映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
2003年7月
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2003.7.31
  • 昔の東京には「ウォータークーラー」があった。駅とかビルとか。
     あれは何で無くなっちゃったのだろう。確かに1980年代は東京の水があまりにも 不味く、ウォータークーラーが有ったとしてもあまり飲みたくなるようなものでも なかった。ペットボトルの普及と水ブームも有った。電車も全車両エアコン完備に なって駅は涼しくなった。
     そんな理由でウォータークーラーがなくなったのだろうか…。
  • 先日撮影したパノラマ写真で、29日の花火大会の会場を見てみる。
2003.7.29
  • 葛飾納涼花火大会見物
     業者の個性か、ここの花火は毎年演出が 凝っていたり、音楽とシンクロさせたり、他にはあまり見ないパステルカラーを多用 したりと面白い。
     今年の印象は「やたら明るい閃光系」の玉が多かったこと。またもっとも印象に 残ったのは、江戸時代の花火をイメージした赤い花火。詫び寂びを感じる。
  • 業者について調べてみると、株式会社 イケブンというのがやっていて、ここは「隅田川」も担当していて、さらに海外の大都市での 打上げまで多数実績があるらしい。
     尺玉の迫力より細かい演出で見せるやり方がなんとなくヨーロッパの花火に近いと思って いたが、実は海外経験豊富というのが関係していたようだ。
  • 帰りは混雑する金町・柴又駅を避けて高砂駅に
     いちばん簡単な道は、一旦柴又に出て線路沿いに歩く方法らしいが、地図も無く 感で歩いてなんとか到着。とにかく道が複雑に交差して「近道」というものが存在 しないようだ。どこを通っても大回り(^^;
     線路沿いのいかにも「居酒屋」という店に入ったら、外観は巨大な暖簾に引き戸に土間 巨大なカウンターのみという「正統派居酒屋」なのに、店員は厨房からお運びさんまで 全てが女性で、もちろん厨房は「親方風」の年季の入ったお姉さんだが、カウンターは 今風の美人揃いで、チューハイ、水割りのお客さんにはガンガン作ってくれるし、 軽いお話し相手もしてくれると言う、「綺麗所居酒屋」だった(^^;
     メニューは300〜500円台のものが多く、周囲を見るとどうも「裏メニュー満載」 という感じで、メニューに無いものがどんどん運ばれている。
     いずれにしてもごく基本的な居酒屋料理で、チェーン店のこてこてした料理より 好ましい。大量のウィンナーをただ焼いただけのものとか、生姜を焼いたものとか そんなメニューが有りかと思うものも有れば、ラーメン、カレーライスのごとく 大衆食堂系のメニュー、妙に巨大なお握りなど、つまり出来るものを何でも出して しまうところが眺めていて面白い。
     とにかく混んでいる為に料理の出が遅い割に、カウンターのお姉さんが 「グラスが空くのを許さない」ので、頼んだ料理が出てくるのを待つうちに、 なんだか飲みすぎたような気もする(^^;
     まあしかし、悪くない店だ。安く下町らしい元気が有るし、客も身奇麗な飲み方で 居心地は良い。
2003.7.27
  • GPC/京都バッハ合唱団特別招聘合同演奏会「マニフィカート」 (タケミツメモリアルH・初台)鑑賞
     妻のやっている合唱団が、宗教曲のスペシャリスト集団を招聘して胸を借りるつもりで 演奏してみました。という演奏会。合同演奏と互いの単独演奏。
     過去、日本人によるバッハ合唱曲(モテット・ミサ曲)はなんども聴いてきたけれど、 本場モノに対して若干の「日本人だから」という部分はどの演奏にもあったと思う。
     しかし、「京都バッハ」の演奏を聞いて思わず唸ってしまった。
     それは「小ミサ曲ト短調 BWV235」の冒頭の「キリエ」を聞いた瞬間に 「あっ」と思うくらいの違いで、 いままでどんな演奏でもソプラノの甲高いKyrieは、字面どおりにキ〜っと きつくて薄い響きがするものだった。場合によっては飛沫が飛んできそうな音もあり、 曲によってはそれが必要なこともあるのだろうけれど、美しさの要求される場面には そぐわない。つまり「日本人」の「日本語」のキリエなのだと思う。
     が、京都バッハのソプラノはこれを見事に透明に滑らかに歌った。
     日本人なんだから、日本の声になるのは仕方ないだろうと、半ばゲノム的諦念を もっていたDNAの二重螺旋が思わずほぐれる程の衝撃。
     思えば、妻が以前在籍していたOMP/響という団体は、特にコンクールで金賞を 取りまくっていた頃には、針の穴を通すような精密なアンサンブルと、 一点にエネルギーを集中したレーザー・ビームのような音質で現代音楽の演奏に おいては他を寄せ付けない完成度を見せ付けていたけれど、京都バッハは、 音色に関しては対極にある太くて柔らかい響き。本当にどこまで行っても新しい 出会いと言うものは有るものだと思う。
     聞く所によると、創団15年この道一筋でやってきたそうで、はっきりした 方向性を持つ強力な指導者が有ればこそ「専門家集団」としてここまで完成度の 高い演奏が可能になったのだろう。
     …一方のGPCも今回なかなか進境著しいと思った。
     もともとサッポロビールの企業メセナで人を募集して作られた団体で、アマチュア とはいえ倍率10倍のオーディションを経て集められた団員達で、団の方針もはっきり 「芸術性の高い演奏を目指す」とうたっている…割には、数年前まではショボかった(^^;
     まあ「声自慢の人が集まるとこんなものか」というか、ソリスト気質で前に出たがり 周りの音を聞いてない音がママしていたのは事実。
     ところが、年々しっくりとした音がしてきて、今回の演奏では京都があんまり凄い とはいっても、絶対値で見たらGPCもなかなかハイレベルな演奏だった。そろそろ歳月による 成熟の時期が訪れたのだろうか。
     この合同演奏会は、GPC団員にとっても大きな刺激と経験になったであろうから、 次の演奏会ではまた一歩深化した演奏があるかと思うと楽しみだ。
  • 演奏は素晴らしいが…
     ステージ進行はどうにかならないか。
     今回は小編成のオケがついていたが、ステージ上で椅子が足りない、譜面台が無い、 入退場の打ち合わせも無くて、右往左往では、やっぱり「素人演奏会」に見えてしまい、 品格が下がる。
     聴く方にだって「緊張の糸を張る」必要があるわけで、演奏外の余計な不手際が 目に付けばそれは確実に全体の印象を引き下げる。
     団員が片手間に進行するのではなく、プロ意識のある助っ人を配置するべきでは ないだろうか。
  • 初台から新宿に散歩
     せっかく新宿に来たのだからヨドバシカメラに寄るのだ。ということで、 カメラ片手に散歩。新宿西口は学生時代から勝手知ったる我が家の庭であるが、 高層ビルが何倍にも増えたこともさることながら、小さな店舗、飲食店も増殖して 来るたびに何かが変わっていて面白い。
     そんな中にポツリと、人気の無い古い路地があり、面白いネコがいて被写体に なってもらう。
     どうも、普通のトラネコにチンチラ系の血が混ざっているらしく、耳の一部と 胸元だけに豪華なフワフワした長毛が生えて、なんだか偉そう。ぴったりと 前足をそろえたすわり姿も美しい。
     ところで、ヨドバシカメラは普段錦糸町店ばかり使っているが、どう見ても 「特価品」は新宿店のほうが安い。モノによっては12%も安いものがあるし 在庫も豊富。ちょっと悔しいぞ。(そういうわけで最近は有楽町のビックを 愛用しがちなのだが…)
  • CFカード・パフォーマンス・テスト
     LEXARの40倍速CFを買った。
     とにかく速度に言及しているカードの中で一番早かったので。というわけで、 カメラやパソコンでの読み書き速度を調べてみた。
  • バッテリーテスト
     今回は約280コマでバッテリー切れ。
     一回目の充電では150コマ程度だったので、調子が出てきた? [EOS10D徹底研究]バッテリー
  • EOS10DのISO感度設定
     昼から夜にかけて出歩いたので、色々なISO感度の撮り比べをしてみた。
    [EOS10D徹底研究]ISO感度と画質  
  • 我が家のパノラマ
     夏場には珍しく遠望がきいたので、午前中に75-300mmレンズで地平線の彼方を パノラマ撮影してみた。
     江戸川のほとりから、関東平野西方を見渡す。
     普段見えないけれど今回発見したものは、南から順に羽田空港の大アーチ、 私の勤める会社の本社ビル(^^;、横浜ランドマークタワー(シルエットとしてギリギリ)、 お台場の風力発電のプロペラ、フジTVビル(特徴的な球体とビルがちょうど一直線に 重なるため、気が付かなかった)、など。
     都心はあまりにもごちゃごちゃして、新宿の高層ビル街より先は見えない。そして 池袋あたりはず〜っと目ぼしい建築物が無く、そのずっと北に、たぶん埼玉の サッカー場が見える。
     眺めて面白いのはやっぱりお台場近傍。
     新しいビルがどんどん建つので、日々景色が変わる。
     ちなみに、今回の撮影はLレンズではないけれど、F8に絞っているため、 周辺部まで高解像度で、色収差などは僅かしかない。ほとんど、1ドットのライン までも写っている。凄い解像力だ。
     C-3030Zの300万画素、70mm相当のレンズと比較してEOS10Dの630万画素、 300mm(480mm相当)での撮影は、縦横の分解能が10倍も違う。倍率で考えても、 手持ちの8倍の双眼鏡より大きい。今まで見えなかったものが見えてくるわけだ…。
  • 夜景がまた印象的で、二年前とは比較にならないほど多数の高層ビルの赤い ランプが見える。これを我が家では「王蟲の目に怒りが満ちておる」と 称しているのだが、その怒りは日に日に勢いを増している、という感じ。
     もっとも開発著しい、お台場、汐留、佃島、品川あたりが同じ方向に見えるので、 そのエリアは特に凄い。
2003.7.26
  • 今週のBSデジタル映画祭
    • 7/26(土)h「ビッグ・リボウスキ」 BS-i 16:30〜
    • s「ニコライとアレクサンドラ」 NHKBS2 24:10〜
    • h「幕末太陽傳」 BS-i 24:30〜
    • 7/27(日)h「女王陛下の007」 WOWOW 10:30〜
    • h「007/ダイヤモンドは永遠に」 WOWOW 12:55〜
    • h「戦争と平和('56)」 NHKhi 14:00〜
    • h「愛と哀しみのボレロ」 BS-i 15:30〜
    • h「ファンダンゴ」 BS日テレ 18:00〜
    • h「グーニーズ」 NHKhi 19:20〜
    • s「バニラ・スカイ」 WOWOW 20:00〜
    • 7/28(月)h「俺たちに明日はない」 NHKhi 23:00〜
    • 7/29(火)h「シェルブールの雨傘」 BS-i 20:00〜
    • 7/30(水)h「少林サッカー」 WOWOW 20:00〜
    • 7/31(木)
    • 8/1(金)s「オリヴァ・ツイスト」 NHKBS2 16:55〜
    • 8/2(土)「マレーナ」 BS-i 17:00〜
    • 8/3(日) 「007/死ぬのは奴らだ」 WOWOW 10:30〜
    • 「007/黄金銃を持つ男」 WOWOW 12:45〜
    • 「麗しのサブリナ」 NHKhi 16:00〜
    • パール・ハーバー」 WOWOW 16:40〜
     この週末からの目玉はやはり『少林サッカー』だろう。「パール・ハーバー」 についてはあんな作品を儲けさせてはいけないと、今まで店頭デモでチラッと見ただけで 素通りしてきたが、批判するにも見ておかなければならないのでそろそろ宜しいかと。
     まだ見ていない007シリーズを押さえようと言うのは、もっぱら『オースティン・パワーズ』 でよりよく笑うためである(^^;
  • 先週wowowで放送された『タイタニック』は、525iでは有るものの、多少の 期待を込めて録画してみたが、画質的にはDVDと全く同じか多少悪いくらいだった。 字幕の位置が画面内にあるので、DVDよりTV臭さは少なかたけれど。
     キャメロンも、HD24Pカメラで新作を撮っているのだから、技術に不信のあるはずが無い。 そろそろ高画質バージョンのタイタニックをリリースしてくれてもいいと思うが。
     それとも、合成部分のリテイクでもやりたいのかな…(それはそれで必要だとは 思うけれど…)。スタジオの経営的判断で先延ばしになっているのなら勘弁して欲しい ものだが、まずは米国でハイビジョン環境が普及することが必要なのかもしれない。
  • 過去の写真整理
     新しいカメラを買ったことで、過去の名作(?)をプリントしたいという気持ちも増す。
     自宅の廊下やリビングに飾るだけのことだが、A4の印刷はフィルム時代の大伸ばしより 格段に気軽になったので、季節ごとに作品の入れ替えをして楽しめるくらい プリントを用意すると楽しいかなと。
2003.7.25
  • 映画を見てない…?
     先週あたりからすっかり『踊る大捜査線the movie2(OD2)』モードに 入っており、せっかくBSデジタル映画祭とか有っても見てない。
     現在はTVシリーズのDVDを再見中。出演者のTVシリーズでの言動がOD2 にも引き継がれているところを再発見してなんだか面白い。
     レンタル点では貸し切れ続出らしい。DVD持ってて良かった(^^)
  • 今日も閉店までカメラ店に入り浸っているのであった。(ヨドバシカメラは 夜まで営業していて便利だ。)
2003.7.24
  • 『踊る大捜査線2』週末興行収入で『千と千尋』を抜く
     18億円超。『千と千尋』も三連休公開だったらしいが、その三日間の収入が3億円 ほど上回ったそうだ。
     子供率の高い宮崎アニメとの比較なので、観客数で超えたのかは不明だが、 "OD1"の時にはジョークで『もののけ姫』を抜いて日本一、なんて言っていたのが、 ついに実現してしまった。凄い。
     背景には、この数年でシネコンが増え、スクリーン数が増えていることが直接に影響 しており、ジブリも踊るも三日間ほぼ満席が続いた計算になる数字らしい。
     きっと「踊るが満席だから、T3かチャリエンでも見よう」と、他の映画に流れた人も いるだろうが、シネコンは全席指定のお陰で並ばなくていいから、遅い時間まで満席率 が高かったことだろう。
     まあ、昔は立ち見で無理やりキャパ以上に人を詰めることもしていただろうが、 やっぱり行列は辛い。いい時代になったなと思う。
  • インタビュー - サンケイスポーツ
     によると、実写日本一(南極物語・推定興収119億円)を目指すと言うのが、まず、 実現確実そう。
     何しろ三日で18億すでに稼いでおり、年越し上映を狙うそうだから。しかも 「ディレクターズカット版」も計画している様子。今回の映画ではちょっと省略 しすぎたのではと感じる部分が幾つかあったので、それが補完されるとしたら DVDを待たずにやっぱり見に行くよね。
  • SMAPxSMAPで『踊る大捜査線2』のパロディードラマ
     月曜に録画してたSMAPxSMAPを見た。
     相変わらずの香取君がまるで似てない小田君の扮装をしていてコメカミが痛く なりそうだったが、室井さんに扮した中居君は角度によってはミョウに似ていて 可笑しかった。
     そもそもフジテレビの宣伝企画ではあるが、本物の沖田管理官(真矢)が出てきて
    「所轄の仕事なんかど〜でもイイでしょ」の決め台詞をやってくれたのが なんだか嬉しい(笑)
     「本物の青島はだれだ」という振りに「本物の(元)都知事の青島」さんが出てきたのも 笑った。もちろん「本物の織田君の青島」も登場。
     コントとしては特に面白く無かったけれど、公開記念イベントとしては楽しいか。
  • EOS-1Dに16-35mmのこと
     一応気になっているレンズ…ということで触ってみたが、シャッターを切って びっくりした。ガシャシャシャシャシャシャシャっと連写され(^^;;
     調べてみると1Dは、秒8コマで20枚連写が可能とか。
     ちなみに10Dは秒3コマで9枚連写
     秒8コマはフィルムカメラなら、4.5秒で36枚撮りを使い切ってしまう計算で、 用も無いのに連写モードになっていたりすると、3,4枚は無駄にコマが進んでしまい そう。
     だが、フィルムの心配が無いデジカメでも、2.5秒間機関銃のようにシャッター を押しつづけるのは勇気がいると思う。小心者か(^^;;
  • ニコンがD2HというEOS-1D対抗カメラを発売する。 [報道資料]
     こちらは秒8コマで40枚連写画素数はEOS-1Dと同じ約400万画素。
     先代D1Hが秒5コマだったのをパワーアップして、40枚連写は、フィルムカメラの 36枚を超えたということで、まあ、一つ行き着いたと言えるのだろう。(ほとんどの 人には無用に高性能だと思うけれど。)
     それから1Dは75万円、D2Xは49万円という価格も違う。まあ、これはまだまだ イタチごっこというか、銀塩+αくらいの価格まではどんどん下がっていくのだろう。 (+αの部分は、電気回路。ここは量産次第)
     他にも色々新技術はあるが、このカメラが面白いのは連写性能より、 「ホワイトバランス」を 決める為に、おでこに「環境光センサー」を載せており、 被写体の色の影響を受けにくいということだ。
     実際問題、オートで撮ってもほとんど大丈夫なのだが、ポートレイトのドアップ など、ありがちシチュエーションで肌の赤味を感じて色温度が下がってしまう誤動作 は良くあること。オートの精度が上がるのは歓迎だ。
     もっとも、フィルムの場合「デーライト」と「タングステン」の二種類しかなく、 環境光の色味が記録されるのが、ポジフィルムの面白いところだったりするわけで、 デジタルで過剰に補正しては旨みが無く、マニュアル設定の「太陽光」一本槍という 考えも有るけれど。
  • ↑と思ったら…すでにEOSもやってる環境光センサー
     ただしEOS-1D/1Dsのみ。
     てことは、1Dとの違いは値段とバッファサイズだけか。
2003.7.23
  • ワイドレンズを探す
     EOS 10Dは35mmカメラに対し焦点距離が1.6倍になる。
     望遠レンズを使いたい時には、お得だが、もともと広角レンズのラインナップが薄いEOS システムではちょっと厳しい感じがする。 [EOS10D徹底研究]レンズ編
2003.7.22
  • EOS 10D用のバッテリーと256CFカード追加購入。
     旅行に持っていく装備を考える。 [EOS10D徹底研究]
  • DOS 10D,ISO感度と撮影枚数
     カタログには「高画質モードで2.4MB/枚」というデータが書かれているが、ISO感度 によって大幅にファイル容量が変わることが分かった。 [EOS10D徹底研究]
2003.7.21
  • 『踊る大捜査線 the movie』DVD鑑賞
     復習。1はフィルム撮影で、監督も「フィルムの味が出したかった」とか言って いた気がするが、後処理で色をいじりすぎな気が指定た。一方、2はどうやら HD24Pカム使用のデジタル撮影。
     見比べると2の方が自然なバランスなのは、5年間の映画の技法の進歩ってことも あるだろうし、TV業界から映画業界に出て行ったスタッフの熟成ってモノもきっと あるだろう。
     今さらながら、1は当時は複数の事件が起こって複雑な話だと思っていたのに、 2の後で見ればシンプルな話に見える。1は空き地だらけでロケ地の背景が スカスカってことも有るけどね。
  • EOS-10Dのバッテリー、150枚でアウト。
     最初の数十枚で「残量が少ない」警告が出てしまったため、オイオイと思って どこまで撮れるのか試してみたら、3日目、150枚でバッテリー切れ。 [EOS10D徹底研究]
  • 各レンズの実写テスト実施。
     手持ちの全レンズで、テストチャートは無いけれど、細かなパターンを撮影して 写りを比較してみた。 [EOS10D徹底研究]
  • 今週のBS映画祭
    • 7/21(月) 劇場版ポケットモンスター
    • h 「ピチューとピカチュウ」 BSジャパン 9:00〜
    • h 「ピカチュウのドキドキかくれんぼ」 BSジャパン 9:30〜
    • h 「水の都の護神 ラティアスとラティオス」 BSジャパン 11:00〜
    • h 「ピカピカ星空キャンプ」 BSジャパン 12:55〜
    • s「タイタニック」 WOWOW 16:40〜
    • h「市民ケーン」 NHKhi 23:00〜
    • 7/22(火)h「エトワール」 WOWOW 10:15〜
    • s「レイズ・ザ・タイタニック」 NHKBS2 20:00〜
    • h「陽のあたる場所」 NHKhi 23:00〜
    • 7/23(水)h「欲望という名の電車」 NHKhi 23:00〜
    • 7/24(木)h「波止場」 NHKhi 23:00〜
    • 7/25(金)h「雨月物語」 BS-i 20:00〜
    • h「マルホランド・ドライブ」 WOWOW 29:20〜
2003.7.20
  • 『踊る大捜査線 the movie 2』鑑賞(VC市川#8) ★★☆
     ヴァージンシネマズ市川(本八幡)では3スクリーン使って早朝から 深夜まで上映しているから、午後、安心して出かけたら、なんとチケット売り場に 長蛇の列。しかも売り場だけに並びきらず、非常階段をぐるぐる回って 屋外にまで行列が伸びていてクラクラした。
     『スターウォーズ』も『千と千尋…』もこれほど激しく並んだのは 見たことが無く、もちろんT3やチャーリーズ・エンジェル等他スクリーンの映画も 人気作ばかりなのだが、ファンとしては喜ばしい限りの賑わい。
     しかし、切符を買うことを考えると辛すぎ(^^; 結局30分ほどで 買うことは出来たのだが、上映約二時間前の段階で一番大きなスクリーンは 最前列しか残っておらず、 二番手スクリーンで良い角度を選んだ。
     次は売店。グッズ売り場は種類豊富で見るだけで面白い。
     今回の目玉商品は「湾岸君」モノだろう。
     売る気でグッズを作っているからか、どう見ても本家ピーボ君 より可愛く魅力的。(本家の目つきはちょっと逝ってて可愛いとは…)
     2週間ほど前の「トリビアの泉」で、各都道府県警のマスコットを 紹介していて、全国的には「鳥」をモチーフにした物が多いようだが、 どこもイマイチ素人デザインの香りがする。しかし、 湾岸君は本家ピーボ君の路線を踏襲しながら、全く別物の可愛さだ。
       ポスター類は何故か販売しておらず、劇場内のポスターを写真に撮る 人多数。携帯のデジカメで撮れば待ち受け画面になってなかなか良い。
     あとは、マグカップを販売してくれれば絶対買うんだけれど…。
     …というわけで、上映まで二時間近くあっても、なかなか時間は つぶせる。

     そして本題。
     予告編が始まったかと思うと、いきなり真下君が映画館で映画を見ていると、 彼の携帯に新城管理官から電話が入る映像。「真下おまえ何処に居るんだ、 映画館では電話を切れ!」と雷が落ち、場内爆笑(^^; 結局本編中誰も携帯を 鳴らさなかったのだから、凄い効果だった(^^)
     さて、ここからネタバレ満載で本編開始。
     オープニング。東宝マークが何故か4:3…と思ったら、すっかり観光地化 した湾岸署のPRビデオが始まる。なんとも魂の抜けたテーマソングに すっかり骨抜きにされ、前作の「映画らしさ」にこだわった、冷たくアート な映像の始まりとは正反対だ。
     どうも、基本のコンセプトに「前作との鏡像関係」であることと 「5年間の変貌」の二つが徹底的に追求されているように見える。
     ちなみにこのPRビデオで、「湾岸君」には6人の仲間が居ることと、 湾岸署のホームページがあってURLが www.wangansho.comだということが、ちらっと見える。
    (URLは本当に存在するのだが、帰宅後アクセスしてみたら重くてたどり着けず。)
     湾岸君たちの着込むコスチュームは7色に塗り分けられて、ちょっと ○○レンジャー風でもあるし、一人が赤ん坊なのは「サイボーグ009風」 でもあるが、7人組みで虹色なのがお台場名物「レインボー○○」 を意識しているのだろう。

     そしてタイトルバック、キャスト名が流れる部分は前作同様、静止画を多用した コラージュになっているのだが、ここのカッコよさは数段アップしている。
     キャストのアクションシーンや、お台場の空撮や、とにかくここだけでも何度も 見たいほどカッコいい。お台場の5年の進化というものも実感できる。

     最初のシーンは、豪華客船「ふじ丸」を舞台としたSATの対テロ演習
     ふじ丸は年中晴海に入港しているから御馴染みの船だが、プチ船舶マニア としては、あの豪華な船内が拝見できて満足満足。
     ここで湾岸署の所員がテロ犯人役を演じてSATと戦うのだが、当然ながら、 湾岸所員は、不真面目そうに見えてホイホイSATを撃破してしまう。
     こいつらは、なんも考えていないように見えてテロリストとしての作戦は 相当緻密に仕込んできたと思わせる手際。
     日頃「業務より勝鬨所とのバドミントンの試合の勝敗」を優先してしまうような 彼らのこと、きっと「勝負」ということで燃えまくったに違いない(笑)
     それにしても、「報道陣の前でSATに勝って本庁に恥をかかせたから、全員減俸」 というのは、むちゃくちゃである(^^;;

     今回湾岸署で起きる事件は、
    • 会社役員連続殺人事件
    • 家族連れを装った連続スリ
    • 連続通り魔(吸血鬼)事件
    • 署長の不倫疑惑
     の四つ。
     スリと通り魔は所轄の仕事。それで忙しいところに「会社役員連続殺人事件」で 捜査本部がたち、新管理官の沖田仁美(真矢みき)がやってくる。
     前作の悪者、新城さん(筧 利夫)もすっかり所轄にシンパシーを抱いてしまっている わけで、新たな本庁の権威の象徴だ。
     とにかくバリバリの権力志向で、自身たっぷり。それが、「所轄と本庁捜査員と の連携ミス」や「後手後手の指示」に起因する度重なる失敗で破綻していくのが 一つの見所なんだろう。最後は室井の判断力と青島流の熱血が勝利する。
     事件を追っていると、今までTVシリーズなどで登場していた犯人の皆さんが、 あいも変わらず常習犯として登場しているのが可笑しい。たぶん隅から隅まで 色々なアイテムが散りばめられて、マニアは何度見ても楽しそうだ。
     妻はSATのジープのナンバーが"3 10"(さっと)だとか、そんなモノ がどうして 目に入るのだろうかと思うような突込みを入れている。(^^;
     事件のほうは本当にごちゃごちゃして、複数のイベントが同時に進行する。
     前作も複数の事件が錯綜していたけれど、今回は「お台場の複雑さ」が ストーリーに反映しているかのようだ。
     筋らしいスジが無いという言い方も出来るのかもしれないが、おそらく 今回の映画の主人公は「進化する街・お台場」そして「監視と盗聴による捜査」 「組織論」という人ならぬ存在なのだろう。
     もちろん、主人公は青島君で、なんでも彼に絡んでくるけれど、警察官と言う 職業がら、事件に先回りして活躍することは出来ない。だから、お台場と言う 進化しつづける街の「今」、こんな犯罪が起きたらというシミュレーション がこの作品の面白さで、東京の人間の感じる面白さは違うだろうし、たぶん お台場の映画館でこの作品を見たら、さらに面白いと思う。
     監視モニターによる捜査は、現実に「幼児殺害事件」で犯人逮捕に大いに 役立ったし、お台場の地図に無い道、建設中に放棄されたビルを犯人達が使う話、 レインボーブリッジを封鎖しようとして、管轄が複雑に入り組んで封鎖できない話 (危機管理能力の欠如)など、いかにもありそうな話を、たくさん積み上げて いるから、何度見ても発見があるような作品になっているのではないか。

     ともあれ、捜査員に犠牲が出てしまったあとで…というのは残念なことだが、 室井さんが締めてくれたお陰で、所轄も本庁も仲良く活躍して事件は解決。
     上層部の思惑に逆行する室井だが、今度ばかりは事件後表彰され、どうも 出世しそうである。
     末永く続編を作って欲しい「踊る」だが、警察組織が現実以上にしっくりと 優秀にまとまってしまうと、話が作れるのかな?っていうのが心配。
     ならば、犯罪の巨大化に一致団結で当たるのか…。
     和久さん、署長達年長の味のある役者達が退職してしまいそうなのも 続編としてきついかなあ…。
     何はともあれ、展開が早く、笑いと涙のバランスが絶妙。
     興行収入も週末の結果、早くも150億確実と言われているし、DVDも期待 できるだろう。リアリティーの面で多少疑問のシーンもあるけれど、難しく 考えずカッコいい画面を楽しむが吉であろう。
  • カエル急便サイトも実在する
2003.7.19
  • 舞台『シンベリン』鑑賞
     子供のためのシェイクスピア・カンパニー/サンシャイン劇場
     昨年人手に渡った「パナソニック・グローブ座」の座付き劇団が 「子供のためのシェイクスピア・カンパニー」と名前を変えて帰って きた。
     演出は今までのシリーズより多少、音と光の効果が増えて派手になっている ようだが、あらゆる作品に笑いをオマケして届けるその演出の骨格は健在だ。
     復活第一弾公演に「シンベリン」という、シェイクスピア好きでも見たことの無い、 全集でもなければ読めないような作品を選ぶのがまた挑戦的だ。
     私はインターネットで、大まかなストーリーをつかんで出かけたけれど、 これはシェイクスピア晩年の作品だけあって、過去の作品に出てきた小道具… 仮死の毒薬、指輪の約束、男装の美少女、etc.が満載で面白い。しかし、 この舞台を見るまでは「これほどの喜劇」だとは思っていなかった。
     腹を抱えて大爆笑のシーンが多く、張り巡らせた複雑な複線、ネタが 最後にどんどん「実は、実は」とバラされて、そのたびに受けまくる。
     些か複雑すぎるとはいえ、演じ方次第でこんなに面白くなる作品なのだから、 もっと上演されても良いなぁと思った。
     おそらく、「戯曲」を読書するのではこの面白さは全然引き出されてこない だろう。不思議だかそういうことは有る。う〜んと身近な例でいえば、 『TRICK』の小説版を読んでも、阿部ちゃんと仲間ゆきえの掛け合いの 面白さは全然感じられないのと同じ事だと思う。
2003.7.18
  • Canon EOS 10D購入
     池袋BIGカメラにて。
     清算してポイントでメモリーカードを買っている間に、仕事帰りで合流した 妻にレシートを見られる。ぎくぎく…(^^;
  • 次期デジカメ、Canon EOS-10Dに決定のこと
    [その理由]
  • 写真にパソコンを使い始めたのは、1993〜4年頃だからもう10年。最初はプリントを スキャンしていて、当時はパソコンで画像が扱えること自体が面白かったのだが、 画面で鑑賞するのが目的で解像度はVGA(640x480)だった。解像度は低くても、 サービスプリントより大きな画面で見られることが楽しかった。
     本格的には、1996年、旅行の写真をwebで扱うようになってから。コンパクト カメラのプリントをバリバリスキャン。でも、目的がwebだから解像度はやはり VGAていど。
     1998年頃になると、そろそろ「写真画質プリント」も射程に入ってくるのだが、 スキャン解像度はXGAに+α程度、100万画素有るかどうか
     …というように、年々環境に合わせて画質は上がってきているのだが、過去の デジタル物について言えば、一年も経つと画質に後悔が出る というところだったと思う。
     フィルムスキャンしたものも、当時はせいぜい300万画素程度。
     フィルム撮影のものは、後から「泣く泣く再スキャン」という手もあるが、 デジカメで画質が足りなかったらアウトだ。
     EOS-10Dで600万画素を超えれば、A3プリントでもほぼ銀塩並みの画質だろうし、 手持ちのスキャナの限界は超えたと思われる。EOS-1Dsにはかなわないが、 現実的にデジタル領域で最高の画質を求めるとEOS-10Dになる。
     とにかく、写真は残すものであるから、後悔があってはならない。
     画質の面からは、これが一眼レフデジカメに移行する理由だ。
  • 色覚の多様性 と視覚バリアフリーなプレゼンテーションのページが興味深い。
     SONYの4色CCDの話から、色覚に関するページを探ってみたが、全ての波長の色が 識別できると言うのは、実は運がいいことなのだなぁと言うことを実感した。
     ホームページのデザインも、「識別しやすい色使い」を心に留めておくべきなの だろう。(私のページはあまり色を多用していないけれど)
     面白いのは、鳥類、爬虫類、両生類、魚類などは、3原色、4原色で色を見ているのに、 ほとんどの哺乳類は2原色しかなく、人間は遺伝的には例外的存在だと言うことだ。
     どうやら、哺乳類は「夜行性」に適した視覚に進化する過程で、色情報が減ってしまった が、猿の類だけ3原色の知覚が復活したのだと言う。
     日本人は色覚検査で異常と判断されるのは5%だそうだが、色を弁別する感度は個人差 があり、程度の差を考慮すると30%は、他の70%の人と違う色を見ていることになるそう だ。つまり、正常なのは「運が良い」ということらしい。
     たまに、強烈な配色センスのwebページに出会ったりするが、作者はその配色をさほど 過激だと思っていないケースも多いのかもしれない。
  • 明所での色の見え方と暗順応した状態での色の見え方は,若干異なる
     という情報もある。プロジェクターの黒を沈めるために、やたらと濃いNDフィルター をかけている人も居るようだが、色が変わってしまう可能性は考えなければならない だろう。
     DLPのカラーブレイク対策として「NDフィルター」を使うのも、つまり色覚能力が 低下するわけだ。
     ちなみに暗所で働く杆体細胞の感度は510nmに中心があって「青緑」というところ。
     明所で働く細胞の感度の谷間を狙っているのか。
     この細胞は「明るいところでは働かない」というのも面白い。いわゆる「白飛び」 なのか、黒になってしまうのか分からないが。
  • 映画『タイタニック』で沈んだモネの「睡蓮」だが、日本には1898年〜1919年 までの作が、合わせて12枚ほども存在するらしい。
2003.7.17
    SONY 4色CCD開発
     RGBの三原色に「エメラルド・フィルター」を加えて、より肉眼で見た感じに近い 色を出すと言う技術で、主に赤と青緑の再現性が向上するらしい。
     人間の視覚が三原色で、ディスプレイも三原色なのだから4色というのは かなり微妙な誤差の修正に関与すると言う感じなのだろう。
     富士フィルムも、ネガフィルムで4色感光剤を使っているが、あちらは 紫の再現性が良くなる技術だったように記憶している。
     その根本は、視細胞の色フィルター特性が、すっぱりとRGBに分かれている わけでなく、特性の裾野が重なり合っていることに有るようだ。
  • 青,緑,赤錐体の受光スペクトルと異なった波長の色の弁別という図がある。
     これを見ると、人間の目には三原色に反応する細胞があるとはいうものの、 赤と緑に対応する二種類の細胞の反応する範囲は、ほとんど重なっている。
     その反応の比率を色の違いとして識別するのが、脳の仕事。
     「エメラルド」というのは、具体的には、青と緑の中間の波長をフォローする 目的のもののようである。
     人間の目の「分光吸収特性」を見ると、この「エメラルド」の領域は、 青と緑が等量なのは直感的にも理解できるが、赤色に感じる細胞も、ほとんど 同じぐらい反応している。…ということは「青緑と白は紙一重」という ことになる。
     ここからは推測だが、この特性から見ると、光源の色温度が低い(赤っぽい) 光で「青緑」を見ると、「白」になってしまう可能性が高そうだ。
     人間は光源の違いを自動的に補正して見るが、一旦写真になるとそれが 働きにくいので、この微妙な領域を特別扱いしようと言うのがSONYの狙い なのだろう。
     「正確な記録」というだけなら、RGBで足りてしまうだろうが、光源の種類に 影響されにくい「記憶色」の再生を考えると、「エメラルド」センサーによる 補正は微妙に効いてきそうだ。
  • 電球色蛍光灯は『千と千尋…』の味がする
     「色」と言えば、先日寝室の蛍光灯を「電球色」に交換したら、 「呼んでいる〜どこ〜か〜」と、妻が 『千と千尋の神隠し』の主題歌を歌いだした。
     何となく光の色に千尋っぽい気分が喚起されたんだと(^^;;
     言われてみれば、『千と千尋…』の白は世間では「赤い」と言われるが 「電球色」と言うほうが正確だ。
     不思議なのは、リビングでは100%白熱灯使用なので、電球色には慣れて いるはずなのに、何故寝室の蛍光灯を換えたときにだけ『千と千尋…』 モードになったのかと言うことだ。
     一つは記憶色とのズレで、「寝室の壁紙の白は色温度が高い」 そして「リビングの壁紙の白は色温度が低い」と頭の中にあって、それに 慣れているから。
     もう一つは、色温度が低いのに明るいから。つまり、電球を 調光すると明るいほど色温度が高く、暗くなるほど色温度が下がるので 明るくて色温度が低いのは不自然だと感じているのではないか、という こと。
  • ともあれ、『千と千尋…』は赤いのではなく電球色なのだ、と思ってみると あの色に不満のある人も気分が変わるだろう。そして、TVの輝度をぐっと 絞ってやると、見るものの脳が納得するかもしれない。
     もちろん、部屋は真っ暗にして、間違っても昼光色蛍光灯など使っては いけない。いっそ、蛍光灯を電球色に交換して慣れるまで暮らしてみる のも良いかも。(そこまでしないか…)
  • 驚いたことに環境省調査による「日本一汚い川」が近所に有るらしい。 その名は「春木川」
     万葉の昔には入り江だった土地柄ゆえ高低差が無く、さらに、河川改修で主流と 分断されたため、現在では下水を流す流量を確保するためポンプで水を流し込んで いるらしい。まさに川というより細長い水溜りでしかないところに、 下水道整備の遅れで生活廃水垂れ流しだから、悪いのは当たり 前なのだが、こんな小さな川(流域面積約2.47km2)まで測定するか?とは思う。
     まあ、行政が下水道整備ぐらいやってくださいと言うことが一番大きいかな。
  • 千葉県のベスト・ワーストというページを発見。
     選挙違反がワーストとは、やっぱ田舎だ…。金権千葉という標語(?)が有るが、 無駄な土木工事ばっかりやってる、電信柱異常に多いとか、何かと不自然な工事が 目に付くのに、必要な下水道整備が遅れてるってどういうことか。
     統計的にワーストのものを見ると「投票率最低」なのを筆頭に、病院、学校、 保育所など、要するに政治の努力不足でワーストになっている項目だらけなのが 呆れる。引っ越したくなるかも…
2003.7.16
  • 「ばかの壁」著:養老猛司
     …を読む。この世には「言っても分からない奴」というのが確かにあり、 「話せば分かる」というのは幻想だ。そこには「ばかの壁」が立ちはだかって いるからだ。
     という本。結構売れているらしいのは、世の中ばかに苦労させられている 人が多いからであろう(^^;
     養老先生の口述筆記というスタイルで作られた本のため、文章は思いつくまま で軽く読める。ただ、内容は人の思考に関する「哲学」なので簡単では ない。
     分かりやすく共感できるのは、人類は共通の認識を育て集団生活を営むために 常識を育ててきたのに「個性を伸ばす」という教育が社会性の根本に反している。 という主張だ。
     若者は「人間の理解には限界がある」ということを理解していない。という 指摘もある。
     情報は不変の存在で、変わるのは人間のほうだという主張も面白い。
     「常識とは雑学を知っていることではない。ただし今の日本人は雑学が 常識だと思っている」というというのも、分かる。
     常識とは「普通人間ならこう考えるだろう」という事だと言うのだが、 してみると、今の世の中では常識が崩壊しまくっているのだろう。
  • 確かにネット上には「全能感に満ち溢れて、他人と全く話が通じない人」 がしばしば居る。自分が正義であり法律であり、双方向のコミニュケーション が出来ない人。「常識」というものを完全に無視して、自分の考えこそが常識 であると主張する人。
     これらの人はたぶん、物凄く世界が小さく、自分の限界が分からない のだろう。ネットの議論で論理的に追い込まれても、本人が論理的な考え方が 出来ないから、結論が出たこと自体が理解できない。
     つまり、相手を説得するだけの技量を持たない人は説得されることも無い。
  • 世界のスパコンtop500
     昔はスーパーコンピューターといえばCray(と日本の三社)だったが、いつの まにか、マイクロプロセッサを使った超並列が主流になって、インストールベースでは SGIやIBM、HPが目立つ。
     絶対性能では日本の地球シミュレータ(5120プロセッサ)が一位で、それも二位と 2〜3倍くらい差がある ので米国政府はメーカーに助成金を出すらしい。何でもナンバーワンで無いとね。 ちなみに、米国の上位は原爆の研究をやっている研究所に有るのが、らしい。
     日本の「地球シミュレータ」は実益が判らないのによく予算がついたと思う。
     二位のHPのマシンは8192プロセッサだとか言う。土地の広い国で無いと、 計算機も置けないなぁ…、電気も食うし。
  • ちなみに、AVアンプやPS2も計算機の塊だ。
     最近はPS2もブロードバンドに繋がり始めているので、暇なPS2のプロセッサを 科学技術計算に有効利用できたら、結構なパワーが出そうだ。もっとも新作ゲーム が発売されると一週間以上使用不能という…(笑)
     ともあれ、協力するとゲーム世界の仮想通貨が増えるなどというオマケでも 付けば、大勢協力するのではないか?
2003.7.15
  • 『深夜も踊る大捜査線 2』第2話
     どうも毎回別のゲストが登場するらしい。今回は3人の背後で雪乃さんが 夜食のカップ焼きそばをつつきながらうろうろしていた(笑)
     今回彼女は「刑事課」に配属されているらしい。しかも強行犯係(?)。 水野美紀はすらっと背が高くてアクション系だから、活躍を期待したいなぁ。
     今回のお題は「湾岸署マスコットの命名」と「署長の自伝・取調べ編」
     the movie 2 の情報は前半のコントに盛り込み、後半の署長の自叙伝の 形で、TVシリーズの映像を交えて復習をするという体裁はひねったものだ。
     回想シーンではギャグのキレももう一つという気がするが、あの三人が 喋っているだけでそれなりに面白い。
     問題は前半部分でどれだけ映画にかかわる情報が漏らされるかだが、 今のところ「お台場の観光地化でなんだか浮かれてる」ということは判る。
     署内に観光客用の相談コーナーを作り、相変わらずお金は無いので 湾岸署オリジナルマスコット「湾岸くん」を作って販売、儲けようという 署長以下の目論見が進行している。
     どうやら近々"SAT"の演習が湾岸署管内で行われるらしく、その手配、費用が 湾岸署の持ち出しになるらしい。なんだか大変だ。
     だとすると、予告編に大挙出演しているSATの皆さんは、演習でたまたま 居合わせて湾岸署の事件にかかわることになるのかな?
2003.7.14
  • ふじ丸、にっぽん丸のダブル停泊日だが、朝から雨でどの道NGという感じ。
     たまに船舶写真を撮りに行くのだが、気持ちよく晴れた日というのが なかなか無い。今年の秋は頑張ってみよう。
  • 松下のDVDレコーダ新製品
     EPG搭載で、HDDが160GBになったり、サムネイル付きメニューのあるDVD-Rが作れたり と、東芝のいい所を取り、DVD-R書き込み4倍速とパイオニアのいい所を取り、 仕様の上では最強の製品に仕上がっているようだ。
     現行機種が微妙に中継ぎっぽい仕様だったので、今回の製品が現在考えられるところの 決定版か…。
  • 『深夜も踊る大捜査線 2』放送開始
     前シリーズは会議室で「今週の署訓」を考えつつノストラダムスの預言と、 湾岸署の遭遇する事件を引っ掛けて進んだ。
     "2"は「署長が自叙伝を書く」というネタで始まった。
2003.7.13
  • 今週のBSデジタル映画祭・注目作品
    • 7/13(日)h「ベルベット・ゴールドマイン」 BS-i 16:30〜
    • h「I am Sam アイ・アム・サム」 WOWOW 20:00〜
    • 7/14(月)h「プレタポルテ」 BSフジ 21:00〜
    • 7/15(火)h「コレリ大尉のマンドリン」 WOWOW 13:00〜
    • h「TAXi」 BSジャパン 20:58〜
    • 7/16(水)h「ドーベルマン」 BSジャパン 20:58〜
    • 7/17(木)h「DOG STAR」 WOWOW 13:00〜
    • h「バンディッツ」 WOWOW 19:45〜
    • s「月の輝く夜に」 NHKBS2 20:00〜
    • 7/18(金)
    • 7/19(土)h「ワンス・アンド・フォーエバー」 WOWOW 20:00〜
    • s「ベン・ハー」 NHKBS2 24:05〜
    • 7/20(日)s「ナバロンの要塞」 NHKhi 8:30〜
    • h「007/サンダーボール作戦」 WOWOW 10:30〜
    • h「007は二度死ぬ」 WOWOW 12:45〜
    • h「サブウェイ」 BS-i 14:00〜
    • h「劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王」 BSジャパン 14:00〜
    • h「グレムリン2−新・種・誕・生−」 NHKhi 19:20〜
     007なんか見たいとは思うけれど、三本連続とか、激しすぎ(^^;
     今週は数は多いが「絶対見たい」という作品が無いので、結局2,3本に なりそうな予感。
  • WOWOWの007一挙放送を見る。
    • h「007/ドクター・ノオ」 WOWOW 10:30〜
    • h「007/ロシアより愛をこめて」 WOWOW 12:30〜
    • h「007/ゴールドフィンガー」 WOWOW 14:30〜
     飛行機が飛んでいるシーンの吊り糸とかよく見えるし、合成された絵がよく わかる。DVDをレンタルで見たときにはぜんぜん気がつかなかったけれど ハイビジョンだな〜と思うし、ちょいとほほえましい。
  • 『I am Sam』の出だしだけ見る
     小学生程度の知能のサムにどうも利発な娘の知能が並んでしまったようだ というところまで見て、ここまでしみじみといい話なので妻と一緒に見よう かなと声を掛けてみると「お涙頂戴はちょっと…」と言われてしまう(^^;
  • ためしてガッテン「最新健康法のウソ・ホント」(9日放送)
     テーマは「アミノ酸ダイエット」「酸素吸引で疲労回復」 「ヒアルロン酸で美肌」 の三つ。
    • アミノ酸ダイエット
       運動をして筋肉量が増加すればカロリー消費が増える。
       …厳密に管理された実験の結果は体重の変化ゼロ。CMを見ると 「運動しなくても飲むだけで体重が減る」という印象を受けるが、 そんな魔法的効果は無かった。アミノ酸はたんぱく質が分解されたものなのだから、 たんぱく質をとるのと変わらない。
       さらに、ドリンク類には糖分が含まれるので筋肉を作る足しになるほどのアミノ酸を 摂取しようとするとカロリーオーバーで太るのではないかとも(^^;
    • 酸素吸引で疲労回復
       乳酸値の測定による疲労回復度の向上はあるが、通常時摂取酸素量の2〜3%が 活性酸素になっていて、高濃度酸素を吸引すると比例して活性酸素が増える (通常の200%近くまで行く)。
       ただし、スポーツをしている人は活性酸素を消す能力が高いので、害の心配が 少ない。普通の人は「非常用」と考えるべし。

       …老化の重大な要素のひとつとして、活性酸素によって遺伝子が傷つくことが あげられるわけだが、これは酸素の摂取量に比例する。ほどほどに運動するのが 一番寿命が長くなるというのも、そのため。運動してがんがん酸素を消費すると 活性酸素で遺伝子が傷つくリスクが上がる。
       運動もしないで酸素だけ過剰に摂取するのは、ただリスクだけが高く、なんの 益も無いということだな。
    • ヒアルロン酸で美肌
       肌の中で保湿効果を担う多糖類。配合化粧品を塗ると保湿効果があるが、 サプリメントとして飲んだ場合は消化の過程で分解されるので、ご飯を食べるの と大差無い。
       …ためしてガッテンを見ていると、「保湿はとことん素早く」ということと、 「サプリメントは効かないケースが多い」という結論が色々な美容法に対して 繰り返し結論されている。代表的なのはコラーゲン。
       糖やたんぱく質について、消化吸収の仕組みを義務教育で習っているのだから、 こういうものを食べれば分解されてそのままでは作用しないこと、塗った場合 浸透していかないことは、常識として理解できるはずなのに、うっかりだまされ てしまうことが多いんだなぁ。
     今までアミノ酸ブームについては、漠然と「不思議だなぁ」と思っていたが、 やっぱりうまい話は無いらしいということで納得。
     こういう「あぶくのような健康ブーム」は数限りないわけで、「原理」に 立ち返って「踊らされるな」と解説してくれるガッテンは、さすがNHKである。 CMのある民放じゃ絶対に「商品のお勧め」番組しか作れないもんな。
  • 特命リサーチ「シミを薄くする法」
     L-システイン というアミノ酸を大量に摂取するとシミが薄くなる…かも、という特集。
     食品としては柿、栗、大豆、小麦に含まれるらしいが、この特集では、 げっと思うほどの量の麦芽を継続摂取させていた。
     妻の感想によれば「被験者は効果があったと喜んでいたが、比較写真を見ると、 限りなく気のせいに近い。努力に見合わない」とのこと。
     この特命リサーチは、看板は大きく掲げても「調査の結果、あれれ」という 時には正直なレポートなのが立派な番組だ。
     いずれにしても「必須アミノ酸」以外は必要なときに体内で合成されるのが基本 だから、大量摂取の効能は微妙…という結果が当たり前と理解していれば、 無駄金使わずに住むのではないかな。
  • アミノ酸大百科 - 味の素
     メーカーのページだが、効能の宣伝より広く辞典的に出来ている。
     アミノ酸には必要なバランスがあり、過剰に摂取した場合は分解されてしまう という指摘は、アミノ酸を使った健康法の基礎知識として覚えておくべき。
     結局バランスよく満遍なく摂るということに尽きる。肉を食べるのに比べて 脂肪抜きでタンパク摂取が出来るとか、吸収が早いとかの特徴はあるのだが、 スポーツ選手のように過激に消費する人には効果があっても、体を使わずに アミノ酸だけで何が変わるというわけではないということが、この ページを読むとそれとなくわかる。
2003.7.12
  • 『ムトゥ・踊るマハラジャ』(WOWOW)鑑賞 ★
     ひさしぶりに再見して楽しかったが、WOWOWバージョンのフィルム傷の多さには びっくりした。DVDは傷はないけれど、色が悪いしボケボケだし、それを考えると WOWOW版のほうが良かったかな。
     女性人に美女が多いのに対して、男性陣が日本人の眼から見ると断然オヤジ系 なのが微妙ではあるが、それも一種のチャームポイントなんだろうなぁ。
     とにかく『モンスーン・ウェディング』のような文芸作品も良いけれど、 この作品の圧倒的なヘンテコさは、他に比べるものも無いほど強烈だ。
     ストーリーは、インドのマハラジャ(日本でいえば豪族みたいなものか)の ぼんくら息子の嫁とり話に始まって、その家系に展開される相続争いと、 使用人頭として働く主人公の封印された出生の秘密などという、大河ドラマ 仕立てで、ラストは三組の新婚さんが誕生するハッピーエンド。
     なんていう、テンコ盛りの話を、幻想的なミュージカルシーンとアクション、 ギャグで飾り立てる。まさに映画は総合娯楽メディア、という感じ。
     ストーリーは徹底的に「勧善懲悪」にして「義理人情」の世界で安心して 楽しめる。悪く言えば驚きは少ないのだが、ミュージカルシーンの豪華絢爛な イマジネーションの物凄さだけは、この作品を他とは違う独特な地位に 押し上げている。
     「極彩色のおもちゃ箱」という雰囲気はたとえば宇多田ヒカルの最近のプロモ・ ビデオ(紀里谷監督…トラベリングとか)に近いものがあるけれど、色彩も、 編集も、めまいさえ覚える怒涛のパワーは、単にお金を掛けて豪華に極彩色に しても並ぶことの出来ないセンスが存在すると思う。
     やたらと、スローモーションを使ったり、マトリックスみたいな高速回り込み を多用したり、パターンでローテクなやり方も多いのだが、それも良いほうに 働いていると思うし、とにかく一つのミュージカルシーンに何種類もの舞台と 衣装を用意してパッチワークのように繋いでいく視覚効果が幻想的だ。
     日本にも、これくらいはじけた映画があっても良いのになぁと思うね。

     ところで、今回見て始めて気が付いたことは、主人公の「ムトゥ」の出生の秘密 が語られるシーンで、その日の事件の発生は多分午前中からなのに、話している うちに、あたりが暗くなり夜になってしまうこと。
     さぞかし「大河ドラマ級の大物語」だったのだろうと暗示する演出だな、 きっと。
2003.7.11
  • 踊る大捜査線 the Movie 2の予習
     それとなく家族で雰囲気を盛り上げるのである(笑)
     とりあえず関連本を一冊読み、TVの予告編はHDDに録画してコマ送りでじっくり 検討しながら見る。
     だけど、巧みにどんなストーリーなのかは判らないように作られているなぁ、 予告編は。
  • 7/14のお昼頃、晴海ふ頭に「ふじ丸」と「にっぽん丸」の二隻が同時に 停泊することになるらしい。休日なら写真をとりに行くのだが…。
2003.7.10
2003.7.9
  • 『やっぱり猫が好き』の特典ディスクが届く
  • 自転車にはねられる。ちょっとだけ。
     歩道を歩いていたら「うあ〜」とうめきながら自転車が突っ込んできた。
     対向自転車、人、ガードレールが凹に並んだ袋小路に、自転車が はまった感じ。頭が悪いんじゃないか…てか、ブレーキ効かな過ぎ。
  • 酸素エアコンの効果の証拠とされる「快適度アップ」の測定法を開発した 広島国際大学・吉田教授の研究について検索してみた。
     快適さの研究をやっている人らしい。
     ある程度の数のページが引っかかるのだが、企業とのタイアップと、賞を 取った話ばかりで、詳しい研究内容について書いたものは見当たらない。 秘密なんだろうか…。
     とりあえず、ナショナルの広告による快適度測定の方法は
    右脳α波の周波数リズム度(リラックス度の変化)と
    左脳α波の周波数リズム度(心地よさの変化)から算出
    とある。
     これじゃほとんど意味不明である。
     基本的に、β波は覚醒時、α波は安静時、θ(シータ)波は睡眠時にでる 脳波を表し、順に波形がゆったりする(周波数が低くなる)。
     一般にα波が持てはやされるのは米国のいわゆるニューエイジだとか のムーブメントの中で「禅僧の脳からα波が出ている」という発見から、 「なんか良いものに違いない」と取り上げられるようになったわけだが、 脳波測定というのは、「パソコンの隣にラジオを置いて聞こえるノイズ」 を測っているようなものであるから、漠然とした活動量がわかる以上の ものではない。
     もちろん、瞑想中の僧侶の脳波と、薄暗い部屋でぼ〜っとしている 人の脳波の違いというのも、区別できるものではない。
     さて、この限られた情報を吟味してみると、まず
    エアコンでは酸素濃度20.5〜7%対21%の比較、
    エアチャージャーでは酸素濃度21%対30%の比較、これを
    簡単な計算問題を解いた後の快適度の回復、という尺度で測定している。
     ここでおかしいなと思うのは、二つの実験結果が、ほぼ同じグラフ になっていること。
     どちらも「計算前の快適度、計算中の快適度、計算後の快適度」の三つの数値で 酸素強化の有り無しの二群に分けてデータを取っている。
     計算中は当然α波は出ないので、快適度数値が下がる。そして、計算後は どちらの実験も、酸素強化群はV字の回復。酸素強化無しでは回復微弱。となっている。
     個別に見れば「酸素が多いほうが回復が早い」と読めるデータだが、 二つの実験を並べると、
    20.6%対21%の比較では、21%は快適度の回復が良い、のに
    21% 対 30%の比較では、21%は快適度の回復が悪い、となる。
     酸素濃度が脳の快適度に影響するのなら、二つの実験の同じ21%の快適度は 同じ程度であるはずなのに、これは矛盾している。
     つまり、この測定法が何を計っているのであれ、数字が表すものは 「酸素の影響ではない」 と判断するのが正しいデータの読み方ではないだろうか。比例関係が成立 していないのだから。
    (0.3%の濃度差と、9%の濃度差の結果が瓜二つというのも興味深い。)

     では、何がこの数字の原因かというと、α波の量などそもそも気分で 変わるものなので「リラックスしよう」と思えば出るし、何か考え事を していれば出ない。つまり「参加者が自分に期待されている結果を感じた ことによるバイアス」あるいは「実験で結果を出そうとする意欲」を 測定しているのではないか。
     ついでに、邪推すると被験者は34人で平均年齢19.?歳。たぶん自分の ところの大学のクラスの学生だろう。先生が期待する結果が出やすく なっているはずだ。

  • スポーツ医学との矛盾(?)
     下にも書いているが、スポーツの世界では「低酸素室」を使用したトレーニングを 行うと疲労回復速度が向上するとあり、これは主に、血液成分や循環器系の能力が 高まった結果である。
     鍛えるか、甘やかすかの違いとも言えるが、長期的に考えれば甘やかすのは いい事は無いだろう。
  • ちなみに、下記の 酸素富化膜のページの先を読むと、酸素チャージャーは韓国などでは 「受験勉強に勝つ道具」として大ヒットしたそうだ。(試験会場で酸素を 吸えるわけではないので、本番が大丈夫かなぁとも思うが…)
     同じものが日本ではリラクゼーション・グッズとして売られるのだから、 日本の将来が心配だ(^^;;
  • 最新の脳研究では脳の血流量(つまり何処が活動して酸素を消費しているか) を断層写真で直接観察することが出来る。慣れない事をすると脳は活発に動くのだが、 慣れると少ししか脳を使わずに同じ仕事が出来るようになるそうだ。
     つまり、何事もスマートにこなす人は、あまり酸素を使っておらず、サザエさん みたいにドタバタした人ほど、脳はフル回転しているものらしい。
  • いずれにしても「そうまでしてエアコンに付加価値を求める必要があるのかな」 と思う。マイナスイオンにしても、除菌にしても、そんな不確かな機能にお金を払う のが不思議だ。
     確かにお店でセールストークを聞いているとバラ色なんだけど、例えば、 酸素エアコンのパンフレットは「お部屋の中に人が居たり、調理器具の燃焼などで 酸素は低下しがちです」と酸素エアコンの必要性を訴える次のページには 「調理器具の燃焼による酸素低下を補うことは出来ません」と書いてあるんだよ。 小さく。やってて心が痛まないのかなって不思議に思う。
     酸素が生理現象に影響を及ぼすのは当たり前だけれど、とても「宣伝文句」は 信じられない。
2003.7.8
  • ナショナル酸素エアコンの研究
    ・酸素富化膜((酸素エアチャージャーの場合、30%,2L毎分)
    ・締め切った部屋に4人がいると二時間で酸素濃度は21.00%→20.75%
     酸素を増やす方法が謎で「電気分解でもしているのか…」と思ったら、 「膜」を使った方法で、窒素より酸素のほうが早く通り抜けることが出来る 膜に空気を通すと、結果として酸素がたくさん出てくるというミラクルなもの。
     この膜が室外機の中にあり、室外の酸素を室内に汲み上げるイメージ。
     こういう面白い素材が手に入ったなら、効能の程はさておき使ってみたい 気持ちはわかる。
     酸素エアコンのほかに吸入器型タイプの「酸素エアチャージャー」という 製品も有り、これは酸素を20%から30%に強化できる。
     では、効能について考えてみよう。
     基礎知識として、
    • 人間の呼吸量: 約6,000ml/分(安静時)
    • 人間が必要とする酸素量: 240ml/分(室温20℃・安静時)
    • 大気中の酸素量: 20.9%(1,200ml/分 取り込んでいる)
    • 呼気中の酸素の利用率:1/5
    メーカーの発表データ
     酸素濃度が0.3%違うと、快適度が20%アップする。
    ( 広島国際大学・吉田教授の開発した快適度測定法による)

     酸素チャージャーは「酸素30%で,2L毎分」の供給量である。
     人間は吸ったりはいたりしているから、吸入量は半分の1Lだろう。
     すると、酸素チャージャーを装着している人は、毎分1,300mlの酸素を 取り込んでいることになり、摂取する酸素濃度は1.08倍になる。
     問題は、酸素の効能だ。
     酸素濃度を高めると、酸素が大量に摂取されるかと言うと、それは無い。
     例えば、病人に酸素吸入を行うと、劇的に呼吸と脈拍が低下する。これは 心肺機能に負担をかけない、休ませる効果はあるが、逆に酸素は必要以上に 取り込まれないよう自律神経が働くことを意味する。
     高濃度の酸素の摂取は遺伝子を傷つけるので、生命の自己防衛反応として これは当然のことだ。
     一方、意図的に酸素の少ない環境を作り出す「高地トレーニング」という のは、運動の世界では一般的だ。わざわざ高地に行かずとも、擬似低酸素 状態を作るテントの中で生活するなどの方法も普及しているようだ。
     この低酸素室で数時間生活してから普通にトレーニングするという方法では、 トレーニング後の疲労回復が明らかに早まるそうだ。
     平地から1km登れば気圧は約10%下がるため、酸素も減る。
     平地にすんでいる人から見て、5%くらい酸素が少ない環境で生活している 人は日本には大勢いるということだし、爽やかな山の行楽地なんてものは 必然的に酸素が少ないことになる。
     また、低気圧と高気圧の気圧差は20〜50hPaあり、標準気圧1013hPaに 対して5%程の振れがある。
     このように標準より酸素の量が少なくなることは、まったく当たり前に 起こっている。つまり、カタログに有るような
    締め切った部屋に4人がいると二時間で酸素濃度は21.00%→20.75%に 減少する
     というような0.25%の酸素濃度の変化をエアコンで補うことは、 まったく意味の無いことである。
     どんなに気密性の高いマンションであっても、一時間に半分程度の 空気は入れ替わるということも忘れてはならない。
  • 酸欠、酸素濃度と症状 安全の限界は18%、16%で頭痛吐き気など
  • 致死量について
  • 酸素富化膜のページ松下
     一応このページの間違いを正しておくと
    「森林の中では酸素濃度が高いに違いない」というのは、思い込み。 当たり前だが 植物も呼吸をしているので、昼は光合成で酸素を出し、夜は二酸化炭素を放出し ている。開放空間では、そんな変動は「微々たるもの」である。
     国立環境研究所では森林中の酸素濃度のモニタリング実験をやっているので、 こんな記事を書く人は「違いない」とか言ってないで資料を求めれば いいのだ。
     ちなみに、病気見舞いに大量の花をもらった患者が、深夜、植物の発する 二酸化炭素で窒息死しそうになった事件があったそうだ。密閉環境は怖い。
    「高地トレーニングをしているマラソン選手はどうなっているのか? と心配になるが、 あれは空気の濃度が全体的に薄いだけで、空気の組成自体は変らないから大丈夫なの だろう。」と有るのも大間違い。
     現在主流の「擬似高地トレーニング」は、平地で高地の酸素分圧を シミュレートするため、空気の組成を変えている。これは条件を自由に設定 できるため、肉体的的効果は本物と区別がつかないが、コントロールが容易なので 本物の高地トレーニングより良いと言われているようだ。
    「薄ければ大量に吸い込めばいいのである。」というのも、大変な勘違 いで、低酸素の空気を呼吸することは息を止めているよりも致命的である。
     何故ならば、酸素の交換は肺胞の酸素分圧と血液中の酸素分圧の勾配によって 起こるのであり、空気中の酸素濃度が血液中より薄くなると、血液から酸素が 放出されてしまうのだ。これは、水が高いところから低いところに流れる ようなものと理解すればよい。
     通常、肺の中の酸素分圧100mmHgに対し、血液(静脈血)中では40mmHg
     従って空気中の酸素が通常の4割(8.4%)以下になると、どれほど大量に 呼吸しても酸素は逆に外に出てしまう。
     通常、酸素濃度8%で失神、7〜8分以内に死亡、6%で瞬時に昏倒、 呼吸停止、けいれん、6分で死亡という、理由はここにある。
    「エアコンから、21%よりも濃い酸素濃度の空気が出てくれば、換気の必要が なくなる。」というのも、微妙に危ない既述だ。
     エアコンには空気清浄機機能も搭載されているだろうが、換気が必要なのは 酸素のためばかりではない。シックハウス対策にはあらゆる機械的、化学的 対策より「換気」が大切だと言うのも、もはや常識だろう。
     目指す結論のために、議論が視野狭窄に陥っているのではないか。
     何しろ、二酸化炭素でも3%有れば中毒症状を起こすというし、 いくら酸素を供給しても、狭い部屋に植物がいっぱいあったりすると、 夜中に危険かもしれない。他にも室内で一酸化炭素、硫化水素、ホルムアルデヒド etc.の何らかのガスが発生する可能性は色々有り「酸素があれば換気の必要がない」 というのは、強引な結論である。

     このページを読むと、酸素富化膜はそもそも「省エネ目的」で、 高酸素濃度の空気でガスの燃焼効率を向上させるため のだったそうだ。しかし、オイルショックの終焉やコスト問題で、 本来の目的のためには売れなかったということらしい。
     その開発物語は面白いが、いずれにしても、エアコンが酸素を 出すことが良いという、医学的根拠は 無い。燃焼用途に使えれば確実に効果は あるのに、変な方向に進んだものだ。

  • ちなみに、ラットを純粋酸素で飼育するとたったの三日で死んで しまうという研究は有名らしいが、高濃度酸素は生物にとって毒物だ。
     当然、酸素エアコンのカタログにも、「この濃度の酸素を吸っても健康被害 はありません」とわざわざ一筆入れているくらいである。
     いずれにしても、21%の酸素濃度の中で進化してきた地球の生命にとって、 あまり大きく外れた濃度はよろしくない。
     最初にも書いたが、酸素吸入すれば、高濃度のぶん呼吸数は低下して 体内の酸素濃度が 上がり過ぎない仕掛けが人間の体にはある。この事実が、人間には、 高濃度酸素が不要であることを示している。
     まあ、これだけ「マイナスイオン」で物が売れる日本において、いまさら 「酸素」くらい何でもないという気もするのだが…
2003.7.7
  • 七夕。雨だなぁ…。中国には梅雨は無いのかな?
  • 久しぶりにDVD購入
    • 『ターミネーター』
    • 『NHK大河ドラマテーマ曲集1』
    • 『トリック・劇場版』
  • デジカメ壊れる
     どうもCCDが画素欠けを起こしたようだ。画面中央上方に「緑の輝点」が 出るようになってしまった。まっ四角でいかにもデジタルなドットの集合。 こんな壊れ方をするとは…
     このオリンパス CAMEDIA C-3030Zは、もう3年以上使っていると 思う。これといった特徴も無いのだが、カメラとしてのまとまりが良くて 使いやすかった。
     というわけで次に買う機種の検討を始める。
  • 盛岡冷麺と牛角キムチ
     妻の東北土産の冷麺セットに、錦糸町のLIVINで買った「牛角キムチ」を 組み合わせて食した。
     冷麺の辛くて甘いタレはもちろんなかなかのモノだったが、付け合せに 用意した焼肉チェーンの牛角のレシピで作ったというキムチがなかなかの 旨み凝縮で当たりだった。ラッキーである。
2003.7.6
  • 「合唱団"響"定期演奏会」鑑賞(トリフォニーH.錦糸町)
     前半は現代音楽、後半はカーペンターズの編曲モノという、大胆な組み合わせの 演奏会だった。しかも振りつき(^^;
  • 演奏会の後、久しぶりに南口の台湾料理屋を訪ねてみると改装されて綺麗に なっていた。ショック(^^;;
     メニューも安価な一品料理がぎっしり載っていると言う台湾料理屋にありがちな ものから定食をメインに据えておつまみ的に一品料理…という構成に変わっていて 「私の店はどこに…」という感じだったが、料理の出るスピードがとてつもなく 速いところは、健在であった。基本的には味も健在。
  • 品川のエノテカで買ったワイン12本セット到着。
     安い順にまず一本空けてみる。950円から7,500円まで、物凄い幅のある セットなんだよね(笑)
  • SEED DVD-R vol.6
     収録話は前半の総集編からニコル、トール死亡の回まで。  vol.6ディスクのデザインは、二人の在りし日の姿を並べてニコルのバックには 譜面を。しかしトールはこれと言った趣味も背景も無い可哀相なやつなんで背景 なし(^^; 胸にミリアリアの見ていた [SIGNAL LOST] のサインを飾ってやる。
     だいぶDVD-R化が遅れてるのは、斯様に入れ込みが激しいからである。
     SEEDはどうも、出演頻度の高いキャラクターもあっさり死ぬ傾向に あるが、その代わりキラとアスランがこれでもかっっと回想を繰り返すのが 珍しい演出。 (大人の目には作画枚数をケチってるとも見えるが…。)
     初代ガンダムでは、リュウやマチルダさん、ミハルが死んでも悲しむことは 悲しむけれどいつまでもじくじくと引きずらず、どちらかと言うと 「俺はもう悲しまないぜ」的な昇華があったと思うが、時代の違いってこと なのかなぁ。
     いつまでも引きずっているとアムロとララア、シャアみたいな特異な関係に なってしまう。
  • 思えば初代ガンダムはシンプルだった。しかし壮大だった。
     敵には野心が有った。シャア、ギレン、キシリア。彼らは野心のために戦い、 対立の構図も明確だった。
     SEEDに関しては主人公以下が巻き込まれ型で成長物語というのは初代を 踏襲しているが、敵のありようが随分違う。
     背景には『エヴァンゲリオン』で開花した「謎解き風ストーリー」を含み、 敵の真意が判らない。それが敵のスケール感を損なっている。上手くいけば 「底知れぬ敵」という雰囲気が演出できるのだろうが、画面から得られる情報が 少なすぎるから、敵方の少年もまた悩んでいるというシーンばかりが 目立つ。
     主人公(キラ)の側はまだしもシンプルで、「友達と生き延びるために、 降りかかる火の粉は払いのけなければならない。それが出来るのは自分しか いない」という理屈だ。敵がかつての親友だとて、黙って殺されるわけには 行かない。
     一方、敵(アスラン)は、物語も終盤にかかろうと言うところまで延々 悩んでいて、黒幕の大人たちはトンと表に出てこない。別にストーリーの 表に出てこなくても良いのだが、視聴者にこの世界の構図を見せなければ、 話は毎回の戦闘に終始してしまう。
     恐らくはストーリーの軸を「引き裂かれた親友の再会」に持ってきたために こういうことになってしまったのだろう。二人の再会をクライマックスに 持っていくために、それまで一切の謎解きが停止してしまった。
     しかも、戦いのドラマの面白さは「敵の強さ」に依存する。つまり、 互いに戦いたくない前提のドラマが「煮え切らない」 のは当たり前。だったら「戦わせようとする黒幕」を描くことだ。
     成長物語としては、実はキラはパイロットとしては最初からほとんど 完成されており、精神的にも他の同級生を超越しているのでアムロとは 違う。
     いずれにしても初代の革新的だったところは、「ガンダム一機の働きで 戦争に勝てると言うものではない」と断言したところで、だから 個別の戦闘から戦略へと視点が広がっていった。
     SEEDもニュータイプ国家と旧人類国家の対立に、中立国家、 アンチ遺伝子操作の思想集団という組織間の葛藤が戦争を引き起こして いるのだが、そういう構造はちっとも明らかにならず、延々「友達とは 戦いたくないんだ」と逃げ回ってきただけ。
     終盤に至り、やっとキラとアスランに使命感が生まれたことで、 話は転がってくれるのか。期待したいところである。
  • ところで、オーブのガンダムパイロット三人娘は、いったいどういう 需要を想定して投入されたものだか、製作者の志が低いよな〜。
     どうして「ナチュラルとコーディネイターの対立」というSF的に 突き詰め甲斐のある設定にきちんと取り組まないのだろうか。 萌えキャラをちまちま投入するより絶対に意味のあることなのに。
2003.7.5
  • 第22回:噂のフルHDプロジェクタQUALIA「Q004-R1」 〜 独自デバイス「SXRD」の威力をチェック 〜 (AV Watch)
     見れば見るほど240万でも仕方ないような気がしてしまうのが…(苦笑)
  • 今週のBSデジタル注目映画
    • 7/6(日)h「グレムリン」 NHKhi 19:20〜
    • 7/7(月)h「冷静と情熱のあいだ」 BSフジ 21:00〜
    • 7/8(火)h「レイジング・ブル」 NHKhi 23:00〜
    • 7/9(水)h「KT」 WOWOW 9:40〜
    • 「ウェルカム・トゥ・サラエボ」 BSジャパン 20:58〜
    • 7/10(木)s「8月のメモワール」 WOWOW 9:40〜
    • h「アリ」 WOWOW 24:00〜
    • 7/11(金)
    • 7/12(土)h 「ムトゥ 踊るマハラジャ」 「BSフジ 15:00〜
  • HV版『モンスーン・ウェディング』鑑賞 ★
     インドの中流資産家の結婚式の物語。
     主人公の女性は、親の決めた結婚に決心がつかず、ずるずると妻子ある男性との 交際を続けており、一番下の娘は叔父の幼児セクハラの標的になっており、 小学生くらいの息子は女装趣味で反抗期、さらに肝心の結婚式の演出を 依頼した業者は、仕事より自分の恋に夢中で、この屋敷の女中に一目ぼれ。
     …という、錯綜した状況の中、インドの大家族が集まる結婚式の 様々な風習が紹介される。
     まあ、ストーリーはそれほど面白くも無く、繰り返されるギャグは クドイの一言だが、わりと現代のインドの社会を覗き見る面白さは有る。
     婚礼の踊りを踊っている女性達は、みんな美人だし。
     というわけで、「ミニシアター」的には充分楽しめる作品であった。
  • ドラマ「東京ラブ・シネマ」最終回鑑賞
     「ラブばっかりでちっともシネマが無いじゃないか」と不満タラタラだった このドラマも、中盤以降、主人公の配給会社にたいする銀行の融資の打ち切り話 に発端する、劇場確保のための努力とか、宣伝活動のあれこれとか、業界モノ っぽくなって来て、面白かった。
     ことに最終回は、絶体絶命、絶望の大ピンチから3組+αのカップルが一気に 成功するのだが、それが本業の成功に絶妙に絡む脚本が上手い。ラストには 主人公がデパートの店員から脱サラして映画配給会社を起こす切っ掛けと なったエピソードに対する種明かしがあって「全ての出会いは運命だったんだ」 と盛り上げる。
     こういう仕掛けをあざといとか、出来すぎとかいわずに、柔軟に感動して やる態度が連ドラを楽しく見せる。大作映画じゃないし(^^;
     三ヶ月にわたってちりばめられてきたネタの仕込みをちゃんと拾っている ことが、最終回を楽しめるかどうかに関わるわけで、見る側もぼ〜っと してちゃだめだ(^^;
     …というわけで、この作品は完走、合格
     暑っ苦しいヒーロータイプが苦手な自分が楽しめたのは、結構 たいしたものだと思うよ(^^;
  • そういえば、「顔」「動物のお医者さん」「伝説のマダム」 「ブラックジャックによろしく」も完走した。5本も見ていたの だから忙しかったわけだ…
     終わってみれば「東京ラブ・シネマ」が一番面白かったような 気がするのがちょっと意外。
     初回が面白かったのは圧倒的に「顔」と「ブラックジャックによろしく」
     両作品とも最終回にはそれなりのオトシマエをつけてきちんと終わったけれど、 初回の「短編映画」のような密度の高い出来に対して中盤が平凡に過ぎた。 その中で「顔」は、刑事モノとしてまあまあのテンションを保ちつづけていたし、 事件のバラエティーが単調化を救っていた。仲間ファンでも有るし…(^^;
     反対に「ブラックジャックによろしく」は、正義感ばっかり強くても、 新米医師には何も出来ないじゃないか…と空回りする無力感が、 見ているこちらにも伝染してしまったかのような虚脱感があって、 ほんと、最終回まで辛かった。
     「動物のお医者さん」は、原作ファンとしてはまぁまぁ合格 だが、原作のほうが面白いような気もする。何しろ役者の演技があまりにも 漫画チックというか下手でよろしくない。ほんと、漫画原作を実写にする 時にコミカルに演技すればいいのか…という問題を考え直したほうが良い。
     明らかにベテラン役者の2,3名はコミカルであっても実在しうるキャラクター として存在感があったのに対して、ほとんどの出演者は、ただのオーバー アクションでしかなかった。
     また、菱沼さんのように「とろくさいキャラクターの間」は、漫画と ドラマでは到底そのまま再現し得ないのは「天才柳沢教授」でいやと言うほど 見たばかりの失敗だった。…和久井映見本人のキャラクターは好きなんだけど…
     「伝説のマダム」は、これも漫画原作だが、原作を知らないので それについてはノーコメント。桃井かおりの役が実は男、というのは結構 驚いたのだが、桃井さんの演技はさすが自在だ。
     でも、脚本が全般的に物足りなかったかなぁと思う。
     いずれにしても、今期、絶賛のドラマは無かったのが残念だ。
  • 東京交響楽団演奏会鑑賞
     友人にチケットをもらって鑑賞。埼玉の音楽振興のための財団設立10周年の 記念プログラムとかで、招待券がたくさん出たらしい。
     プログラムは「オール・ドボルザーク」で、序曲、チェロ協奏曲、新世界、 アンコールとしてユモレスク。
     籤運の強い友人のお陰で、最前列付近の中央という珍しい席で聴くことが 出来たので、普段の演奏会では聞けないサウンドが聴けたのが新鮮だった。
     何しろチェロ協奏曲ではソリストの弓の松脂が飛び散る音まで聞こえそうな 至近距離であるから、何もかもギンギンだし、弦楽器の各パートの音源の 位置が明確に聞こえるため、新世界のように良く知っている曲でも、 「こんな音が入っているのか〜」と思うような聞こえ方。
     一方、管楽器は相対的に遠くにあるため、弦楽器の列にブロックされて マイルド。姿も見えないし(^^;
     普段は、半分くらいは間接音で聞こえるほどの距離で演奏会は聞いている のだが、今回の弦楽器の音は「CDに入っているのはこういう音だな〜」 という音。年に1,2度はこういう「シャキーン」としてサウンドに触れるのも 良いなぁと思った次第。
2003.7.4
  • 『タイタニックの悲劇』鑑賞 ★★
     品川IMAXシアターにて先行上映
     キャメロンが本物のタイタニックに潜って撮影したドキュメンタリー映画。3D作品。
     約45分(日本版、オリジナルは60分)の作品の中に、歴史的資料と、潜水撮影の タイタニックの映像とCGによる 再現映像などがぎっしり盛り込まれて情報量が多く、一度見ただけでは到底すべて を把握できないほど。
     ドキュメンタリーではあるが、ニュース的な無機質とは無縁で、荒れる海の迫力や 潜水撮影のトラブルなど、ドキドキするシーンもちゃんとあってあっという間だ。
     正直言って、水中撮影の映像をもう少しゆっくりじっくり見たい気もする のだけれど、何度も見にこいってことかな(^^; 日本版でカットされた15分が 本当はマニアにとっては重要な映像が満載なのではなかろうかと言う疑いが 捨てきれないなぁ…。
     たとえば、一般映画的には「荒れる大西洋」「CGによる再現映像」 「ロボット探査機の活躍とトラブル」は見所だろうけれど、ただ静かに 深海のタイタニックの映像を見せるのも、タイタニックマニアにとっては 大切なことだと思う。完全版が見たいなぁ。
     とはいえ、この短時間で紹介されたタイタニックの映像はなかなか興味深い ものだった。
     豪華なステンドグラスの窓が割れずに残っていた所とか、洗面台にセット されたコップ類が何故かそのまま残っているところとか、浮沈のモリーが 使用したというベッドがかなり良い状態で残っているとか、たくさんの 目新しい映像があった。
     今回の潜水にはSONYと共同開発した水中用HD24Pカムが使用されており、 想像以上に鮮明な画像が撮れている。
     タイタニックの遺品でめぼしい物は、相当数が既に引き上げられているわけだが、 それらが海中に眠っているそのままの状態で、今回のような高画質で映像に 納められていたなら、その歴史的価値はさらに確固たるものであったろうと思うと 惜しいような気もする。もちろん、手にとるような距離で実物を見ることが 出来るのも大切なことでは有るのだが…。
  • ついに家庭用ビデオのハイビジョン"HDV規格"発表。
     キヤノン、シャープ、ソニー、ビクターの4社発表であり、現行、ビクターが DVカセットを使った720Pカメラを出した規格に1080i規格を追加して統一しようと いうもの。2003年9月頃を目処に「HDV規格」正式版を確定したいと考え。
     フォーマットは
    • 720/60p,30p,50p,25p(1280×720) 約19Mbps
    • 1080/60i,50i(1440×1080) 約25Mbps
     最大解像度はフルHD(1920x1080)の3/4だが、通常のハイビジョンTVの解像度 以上であるから充分だろう。
     記録方式はMPEG2-TSで、 ブルーレイディスクレコーダーとの整合性を取っているので、カメラ撮りして ディスクで編集ってことも出来るのだろう。逆に"HDV規格"でBSデジタル放送を 録画できることにもなるのかな?
  • 日経トレンディから掲載誌、送付される。
     どうもキーワードは「宅飲み」…家で飲むことらしい。
     前半に紹介されている自宅をクラブ風に改装している人の家というのは、 2週間ほど前に「王様のブランチ」にも登場しており、めっちゃバッティング しているのが不思議。情報提供者が共通なのかなぁ…。月刊誌はTVのペースに 勝てるはずが無い。
     その他目新しいのがホームパーティーのデリバリー「シェフクル」を利用している お宅であるが、普通のマンションの一室に料理人を呼ぶのは「トレンド」と呼ぶ には収まらない「酔狂」だと思うが…。しかも、デリバリーシェフはこの記事の 「宅飲み」のコンセプトとは随分逸脱しているのでは…?
     確かに制服姿のシェフが写っている写真は派手だが、趣旨からすれば 主人の手料理を振舞うのが本筋。
     もっとも田舎に行けば冠婚葬祭について、仕出し料理を頼んで自宅で宴会 するのは当たり前のことだが、それも二間ぶち抜き14〜20畳の和室あればこそ で、そこに寿司屋なんか呼んだら、ちょっと良いかもしれない。
     肝心の我が家の記事は小さいけれど写真が悪くないので良しとしよう(笑)
     それにしても「宅飲み」という言葉はトレンドを表現しようとしているのだろう が、パッとしない。外メシ、内メシなどのHanako系メシ言葉の亜流だが、 流行らないだろう、この言葉。
2003.7.3
  • TOEIC受験。圧倒的に読むほうが難しくて壊滅的(^^;; 聞くほうも 最近あまり気合を入れて映画を見ていないので、低下しているような 気がするが…。それにしても、リスニングはいっちょまえに 「引っ掛け問題」を用意しているのがズルイよなぁ…。
  • 図解RD-Styleの編集者から、「本が出来たら送ります」という 連絡がある。偉いなぁ「ソニー・マガジンズ」
     記事が載ったら「掲載誌を送る」というのが当たり前だと思っていたのだが、 案外実行しているところが少なくて、無断掲載は論外としても、妻と私、 あわせて掲載誌をもらった打率は半分以下かも。
     保険のおばちゃんのオマケと一緒で、掲載し送付は編集者の自腹なのか?
2003.7.2
  • 無駄知識番組「トリビアの泉」再スタート。
     伊藤家の食卓みたいに実用性を歌っていないぶん、好感の持てる雑学 番組である。相変わらず既に知っているネタが多いわけだが、第一回の ヒットは幻のスターウォーズのテーマに日本語の歌詞をつけて歌った レコードというものの、歌を聴けたことだ。
     時代的には『宇宙戦艦大和』などと程近いわけだが、当時のアニメ ソングの水準と比較してもかなりゲテモノ的だった。適当に固有名詞 がちりばめられているだけのいい加減な歌詞と、絶妙に歪曲された メロディーが泣ける。ジャケットデザインも、昭和初期の冒険漫画 だったりして。
     正に正史から葬り去られるにふさわしい一枚なのであった。
     この一曲を紹介しただけで、トリビアのスタッフは凄いな。
2003.7.1
  • 図解RD-Styleというムック本が出版されるそうだ。 発売は7月末予定
     その中の「RDシリーズの応援サイト集」に当ページも掲載されるそうだ。
     当ページもすっかり「RD日用品化」して記事の更新が少ないのがちと心苦しい 気もするが…? ともあれ「有るのが当たり前」の生活になるのってたいした ものだと思う。Walkmanなんかと同じ感覚。
  • 宅配で銃弾爆発事件 … ニュースを見ていたら散乱した銃弾は「口径40ミリなど…」 と書かれていて何を!っと。戦車に穴があくような砲弾なんだけど(・・;
     自衛隊の演習場から玉を拾ってネット販売していたらしいのだが、不発弾 もあるから止めとけってことだな。ついこのあいだ、イラクから弾を持ち帰ろう として爆発事故を起こした新聞記者の事件があったばかりなのになぁ。
     たぶん、炸薬も少なかったんだろう。「演習場」の弾でなかったらほんと、 死んでたかも。


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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!