で使える機能だ。
    ・プレビューモードは、「中サイズの写真(プレビュー)、撮影情報、ヒストグラム、 フィルムのスリーブのように並べた一覧画面」がタイル上に一画面にレイアウト されている。
     これは、NG写真をふるいにかける作業に好適だ。
     ズームモードやスクロールモードの一覧では、コマが小さくて複数の似たような カットから一枚を選び出すには全く不向き。今までは一枚一枚拡大して 確認するか、「スライドショー」で一枚ずつ順に表示しながら、ファイル名を メモしておき、一覧画面に戻って選別作業する…という手順だった。
     しかし、プレビュー画面なら同じ作業がずっと手早く出来る。
     撮影情報とヒストグラムも表示されるので、露出を変えながら何枚か撮影した コマから一枚選ぶのにも都合がいい。
     ZB-EXの新しいバージョンは、撮影後に絶対に必要な作業を快適にしてくれる。 ソフトが魅力的だからCanonを選ぶなんてことがあっても良いくらい、便利だ。
     足りないのは相変わらず「ネットワークドライブ」にアクセスできないこと くらいか。次のバージョンでは頼むぜ。
     あと、別ソフトで画像を編集して上書きすると、サムネイル画像が更新されない、 というのも一種の不具合だと思うが…
  • ZoomBrowserEXの「プレビューモード」で、写真を見ていると、 ヒストグラム表示で、ほとんどの 写真が階調の0〜255の幅を上手く使い切っていることに驚く。
     なるほど、AE(マルチ測光)は正確だ。
     しかし、白ブラウスのポートレイトと、黒ブラウスのポートレイトでは、 適正露出は全然違う。大体黒は上手くいくけれど、白は衣服の質感はきちんと 出るが顔は暗くてイマイチ不健康に見える。(特に印刷すると暗さが目立つ)
     やっぱり最後は人間の腕が…(^^;
2003.11.27
  • キャノンのZoomBrowzerEXが、バージョンアップ。
     先日欲しいと言っていた「画像サイズの一括変換」が出来るらしい。ラッキー。
  • HD DVD(AOD)のROM規格のみ承認される
     片面二層で30GBという規格。23.3GBのBD-REに通常のハイビジョン放送が130分強入るから 同じレートで3時間弱の映画一本は何とか入るのか。(市販ソフトなら 圧縮率の変更も有るし。)
     これでソフトが発売されるようになった場合、もとがDVDに近い仕様と言っているだけ 有って、たぶん、BD機でもHD DVD(ROM)が読めるという機械が出そう。BDのROM規格も そろそろFIXするから、まだメーカーも様子見だろうけれど。
     しかし、BDの規格がFIXしたら、各メーカーからまとめて製品発表ありそう。
     AOD陣営は、ROMのみのプレイヤーを発売するのか?
  • ていうか、もう、ROMはAOD,REはBDの両互換にしてしまえば?
     AODはROMはDVDの技術の延長で安価に出来るが、REは容量不足でまだまだ エンコーダが安く作れない。
     BDは再エンコード不用で録画できるが、ROMはAODほど安くならないかもしれない。
     両方のいいとこ取りで、大人の解決ってことでどうよ?
  • みんなのGOLF4発売
     onlineの方はしばらく遊んだが、どうしても「早打ち」が要求されるので、 じっくり狙ってミラクルショットを…というわけには行かない。その辺は offlineの方がマイペースで楽しい気がする。
     そういうわけで、さっそく1roundしてみた。
     最初のコースは3までにも見慣れたものだが、個々のオブジェクトは少しずつ 美しくなっているし、飛跡のエフェクトなどもちょっと変わっている。
  • デザイナーベビー防止へ、人体特許化禁止に合意 米議会 - ほんのりSEED系のネタ
2003.11.26
  • センタースピーカー候補としてビクターのSX-LC33を考える。
     選考理由は、妻が先代spを壊して以来新sp予定地として場所取りしている 「AVACのチラシの見開き(A3?)」とほぼ占有面積が同じだから。(ホントカ?)
     実際問題、スクリーンの窓際設置に一番問題なのはセンタースピーカーが 結構邪魔ということ。良い音とコンパクトは並び立ちにくい。
     しばらくセンターsp抜きの4.1chで過ごしたが、ちびなセンターspを使うより メインに振り分けたほうが音質そのものは良いのだが、なにしろ2chの距離が 2m以上有るので映画館らしい実在感はやや劣る。 それに加えて、small設定のセンターからSWに回る低音の厚みが 「らしさ」に果たしている役割も無視できない。
2003.11.25
  • BatchGOO! - 画像ファイルの形式、解像度など一括変換ソフト。
     600万画素にもなると、旅行の写真をスライドショーで人に見せる場合、処理時間が かかり、写真をめくる速度が遅すぎて楽しくないってことがあるが、200万画素くらいに 一括変換した上でCD-ROMに焼けばきっと喜ばれるのじゃないかと思う。
2003.11.24
  • HV版『モンスターズ・インク』鑑賞(wowow) ★★☆
     画質が物凄い高精細だ。DVDでも主役モンスターの毛並みのフワフワ感は良く 出ていたけれど、ハイビジョン版のそれは、徹底的に緻密に一本一本の 毛が書き込まれたことが分かり、技術の進歩がひしひしと感じられる。
     CGI技術的に過去のディズニー作品や『シュレック』も凌いでいる。
     DVDでは毛の質感が「針」のように硬くトゲっぽく見えたけれど、HVだと フワフワに見えるので、幼児が彼になついて離れなくなったこともシックリ くると思う。
     途中で登場する「雪男」は巻き毛だが、その質感も抜群。実写で撮影しても ライティングなどの制約からここまでクリアに撮影することは出来ないだろう から、まさに「超・リアル」だ。
     ストーリーも、起承転結がハッキリしている上に、冒頭の伏線や前振りが 綺麗に収束して緻密な感じ。
     いずれにしても、美しい画面に「へ〜」っと見とれているとあっという間に 終わってしまう感じだった。
  • HV版『バグズ・ライフ』鑑賞(wowow) ★★
     今日のwowowはディズニー特集。『モンスターズ・インク』と同時上映。
     DVDで発売された当初、なかなか綺麗な絵で楽しんだ作品だけれど、 『モンスターズ・インク』と直接対決させると流石に一世代前の技術だと 感じる。具体的には、全体にプラスチックな質感が支配的だから。
     その質感を逆手にとって「昆虫」が主人公というところが上手い所 なわけだが。
     解像度も、DVDと比較して凄く高いようには感じない。何故だろう?
     作品自体は凄く久しぶりに見たけれど、面白かった。テンポの良い ストーリーが全てだな。
  • 『TAXi3』DVD鑑賞 ★
     面白さは2>1>3 かな?
     今回の話はオープニングから007のパロディーが笑えるのだが、フランス人の自虐的ギャグ も見慣れてしまったし、敵が中国人に代わったのも、あまりストーリー上生きてない。
     雪山のチェイスも刺激が無い。もっとオーソドックスに、公道上でパトカーをバリバリ 壊すほうが面白かった気がするが、前作であまりにも警察をおちょくりすぎて撮影許可が 降りなかったのだろうか?(^^:  DVDとして、画質は相変わらずビデオ的なエンハンスが目に付き、大画面向きではない。
     サウンドは、よくサラウンドしている。
  • プロジェクターを直す
     半年ほど前から、プロジェクター(SONY VPL-VW10HT)の画面に、左ゴーストっぽい 影が感じられて気になっていた。
     字幕とか、DVDレコーダのメニュー画面とか、くっきりした縦線、輝度変化のある 画面で、数ドット左に青黒い影が見える。525i,1080iで薄っすらと見え、525Pでは かなり厳しく。最初はチューナーの性能問題かと思っていたけれど、複数の機器の 複数種類の信号で、程度の差は有っても、同じように発生していると分かり、 これは「プロジェクターの問題」と察せられた。
     症状は普段使わない525P入力以外では「絵柄によっては見える」という程度だった ので、仕方なく使っていたけれど、 『TAXi3』DVDのシュートのキツイ画質で豪快に滲みが発生するので、いじれる限りの 設定をいじってみる事にした。
     とはいっても、通常メニュー、サービスモード(色温度など)の項目は、普段から いじっているがこの現象には、まったく効果が無い。禁断のファクトリーモード (デバイス調整)をいじる時だ。  ファクトリーモードの設定は、以前調べたものがある が、殆どの項目は「謎」のままなので、しらみつぶしに数字をいじってみる。
    (ぐぐっても、ファクトリーモードの詳細な解説を書いているのは、からから亭 しかなく、参考になるものが無いので手探りだ(^^;;)
     結局ファクトリーモードメニューの 「デバイス調整 P.DRV の項目 10 SH/SH1
    のデフォルト4を6に変更したら、この影が消えた。
     一般的にもデフォルトは"4"なので、突然それが"6"で無いと滲むようになった 原因は不明だが、すべての入力で画質が改善されたので、対策として間違いは無いようだ。
     パラメータ名のSHはSHIFTの略だろう。
  • 画質の衰えが感じられ、「VPL-VW10HTもそろそろ寿命なのか」と鬱になっていた 今日この頃。
     でも、調整で治ってしまったので、まだしばらく使えるな。ランプ三本目がただいま、 1600時間。総時間にして、6000時間弱も使ったので、十分元は取っていると思うが。
  • あとは「1080i入力時、黒が沈みすぎる問題」をなんとか調整できるか、など、 まだまだいじる項目は残されているのであった…
2003.11.23
  • HDDレコーダの内容をこなしつつ、何となく過ごす。
2003.11.22
  • 『オーシャンズ11』鑑賞(wowow) ★☆
     天才詐欺師(ジョージ・クルーニ)が、11人の仲間とカジノの大金庫を襲い、 ついでに逃げた妻も取り返すという話。妻は、夫が「詐欺師」だということを 全く知らず、彼が始めて逮捕されたことをきっかけに離婚したのだが、ことも 有ろうにカジノのオーナーの女に納まっている。(この辺が作り話臭いけど)
     作戦は、各方面のスペシャリストを集めて、カジノの警備システムを乗っ取り、 地域の大停電を起こし、地下大金庫を爆破し、etc.と、軍隊のような警備を誇る カジノから、知恵を使って流血無しに金だけを盗むという「宮崎・ルパン」みたいな ノリで進むのだが、なんか思ったより盛り上がらない。
     イマイチ乗れない原因の一つは、たぶん音楽に有ると思う。
     本作は全編を「小じゃれたジャズ」をBGMとして通しているのだが、緊迫した シーンでは無音になったりしている。
     先日『風の谷のナウシカ』を見た気分で評価すると、要所で音楽とアクションが 一体化する宮崎作品、久石譲の音楽はやはり自然にテンションが上がるしんだよね。
     『ミッション・インポッシブル』のようにワンパターンのテーマ曲でも、 ここぞという時に鳴ると良い。『ルパン三世』もベースはジャズ系だけれど、 ノリが引き出される。
     そこに行くと、『オーシャンズ11』の音楽の使い方には、精彩を欠く。
     「知能犯」なのは悪いことではないが、わずかなアクションもなんかヌルイ。
     同じソダーバーグ作品でも、『エリン・ブロコビッチ』の方がずっとテンションが 高かったのは、主役の「クルーニー」の必至さが足りなかったからかなぁ。
     金庫を狙ったのも「妻を取られて悔しい」というのがきっかけみたいだが、 ジュリア・ロバーツが「取られて悔しいほど凄い女」にも見えないし、クルーニー がそんなに女にこだわっているようにも見えない。ラスト近くに「全ての計画は、 この為だったのか」と納得させるような、妻の心をゲットするシーンがあって、 それはそれで感心するけれど、なんか「ピーク感」に欠ける。
     11人がもっと均等に見せ場があってもいいと思う。
     クルーニーと、ブラピ以外はわりと「その他大勢」っぽいのも、タイトルから 予感するものを裏切ってる。
     そんなわけで、面白いのにどうもモヤモヤが残るね。う〜ん。

  • 昨夜の「豚肉のビール煮」の付け合せに、「フリット」を作る。
     ソースに工夫して「マヨネーズ」をベースに、「ワインビネガー、塩、コショウ、 ケチャップ、タバスコ」を足してみた。
     タバスコは隠し味程度に入れるのだが、辛いだけではなく酸味の爽やかな感じが 結構いける。もはや先日の「カフェ・ヒューガルデン」のマヨネーズ・ソースとは 別物だが、旨いぞ。
  • EOS10Dのファームウェア更新
     解凍したファイルをメモリーカードに落としてカメラに差し込むと、 自動的に認識し、更新のYES/NOを聞かれる。YESを押せば後は自動的に終了。
     なかなか簡単で優れている。
     撮影枚数のカウンタは約4700枚まで進んでいたがリセット。
  • RD-X3のファームウェア更新…出来ず
     「イメージ形式」で書き込んだCD-ROMを作って、これを挿入することで更新する と有るのだが、うちのPCのCD-R/Wの添付ソフトには、このモードでCD-Rを作る機能 が無くて行き詰まってしまった。
     しょうがないから、高機能書き込みソフトのついたDVD-R/RAMドライブでも買おうか?
2003.11.21
  • 先日作ったベルギー料理のレシピを、 「からから亭・宴会料理のページ」に登録
  • 世界のビネガー料理(ミツカン酢提供)
  • フリットの薀蓄
  • 妻が留守なので「豚肉のビール煮込み」第二弾を作る。
     シェ・ミカワのレシピを元にした、一回目の料理を微調整してさらに旨く出来るか 挑戦。
     元レシピは「シメイ赤750ml」を使うが、今回は「ヱビス金350ml+黒350ml」で。
     シメイ赤は、コクは有るけれどマイルドな風味に仕上がるが「ビールは何処に行った?」 という感じなのに対して、ヱビスをハーフで使うと、より「ビール煮」らしい 苦味を感じる味になる。使うビールでバリエーションが楽しめるのは面白い。
     肉は「脂分の少ないバラ」と「ロース」を半々で使ってみた。
     前回は脂が多すぎたが、これはちょうどいい。
     肉が煮あがった後で、いったん鍋から取り出し、ソースを漉して煮詰める…という 手間をきちんと掛けてみたら、なるほど「レストランのビーフシチュー風」になって これは旨い(豚だけど)。大量の玉ねぎが溶け込んで甘味も出ているので、最初の 味付けを控えめにしたのも正解。塩、コショウ、マスタードで整える。
     一度には食べられないので、煮直すうち肉の繊維が締まってしまうので、 肉は2時間くらい煮込んだのが一番旨い気がする。
     これに対し、ソースのほうはもっと長時間煮込んでトロミの増したのが旨いから、 肉を外してソースをさらに煮込む効果はかなりのものだ。
     残りのポイントは香味野菜のうち「セロリ」の香りの支配力がかなり強いので、 この分量、茎と葉っぱのバランスで随分印象が変わるかもしれない。
     合計で三時間はたっぷりかかるので、なかなか手間はかかるが、 本当に手間の価値はある。
     まあ、こういう煮込みは「コツは要るけど技術は要らない」ので、週末に時間を 忘れてのんびり取り掛かるのが正しいあり方だ。
  • 英国で反ブッシュデモに15万人(asahi.com)
     日本じゃなかなかそれほどの人数は集まらないだろうなぁ。集まる場所も無い。
     西欧諸国って広場に集まる習慣があるね。東京じゃ「日比谷公園」くらいしかないか。
  • 小泉氏はテロについて「可能性を言ったらきりが無い」と言ったそうだが、アホである。
     可能性というのは0〜100%ある。 攻撃の可能性が0.01%なら「頑張れ」で許されるかもしれないが、10%もあれば、 世間も動くだろう。その数字を見極めるのが外交の仕事だ。そして、数字を 引き下げる努力をするのが外交だ。働け、総理。言い逃れするな。
2003.11.20
  • ボジョレーヌーボー解禁日
     初物を有りがたがる江戸っ子気質にマッチしたのか、ワイン産地からパリへの 初荷の一番乗りを争う…という本来の意義の全く失われた日本の狂騒的イベントに 懐疑的な態度を取ってきた私でも、近年まれな当たり年などと言われると、 一口行ってもいいかな…などと思うのである。
     それに、今年はコンビにでも、スーパーでも、何処にでも大量に売っていて、 「一本買って帰ろう」というと、それがヌーボーだったりする。しかも安い。
     などと、言い訳しつつ買ってきて、飲む。物はダイエーで1880円で売っていた お手ごろ品。…とは言っても、この時期を外せば同じモノが何割も安く買える だろうことは必至とは思いつつ(^^;
     味はロゼ風で軽い。そして極微炭酸を含んでおり口当たりが良い。
     いかにも新酒の味わいだが、軽いメニューとは合うだろう。冷たくして 夏に飲むのも良いかな。
  • ちなみに、我が家的には「コート・デュ・ローヌ(白)」と 「CAVA BRUT(スペイン産スパークリング・ワイン)白」に熱中しているところ である。
  • 飲みながら『ナウシカ』音声解説を見る
     延々と「デジタルなら楽なんだけどなぁ」「こんな絵を良く書かせたなぁ」 「撮影さんも職人だなぁ」
     という、庵野監督(元ナウシカ作画)の感嘆(愚痴?)が続く。
     王蟲の鼻先にぐにゅぐにゅと大量に生えている足が動くシーンは、後年『もののけ姫』 のタタリ神にも通ずるが、確かに「よく描いたな〜、監督は鬼だな〜」と思う。
     また、腐海の蟲たちが雲霞の如く飛行するシーンも「今ならカットアンドペーストで 作るだろうなぁ」との意見。まったく当時のスタッフは偉かったですね。うん。
     その他、水面の輝きや、刀のセラミック感(反射の入れ方)などなど、絵描きならではの 技術談満載。
     ところで、監督方「王蟲はどうやって脱皮しているのだろう」と語っているけれど、 よく見るとちゃんと背中が割れてます。
     昨夜は、冒頭の胞子にトゲが生えていることを発見して驚いたが、今夜は、 ナウシカがオウムの抜け殻で昼寝するシーンで降っている胞子の一つ一つに「影」 がついて、ただの円ではなく球に見えるように書き込まれていることを発見した。
     しかも、一つ一つの表面に微妙な凹凸があってゆらゆらと回っている。
     も〜胞子フェチですな。誰も気が付かないかも知れない細部にディテールを 込めるこの情熱。凄すぎ。
  • 「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」2004年1月から日本テレビにて放送予定(詳細未定)
     スカパーで放送されDVDが発売されている本作がついに地上波で登場。
     全26話だから2クールか。DVDを買った人はちょいショックかも知れないが嬉しい(^^)
     TV放送で盛り上がったところに、劇場版『イノセンス』の公開(4月?)という作戦だな。
2003.11.19
  • 『風の谷のナウシカ』DVD鑑賞 ★★☆
     購入当日。寝る前にちょっとだけ「音声解説」を見たが、アニメのテクニカルな 用語が解説無しで登場するので分かりにくいのだが、でも面白い。
     押井監督の音声解説は、他の作品でもそうだが、「聞き取りにくい」ってのもちょっと 辛い(^^;でも、当時の製作現場の色々や、宮崎監督の言動の数々が豊富に聞けて掘り 出し物ではある。
     今までの特典「画コンテアニメ」だけでは、自分でアニメを作りたいレベルのマニア にしか必要ないものだと思ったが、今回は良い。
     漠然と見ていると、ナウシカを見ること自体久しぶりなのだが、ゆっくり動く 粒子状の物体の動きに心を引かれた。
     一つには、腐海の植物の胞子の漂うシーン、もう一つは王蟲の爆走するシーンで 蹴散らされる破片。それにメーヴェの離着陸の柔らかさを足してもいいかな。
     胞子のゆっくりとした動きは軽さを表現しているし、王蟲の蹴散らす破片の ゆっくりは、王蟲の巨大さを表現している。どちらも最近あまり見たことの無い ふわりとした動きで、だけれど非常にオブジェクト数が多くて書いた人は凄いと思う。
     解説を聞いていると「今はCGで何でも出来るけれど、当時良くこんなことをやったなぁ」 というシーンがとても多い。確かに。

     本編鑑賞。110インチ。
     LD時代の「ナウシカ」「ラピュタ」などの初期作品は結構辛い画質だった。
     オープニングの宮崎監督直筆というタペストリーもLDではザラッとした特殊効果 のようにも見えるが、DVDでははっきりと布に書いた質感がある。
     DVD時代になってから、中には「背景の水彩画の画用紙の繊維を感じる」ような バリバリに解像感を出したアニメも有るけれど、この『ナウシカ』は恐らく撮影 時点でそこまでカリカリとした画に撮っていない感じで、画面全体が程よく馴染んで 見える。
     いくら解像度が高くても、背景画とセル画の境界が歴然と区別できたり、色トレース の線が浮き出て見えるのは、たぶん撮影技術として間違っているのだと思う。
     で『ナウシカ』は、だから解像が高くないのかというと、そうでも無い。
     冒頭、ユパが腐海に飲まれた村を訪ねているシーンに舞う胞子がただの丸型 ではなく、細いトゲがついてクルクル回りながら漂っているのには、このDVDで 初めて気が付いた。
     解像度だけではなく、微妙な色、階調表現も確かで、ナウシカが王蟲の抜け殻 の目の部分を切り取って持ち上げるシーンでは、確かに「透明な半球面」が存在 するのがはっきりと見える。このシーンを書き分けた担当者の苦心が始めて 伝わってきた。
     真っ赤に光る王蟲の目のアップのグラデーションも、滑らかで光沢感がある。
     全てが、LD時代から比較すれば夢のような高品位だと思う。
     「ナウシカパンツ問題」…本来クリームイエローであるズボンが肌のベージュと 区別がつきにくいため、素足に見える現象…も、DVDならしっかりと色が出て いるので間違いようが無い。思えば、LDは色相もずれていたし滲むブレるで 駄目駄目だったんだなぁ…。
     そんなわけで、暗誦するほど見た作品なのに、全編が新鮮な発見の連続 だった。全てがアナログな画のパワーはコマ数こそ少ないが、通常のTVアニメ と比較すれば、劇画と4コマ漫画ほどのエネルギーの違いが有るし、これは、 「音声解説」を聴きながら見るとプロジェクトX的な感動もある。
     ドラマ的には、やたらと登場人物の独白が多いのが気になる。これは 「SFは難しい」と考えた製作側の配慮なのだろうか、言葉で解説しまくり である。今ならもっと画だけで見せることが出来たかもしれない。

  • 『イノセンス』プレビュー版  『ナウシカ』DISK2の特典映像の中に、ナウシカの作画をやっていた押井守氏の 最新作品『イノセンス』(バトーが主役の攻殻機動隊の続編)の  プレビュー版がある。
     この映像は、テクニカルな部分でフルアナログ時代の大作『ナウシカ』 から、現代の最新のデジタル・アニメが如何に進化したかという デモンストレーションになっているという意味で非常に興味深い。
     前作の『攻殻機動隊』(人形使い編)も、当時のデジタル技術をフルに 活用した実験作的な要素があったけれど、まだ頑張れば手で描けそうな 画では有った。
     しかし『イノセンス』は、手書きでは絶対に実現できない世界に踏み 込んでいる。また、デジタルといってもディズニーのように3Dのモデルを 起こして仮想現実空間を作るのではなく、あくまで絵の味に拘っているのが 独自の世界だ。
     『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』でも、二次元の人物と三次元の 背景の融合が順に進んでいたし、最近では『ガンダムSEED』みたいに、 線の多いメカは3Dモデルで動かしてしまうなんて技術が普及してきているが、 その中でも『イノセント』の映像表現は飛びぬけている。
     舞台は完全に三次元。カメラワークも三次元。しかしキャラクターは二次元。 なのに、溶け込んでいる。細密な劇画がそっくり動いているような感じだ。
     バトーの「サイボーグの視覚」を通して見た映像も、一層サイバーな気分を かきたてる。
     サイボーグ刑事が暴走アンドロイドを追うストーリーは、どこか 『ブレードランナー』の世界に似ているが、限りなく人間に近いアンドロイドと いうだけでなく「限りなく機械に近づいた人間」という設定がまた、哀愁漂わす。
     ちなみに、この映像がなんで『ナウシカ』の特典映像なんだ?というのが 不思議だが、ジブリが製作協力、電通・日テレetc.の出資元が共通などなど、 濃いコネが有るらしい。
  • 傷は消毒したり 乾かしてはいけないという話
2003.11.18
  • DVDまとめ買いした。久しぶり。でも見る時間が…
  • 『チャーリーズエンジェル・フルスロットル』DVD購入
     このDVDのジャケットは、三人の並び順と、頭の上の名前の順番が異なっているのだが どうなの? 映画のポスターの時からそうなのかもしれないけれど、名前と写真が 食い違っているのって不自然じゃない?
     英字は文字数のバランスから、意図的に間違っている可能性もあるが、カタカナ は、正しい順番に並べるほうが見栄えがいいと思うし。
  • 『インディー・ジョーンズ BOX』DVD購入
     三部作。でも『バック・トゥ・ザ・フューチャー』三部作もまだ一作目しか 見終わっていない…(^^;
  • 『風の谷のナウシカ』DVD購入
     普通版と豪華BOXの販売だが、普通版も怪しい布ジャケットに入っているのだな。
  • 何故か相撲のマメ知識を調べる。
     たまに物言いが付いて「同時に土がついたとして取り直し」なんてことがあるが、 行司の規則としては「絶対にどちらかに軍配を上げなければならない」とか。それは 行司に厳しいなぁ。
     審判からの「異議あり」や控え力士からの「物言い」など、西欧スポーツの 審判の権力の集中とは全然違うのが興味深い。
  • 相撲リンク集 - 凄い数がある、さすが国技。しかも各部屋が自分のページを開設しているらしい。
  • 小選挙区での共産党候補が自民党候補を当選させているという話(asahi.com)
     つまり、票数が 自民党 < 民主党 + 共産党 という配分になった小選挙区では、 共産党が候補を立てない場合、共産党に投票した人がまさか自民党に入れることは 無いだろうから、民主党票が増え(野党に対する死に票が減って)政権交代していただろう。 という話。
     実際、共産党は「小選挙区」では一人も当選せず、比例区のみで当選しているので、 共産党の小選挙区候補に対する票は丸々死に票で、 「野党への票を分散する=与党の応援をする」結果になっている。
     社民党の議席が減ったのも、政策以外に「死に票を避けよう」という有権者が 民主党を推したという行動の影響があるだろう。
     一方で公明党は小選挙区への立候補を絞って、自民党と争わない選挙をして 効率よく死に票を避け、自民+公明の合計議員数を増やした。
     これは、与党のほうが選挙が上手だったというしかない。
     政権交代を第一目標にしたら、共産党でも政策の一致点(護憲など)を鍵に 連合を組んで選挙協力すべきだし、 今回の選挙でそれをやっていれば、実際にひっくり返っていただろう。共産党に とっては見返りで比例区の票が増える可能性もあるのだし、悪いことは 無いはずだ。  この記事で算出された「共産党が小選挙区に勝てない候補者を立てない」ことに よる議席の変化見積もりは、
    与党218 対 野党262
     あっと驚く大逆転だが、死に票が減ることで小選挙区でも 「比例区の与野党比率に近づく」わけで、試算はかなり妥当性が高いようだ。
     共産党の政策は。選挙協力で政権を取ってこそ、新政権内での発言力が高まり、 有権者の声を伝えられるのではないか。何しろ、多数決で負けては「質問」以外 何も出来ないのだから。
  • RD-X3/XS40のファーム更新のお知らせ
     記事には、「iEPG録画予約で、800文字を超える場合にiEPG録画予約ができない 問題を解決」とある。
     以前から、iEPG予約を何件も入れた後一度も電源を切らずに録画が始まった場合に、 裏番組を再生するとハングアップする確率が高い(我が家の場合3回経験)…という 問題があったが、iEPG録画予約周辺にバグがあったとすれば、最新ファームの更新で ついでに安定化するかもしれないな。
     新製品が代替わりしてしまっているのに、更新データが発表されるのはありがたい。 バグってるのは問題だけど。
  • そういえば、 カメラ(EOS10D)のファーム更新もしないとな〜
     ファイル名連番がリセットされてしまうらしいのがイマイチだけれど。
     ちなみに、現在のコマ数は5,000枚弱
     36枚撮りフィルムに換算すると140本分になり、一年経たずに計算上は フィルム代で元を取ったことになるのじゃないだろうか。
     これだけ撮影したら上達するか…というと、無くは無いけれど、 数打ちゃ当たる式に撮っている感もあるため、「良い写真の絶対数は増えているが、 駄目な写真も多い」という感じか。
  • すごいよSIGMA 12-24mm
     EOS10Dに付けても19-38mm相当。銀塩時代に使用していたEF20-35mmより さらに広い。どのくらいの性能なのかは雑誌に記事が載るのを待ちたいが、 銀塩時代の単レンズでも14mmあたりが最広角だったことを考えると、12mmから のズームは、何を撮ろうかと考えてしまうくらい。
     でもデジタルだと19mmというのは割と普通に使えてしまう焦点距離で、 建物や船を撮るにはぜひとも欲しい焦点距離だ。
2003.11.17
  • 快晴。富士山が見える。
     昨日の強風のせいか、凄く空気が済んでいる。冬を感じる景色だ。気温は高いけど。
  • しし座流星群
     本日から25日まで。昨年までと比較すると大きな塵の塊が無いので、ごく少し (ピークで一時間十数個)しか見られない予定だとか。
  • 自衛隊 イラク派兵なら東京攻撃と声明(asahi.com)
     勘弁してほしい。当然の成り行きでは有るが、こういう声明が発せられることに よって「テロに屈しない」という大義で派兵が強行される可能性もあり、どっちも どっちだ。
     現地入りすることより「テロを拡散させない」という基本をまず「国内にテロリスト を入れない」という足元から固めるのが先だよね当然。
     米国も「日本に軍事力は期待していない」と最近明言していて、もはや 「日米同盟で恩を売る」という政府の目論見だけが突っ走っている。
     しかし、先の総選挙の結果を見ると、派兵してテロで日本人が死んでも現内閣が 責任取ることは無いような気がする。なんとなく、責任取る覚悟があるような顔を していないもの。
     それにしても「始めたことが間違い」なのは真実として、どうやって収拾したら いいものやら。米軍はもちろん駐留する限り攻撃されるだろうが、撤退したら 今度は、国内の親米派と旧勢力の間で悲惨な内戦になるのではないだろうか。
     戦争が終わっても、治安が落ち着くまでは長くかかるだろう。振り回される 一般市民が気の毒である。
2003.11.16
  • 「ラ・ヴォーチェ・オルフィカ」演奏会(石橋メモリアルH./上野)
    ラ・ヴォーチェ・オルフィカ(公式ページ)
    第19回公演プログラム

     古楽アンサンブル「アントネッロ」を主催する濱田芳通氏の合唱団 「ラ・ヴォーチェ・オルフィカ」の演奏会。
     この演奏会は「Las Ensaladas(ラス・エンサラーダス) 〜スペイン黄金時代のスペクタクル宗教活劇〜」ということで、 器楽、合唱、語り、パントマイム、バロックダンスを総合した出し物。
     全部が活躍する宗教劇の合間に、器楽の曲や、パントマイムの芝居が 挿入されて祭りの雰囲気を醸し出していた。
     メインの宗教劇は、 
    ・エンサラーダ《ポンプ》
    ・エンサラーダ《火事》
    ・エンサラーダ《一騎打ち》
    曲は全てマテオ・フレチャ(c.1481-1553)
     「ポンプ」は船乗りが嵐に遭って水を掻き出さなければ…という大騒ぎを 演じた後、神様の助けで生き延びてあちこちにお参りに行かなければ。という 話。
     「火事」は、恋の炎を静める話。
     「一騎打ち」は、神と悪魔の戦い。サタンvsアダムの槍の一騎打ちの戦いで アダムがこてんぱんにやられてしまうのだが、二回戦のサタンvsキリスト戦で、 いかにも貧相な体のキリストが策を弄してサタンをやっつけてしまう話。
     全てあらすじを紹介する語りで始まり、歌にあわせたパントマイムで芝居が進む。
     ストーリー的に一番面白かったのが「一騎打ち」で、神と悪魔の戦いと言っても、 馬に乗って槍の試合をするという筋書きからして、見るからに怖そうな悪魔は 実は道化役。こてんぱんにやっつけられる様を見て大いに笑おうという話に なっている。
     語りは日本語だが、このコンサートの歌は全てスペイン語の歌詞。
     実際問題、パントマイムを見るためには「対訳」を読んでいる暇が無いわけで、 最初は「どうしようかなぁ」と悩んでしまったが、パントマイムがなかなか よく出来ていて、ちらっと対訳をみて大意をつかんでおけば何をやっているかは よく分かった。
     まず試合の前に、「サタンはこんなに強い」というパフォーマンスが延々と続き、 弾よりも速く走れるとか、大砲の弾も止めてしまうとかが示され、対するアダムは 同じことをしようとして失敗し笑いを取る。そして、両者重い甲冑を身にまとい、 ステージの端から端までにもなる巨大な槍をもって馬に乗り、激突。
     馬に跨り走る姿も有れば、両手で両者が走り寄る姿…人差し指を突き合わせる だけだが…は、まるで画面がロングショットに切り替わったように見えてくる。
     すっかり、観客としてパフォーマンスに入り込んでしまい、中世の観客の気分を 味わった。
     アダムがあっさり敗退した後は、キリストの登場。
     同じく重装備を試みるが、鎧が重くて歩けない。槍も長すぎてもてあましてしまう。 どうするつもりか…と見ていると、競技場にこっそり落とし穴を掘って、サタンを 生き埋めにしてしまった。
     槍試合だというのに、とんでもない反則野郎であるが、間抜けなサタンの負けっ ぷりに拍手喝采大笑い。…という運びである。
     堅い宗教音楽はいくらでも聴くことが出来るけれど、大衆への布教活動の中には こんな楽しいお祭りがあったのだ、という今回のコンサートは、目新しく楽しかった。
     パントマイムは、他の演目の曲間に「透明な壁が迫ってきてぎゅうぎゅう詰に なってしまう」とか、「風船を膨らませてお客さんと遊ぶ」とか、純パントマイム の出し物も披露。客も飛んできた(見えない)風船を打ち返したり参加するノリの いい人もいて、本当に風船が見えるようだった。
     ちなみに、パントマイムは「あがりえ弘虫」氏。
     語り&バロックダンスは、「小澤高志」氏。
     スペイン貴族のような黒いマント姿にフリフリの丸襟をつけた、肖像画でよく 見る服装。出番は少ないが、なかなか深くていい声だったし、ダンスも興味 深かった。
     基本的に足だけの踊りで、宙を飛んで素早く両足を交差させたりする、今で言えば 少し前に流行った「リバーダンス」の祖先みたいな踊りだが、大昔の踊りという ことでイメージするところより、急速な動きが多くぴょんぴょん飛び跳ねるので 意外な感じがした。
     アンサンブルは、バロック・ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、 チェンバロ、ルネサンス・ハープ、ルネサンスギター、 カスタネット、リコーダー、コルネット、ナチュラルトランペット、クルムホルン、 オルガン、パーカッション
    といった編成で、多彩な音色。
     管楽器の一部は、合唱団が兼任だし、チェンバロ奏者がカスタネットを叩いたり、 一人が色々なパートを受け持って演奏しているのも、古楽らしい多芸さで面白い。
     多芸といえばパンフレットも、膨大な情報量があって、解説も対訳も団員が もちまわって書いているのは感心する。スペイン語やラテン語が分かる団員が 揃っているなんて面白い団体だ。一応合唱の団員はアマチュア音楽家の立場だが 只者ではない。

     「アントネッロ」は、レクチャーコンサート、バロックダンスをメインに据えた ステージと、今年になってから幾つもの演奏会を見たけれど、古いものをやっている という感覚より、それがポピュラーミュージックであった時代のポップなノリを まるごと再生させようという意思が明確で本当に面白い。

  • 秋葉原のAVACで、液晶PJの新製品のデモ投影を見る。
     SANYO,松下,SONY,EPSONなど。数年前に比べるとどの製品も格段の性能upで 20万円を切る機種でも凄いなぁと思うが、機種間の画質は概ね、値段に比例している ような。
     その中で、EPSONとSONYは高価なSONYの方が微妙に実力は上だが、画質で肉薄する EPSONのコストパフォーマンスが凄い、という感じか。10万円の価格差と画質の差 をどう見るかという…
     DLP売り場は地下だし、売り場のやる気が低そう。やっぱり商売では液晶のほうが 売れているのだろうな…
     ちなみに、デモ映画は「パニックルーム」で、とにかくず〜っと暗くて 厳しかったな(^^; 暗部再現性を見るには良いけれど、もうちょっとメジャーな 作品でバランスの良い画で比較したいものだ。
2003.11.15
  • 演奏会写真のCD-Rを焼く。
     autorun.exeを仕込んで自動起動するメニューからスライドショーを使える ように仕込んでもう、完璧商品状態だな(^^
2003.11.14
  • 「モンテ・クリスト伯」鑑賞(BS2) ★
     約6時間の超大作。面白かったけれど、一度見れば充分かな。
     ストーリー上、復讐の成就が微妙に小粒でスペクタクルに欠けるのが、小説では 良くても映画向きでないような気がするのだ。
     つまり、主人公がモンテ・クリスト伯に変身して過去の真実を次々と明らかにしていく までは緊迫感が有るけれど、ヒロインに正体を告げてしまった所から急速に 「あたりまえの束縛」が増えて行動がしぼんでいく。「復讐を遂げたエドモン・ダンテスは 愛しい女と静かに暮らしました」という平穏なラストにガツンと満足感を持たせるには 持っていくには、何かが必要だな。
  • ベルギー料理を作る
     「カフェ・ヒューガルデン」で肉を食い損ねた仕返しに、自分で作る。レシピは シェ・ミカワ のものを使わせていただく。
    • フリット
       ポテトフライ。今回は皮付きでやってみた。皮付きだと何となくアメリカ風 だという噂もあるが、季節的なものか、ほとんど皮の食感が気になることもなく 上出来。二度揚げで表面がカリっとなるのがいいし、冷凍ポテトを揚げたのと 比較すると、自分で作るのは冷めても味が良いみたいだ。
       「太さ1cmに切って低温で7分、荒熱を取ってから高温で2分」という二度揚げがコツ。 今まで映画の友は「自家製ポップコーン」に決まっていたが、これからは 「ポテト」も良いな。太るかもしれないが(^^;
    • ハマグリのワイン蒸し
       今回は「ムール貝」が手に入らなかったのでハマグリ。(これは妻に作って もらった)
       ハマグリで日本酒でもセロリを使うと洋風の酒蒸しの味になる。
       というわけで、なかなかの正解である。
    • 白アスパラガス
       今の季節、缶詰の白アスパラガスしか手に入らないけれど、ミモザソースを 作ってそれらしく。これは「缶詰の味」に大きく左右されるのがちょっと不自由だ。
    • にんじんのグラッセ、ベルギー風
       シェ・ミカワのレシピそのままだと、かなり甘くて脂っこいということが分かった。 基本的にベルギー本国ではこてっとした味が多いらしいのだが。ま、今度作る時には、 バターと砂糖を微調節すれば、一段と旨いかも。
    • 豚肉のビール煮込み
       本日のメイン。
       豚、約1kgをどーんと煮込む。トマトとシメイ・ビールの味でこりゃ旨い。
       指定はバラ肉なので、油がしつこくてもたれる感じもするから、日本人 向けにはロース肉で作れば一段と旨いだろう。
       シメイは高価だが、エビス&黒エビスをハーフに使っても良さそう。
       煮込み料理だから、レシピ通り丁寧に作れば誰でもレストランの味。これは 作らないと損なのだ。
     好みの味にするには、まだ何度か作ってみる必要がありそうだが、 肉料理ってのは作っても食べてもなんというか「手ごたえ」がずっしり あって楽しいな。シェ・ミカワのレシピにはまだまだ作って楽しそうな 料理が盛りだくさんで、レパートリーを広げてみたい。
2003.11.13
2003.11.12
  • 「シャンティクリア」演奏会(タケミツメモリアルH.初台)
     米国の男声12人の合唱団。だが、いわゆる男声合唱ではなく混声のレパートリー でも何でもやってしまう。グループの起源は教会音楽の男声聖歌隊の形式だそうだが、 ロマン派、現代にまで領域を拡大していまにいたる。
     随分前に「魔法のアカペラ」というCDが大ヒットしており、その頃私も初めて 耳にしたのだが第一印象はかなり真面目な音楽をやる人たち、である。
     今回の演奏会は知人の作曲家、信長貴富氏の編曲した日本の童謡を歌うのが 目にとまったからであるが、曲と演奏家双方とも長年興味を持っていたものが 揃った楽しみな演奏会となった。
    • ウィールクス:グローリア
    • パーセル:主よ、われらが罪を思い出し給うなかれ
    • ドビュッシー:シャルル・ドルレアンの3つの歌
    • “ノスタルジー”日本の歌から:さくら/江戸の子守唄/ずいずいずっころばし
    • フォスター:草競馬/金髪のジェニー
     合唱曲について、私の興味の中心はバロック以前と現代にあるので、 大体の演目がヒットしている。
     目的のノスタルジー(信長氏の編曲した日本の曲集)からの三曲はなかなか 面白かった。
     若手作曲家にとって「さくら」の編曲をするのは、あの「武満の名曲」が 有るのだろうから大変なチャレンジで有ろう。春の霞にたなびくような 武満のハーモニーは広く他の器楽曲に編曲されたものなどを含めて考えても、 まず究極の日本の美を表現し尽くしていると思われる。伝統的には 和声の文化をもたなかった日本で、日本的美の代表格である桜の情景を ここまで美しくコーラスで描くことが出来たのは、まさしく天才の仕事 であろう。
     そのわりに実は、なかなかこの曲の美しさを完璧に表現できた 演奏を聞くことは少ない。日本の合唱団は微妙な音の重なりの表現を 疎かにして、もっぱら感情移入で歌ってしまうからなのに違いない。
     …そのようなわけで、「武満のさくら」は複雑な和声の綾錦のような 編曲であるが、「信長のさくら」は和声のイントロなど付けずに、 シンプルな音使いで歌い出し、やがて一種の輪唱のようにフレーズが 入り組んで、舞い落ちる花びらのゆらゆら揺れる様を表現したかの ような音になる。
     如何に脱武満的さくらを書くのかという、若手作曲家の苦心がありありと わかるような構成だが、確かに今までに無いタイプのさくらだし、これは なかなか成功していると思う。武満のさくらが春霞の向こうに見える 遠景の桜だとすれば、信長のそれはだいぶ近づいて花びらが見える さくらなのだろう。
     演奏は恐らく武満に負けず難しそうだが、もう一つのさくらとして 世に広まって良い曲になったと思った。
     外国で受けそうだと思ったのが「ずいずいずっころばし」
     もともとリズミカルな曲だが、軽快で楽しい編曲になっていた。でも 演奏はやっぱり難しそう(^^; この曲にしても合唱編曲は今までに幾つも ありそうだが、愛唱される編曲だと思う。難しくても。
     その他の演目で気に入ったのが、「ドビュッシーのシャルル・ドルレアンの3つの歌」
       和声の色彩感に溢れた曲で、こういう曲こそ上手い合唱団に歌っていただきたいと しみじみ思う。しかも、ソプラノ、アルトも男声で歌われることで、 一種独特の色彩の統一感があり、しかし決してモノクロではなく「シャガールの青」 みたいな締まった感覚がそこにはあった。
     冒頭でシャンティクリアの印象を「真面目な音楽をやる人たち」と書いたのは 「遊びが少ない」という意味も含むのだが、この演奏会はCDよりずっとしなやかな 感触を受け楽しく感じた。
     アンコールは当然の如くある。
     音楽監督がソロで参加してノリノリの黒人霊歌が飛び出したりして、こちらは 遊びぎっしり。日本物では「荒城の月」これも来日合唱団のアンコール ピースとしては、採用頻度の高い曲だがなかなか良かった。
  • 客席はほとんど満員。三階席には学生も結構いた。
     どういう人が中心なのか分からないが、今日はちょっと拍手のタイミングが早くて、 演奏が終わるや否や。もう一呼吸置いて、余韻が吸い込まれるのを味わって から拍手をしていただきたいものだ。帰りの道で、他の客も同じ内容を愚痴て いるのをちらほら聴いた。
     あとは梶本の作ったプログラム(別売500円)が、A/B二種のプログラム共通なのだが、 共通の演目と個別の演目と、解説、対訳がパラパラと飛んだページに掲載されて 絶妙に見にくくて困った。ページ数の割に500円は高い気もするし。 日本の歌は歌詞が載ってないし、編曲者のことは書いてないし、と情報も全然少ない。 何とかしてくれ…。
  • カフェ・ヒューガルデン
     演奏会の後、新宿まで歩く途中の店ということで、ベルギービールを飲ませる店、 「カフェ・ヒューガルデン」に行ってみた。
     古株のベルギービール居酒屋(?)ブラッセリーズの経営で、ベルギーの 「カフェ・ヒューガルデン」の姉妹店でもあるという。
     新宿駅から徒歩5分の距離だが、甲州街道を代々木側に入った 奥の分かりにくい場所にある。エリア的には学生時代から知った場所なので 店を探してザクザク歩くが、とにかく今日は、ベルギービールとムール貝 が食べたい気分だったのだ。
     店内はレストラン/ビアホールにしては異様に照明が暗く、バーな感じだが、 ベルギーに本店があるというのだから、本国もこんなインテリアなのか知らん?
     ビールの品書きは軽く100を超えているが、今回は冒険をしに来たわけではないので、 ヒューガルデン(白ビール)を頼む。これがフルーティーで軽い口当たりで いくらでも飲めそうな味なのが良い。でも飲みすぎ注意なのである(笑)
     料理は、ムール貝の白ワイン蒸し、アスパラの生ハム巻き、フリット。 他にチコリのサラダを頼んだが品切れ、牛肉のビール煮を頼んだがオーダーミスで 出てこず、…と、あんまりな目にも遭遇したので、イマイチ店全体の評価を高く つけられないのだが、まあ、出てきた料理はうまかった。
     ベルギービールの店は、だいたいビールが安くないので「その気」で 行かないと入れないのだが、ムール貝の味も、アスパラ生ハム巻きの味も、 いけていたので、牛肉煮込みが食べられなかったことが残念である。
     だいたい、カウンター担当の兄さんが「延々とサッカーの話を続ける女性客」 に捕まりっ放しなのがいけないのだ。スタッフを独占する客も勘違いしているし、 それを適当にこなして店全体に目配りできないスタッフもイマイチである。
     オーダーミスがあった場合のリカバーも教育してほしいな。せっかく組み立てた 王道のコースがメイン抜きになった客の精神的ダメージを何と思うのか?
     てなわけで、厨房の奥にちらっと見えるシェフはしっかりした人に感じられる のだがスタッフが若すぎてあまりこまやかじゃないので次は行くかな?他に いい店探そうかなという微妙なところ。私はスタッフの質には厳しいのだ。 だって、旨いものが食べたいだけなら、家でも食べられるからね。
     ちなみに、これは旨いなあと思ったのは「マヨネーズ」(笑)
     フリットに付いてたのだけれど、酸味も油も軽くてふわっとした感覚。
     実はベルギーはマヨネーズ大国でもあるんだった。もちろんマヨネーズは オマケなんだけど、意表を突かれたので印象に残って。こういうの売って ないかな、何処かに。
  • ベルゴ・フリゴ・ファボリ  というわけで、同じエリアにもう一軒、ベルギービールを飲ませる店があるのだ。 次はこっちに行ってみるぞ。
  • あるいはシャン・ドゥ・ソレイユ(神田) にまた行ってみるのも良いかな。ちょっと高いけどな。
    シェ・ミカワここも一度行ってみたい。

  • 地震速報のページ - 多分このページが一番早いと思う。発生から5分後には更新される。
  • RD-X4が出た - 12/1発売。買うの? RD-X3の品質とXS41の機能を混ぜた仕様で、「機能追加ディスク」 を買うことで、バージョンアップ可能な構造になったそうだ。
     残念なのは未だに「簡易TBC」なことか。
  • 踊る2国際版は12/20公開
     見に行かなくちゃ〜
  • ビールを飲むための店についてちょっと調べた
2003.11.11
  • 私の撮影した「飛鳥」の写真が素材として使われたので、とりあえずリンクを 張っておく→鳥羽商船高等専門学校
     広角で捉えた船首がカッコいいんだよね。
  • 嵐を呼ぶライトマン - 照明技師 の人のページ
  • 自然光と人口光の色温度
  • 光源色温度
  • デジタル・フォト・セミナー
  • 光源と色温度→ 北向き光 6500K デイライト 5500K 太陽直射 5000K 蛍光灯 4500K 電球 3200K
  • ドラマ「トリック」episode2
     敵はスリット美香子様(高橋ひとみ)
     妻が「高橋ひとみはものすごく二時間ドラマっぽいキャラクター」と褒めていた。 わしも同意する。
     二時間ドラマの分かり易いノリを意識的に取り入れているんじゃないだろうか。 先日の「相棒」でも殺人現場に居合わせた登場人物が「二時間ドラマみたいな展開!」 と劇中で口走ったように、笑いのフォーマットの一つとして二時間ドラマのそれが パロディー化されているようだ。
     相変わらず「奈緒子」の読み間違いギャグは激しく、スリット美香子など、二週 に渡って一度たりとも正しく呼ばれていないという徹底ぶり。くどさもここまで来ると 芸なのか?
     彼女の漢字が読めないネタは、天才上田教授に対して頭が悪い…というパフォーマンス なのかもしれないが、頭が悪くてはマジシャンは出来ないし、書道家の母に育てられたら 漢字を覚えないはずが無いので「本気で読めない」はずは無い。 つまり、本人がギャグのつもりで「わざわざ」読み間違いしているのだろう。 教授と遊んでいるのだな。

     ロケ地はまた長野県のようだが、冒頭の運転シーンの中にepisode1の我眉村への 道案内 の看板が立っていたので、実は近場らしい。看板ネタも多いが、HDDレコーダの コマ送りの能力のお陰で楽々楽しめる。
     博物館の中に唐突に「チキンラーメン」が置いてあるのも仲間由紀江がCMをやっている からだろうが、二度三度見ないと気がつかない小道具がまだまだあちこちに ありそうだ
     「いんちきトレビの泉」は観光客の投げたお金が溶けているならば、500円玉が 出てくる時点で怪しい。西洋の貨幣が出てくるほうがもっともらしいし、日本円なら 5円玉が多そうだ。それを誰も突っ込まないのがトリックらしさか(笑)
     自分に手錠をかけてしまうネタは何度でも応用が利きそうだ。
2003.11.10
  • ビクター、HD映像をリアルタイムエンコード可能なPCIカード発売
     これ、初のPC用エンコーダで、1080i/720P対応で300万円。高っ!
     ということは、HDディスクレコーダーのAOD陣営が「再エンコード」 前提ということは、いまの技術では300万円するボードを積む必要があるということ? それとも思いっきり性能を制限して1/10の価格で作れるのだろうか。 作っても普及までには、遠い道のりだなぁ…
     DVテープを使ったハイビジョン・カメラも結構な値段になるのだろうなぁ。 その割にビクターの720PのDVカメラ(35万円)は安いのか?
  • 東芝、RD-XS41での外部入力の同期ズレについて告知
     同期信号の軟弱なビデオ信号を入力すると、同期ズレが発生するというもの。
     とりあえず、現象が起きた場合は調整で対応できるそうだ。これで安心して 購入できるかな。
  • 各地で不在者投票のカウント漏れ
     千葉県野田市では、合計5700票もの「持ち帰り」が有ったとして、開票を閉めた 後で、不在者投票を保管したダンボール2箱が出た。
     ミスが発生することそのものは避けられないとしても、例年の数百倍、総投票数の 5%近い不足があるのが分かっているのに開票を締め切り、その日のうちに間違いが 発覚するというのはどういうことか。本気で探したのか??
     選挙管理委員は何を管理しているのか。
     沖縄では、逆に投票が多すぎる場所もあるそうだ。
     これでは、普段のお役所仕事の杜撰さが想像できるというものだ。スーパーの レジ係にやらせろ!
     他にも、1,000票単位の開票漏れがあちこちで発生している。
     深夜の開票で居眠りをする立会人という記事もあったな。
     ここは未開国か?
  • ドラマ「ビギナー」
     今回のは法律話というよりは、ヒマネタ・人情話だったな。
     法律としては「喧嘩を煽っただけでも犯罪が成立する」という話。
     でも「負けているほうを応援するのは無罪」らしい…(^^;
     ついでに、 見ていて「止めに入らない」というのも、死人が出たりすると犯罪になる 可能性があるとか。
     じゃ「喧嘩を止めようとしたのに勢い余って人を殺めてしまったトニー」 (ウエストサイド物語)の場合はどうなるの?
     ちなみに、先週の回はバレーボール番組の延長の関係で、後続のSMAPxSMAPと 連続録画していたら、SMAPxSMAPを見終わった妻が消してしまったのだった。 見てないのに…最高視聴率(18%)が出てたのに…(泣)
     DVDにまとめて焼こうと思っていたが、欠番が出来たショックで、 第1話からの保存を全て消去。スッキリした…
     家族でHDDレコーダを使う場合「指差し確認」が必須である。
2003.11.9
  • 総選挙
     午後投票し、夜は開票速報にかじりつく。
     自分の投じた票は生きて良かった。が、投票率のあまりの低さに驚いた。
     投票をしなかった40%以上の人は、税金がバンバン上がり、年金がもらえない 日がきても文句をいわないのだろうか? 自衛隊がイラクで死亡者を出しても 自分のことじゃないから気にしないのだろうか? 憲法第9条が変更されて、 防衛費がバンバン投入されても気にしないのだろうか。
     誰にも投票しない40%は、きっと幸せは無料で手に入る感覚なんだろうなぁ。 5年、10年先のことなんか、考えたことも無いのだろうなぁ…。
     1%以下の得票数で争った選挙区も沢山あるのだから、ちょっと投票率が 変わるだけで数十議席が左右された可能性は高い。
  • 民主党が政権を取れる、とは、多分投票した人も思っていなかったことが 投票率の低い原因かも。
     各党のマニュフェスト、少なくとも自民と民主の二つを比較した人もきっと 少ないだろう。膨大で難しげなのは確かだ。
     次の選挙までに、何年も時間をかけて浸透させていくことが、国民に政治に 興味を持たせることに繋がるだろう。
     小政党が議席を減らしたことは、小政党に投票する人ほど政治に関心を持って いるために、民主党マニュフェストの詳細さ、具体的なビジョンに共感して、 そちらに票が移ったのではないかな。
     だとすれば、投票に行かなかった40%の関心を捕らえることこそが、 今後の政治の課題だろう。
  • 比例区で民主党、小選挙区で自民党候補を選んだ人は、 50%が「候補者の能力・人柄」を重視したと答え、「政策・公約」は32%だった。
     という出口調査を見ると、未だに「地元に補助金を持ってくる能力」で政治家を 選んでいるのかなという感じがする。だけど、それは「国政」では無いと思う。
  • 自衛隊の派遣については「戦闘区域外」となっているが、今のイラクの 視点では「外国人の入った場所が戦闘区域」ということだろう。
     つまり、今戦闘の無い地域も自衛隊が入った時点で、テロの標的地域になる。 自衛隊ばかりでなく、いままで戦闘の無かったその地域の一般市民も巻き添え になるかもしれない。無思慮な決断である。
     そもそも、米国が「テロと戦う」と言い出した9.11以降、テロは激増して いるように思うのだが。さらにブッシュが大統領に当選する前、中東に対する 敵視政策を開始する前後のテロの犠牲者の数を比較して見たまえ。
     テロに油を注いでいるのは、ブッシュではないか。
     ここで中立で理性的な判断を取ることができる政府が、日本には絶対に 必要なはずなのに…。
  • HV版『ニューヨークの恋人』鑑賞(wowow) ★★
    原題:"Kate & Leopold" 2002年・米
     メグ・ライアン、ヒュー・ジャックマン主演のロマコメ。
     仕事でかなり磨り減ってる広告会社のキャリア・ウーマン、ケイト(メグ・ライアン) が、19世紀末からタイム・トリップしてきた英国貴族レオポルド(ヒュー・ジャックマン) と出会う。
     ケイトは最初は、過去からレオポルドを連れてきてしまった元彼の説明のまま レオポルドを「売れない役者」で「いつでも貴族を演じている変人」と思っているが、 次第に彼の紳士的で誠実な人柄に惹かれていく…
     「タイム・トリップ」なんていうSFアイテムは、この作品の本質には全く関係なく、 純度100%のロマコメである。レオポルドが19世紀英国貴族であることも、ケイトの 人生の選択にとっては、「レオポルドの国」という以上の意味を持たない。
     問題は彼女の住む現代アメリカ、広告業界のあわただしさ、ウソでも 売り上げがあれば正義という世界と、彼の住む穏やかで気品の満ちた世界との ギャップにある。
     とはいえ、19世紀末といえばとっくに工業化も進み、都会ではそれなりに あわただしく、現代ニューヨークの芽は存在したはずで、レオポルドの持つ 気品と誠実さは、彼自身の個性だ。
     そういうわけで「疲れた女が素敵な男に癒され幸せをつかむ話」と言ってしまえば それだけのことであるが、レオポルドの素敵な紳士ぶりが、この作品の他に得がたい 個性として光ってる。
     なにせ、「ヒュー・ジャックマン」といえば『X-MAN』の狼男である。 あのワイルド男がまるで同一人物とは思えない物腰柔らかく、それでいてビシッと 筋の通った紳士を完璧に演じているのだから驚きだ。
     そして、全編を通して溢れるしゃれて気の利いた会話の数々。だからこの作品は 字幕で見るより、吹替えのほうが断然良い。
     古今の恋愛文学の傑作の中から抜き出したような、超お洒落な台詞も、 100年前の英国紳士の口から出たら、ジョークにならずに説得力がある。つまり、 この作品のタイム・トリップは、現代ニューヨークに「コスチュームプレイ」の 絢爛な世界観を接続する道具なのだな。
     …というわけで、メグ・ライアンの作品の中でもトップクラスの明るく ハッピーな、(ひょっとしたら使える(^^))作品だ。吹替えと字幕と二度見ても 面白かったし、たぶん三度目も楽しめるんじゃないかな。
  • 演奏会写真印刷2
     昨日出力した写真の中から、ベスト・ショットを選びA4と2Lで大きく印刷。
     うむ、プロの舞台写真屋に注文したのに引けを取らないカッコよさではないか(^^)
2003.11.8
  • N響定期公演Cプログラム鑑賞(NHKホール)
    • [指揮:広上淳一]
    • プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲第1番
    • マーラー/交響曲第6番「大地の歌」
     普通、プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲は、メロディアスな部分とメカニカル な部分の対比をくっきりとつけて演奏されることが多いが、この演奏会では、演歌歌手が 持ち歌のこぶしを回すのごとく、全編歌いまくりだった。また、Vnの音色が非常に 重厚だった。
     歌えるくらい聞き込んだ曲では、たまにはこういう珍しい歌わせ方の演奏も面白い。
     マーラーの作品は、もともと苦手…という程でもないのだが、この長大な オーケストラ付き歌曲とも言える作品では、対訳を見ても歌詞が直接分からないハンデ の為か眠くなってしまうのだ(^^;
  • 演奏会写真印刷1
     先日の合唱団の写真を一週間かけてNG写真をふるいにかけたので、注文用のLサイズ 写真を300コマ以上せっせと出力。
2003.11.7
  • 『シカゴ』DVD購入
  • 冷夏でチキンラーメン好調
     前年比30%の伸びだとか。しかし冷夏のせいなのか?「仲間ゆきえ」のCMのせいじゃなく?
     卵が乗る凹みをつけたことも理由に挙げられているようだが、私はCM効果だと思うなぁ… (という私は、今年は「湾岸ラーメン」以外のカップ麺を買っていないのだが…。)
  • 回転寿司の売上を伸ばす法
     沢山食べて皿が山積みになってくると、だんだん視覚的に「そろそろかな」という 気がしてくる。
     そこで、皿の厚み(積み重ねた時の高さ)を薄くすれば「視覚的なそろそろ感」が低減 されて何割かは皿数が伸びるに違いない。
2003.11.6
  • ドラマ「相棒」
     2話続けて見た。結局このドラマは「ホームズとワトソン」がやりたいのだな。
    ・三ツ星レストラン殺人事件
     山奥の三ツ星レストランで食事をしていると、隣のテーブルに生け花の家元相続で もめている4人組み。折からの豪雨でふもとからの一本道が崩れて宿泊することになる。
     電話をかけるために次々と席を立つ4人。
     そして、最初に席を立った家元候補の男性が、刺し殺されて見つかる。傷口は ナイフより鈍い何かによるものだった。
     当然容疑は家元争いをしていた残りの3人にかかるが…
     というわけで、アリバイ探しとか、4人の人間関係について延々と調べていくが、 真相は、被害者がレストランガイドの調査員で、電話で星を一つ落とす 相談をしているのを聴かれてしまったため、錯乱したシェフに刺し殺された、 というもの。
     きわめてガサツに見えるこの男性は、実は最初から怪しかった。
     ソムリエに焼酎や日本酒など、無理そうなものを頼んだり、一方の 探偵たちのテーブルで「レストランガイドの調査員は家族にも身分を隠す」 なんて話をした後であの振る舞いは分かり安すぎる(^^;
     フランス語のデザートの名前がちゃんと分かったり、相席の女性の香水に 文句をつけたり、これも分かりやすい。分かり安すぎるが、探偵と読者が 同じ情報を手にして犯人探しに挑戦するという意味では、正統派探偵小説 の体裁を持っている。
     ただし、今回の凶器が「カチカチの冷凍ヤリイカ」というのはマズイ。
     探偵のテーブルで出された、イカの身に詰め物をした料理の中に一つだけ あまり美味しくない皿が有った事から「凶器を慌てて料理してしまったに 違いない」と推理したわけだが、「とてもデリケートな調理が要求される」 という料理に三ツ星レストランが「冷凍イカ」を使うだろうか?
     それは、調査員がどうとか言う前に、三ツ星店として如何なものかと思うなぁ。
     とっさに逆上して刺し殺したのなら、わざわざイカを使うのもおかしい。 だって冷凍庫のイカより包丁のほうが簡単に手にできる場所に沢山あるし、 「煮上がりのタイミングを見極めるのが難しく、片時も鍋から離れてはならない」 というイカの料理を作っている最中に「冷凍」のイカを持って店の隅の 電話コーナーの側まで出歩くのが不自然じゃないか。
     …そういうわけで、レストランの星をめぐる意外な凶器による殺人、 というテーマは、伏線の張り方や、ミスリードの面白さは良く出来ているが 詰めが甘いというが、やや不自然を感じる話だった。
     でも、志は評価する。
    ・消える銃弾
     硝煙反応を残さない銃と、体の中で消える銃弾の謎を解く。
     消える銃弾というと、岩塩、氷、ドライアイス、あたりがポピュラーだが、 それじゃあ今さら面白くないので、目新しい銃弾を考えたという話。
     じっさい、これらの銃弾に殺傷能力があるかと考えると、どれも 発射の衝撃で砕けてしまい実用にはならないのではないかという 批判もある。
     その答えが、圧縮空気と鉄パイプによる手製の銃、というもの。
     確かにこれなら柔らかな弾でも撃てる。
     でも、硝煙反応を残さない銃なら普通に「空気銃」というものも有る。 (空気銃の弾は1g前後しかない小さなもの。でも猟には実用的な威力有り)
     そして銃弾は「骨」
     銃弾は消えたのではなく、体内で本人の骨に紛れてしまたったという落ち。
     なるほど、と思ったけれど、圧縮空気銃なら玉が砕けないのは、氷でも 同じだと思うから、これで無ければ、というものでもない。まあ、意外では あるけど。
     昔からある「岩塩」については、たぶん死ぬまでに溶けないと思うな。
     この話では、コンプレッサーで豚骨を削った直径10mmほどの弾を飛ばすことに なっているが、骨は密度が低いので射程が短いだろうし、数十メートルはなれて 一撃で仕留める精度が得られるとも思えない。やはり、本物の銃と同じように 使える銃は難しそう。
  • ところで、相棒は結構視聴率が良いみたい。
     イカは「名探偵コナン」みたいでもあるが、古畑っぽいテイストも有る。
     推理系刑事コメディードラマとして、古畑も復活してほしいものだなぁ。
  • ボイジャー1号、太陽系の果てに接近
     もう26年も飛んでいるんだって。丈夫だな。
     26年前といったら、やっとICが一般的になりLSI成長しだした時代で、まだ パソコンは無かったし、今から考えれば恐ろしくローテクな時代だったはず。
     まあ、アポロの後なんでそれなりに技術は成熟していたのだろうけれど、 なんだか凄いな。この地上で26年間現役のデジタル機器なんて無いだろう。
2003.11.5
  • 進化する光ディスク、DVDの次がもう目前に(EDNJapan)
     光ディスクの歴史を書いた記事。次世代の話題はちょびっと。
     D-VHSに録画したデジタルデータの信頼性にイマイチ信用が持てないので、早く 光ディスクに移行したいのだが、SONYの初号機以来なかなか動きが無い。
     D-VHSについては、S-VHSテープもデジタルで使用できるが、この場合一週間後に そのテープを再生できるかどうかは賭けである。恐らく「保磁力」が不足なの だろうが、製品ごとにばらつきが大きく、SONYは少しノイズが出るくらいだが、 TDKは全く画も音も出なかったり。
     D-VHS専用テープならば随分マシだが、それでも100%とは言えない。それに S-VHSと比較して随分高価だ。
     早くBlu-RayのROM/R規格が固まって、ソフトが出るという流れが出来て、 HDD内蔵になった機種が出てくれれば飛びつくのに。
     今は、AODの出方を見たり、地上波デジタルの開始を見計らったり、ハリウッドの DVDビジネスのひと段落を見守ったり、「待ち」の条件が多すぎる。
  • アミノ酸飲料、うまく使えば筋肉痛軽減も(asahi.com)
2003.11.4
  • 踊る大捜査線2のremix?
     未公開シーンを入れつつ、総時間は短縮して、TVシリーズを見ていない人にも判りやすい 作りで、年内公開目指して11月から作業開始とか。
     やっぱり見に行くんだろうな…
  • 湾岸ミュージアムin球体
     夏休み期間中、あまりの混雑に放棄した「湾岸ミュージアム」は、展望台にてまだまだ 開催中らしい。
2003.11.3
  • 合唱の舞台撮影
     こちらは、頼まれ仕事としての撮影。
     真昼のフラメンコから一転して暗黒の世界だ(^^;
     一眼レフデジカメでは初の室内での舞台撮影で、それなりに難しい。
     今回のテーマは「究極のシャープネス」
     同じ合唱団を何年も撮影しているが、去年の仕上がりはどうにもクリアな感じに 欠けて不満足。だから、EOS10Dを購入してからは、手持ちの機材で 「もっともシャープな画像を作るための条件」を研究してきた。ピントの癖とか、 絞りの数値と解像度の変化の関係を、徹底的に試し撮りを重ねて調べた。満を 持しての本番である(笑)
     結局舞台用の主力レンズである70-200mmF2.8Lで、最高に解像度の 高い画を撮るにはF5.6近くまで絞りたい。F2.8開放〜F4では人物写真には 具合のよい柔らか味が有るが、「記録写真」を作るには、もう一押し絞り込む ことが必要だということ。
     とは言うものの、光量の限られた舞台撮影で絞り込んでシャッター速度が 遅くなるのはとても辛い。ISO感度を上げれば画質が荒れる。と、なかなか 難しい。
     ピントの問題は、どうしても微妙に前ピンになるような気がするのだが、 沢山ためし撮りをすると、必ず前ピンというわけでもなく、ばらつきが見える。
     これは、絞り込むことで誤差の範囲に収まるかもしれない。とする。
     デジカメに変わって新たに考えるべき問題が、レンズの画角の変化と、 色温度、コントラストの三つ。
     画角に関しては、毎回訪れるホールが違うので毎回その場勝負であり、 焦点距離が1.6倍になったといっても、あまり事情に変化は無い。
     とにかくステージから何十メートルも下がった客席最後部での撮影だから 焦点距離が伸びるのは悪くない。
     色温度は、「電球」にしていいのかどうか難しいところ。[AWB]では、 電球色を残した色合いが出て、ライブ感があるが、ここは「記録性」を 優先して[電球]を選択。白の純度を求める。
     このステージでは、色温度の違う光源が混在するようなことがなくて、 悩みは最小限で済んだ。
     問題が大きいのが「コントラスト」
     絞りとシャッター速度の関係で、ISO400主流での撮影になったが、 肉眼のコントラスト感よりどうしてもきつくなる。
     ホールにもよるが、今回の「かつしかシンフォニーヒルズ・アイリスホール」 では、舞台上は明るさが不均一で、舞台中央が明るく、袖に近い部分は暗い。 合唱団は舞台の幅一杯に並ぶので、真中の人と端の人ではかなりの輝度差(4〜8倍)だ。 ソロ・リサイタルなら、悩むことも無いだろうが、天井からの照明で、 センターの人のおでこが白く飛ばない為に、露出を切り詰めると光の回って いない端の人部はかなり黒くなってしまう。
     デジカメのCCD/CMOSセンサーは、ポジ・フィルムより、露出の許容度が 狭く、こういう条件は厳しい。ヒストグラム表示を確認して、こまめに 補正をかける必要がある。
     露出のことだけを考えると、ネガ・フィルムが格段に気楽なのは確かだ。

     そんなことを考えテストしつつリハーサルを撮影し、本番になると、 衣装が白と黒になってますますコントラスト差が激しく難易度が上がってしまう(^^;; 客電も完全に落ちて、さらにハイコントラストな条件。やられた(^^;;;
     マニュアル露出で行きたいところだが、場所による明るさの差が大きいので、 これも難しい。また、背景がかなり暗くて、ズームによる被写体の大きさでも AUTOの露出が変化する。
     男性と女性の顔の色の違いも、飛ぶか飛ばないかの露出設定では大問題。
     結果的には、概ね上手く撮れたけれど、真っ黒の面積の大きなピアノとピアニスト、 純白のドレスで出てきたお子様二人組、の両極端だけはフォローし切れなかった。 リハーサルでお子様の衣装を知っていたら救えたのに残念。(デジタルで補正しよう…)
     「究極のシャープネス」については、一応の成果を見た。
     200mm(35mm換算280mm)で、シャッター速度1/30〜1/60秒と、相当厳しい条件 での撮影だが、F4〜5.6に絞込み、ピントもAFの二度合わせなど慎重を期した結果、 半分近くのアップのコマで髪の毛一本、衣装の布の質感まで生々しく見える 写真が得られた。
     600万画素の、1ドットごとにきちんと情報が載っている感じ。
     今回の撮影、なかなか手ごたえがあった。

     デジタルにはそれなりの難しさも有るけれど、その場で結果を確認して フィードバックできることと、コマ数を稼いで、成功の絶対数を上げることが できるのが何より効果がある。
     今回は、フィルム1ダース分以上のコマを撮影したが、従来なら、一回の演奏会で 4〜5本しか使っていなかったので、それだけでも、成功コマは3倍になる計算だ。
  • 打上げの写真も撮ったけれど、この演奏会用に「美空ひばり」のアレンジを 書いたセミプロ(?)作曲家氏が、キャノンで光学用蛍石の結晶を作る仕事を していたことが分かり、ひとしきり「レンズ談義」に花が咲いてしまった(笑)
     今蛍石の大口ユーザーは半導体メーカーで、そこで使われる大口径のレンズは、 一枚だけで一千万円を越す価格になり、とにかく製造が困難で歩留まりが厳しいのが 大きな原因だそうだ。
     結晶を成長させる時も、磨く時も、とにかく厳密な温度管理をしないと割れたり、 段差が出来たり、とにかく職人芸の世界なんだとか。
     蛍石レンズというとキャノンの"300mmF2.8L"が代表選手で、私は持っていない けれど、やっぱり、あれだけの価格の理由は有るし、性能は他に変えがたい。
     今回「シャープネス」に拘った撮影の後でタイムリーな話が出来て面白かった。
2003.11.2
  • フラメンコの舞台撮影
     川口市の(農協主催の?)イベントで、駅前公園に屋台が並び、中央ステージでは 落語家とか、手品、演歌、○○舞踊などのサークル発表などなどが行われる、 いわゆる秋祭りの出し物の一環として、妻の習っているフラメンコ教室の 発表があったので、見物に行く。
     屋外で、光が一杯の写真を撮るのは久しぶり。
     今回は「衣装の赤を鮮明に捕らえること」と「動きを表現すること」の二つを テーマに工夫を試みる。
     早めに場所を取り、色温度を幾つか試してみるが、途中で直射日光からビルの 陰がさしてきてややこしいことになる。(^^;
     また、背景となるステージが真っ白なので、露出補正をかけないと凄いアンダー な写真になってしまう。マニュアル露出のほうがマシかも知れない状況だが、 半日日陰を動き回る被写体を追うのが難しい。少しアンダーめに撮影して、 必要ならデジタルで補正する方向で考える。
     動きに関しては、「シャッター速度優先・1/60秒」で、指先や衣装の翻る 感じがなかなか良く出て、止まって欲しい部分とのバランスもとれたと思う。
     写真栄えのする踊り手を中心に色々撮影してみたが、本当に見て面白い 写真を撮るには、フラメンコを熟知していることが必要だと感じた。もっと 勉強しないと。
  • ハイビジョン版『スパイダーマン』鑑賞(WOWOW) ★★
     DVDも高画質だけれど、『スパイダーマン』ハイビジョン版は高解像度を生かした 素晴らしい画質だった。ハイビジョン映画にもピンからキリまであるけれど、 これはハイビジョンで見る価値の有る仕上がり。
    (うちのパナソニックのチューナーはどうも黒が落ちすぎる傾向があり、 全ての面でDVD以上とはいえないのだが、それは機材のせいでハイビジョンの本質 とは違う)
     これも、早く続編が見たい映画の一つだな。
     妻と一緒に見たが、単純なハッピーエンドにならないエンディングに、 感じるところがあったようだ。
     バットマンなどはそもそも大金持ちで、私生活では美女に囲まれてうはうはだけど、 やっぱり「仮面のヒーロー」には影がある。
     「月光仮面」も、「デビルマン」も、主題歌の中で「正体は秘密」であることを歌い 上げている。「タイガーマスク」も人知れず死んでいった。やっぱり、仮面・変身系 ヒーローは哀愁が似合うね。
2003.11.1
  • 『マトリックス・リローデッド』DVD鑑賞 ★★
     色々見るものが多くてやっとたどり着いた。続編ロードショーまでには見ておかないと(^^;
     劇場でも感じたが、やはり「ザイオン」のシーンはクールじゃない。
     仮想空間の内部との差を作ろうとしているのは分かるが、あまりにもレトロで 既成のイメージに近すぎて、じゃんじゃん早送りしながら見てしまった。
     マトリックス世界の悪人が白人、ザイオンの住民が肌の色は取り混ぜていても 文化的にはブラックパワー、というのも新鮮味に欠ける。
     もう一つの問題は、アクションシーンが無駄に長すぎないかということ。
     スミス100人、階段の間、高速道路の逃走、何れも20〜50%カットして充分。 なかなか決着がつかないのは「敵が強い」ということを表現したいのかもしれない けれど、戦いの中に時間経過を感じさせる要素、緩急が足りない。
     攻めて受けて攻めて受けて…が延々と続くのは、いくら中身がハードでも 「温泉卓球」のラリーと大差無い。もっとドラマを!
     映像に関しては、同じ舞台の物語のこともあり、驚きは薄い。また、何箇所か CGアニメバレバレの場所もあるけれど、全体の完成度は明らかに高い。
     新登場のキャラはどれも個性的。次回作への引きも強力で、劇場に行きたいと 思ったのは確かだ。
     第一作は映像的には至る所で引用され、消費され尽くし、 時代を築いたが、続編が見たいと思わせたのは「ストーリー」の力だと思う。
     マトリックスの世界は、SF馴れした人にはすでに陳腐なアイディアではありながら、 謎解きの要素を巧みに織り込んで、なかなかスリリングな物語を作りこんでいる。
     一作目は、「ありがちな話だけれどここまできちんと映画に作りこんだのは初めて」 という所が立派で、画のインパクトが物語りのインパクトを超えていたが、もう完結編に 映像で驚くことを期待している人は少ないだろう。
     次回完結作が「納得の落ち」を用意していることに期待したい。


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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!