映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
2003年1月
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2003.1.31
  • 民放某局で「シェイクスピア=横山やすし説」放送
     「大衆をも楽しませるしゃべくり芸術」である、という結論に持って行こうと言う 趣旨であったが、「能、歌舞伎、狂言」を差し置いて何故やっさん?というのが、 頭の痛い企画だ(^^;;
     ゲスト文化人の中で某女流ヴァイオリニストが「私はシェイクスピアを全然知らない」 と宣言していたのもびっくり。専門外であっても、あらゆる文化的事柄について 興味を抱くのが、本当の芸術家。それでは決して一流の仲間入りはできないと思うよ。
2003.1.30
  • 超微細なRFタグ開発
     RFタグとはID番号を保持するメモリと無線通信機能をあわせたもの。非接触にIDを読み出せる。
     日立は、0.4mm角の物を開発したそうだ。ほとんど粉末。
     もともとは紙幣の偽造対策として開発されたものらしいが、「SF未来社会的な悪用」が いくらでもできそうなデバイスである。
     たとえば「スターウォーズの奴隷管理システム」なんかに使うと、もともと電磁波に 反応する仕掛けなので発見するのは難しくないが、全身に1000個ぐらい埋め込まれたら 取りきれないし、脳の致命的に手術の難しい部位に埋め込むなんてのも簡単にできそう。
     アメリカなんかだと、テロ対策に使いそう。非白人居留者にIDを埋め込んで管理とか。
     去年、犬猫の迷子札代わりに、ICチップを手術で埋め込む話が有って、ちょっと痛そうに 見えたが、これが0.4mm角まで小さくなると、気が付かない内に皮下注射で埋め込まれたり 出来そう。もちろん人間にも…。
  • 舞台中継『ダブリンの鐘つきカビ人間』鑑賞(BS) ★
     パルコ・プロデュース作品の一つとして気になっていたものだがBSで放送されて 見る事ができた。
     ストーリーは中世ヨーロッパのような世界で、霧の中在る館に泊めてもらった 旅人(遠藤久美子)が聞く、その館のいわくありげな「剣」にまつわる昔話。
     昔、「人によって千差万別な症状をもたらす」疫病が流行った街で、 あるものは羽が生え、あるものは小鳥が止まり、またあるものは若いのに 年を取って見えるという具合。
     そこに、この上なく美しい心を持つのに全身カビだらけの醜い姿の青年(大倉孝二)と、 思ったことを口にすると正反対の意味になってしまう娘(水野真紀)がいた。
     町長は「1000人の人を切るとなんでも願いをかなえる」という伝説の魔剣を 探させるが、その探索に最初の旅人が参加することになる。

     …という、まったくのファンタジー世界なのだが、実はコメディーでもある。
     しかし、コメディーの質は低い。笑いのほとんど全てがいわゆる「駄洒落」 で、「駄洒落を言うのはダジャレ?」というレベルのやりとりが延々と 繰り広げられるわけで、唖然とする。
     骨格となるストーリーはファンタジーRPG並み、お涙もあり…という所で 悪くも無いが、笑いのセンスは、その昔「小学校時代の私が子ども会の出し物に 作った刑事ドラマ」のダジャレ尽くしを懐かしく思うほどの代物である。 なんとも、頭が痛い。(何故刑事ドラマだったのかと言うと、コロンボ世代 だったのだろう)
     三谷幸喜が「私、ダジャレ嫌いなんですよ」と言っていた(in SMAPxSMAP)ことを 思い出すが、大人の書くものとしてあのダジャレ尽くしはいかがなものかと思う。
     少なくとも「ダジャレまみれの刑事ドラマ」を演じた小学生から遠く、ン十年 離れた目で見ると、懐かしくも痛く恥ずかしい味わいに満ちている。
  • 上に述べた子供の芝居が「刑事コロンボ」の影響であることは間違い無いが、 コメディーを演じること自体は、もしかすると「全員集合」の影響なのかもしれない。
     演劇部などには興味がなかった(実は合唱部員)くせに、結局、小学校から高校時代 まで、何かと言うと「芝居」を作る機会が有ったし、何故か歴代彼女に演劇部 出身者が多いのは、「劇的な何か」を欲しているのだろう。
     演劇が「ダジャレ」で在っては空しいと思うのだ。
2003.1.29
  • インフルエンザ、快方に向かう  いやはや、一時は本当に点滴が欲しかった…
  • ドラマ「いつもふたりで」第4話
     瑞穂は自分に才能がないことに気づき、今までの原稿を焼く。
     ハチの方はあまり大きな進展はない。
     ふ〜む…
  • ドラマ「今夜、宇宙の片隅で」鑑賞(レンタル) ★★
     見終わった。
     西村雅彦演ずる、もてない映画ファンのラブストーリー。なにしろ 「要領の悪い男」の話なので、ドラマそのものがかなりもどかしい空気に 支配されていることは否めないが、我慢して我慢して最終回まで見ていると 「ほ〜」っと救われたような気分になる作品だ。
     確かに、中間があまりにも辛いのは確かに「連ドラ」のフォーマットには 向いていないのかもしれない。二時間ちょっとの芝居にまとめればもっと 評価は高いかもしれない。だから、連ドラとしては低視聴率だったのは 仕方ないけれど、いい話なのは確かだ。
     音楽がシャレていて、ニューヨーク生活への憧れと、都会の中の孤独 というのをいい感じに盛り立てていたと思う。
  • 『リバーランズスルーイット』鑑賞(TV) ★
     その中を川が流れる(by 戸田奈津子)
     1992年、ロバート・レッドフォード監督作品。
     自然たっぷりのモンタナが舞台。
     アメリカ人というのは基本的に田舎が好きなんだなあと思う。田舎の家族の 歴史の物語だ。
     映画としては、日本人がアメリカのホームドラマを見て面白いのか?というのが ネックになるのかな。絵は綺麗だ。
    淀川さん評
2003.1.25〜28
  • インフルエンザにかかる。バッタリ…。
2003.1.24
  • 『里見八犬伝』鑑賞(TV) ☆
    角川映画。脚本 鎌田敏夫・深作欣二、監督 深作欣二
    キャスト:(味方)薬師丸ひろ子(静姫),真田広之,福原拓也,寺田農,志穂美悦子, 千葉真一,大葉健二,京本政樹,苅谷俊介, (敵)目黒祐樹,夏木マリ,ヨネヤマ・ママコ,岡田奈々,松坂慶子,成田三樹夫
     原作は小学生の頃に子供向けの本を読んだのみで、確たる記憶は無いのだが、 この映画はそうとう原作と異なったストーリーになっているようだ。
     NHKの人形劇になったバージョンの記憶とも違う。
     簡単に言うと、  かつての戦で絶体絶命になった里見家の頭首がその飼い犬に「敵の首を取って きたら娘、伏姫をやる」と戯れに言ったところ、本当に敵を壊滅させてしまう。
     姫は約束を守って犬と共に山奥に去るが、殿は犬を討つことを命ずる。
     家来の放った矢から犬を守って死ぬ姫。そのとき、輝く八つの玉が伏姫の体から 飛び散る。
     百年後、かつて滅ぼされた敵の怨霊が蘇り里見家を襲う。
     難を逃れた静姫は、これを倒すために、八つの玉を持って生まれた「犬士」を探し、 敵に立ち向かう。

     という話。
     さすが「角川映画」。薬師丸ひろ子を中心に、当時のスター勢ぞろいと言う感じで にぎやかだが、そのB級テイスト濃厚なことといったらこの上も無い。
     ラストの敵ダンジョン崩壊シーンなどには、恐らく大金がつぎ込まれているの だろうが、基本的に「仮面ライダー怪人ショー」に見えてしまうのは、 敵キャラの衣装とか、メイクとか、そのへんの胡散臭さに追うところ大である。
     洞窟のセットで芝居をすると、足場がベニア板な音がするのもB級だ。今の 映画では有りえない。
     もちろん、脚本も凄い。
     テンポが悪いので、話が長い割りに未消化で八犬士のキャラクターが立たない。
     結局、薬師丸ひろ子(静姫)と真田広之(犬江親兵衛・仁)のラブストーリー になっている。あまりの簡単な扱いに、死にに出て来ただけだなという犬士もいる。
     八犬士の扱いの軽さに反比例して、薬師丸ひろ子と真田広之のラブシーンは 思わせぶりたっぷりに濃厚で長くて、当時的には衝撃だったりする(笑)
     ラスト、原作とは無関係に観音様からもらったスーパーアイテムの弓矢が登場し、 薬師丸ひろ子の打つ一矢で敵が滅びるところなど、 これもアイドル映画なのである。
     音楽は、外人さんのロックがガンガン流れ、軽くてうるさい。

     結局「映画」としてはどうでもいい。
     薬師丸ひろ子が可愛くて、JACメンバーのアクションががんがん映る。
     そういうところに価値があるのであって、今見ると「昔、角川映画と言う 社会現象があったな〜」と懐かしむのが正しい見方なのだろう。

     NHKの人形劇、八犬伝が見たいな。

2003.1.23
2003.1.21
  • 最近亀戸のツタヤ某店での、シリーズ物の欠番の放置に愛想が尽きてきたので、 去年オープンした市川のツタヤを覗いてみた。さすがに新しいから欠品は見当たらない(^^;
     亀戸店はいち早くDVDレンタルを開始したのが偉かったが、市川も結構頑張っている。
     「既存店からのお下がり満載」という感じだったニューオープン当時からみれば、 新・旧作共に充実感も出てきた。そろそろ、会員になろうか?
  • ドラマ「今夜宇宙の片隅で vol.2」鑑賞(レンタル)
2003.1.20
  • キムタク主演「Good Luck!!」初回視聴率 31.6%
     二位の「美女か野獣」が20%スタートなのに対してブッチギリの出だし。 20%を越えるドラマが滅多に無い最近の連ドラの中ではまさに驚異的。
     脚本と芝居はぜんぜん認められないが、豪華キャストや舞台の華やかさは 私も認める。
     ぶっちゃけ「キムタクがパイロット」というだけで、視聴率は確保できる んだろう。共演の柴咲コウも『空星』で唯一評判をあげた女優だし 注目度は高い。
     私も文句はあるものの、まだ先が気になる。とはいえ、第一回の内容では ぶっちゃけ、31.6%の実力は無いだろう。
     人間関係、成長物語、空の密室、メカ、アクション、観光…と、飛行機物には 山ほど見せ場となるネタがある。
     スポンサーの関係で墜落ネタはだめという噂もあるが、もともと、 「機長のぎっくり腰」が嫌過ぎるしキムタクの操縦士も怖い。だったら禁忌は 無いのかも(笑)
     ともあれ、主役の演技には期待していないので、脚本が どう出てくるかが鍵だ。

  • ドラマ「いつもふたりで」第3話 鑑賞(TV)
     病気で社長役交替。(奥田直之・・・柏原崇(1,2)、葛山信吾(3〜))
     社員が「人が変わったみたいですね」と…(^^;;
     基本的に「いい加減で胡散臭いだが、心のそこには情熱があるかも」 というキャラクターだったわけだが、やっぱり役者が変わると、 性格設定も変えていかないとしっくりこないような気がする。
     セリフ回しとか、前の人の演技をコピーしているような部分が多々あるが、 代役とはいっても「本物」になるためには自分に合ったオリジナルの 演技が必要なのだろう。
     途中参加の苦労はあるだろう。1,2回は温かい目で見ようと思う。
     ストーリーは、瑞穂の側はとにかく「誰も自分の小説を面白いといってくれない」 という状況が続いている。…というか、やればやるほど傷が広がっていく。
     編集者として有望な新人に会いに行けば、相手は高校生で、才能の 有無について考えさせられてしまう。つまり、現実の壁の高さが見えてきた。
     ここから、「小説の目利き」として有名な書店主との交流が始まるのが楽しみ。
     ハチの方は相変わらず事務所では虐められつつ、親分(西村さん)の 恋人のフォローに振り回されている。その恋人がハチ自身の憧れの彼女 だったから、話は屈折している。
     夢を追う部分と、現実が見えてくるバランスがどうなるのか、 そこにこの話の成功がかかっている。
  • ドラマ「今夜宇宙の片隅で vol.1」鑑賞(レンタル)
     以前借りてvol.1で挫折していたので、改めてシリーズ制覇してみることにした。  主人公がお洒落なニューヨーク生活に似合わない「西村雅彦」だが、 BGMは真剣に良い感じ。
     鍵はやっぱり、西村氏のミスマッチを楽しめるかどうか…。
2003.1.19
  • ガンダムSEED第16話
     我侭ピンク女、フレイの変節に呆然。
     オープニング画像から、あらゆる登場人物間の信頼と対立が軸になるのであろう ことは推測できるのだが、恋愛関係の泥沼が全面に出てきそうな感じがして怖い。
     1stにも多くの恋人たちが出ては来たが、あくまでサイド・ストーリーで、 アムロとララアの交感にしても「ニュータイプの共鳴」の方が主で、 愛という生々しさは希薄だった。
     SEEDは時代なのか、若い者は公然とべたべたしているし、どう見ても このあと主人公を中心とした三角、四角関係が展開されそうで、しかも それが物語の背景ではなく、生死にかかわることになりそう。
     それにしても、録画して二度見てみるとSEEDのストーリーには 伏線が多い。一週前の放送にも次週への伏線が細かく入れ込んであって、 見返すと「こんなことをしていたのか」と思うシーンがある。
     脚本に力が入っているのはいいことだ。
     今回は地上戦用の「四足MS」が出てきたのも面白い。
     実際には砂漠で運用するならキャタピラで十分だろうとは思うが、 確かに二足歩行兵器より、有利な局面が多そうだし、 絵柄が断然面白い。
     新たな敵は、砂漠には砂漠の男。ランバラルを若くしたような サムライ系の野性味のある敵が出てきて面白い。
     砂漠戦では「常勝無敗」という前振りなのに、ゲリラの支援があったとはいえ あっという間に6機の四足MSを撃破されて退却というのは寂しい。
     フレイに焚き付けられたキラの「異常な戦闘力」プッツン・パワーが 有るにしても、敵は全てニュータイプ(コーディネーター)という 戦いで、異常な戦闘能力だと思う。
     宇宙でも複数のガンダム相手に勝ち続けてきたのは異常な強さ。
     この強さを説明するに、「ただのコーディネイターでは無い」 という設定がどこからか出てくるのではないか。
     キラは第一世代(両親はナチュラル)という設定もあることで、 コーディネイターの台頭に対抗すべく、ナチュラルが生み出した 超コーディネイターみたいな出生の秘密があっても不思議ではない。

  • 『ミニパト』鑑賞(レンタル) ★☆
     「割り箸の先につけた切り紙人形」が演じるパトレイバーの サイドストーリー。
     『パトレイバー』の面白さは「メカのらしさ」以上に近未来的 世界観や物語の面白さがあると思う。
     本編の『WXIII』も、レイバーより世界観で一本作った作品だが、 この『ミニパト』は、銃器とロボットアニメの薀蓄、 人物にかかわる裏話だけで出来ている。
     まぁ、すごい実験作だ。
     しかも成功している。
     「割り箸の先につけた切り紙人形」が、想像以上に表情豊かだ。
     表情の変化は、二次元キャラを180度ひっくり返し、裏面を見せる ことで見せ、これは実際の「お遊戯」としての切り紙人形の指導書に でてくるテクニックを使っているそうだが、さらに、場面転換に CGで回り舞台を演出するなど、ただの切り紙では有り得ない 手法もミックスしている。
     この手法で他にも作品が作れるのかわからないが、 限りなくリアルなCGアニメが実写との境界をあいまいにしている今だから、 こういうローテクをハイテクで補完したような絵がとても新鮮だ。

  • ドラマ「HR」「鷲尾くん、捕まる」鑑賞 ★★
     鷲尾くんが一人で本人、姉、姉に化けた本人、父の4役をこなして 「一発撮り」ならではの面白さ、スピード感が全面に出た一本だった。
     その他のメンバーも、さらに個性が濃くて、アニメの登場人物のように ハッキリしている。

  • ドラマ「GOOD LUCK!」第1話、鑑賞
     キムタクが新米副操縦士を務める新作。
     柴咲コウがヒロイン(?)なのは、大出世かな…。
     登場人物のそれぞれが、いきなり「普通社会人としてどうよ?」
    と首を傾げたくなる「礼儀知らず」で、口の利き方を知らないというか、 喧嘩を売りまくっているのが変だ。
     整備士がパイロットを「下手くそ」と罵ったり、 いくらむかついたとしても、新米副操縦士のキムタクが、監査官の胸倉 掴むなんて有り得ない。
     例えば『踊る大捜査線』で青島が室井さんと喧嘩するようなものだが、 あの二人が喧嘩しても許せるのは、そこに信頼関係があり、 信念を共有しており、その衝突がストーリーの本筋に関わることがハッキリしている からだ。
     しかし、ここでの初回からの「粗暴な発言の応酬」は、熱血というより 非常識にしか見えない。

     主要登場人物は、新米スチュワーデス以外、全員に「秘めた過去」が有る様子。
     第一話では「秘め過ぎ」でキャラクターの造型が見えてこない。
     常識ハズレの言動、謎めいた行動の後ろには「理由」が必要だ。
     謎めいた存在はドラマを引っ張る。
     しかし、「新米パイロット」「整備士」「監査官」「客室乗務員」と4人で 一斉に謎の言動をしてはいけない。今回のラインナップならば、せめて主人公の 新米パイロットは「素直な性格」にすべきではなかったか。
     「粗暴な言動で熱血を表現する」のはいかにも安い。キムタクはキムタクしか 演じられないと言われる所以だと思う。
     『HERO』では「型破りだが朗かな性格」が、同じエリート系のキャラクターでも 『GOOD LUCK!』のキムタクは型破りというより「TPOが分からない奴」。 崩し方の匙加減に失敗している。

     ストーリーに関しては、着陸地の空港が閉鎖のため成田に引き返す 飛行機の中で「機長に話をさせろ」と 騒ぐ中年紳士を説得するため、代わりにキムタクが席を立って説得するが、 あとから監査官に「飛行中に操縦席を離れるのは謹慎処分」と言われる。
     しかし、叱られるは当たり前で、「片道の燃料しか積んでいないので、 万が一空港が再開していないと危険だ」とか「代替便の手配の説明」だとかは、 客室乗務員(CA)の仕事のはず。
     「何が何でも飛べ」と錯乱した客の行動は、場合によっては運行の安全に 関わるだろう。今時のテロ対策ムードの行き渡った飛行機の中で、錯乱した 客の対応のために操縦室のドアを開けるという行為がそもそもうそ臭い。
     まあ、ギアダウンしないで着陸しそうになるほど出来の悪いパイロット だからそんなでしゃばりが有るとしても、 先輩機長がキムタクを制止しないこともおかしい。
     なにより、そんなトラブルはベテランCAなら何度も経験があるだろう。
     人も事件も空々しい空の物語。

  • キムタクの「ぶっちゃけ」は、流行語狙い?
     『GL』の中で何度も「ぶっちゃけ」という言葉を使っているキムタクだが、 そもそもそんな言葉を使うやつが居ないのに加えて、上司に叱られている場面にも 使っていて超寒い。ぶっちゃけ「キムタク語」。
     ある時期から 木村卓也自身が「カッコいいキムタク」を意識しているのがハナについて いけない感じになってきた。
     数年前には確かに「キムタクは華があって、嫌味が無い」と思っていたのが どうも嫌なアクが出てきた。若さと「粗野」を勘違いしている。
     若い頃から活躍している芸能人は、大人になる過程でのイメージチェンジ、 あるいはチェンジしないのかが難しいところだが、30過ぎて学生気分の軽い ノリが合わなくなってきたということか。
     「何を演じてもまず役者本人の個性のが前面に出る」という役者は多いけれど、 キムタクはそこまで成熟しているわけでも無いし、まだまだ色々なタイプを やって栄養を蓄える時期だろうと思う。
     最近は何だか、歌まで変な癖が付いてきた(^^;;
  • というわけで、今期のドラマランキング
    ↑1.いつもふたりで(2)…主人公が前向きになって面白くなってきた
    ↓2.美女か野獣(2)…1話と比べて2話が小粒になってしまった
    初3.GOOD LUCK!(1)…「ありえない!」と叫びたくなるスタートだが、2話も見てみる
    ↓4.熱烈的中華(2)…テンポの悪さがコメディーとして致命的。リタイア
2003.1.17
  • ドラマ「美女か野獣」第2回
     サッカー八百長疑惑の取材に上から待ったがかかる。
     件のチームに局が資金を出そうというときに、イメージダウン は困るというのだ。
     しかし真(松嶋菜々子)は、正義と視聴率のため放送する。
     スタジオには怒った局の責任者が乱入して大混乱。真は局に与えた 損失の責任を問われる。
     しかし、この結果視聴率が高騰しただけでなく、黒幕の チームオーナーが追放され、解散の危機に陥ったチームを 救済するという形で局が買い取ることに。
     結果、チームのイメージは クリーンになり、局は救世主のイメージがついたばかりか、 買収自体とても安上がりについて、八方治まる。
     スタッフは、まさか最後の展開まで読んでの放送かと 恐れ入る。

     …今回は、ハッタリが多かったかな。
     疑惑のあるチームを買って「後から表沙汰になって損をこうむる」のと、 「徹底的に洗ってから買う」のでは、明らかに後者のほうが安全だ。
     だから、真は独断で放送する必要はなく、ちゃんと説明すれば こんなに波乱せず、普通に効果を挙げたはず。
     面白いが、ちょっとアザトイなと思う。

2003.1.16
  • 最近すっかり「シェイクスピア」モードである。
     『ハムレット』の映画関係で検索をかけてみたら、もう無数にサイトはあるのだが、 映画になったハムレットも、一覧が乗っているサイトでも、サイトごとに収録している 作品がいろいろで山ほどあるらしい。
     これは全部見るのは大変そう。(見なくても良いけど)
  • ドラマ「総理と呼ばないで」('97年)鑑賞
     先日三谷ドラマ「合い言葉は勇気」のシナリオ本が出版された。
     読み終わったのでツタヤにビデオを借りにいったら当然のこと(?)のように 貸し出し中だった。しかも某店には2完が欠番になっていた。
     仕方ないので同じ三谷ドラマで未見の「総理と呼ばないで」を 借りた。
     三谷氏によると、もとは「古畑3」の企画に対して何か別のものをと出したも のらしい。
     三谷氏はERが流行る前からこれが好きで、そういう複数の事件がわ〜っと起きる ドラマを書きたかったが、プロデューサーは「王様のレストラン」の首相官邸版 という気持ちで、意思統一できなくてしっくり行かないままスタートしたので、 好きな作品だがもっと面白くなるはずだった。と書いている。
     確かに「史上最悪の総理のホームドラマ」というテーマは、唯一無二って感じ だし、もっとスピード感のある展開になったらもっと面白そう。
     低視聴率で有名だが、初回視聴率は22.6%だったそうだ。 (古畑の蓄積かも知れない)
2003.1.15
  • ドラマ「熱烈的中華飯店」第2話
     たぶん、ネタは面白くないことはないと思うんだが…、めちゃくちゃテンポが遅い。 というのは「柳沢…」と同じだなぁ。 たぶん、倍速に詰め込めば"少しは"面白くなる。
     とってもつきあってられない感じなので、今回で終了。
  • 何となく買ったTokyo Walkerに『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』の スペシャルDVDが付録
     予告編に加えて、本編からの先出し映像13本、インタビューなどが入っている。 ただし字幕なしだと(^^;
     公開までいよいよ後1月ちょい。待ち遠しいね…。
2003.1.14
  • ドラマ「いつもふたりで」第2回フジ月9
     出演:谷町瑞穂/松たか子,森永健太/坂口憲二,奥田直之/柏原崇,不破圭二郎/西村雅彦
     出版社のほうは社長と瑞穂の二人で作家回りをやって今週は玉砕したが、 役員会では「社長の首を掛けて文芸部を復活」させることになって、次回から ますます本格化の予感。ここで社長役の柏原崇が病気降板するのはもったいない…。
     ハチの方は憧れの歯医者の女の子が実は上司の不破の新しい彼女だったと知って いきなり玉砕、大ショック(気の毒に…)
     先週瑞穂に「大人になっても人の言いなり」となじられ、今週は事務所の先輩から 「お前の地位は才能じゃない」と虐められるも、不破には気に入られて仕事で重要な 役をもらう。
     作家に対する意見が社長と一致して、社長のことをちょっと見直した瑞穂は、 健太に「相手が不破でなくても今のような仕事の仕方が出来るか」と聞くが、 健太も不破の仕事上の才能を再認識した直後だったので、「不破さんだから」と 答える。
     これはつまり「不破の我侭」を我慢するのも「瑞穂にハチと呼ばれて我慢」 しているのも「相手に惚れ込んでいるから」ということを言いたいわけだな。 愛だね。
     二人とも、少しずつ今の自分に対して前向きな感じが増した。

     ラストは子犬がじゃれるみたいに仲良く話す二人。ほのぼのしていい感じ。
     「いつもふたりで」という話は、普通のラブストーリーと違って 主人公が幼馴染で最初から仲良し。見るほうも気楽な感じがするが、お互いに 相手や自分自身の「意外な側面」を発見しつつ話は進むのであろうか。
  • 最近「キトサン」でダイエットというのが流行りだしたらしい。 深夜の海外通販番組で食品中の油分がみるみる凝固するのを見て怪しさ爆発。
     そこで、通販じゃなく 学術的なページを検索してみた
     …どうやら「脂肪の吸収を阻害する」というのは本当らしい。
     が、「キチン・キトサンの単糖であるアセチルグルコサミンやグルコサミンは、 肝臓の迷走神経の末端を刺激する。この刺激が空腹中枢を刺激し、空腹感をもたらすのである。つまり、キチン・キトサンには食事中の 腸肪の腸管吸収を阻害するという抗肥満作用と、食欲を増進するという肥満促進作用が存在するのである。」とある。
     つまり、「ダイエットに効くけれど空腹感が増す」ってことか。
     美味しいだけの話しって、なかなか無いものだなぁ。
  • ハトよけ設置
     先日玄関脇の窓の鎧戸にハトが一泊していったが、一夜の落し物の多さにびっくりして 早速ハト除けを設置した。
     ハトは磁石を嫌うというので、800Gのドーナツ型磁石を3個、糸でぶら下げる。
     但し、これがどれほど効くのかは、分からない。それでも来るなら見栄えは悪いが トゲトゲの設置に進むしか有るまい。
2003.1.13
  • 『ローレンス・オリビエのハムレット1948』鑑賞(BS2) ★★
    1945年/英 製作、監督・主演:ローレンス・オリビエ、白黒、2時間34分
     何年か前にBS2で放映されたハムレット、マイ・ブームに付き、始めて 取り出して見てみた。
     ハムレットの上演時間として2時間34分は、やや短いほうだが、内容的には もしかすると最短かも…というくらいカット、再編集が多かった。
     目立つ特徴をあげると、
    • ロゼ・ギル、フォーティンブラスが出てこない
    • 不自然な独白は「ナレーション」になっている
    • 冒頭で「ハムレットには決断力が欠如していた」という無礼(^^;なナレーション が入る(1幕4場の「デンマーク王室の酒宴の悪癖」に対するハムレットの批判の長台詞 をハムレット自身の性格に適用したようだ)
    • 海辺の城の全景が映る
    • 多くの場面転換が長回しになっていて、城の中をカメラがずい〜っと動き回る
      (つまり、本物の城で撮っているということか?)
    • 「王、ハムレット、王、ハムレット」とエピソードが交互に現れれるシーンが 「王、王、ハムレット、ハムレット」というように整理されている。
       他にも、細かい時間関係を前後に入換えた部分がたくさんある。
    • 亡霊の語るハムレット王暗殺が映像化されている
    • 2幕6場のオフィーリアの語るハムレットの狂気を映像化
    • 「生きるべきか死ぬべきか」が「尼寺へ行け」の後になっている
    • 劇中劇が黙劇になっている。
    • ↑その割には、事前の役者に対する演劇論(台詞まわし)の講釈には熱が入っている
    • レイア・ティーズの暴動がない。
    • ハムレットの手紙にある海賊との戦いが映像になっている
    • オフィーリアの二度目の狂乱〜水死が繋がっている
    • オフィーリアの水死が映像になっている。
    • 墓堀が一人
    • ハムレット謀殺の密談がオフィーリアの葬儀の後。
    • 最期のフォーティンブラスのセリフが、ホレイショーに

     なにしろ「場面転換」で、音楽を流しながら城の中を長回しのカメラが動いていく という手法が多用されているので、場と場の間に一々時間がかかり、そのぶん台詞のカットが 多いようだ。
     最近読んだ「阿刀田隆」のシェイクスピアの解説本によると、シェイクスピアが ハムレットのネタにした伝承の元となった城はデンマークの海辺に実在しており、 今では観光地となっているそうだが、この映画はその外観を模型で再現し、 内部はどこかの本物の古城を使っているように見える。
    (ただし、シェイクスピア自身は本家の城は見た事も無いらしい)
     ローレンス・オリビエが監督まで努めているのは彼の「熱意」をうかがわせるが、 この再編集ぶりを見ると、あくまで「娯楽作品」として分かりやすい作品に作り直そう という意図を感じる。
     実はやけに「聞き取れる台詞が多い」ような気がするので、古英語を現代語に 直している部分もあるのかも。
     ともあれ、脇筋をばっさり削って、話の前後関係も整理して一見矛盾していると 感じるところを無くしたり、敵が知らなくても良い情報を隠したりしているので、 なんだか話がすっきりしている。
     オフィーリアの役者にはあまり魅力を感じないのだが、彼女の水死シーンを 映像化しているのも珍しい。結果話が長くなるわけだが「絵画で有名」なシーン なので、ストーリー上に挿入したくなる気持も分からなくは無い。
     全体的には「ロマン派的解釈」という感じかな。
     サービス精神に溢れ、一つのスタイルとして面白いが、今は廃れたスタイル でもある。

     それにしても、ここまで様々な「ハムレット」を見ると、大々的に比較検討 してみたくなるな。 

  • やっぱりPanasonicのS-VHSが最強…
     S-VHS 3倍速のハムレットをDVD-Rにダビングすべく再生したのだが、ビクターの D-VHS機(HM-DH35000)ではどうもノイズが目立つ。そこで古いPanasonicのS-VHS( NV-SB770)を引っ張り出したら、見違えるような高画質。
     これには、三次元DNRやTBCやら、高画質回路がフル装備なのだが、それが いかに効果的か再認識した。
     困った…。古い機械が手放せない。
2003.1.12
  • オペラ『森は生きている』(こんにゃく座)鑑賞(世田谷パブリックホール) ★★
     ピアノ伴奏ミュージカルで長く演じられてきた作品だが、今回オケ伴になって新登場 ということ。
     古典派の最少編成。管・弦とも一本ずつにピアノを加えたミニミニ編成だが、なかなか 豊かな響きをして、音楽は成功だと思った。
     ストーリーは、 わがままな女王(親が死んでまだ子供)が 「新年のパーティーに(4月に咲く)松雪草を届けたものに、金貨を取らせる」 とお触れだし、意地悪な継母と姉が、主人公の「むすめ」に雪の中に花を探しに生かせる。
     すると、花を摘まないと雪の中で死ぬしかないむすめを「12月の精」たちが気の毒がって、 一時間だけの春を作ってくれる。
     継母たちが松雪草を女王に届けると、そこにはもっと色々な春の恵みがあるに違いないと、 家来と継母たち、むすめを連れて出かけるが、遭難しそうになる。
     そこに再び「12月の精」たちが現れて…
     という話。
     前半は子供向けかつ地味で退屈かも、と思ったが、中盤からとても面白くなって あっという間だった。
     特に「女王」の無邪気なわがまま振りが板についていたのと、親切な「4月の精」が 特撮ヒーロー系のかっこよさで、見栄えがしたのが印象的。
     役者が最大ひとり三役くらいやっているのも、演劇的に面白い見所だった。

  • 予告・野村萬斎のハムレット、6/17から
     シェイクスピア時代のように男優だけでやるそうだ。まぁ女は二人しか出てこないが。
     野村萬斎といえば、『陰陽師』。  もしもハムレットが『陰陽師』だったら、先王の亡霊の出現から、事件の解決まで 30分もかからないな…とか思ったりして…(^^;
     それにしても、野村萬斎。案外ハムレットが似合うかも。
  • 妻とまたまたソファを見に行く。意見が分かれる。
  • 「龍の髭」(渋谷)で晩御飯
     芝居の後、三軒茶屋から渋谷に出て食事。 センター街側の変な形の交番の裏の台湾料理屋。
     場所柄、20年も前から前を通るたびに 気にしていたのだが、初めて入った(^^;
     青菜の炒め物、ビーフンなど、基本の炒め物系が絶妙に旨くて感動した。 まったく、どうしてあんな簡単そうに見えるものが、真似のできない旨さ なのだろうか…。
     若い店員がきびきびと立ち働いているのもポイント高い。
2003.1.11
  • HV版『ファンシー・ダンス』鑑賞(BShi) ★★
    主演:本木雅弘、鈴木保奈美、監督:
     主人公は東京に住む気楽なロック青年。だが実家の寺を継ぐために、恋人を残して お山に一年間の修行に出ることになった…。
     という設定で、厳しい修行の日々をバリバリ叱られながら気楽に過ごす主人公の日々を 描くコメディー。
     たぶん曹洞宗だと思うが、実際の修行がどうなのかはともかく、一種の業界物として 興味深いし、あちこちで爆笑できる。
2003.1.10
  • ドラマ『美女か野獣』第一回・フジ木8
    [公式サイト]
    鷹宮 真(チーフプロデューサー)・・・・・・ 松嶋菜々子
    永瀬洋海(ディレクター)    ・・・・・・ 福山雅治
    久瀬光彦(政治担当記者)    ・・・・・・ 渡辺いっけい
    戸渡千太郎(社会担当記者)   ・・・・・・ 八嶋智人
    古袋 博(経済担当記者)    ・・・・・・ 佐々木蔵之介
    白井雪乃(お天気キャスター)  ・・・・・・ 白石美帆
    山本タケシ(AD)       ・・・・・・ 永井 大
    カッチン(放送作家)      ・・・・・・ パパイヤ鈴木
    秋山富士子(デスク)      ・・・・・・ 深浦加奈子
    桜木恭一郎(アンカーマン)   ・・・・・・ 児玉 清
    脚本:吉田智子,企画:石原隆,主題歌:東京スカパラダイスオーケストラ,演出:西谷弘
     ↑これは、脇に今時の人気役者をたくさん投入して結構力が入っている 感じが伝わってくる。脇の演技見たさにチャンネルを合わせる人も結構居る のじゃないかな。というか、個人的に松嶋、福山に対する興味のほうが、 脇の俳優に対するそれより薄いくらい。
     視聴率再開に苦しむニュース番組が、海外ネットワークで活躍中の才媛、鷹宮真 (松嶋菜々子)を破格の好条件で引き抜き、番組の刷新を期待する。
     折りしも同じ曲のバラエティー担当Dで、その問題行動の多さに 「お堅い報道で校正して来い」と送り込まれた永瀬洋海(福山雅治)。二人は同じ日に 着任するが、どうも過去知り合いだったようだ。
     早速真は「要らない人間を切る」と見せしめ人事のための面接を実施するが、 ドキュメンタリー専門でとてつもなく地味な老カメラマンを切る事がはやばや 決定する。
     だが、彼の地味な努力が並大抵で無いと見抜いた永瀬は、真に「そんなに簡単に 人の事が分かるのか」と考え直すことを注進する。
     面接で「視聴率アップのアイディア」を募った真だが、使えそうなのは長瀬の 「お天気お姉さんを水着に」という極端なアイディアだけ。
     お堅い真だが「数字絶対」の彼女はこれを許可。オーディションで爽やかな 女の子(白石美帆)が見つかり、水着になる必要も無く、視聴率的に大成功。
     つぎなるイベントは「山梨県の選挙戦」だが、自然保護を訴える地味な候補が 予想外の当確を出し、なんの資料も用意していなかったスタジオは大混乱になる。
     そのとき、長瀬はあの「ドキュメンタリー専門カメラマン」が、山梨の貴重な ふくろうの画をとっており、そこに環境保護を訴える件の候補者も映っていたことを 思い出し、急遽ビデオを編集。これが、スクープ物の映像となり、他局を出し 抜くことに成功する。
     老カメラマンの映像と、長瀬の機転に救われた真は、少しだけ彼らを認める ことになる。

     てな、お話。
     まず松嶋奈々子は「東大卒でハーバードに留学した才媛。父おかげで政治界に 太いコネを持ち、芸術方面にも突出した才能があり、バリバリに仕事のできる 才色兼備の極致な超女」…という設定が全然似合わないと思うのだ。
     本人は十分美人だし知的な役も行けると思うけれど、時代の先端で何かを 作るって感じはしない。お嬢様っぽい隙が有りすぎ、ほどほどに抜けた役の ほうが似合う。
     だから番組そのものに期待していなかったし、冒頭の海外のニュース番組で 取材を仕切るシーンや、各界のVIPクラスと対等に渡り合うなどのシーンは 空々しくて、全然面白く無いというか、痛いくらいだった。
     ところが、舞台が日本に移って、福山雅治とのやりとりが始まるところから ぐっと面白くなった。
     つまり、彼女も実はロボットのように完璧な人間ではなく、周囲に助けられて 成功していくという「隙」が見えるシーンで、脇の人間たちとの情のこもった やり取りがあると、凄く良い。
     これなら、松嶋奈々子のキャラクターに合っている。
     一方福山の「不良ディレクター」役は、お調子者なんだがいざという時に 頼りになるキャラクターの、報道の同僚とのギャップが程よく面白かった。
     他の脇役も、職人気質のアンカーマン、調子のいい担当記者たちと、 分かりやすく「いかにも」の設定で、いじりがいが有りそうな布陣だ。
     そういうわけで、第一話は後半2/3はテンポ良く、面白かった。
     冒頭の1/3は人物紹介だから目をつぶろう。2話以降も楽しみだ。 あまりラブに偏らず「人情+コメディー」の路線で行ってくれると良いな。

  • 今週スタートのドラマ三本の順位は、
    1.美女か野獣 20%(視聴率)
    2.いつもふたりで 18%
    3.熱烈的中華飯店 12%
     という感じで、初回視聴率と比例した感じだった。
     中華は予選落ちかな…料理が出ないと話にならないので二話から面白く なりそうな期待もあるのだが、センスの合わないコメディーは、 ちょっとヤバイ。
     BBSを見ても放送開始以前の期待盛り上がりと、放送後の「次回見ない」 のギャップがものすごい。どうも『王様のレストラン』的な期待を 持っていて、はずされた人が多そうだ。

  • 『ザ・インターネット』鑑賞(TV) ☆
    サンドラ・ブロック主演
     原題は"The NET"インターネットのハシリの時代の作品なので、本当はインターネット という感じの話ではないのだが、どんなネットにも入り込み、データを消去できる 陰謀的なプログラム を巡って、秘密に近づいたサンドラ・ブロックが社会保険番号とか、カード会社の記録 と消されてしまい、社会的に抹消される。
     とはいうものの、最期には拳銃をもって追いかけ回されるフィジカルなアクション になるし、データ消去の画面は画面全体が滲むように薄くなっていくという、 今だったら笑ってしまう演出。ちょっとホラー風味。
     何故か彼女が主演の映画はB級だなぁ…

  • パイオニアが お客様のHPのページを作るので登録してください、というメールを送ってきた。
     パイオニアには、LD時代からお世話になった恩を感じるし、プラズマ・ディスプレイ に見せたパイオニア精神も好感を持っているので参加してみた。(お客様登録が必要で これが入力項目が多くて面倒だった(^^;)
     さて、どんなページかと思って見たら、まったくこれからスタートするコーナーで、 第一回の募集文のみ。はたして、どんなページが集まるのかな?
2003.1.9
  • NHKのスペイン語講座を見ていたら、アンダルシアのロマ(元はジプシー)の 人々の家が紹介されていたが、崖の根っこに穴を掘って住んでいるのね。
     「うぁ〜ホビット穴だよ」と興奮してしまった(笑)
     まあ、ドアは丸くなかったけれど、室内の壁面は穴なのでまるっこくなっていて、 ごちゃごちゃといろいろなものが飾られていて良い具合だ。
     夏涼しく、冬暖かく快適だそうだ。遡ればアフリカ大陸から流れてきた民族の 血が流れているロマの人々であるから、スターウォーズのタトゥイーンの水農家 の住居に通じているのかもしれないけれど。
  • ドラマ「熱烈的中華飯店」第1回フジ水9
     第一印象。なんか鈴木京香がむくんでる…涙。
     香港から日本にくる豪華客船「スターレオ号」で 「7人の中華の名人(食王)の特別料理を味わう」という企画を立てた 橘詩央(鈴木京香)だが、彼女の強引な仕切りに反発して、もともとこの船の中華料理を担当する 名門料理店「平平楼」のスタッフたちが全員下船してしまう。
     さらにあろうことか、手違いでゲストの食王を乗せないまま船が出てしまう。 このままでは豪華料理どころか、一つも料理が出ない。
     窮地に落ちた橘は、
    1. 平平楼のフロア係「岩田厳五郎」伊東四郎
    2. 遅刻して降り損ねた平平楼の万年皿洗い「迫田誠二」椎名吉平
    3. 平平楼に見習いの紹介状を持ってきた青年「名波健太」二宮
    4. 店を潰した元中華料理店主(客)「小向五郎」
    5. 食材を手配する商売人、ちょっと悪徳「野口拓朗」勝村
    6. 天然ボケのゴージャスマダム(客)「三村奈々子」瀬戸
    7. 賭けマージャンでイカサマして逃亡中の二等航海士「大山海次郎」東
    8. グルメな密航者「綾小路公彦」石黒
     の7人を無理やり「食王の代理」にしてしまう。
     という話。
     面白そうな設定なのだが、第一話は登場人物の紹介に終始。
     「食王がなかなか到着しない」という「鈴木京香」のイライラした顔と交互に、 各登場人物の紹介エピソードを流して役名の字幕が出る、の繰り返し。これはドラマの 作りとしては素人すぎないか。
     この回の料理は「平平楼の黄金チャーハン」で、彼の店の料理長が「私には 自分の料理にプライドがあるので、他の料理人をこの船に乗せるのは我慢できない」 といいながら作る。
     それにしても映像は所詮「具のない卵チャーハン」だし、飯を空中に煽る映像がCGなのだ(^^;;
     料理の映像をCGというのは「はしゃぎ過ぎ」だろう。
     CGの料理を見て「旨そう」と思う人はいない。
     しかも、延々と続く紹介エピソードの間、何度も何度も飯を煽る映像が続くので、 「そんなにダラダラと作ったらチャーハン駄目になる」とハラハラしてしまう。
     そのうえ、この料理長は敵対する鈴木京香に向かって「あなたがやろうとしていることは、 こういうことだ」と言いながら「出来たチャーハンに山盛りの砂糖をぶち込んで 駄目にしてしまう」という暴挙。
     本物の料理人が、こんなに食べ物を粗末にするかな…。
     確実に、製作者は食べ物を愛していないな。
     とにかく「食べ物が駄目そう」というのは致命的だ。
     全体のテンポと食べ物の駄目さ。聞けばディレクターが『柳沢教授』と同じ とか。あぁ、クラクラする。

     鈴木京香で料理モノというと『王様のレストラン』を思い浮かべるが、 美味しい料理を作るには、集まった7人があまりにも悪い。
     辛うじて料理を作れるのが、「店を潰した元中華料理店主」だけ。
     「マダム」の才能は未知数だが、後はまるで戦力にならなさそうな面子だし、 そもそも「中華料理店に集まった理由」が料理関係者はいいとして、マダムなどは 「指輪が店内に転がったから拾いに来ただけ」というのは動機にならない。
     これで「7人の食王」を招いたVIP用の豪華料理を肩代わりするのって、 誰が見ても無理。
     しかも「香港→日本の10日間の航海」のドラマだから、一話一日。キャラクターの 成長を待っている余裕もないし、毎日料理を出さないわけに行かないし。
     前説によれば「奇跡」が起きるらしいが、毎回山のような奇跡に助けられるのは 面白いのだろうか。
     そもそも「7人の食王」がいても、平平楼のスタッフが全員下船したところで、 1900人も乗れる豪華客船の厨房をどうするつもりなんだろうと思ったけれど。
     …というわけで、このドラマの先行きはストーリーも、編集のテンポも激しく 先行き不安である。テーマが楽しそうなのに、失敗作になったら悲しい。

  • ドラマ「いつもふたりで」第1回フジ月9
     出演:谷町瑞穂/松たか子,森永健太/坂口憲二,奥田直之/柏原崇,不破圭二郎/西村雅彦
     BBSで「主人公がわがままで全く共感できないとか」酷評のようだが、普通に面白い。

     主人公(瑞穂/松たか子)は北海道生まれ。わざとらしく「北の国から」の主題歌がBGMに流れるような 雪しかない寂しい平原の只中のドライブインでバイト中。いい加減にまともに就職しろと 周囲に小言を言われながらも、いつか「小説家」として成功することを夢見ている。
     そこに「あなたの応募した作品が新人賞を受賞した」という知らせを持って東京の 出版社の人が訪ねてくる。
     瑞穂は、やっぱり「強く願い続ければ夢はかなうのよ」と意気揚々と東京に出てくる。
     ところが出版社に顔を出してみると「支度金詐欺」。瑞穂はなんと300万円も 騙し取られたのだった。出版社を頼りにワープロ一つで出てきた彼女には今夜寝る場所も 無い。もちろん、ばあちゃんに借金までして、 盛大な見送りを受けてきたので、帰る事もできない。
     途方にくれた彼女は東京に住む友人に電話するが、なんとか捕まえたのは、 幼馴染のハチ(森永健太/坂口憲二)。
     しぶるハチを何とか口説いて彼のマンションに上がりこむ。
     翌日から瑞穂は、なんとしても小説家になってやると出版社回りを始めるが、 当然どこも取り合ってくれない。
     最後に藁にもすがる思いで訪れた、神田の裏通りの寂れた小出版社で、やっぱり断られたかと 思ったところ、ちょっと二枚目の「不良若社長」(奥田直之/柏原崇)が登場して 「秘書でもやりながら小説を書けば良い」と、拾われる。
     ところが、この出版社、小説不況のために現在はアイドル写真集と、ゲーム攻略本しか 作っていないという状況。小説を出す当ては無い。瑞穂はだまされたと怒る。
     一方ハチは、売れっ子芸能人(西村雅彦)専属構成作家として、そこそこ良い給料を取れるように なっていたが、じつは下働きは何でもやるという辛い立場で、彼の代理で 愛人の別れ話を切り出しコップの水をかけられたところを、恋人にと狙っている歯医者の 女の子に見られるかっこ悪さ。
     小説家への挫折を感じる瑞穂は、そんなハチに、「大人になっても人の言いなりで 生きているなんてプライドが無い」とひどいことを言ってしまう。
     ついに田舎に帰る決心をする瑞穂だが、退職を宣言しに行った神田の 出版社で、まるでやる気が無いように見える若社長が実は文学好きで、 役員会で「文芸部」を復活させると宣言して大問題を起こしていたことを知る。
     実はやる気が無いように見えていたのは、以前に彼が指揮した文芸路線で 損失を出し、「あなたは座っているだけで良い」と経営陣に押さえ込まれていたのだった。
     社長の文学への情熱を知り、ハチの優しい心遣いにも今更のように気付き、 このまま頑張ってみようと思い、瑞穂は出版社に駆け戻る。

     という話で、「主人公がずうずうしく、わがまま過ぎで嫌」という世間の評価は単純すぎる。
     北海道の田舎で「夢はかなう」と信じ続けて東京に出てきた女が、いきなりの詐欺で 引く事もできずにてんぱった状況で、カラ空元気を出しているということと、ハチ…じつは 「忠犬ハチ公」と呼ぶほど、言うことを聞いてくれた幼馴染に対する甘え、これが、 反動が付いて大変なことになっている。
     そういう「わざと横柄に振舞って自分を保っている」感じがにじみ出ていた。
     出版社で社長に噛み付いてしまったのは、小説に情熱があるからだろう。
     とにかく、次週からは「弱小出版社の文芸部復活作戦」と「瑞穂の小説家への道」 それと「小心者ハチの成長物語」の負けてる三人の成功物語になるんじゃ ないかな。
     登場人物全員が、マイナスの状況に押さえ込まれていた所から、ちょっと型破りな 瑞穂の情熱で今の場所から抜け出してみようと頑張るようなストーリーが良いな。

2003.1.8
  • 大掃除の一つとしてやろうとしていた仕事だが、パソコンのデータの整理をした。
     文書ファイル類はCD-R一枚にまとめ。htmlは、月ごとにバックアップしているから 普段の仕事。
     しかし、写真データをまとめようとして、あまりの膨大さに困った(^^;
     99年くらいまでは、フィルムスキャンだからたいした量は無いが、2000年以降は デジカメで気軽に取り放題だから枚数が桁違い。
     悩んだ挙句、日付順にばんばん放り込むしかないとあきらめた(^^;
  • ドラマ「HR」メーキング鑑賞
     慎吾が「とにかくリハから本番までたったの二日で余裕が無い」 ということばかり言ってた。
     だが、三谷さんが意図するのは「限られた時間で全力を投入するライブ感が醸すサムシング」 を期待してこのスケジュールでやっているということだろう。
     ベテラン舞台俳優に混じってアイドルの慎吾がやっていくのはきついんだろうと 思うが、ちょっとあんまり「苦労」を売りすぎ。
     アイドルには難しいが、かといって、ベテランばっかりの布陣では 華が無い。難しいところだろうな。
2003.1.7
  • 「ピーター・ブルックのハムレット」鑑賞(BS)
     約2時間10分の凝縮版、舞台。
     先のケネス・ブラナー版に対して、こちらは最も大々的にカットを施して 「現代に通用するハムレットのエッセンスを抽出する」というような趣旨で製作 されたらしい。
     NHKもこういう作品を立て続けに放送するとは、マニアックな。この前の 劇団四季の上演を含めると、ひと月に4種類のハムレットを放送したことになる。
    (ついでに、ドラマ「HR」でも「ホイ・ハムレット」をやってたし…)

     さて、このピーター・ブルック版は「2時間をカット」ということで、かなり大胆。
     普通は「亡霊が出たぞ」という騒動から始まるところを、結婚式のシーンのハムレット の独白から始ったので、最初はモロに「あれ、途中から始まった」 と思ってしまった(^^;;
     カットだけでなく、最も有名な"To be, or not to be ..."のセリフは本来は亡霊の言葉を聴いた すぐ後に出てくるが、この版ではもっとずっと色々な事があって、クローディアス王の疑惑が 固まった後に登場する。
     これなど、意図的にセリフのもつ意味まで改変したといってよいかと思う。
     他にも細かくシーンの登場順序の入れ替えがあり、なにしろ「フォーティンブラス」が 出てこない、というのがラストの肩透かしである(^^;
     ハムレットの「君は生きてこの事件を語ってくれ、がっくり」でさらっと終わっている。
     シェイクスピア劇に付き物の「後口上」が無いというのも、なんだか落ち着かないものだ。

     役者に様々な人種を使っているのも特徴で、先王ハムレット、王子は黒人(アフリカ系)、 オフィーリアはインド人、ホレイショーは白人、という具合。劇中劇の王はたぶん日本人。
     主役は「シェイクスピアの古英語を現代語のように自然に操る」ということで 抜擢されたらしいのだが、黒人が主人公だとどうしても「オセロ」のイメージが 出てしまって落ち着かない。オフィーリアの肌の色が濃い事がせめてもの救いかな。
     音楽もちょっと「古楽、インド系、雅楽系」な響きがあってちょいと深遠な、アートな気分を醸して いるのがいかにも現代演劇なんだろう。
     2時間のカットは確かに大幅なのだが、このちょっとアートで陰鬱な演出だと このくらいの上演時間が上限かなとは思った。
     4時間を越える上演時間を持たすには、ケネス版の華やかさが確かに必要だ。
2003.1.6
  • 『ハムレット』1996/ケネス・ブラナーの映画(BS)をDVD-Rに焼く ★★☆
     4時間10分の超大作。シェイクスピアのオリジナルに対する完全ノーカットな映画版
     通常は適当にカットして2時間30分〜50分くらいになる場合が多く、原作の完全ノーカット 上演と言うのは無い。そういう意味で貴重な作品だ。
     以前VHSをレンタルして見てDVDの発売を待望しているものだが、オリジナルは 「シネスコ」でビデオ、TVは「スタンダード」なので、DVD-Rを焼いたとはいっても なおDVDの発売は期待したい。
     学者は
    「ハムレットは当時の演劇の標準的な上演時間をオーバーしており、冗長部分を 取捨選択することが、上演に際して求められる」
    などと言うが、ケネス・ブラナーのハムレットを見ると、密度の濃い時間があっという 間に過ぎて4時間以上あるなどとは思えない。
     役者は一瞬しか出ない端役にも主にイギリスの名優をそろえているし、ケネスは 当然ながら「オフィーリア」のケイト・ウィンスレットがすこぶる華やかで、 この陰鬱な作品のなかで輝いている。
     音楽も荘厳で、終わった瞬間に熱くこみ上げてくるような効果がある。
     同じ4時間コースの『ロード・オブ・ザ・リング SEE』と比較しても、あっという間に 時間が過ぎるという感覚は、『ハムレット』の方が大きいのは、流麗な名台詞が 次から次へと繰り出される効果だろうか。脚本家としてのシェイクスピアの 凄さを感じる。
     それに加えて、アクション大作みたいな爽快感を映画に持ち込んだケネス・ブラナー の才能と、ケイトの華も凄いと思う。
2003.1.5
2003.1.4
  • 前日より引続き鑑賞会(^^;
     前夜が朝までだったので、昼頃起きて続きをやる。
    • 『ロード・オブ・ザ・リング』SEE/吹替鑑賞(DVD)
       SEEの吹き替え版を見るというのが、この正月休みの一つの目標でもあった。
       画面の細部を注視できるので良いものだが、人間やホビットに特別な不満は無いが、 エルフ、特に「エルフ語」の神秘的な響きが吹き替え版では到底オリジナル・キャスト に及びも付かないのが残念である。
       やはり英語で「セリフを覚えるほど見る」しか無いか。
    • 『聖石伝説』鑑賞(DVD) ★★
       客人が「世界の珍しいDVD」と称して取り出した作品。
       台湾の人形劇によるカンフー映画だが、ある意味人間が演じるカンフー映画より 凄まじいアクションが展開され、字幕版で見始めたが、たちまち画面の激しさに ついていけず吹き替えに切換えた(^^;
       なにしろ、ワイヤーアクションでも爆発シーン、キリモミ墜落でも、スタントマン というものが必要ないから、生身のスタントにつき物のある意味「安全」さが皆無で、 凶悪なアクションである(笑)
       アクションは細かなカット割で繋がれてスピード感があって、そこにハリウッド の技術によるエフェクトが光まくる。画面ギラギラ。
       まあ『グリーン・デステニー』と『少林寺』と『レイダース失われたアーク』と 『犬夜叉』を足して数倍派手にしたような映画で、敵もカンフー、剣法の 達人に混ざって、古代からの悪霊やら、謎の宇宙人がワラワラと群がり来る。
       ストーリーが滅茶苦茶なことを除けば、これ以上のものは無いというSFX超大作 だった。
       衝撃的だった(^^;;;
    • 『ガンダムSEED』14鑑賞(TV)
       総集編だった。ガンダムまで正月モードか(^^;
       新作部分はガンダム各機の紹介と、あの世界の遺伝子工学と、その結果巻き起こった 社会現象、戦争勃発の経緯の解説。
       確かに、適当なところで説明の必要がある話。
       オープニング曲と、絵が変わったが、曲はダメだろう。
       絵は「地上戦バージョン」になった。新キャラも登場するようだ。

     ということで、今回の鑑賞会も終了。
     18時間分は見たかな?
2003.1.3
  • 新春鑑賞会開催
     先日SONYの液晶TVを買ったという某友人を招いて新年会。
    • 新春特番系のTVを鑑賞
       ボキャ天復活版とか、「えび天」名作選とか、その手のなつかし番組で盛り上がる。
    • 『わんぱく王子の大蛇退治』鑑賞(DVD) ★☆
      [公式]  東映動画の最初期の劇場アニメ。
       日本神話に題材を取って、その画面は日本画的というか、屏風絵のような独特な 背景美術に、どことなくディズニー風の動物たちのキャラクターと神様たちが 動き回り、今外人に見せても喜ばれそうなエキゾチックな絵だ。
    • 『太陽の王子ホルスの大冒険』鑑賞(DVD) ★★
       最初に見たのは小学生の頃。LD時代に購入して何度も見た作品だ。
       久しぶりに見たけれどDVDらしい画質にリフレッシュしており、再購入する 価値が有りそう。
    • 『ガンダムSEED』1〜13鑑賞(TV)
       客人が「最近見始めた」というので、DVDに焼いた最初の回から順に見る。
       本放送では自分勝手な「ピンク女」にイライラしていたのだが、続けてみると どんどん話が進むのであまり不愉快で無い(^^;
       全員1st世代なので話もはずんだ。
    • 『千と千尋の神隠し』鑑賞(DVD)
       正月番組の「雅楽」で、紙のお面をかぶって踊る踊りを見たのだが、これが 千と千尋の冒頭で「船から降りてくる神様の団体」と同じだった。
       それで「ほら、一緒だ」と『千と千尋の神隠し』を見始めてラストまでGO
       何度見ても面白いのは、ストーリーよりも「おおとりさま」のようなたくさんの キャラクターがそれぞれに魅力的なのが大きいような気がする。
  • DVD-R焼きに失敗。
     今回のはTDKの白レーベルDVD-R120PWSが二枚連続NGで、別の10枚パックを 開けてOK。国産有名メーカーでもNGディスクが出るというのは辛いな。
2003.1.2
  • 『ギャング・オブ・ニューヨーク』鑑賞(VC市川#6) ★
     新春初映画。
     大晦日以来、お昼目前にようやく起きるサイクルだ(^^;
     近所の「ヴァージンシネマズ市川」の14:30の回は、約200人くらいの入り、 マアマアでは無いか。ハリーポッターもあるから、映画館は子供も多く凄い人出だ。
     てことで、映画の話。
    監督:M.スコセッシ 160分
    主演:レオナルド・ディカプリオ、キャメロン・ディアス
     70年前に出版された同名のノンフィクション小説を元に、M.スコセッシ監督が長年温め 続けた企画を、巨額(150億円?)の予算を投じてついに映画化。
     愛と復讐の一大叙事詩。とか。

     舞台は1846年のニューヨーク。「リンカーン」と「南北戦争」の時代。
     主人公アムステルダム(ディカプリオ)は、アイルランド系移民を束ねるギャング、 「デス・ラビッツ」のボス(リーアム・ニーソン)の息子。
     父は、アムステルダムが幼い頃「ネイティブ・アメリカン」を名乗るギャング (実際は先にアメリカに入ったイタリア系移民)との抗争で殺され、アムステルダムは 16年後に街に帰ってくる。
     彼は仇の組織のボス、ビリー(肉屋)の元に潜り込み、映画は彼の視点で、 この時代のNYの街とギャングの仕事振りを描く。
     画面からだけでは分かりにくいが、この時代のニューヨークでは「消防士」 「警察」「政治団体」「ギャング」が一体化しており、 消防士の「一番乗り争い」はギャングの抗争である。彼らはしばしば喧嘩が先で 火を消すのは二の次、下手をすれば火事場泥棒まで働くような、そういう状況だ。
     ギャングのボスは、まっとうな商売人からスリ、博徒、殺し屋連中までを束ね、 上納金を巻き上げる代わりに、仕事の世話から一種の公共事業まで受け持っていた。
     ギャングは、NY港に入ってくる移民たちにスープとパンを配り、職の世話をすることで 政治団体の集票マシンとして濃厚なコネクションを作っていた。
     …こうした歴史描写は事実が込み入っているだけに一見しただけでは分かりにくいが、 確かに面白い。
     現実には、こうした政治とギャングの癒着、絶え間ない抗争のために少しでもお金の ある住人は逃げ出し、結果最低の貧困者層が溢れる街になったという。
     「この街で暮らすなら俺に祈れ」というビル・ザ・ブッチャーの映画CMは、 この状況を一言で表している。

     アムステルダム(ディカプリオ)は、組織に潜り込みビリーの一の子分として 可愛がられ、彼の息子として遇されるまでに上り詰める。
     彼の中にあった復讐の炎は消えてしまったのか、 あるいはビリーの巨大さに対して力を蓄え機の熟すのを待っているのか…。
     その緊迫感がスリリング。
     ビリーの組織はこのまちでは一種の政府だ。そして彼は、敵としてアムステルダムの父を 尊敬しているとも言う。
     「アイルランド系移民の排斥」という点でビリーは仇では有るが、「先住のイタリア 移民の生活を守っている」という一面からは彼の存在は正義でもある。白黒は混沌としている。
     そんなビリーに対するアムステルダムの心の動きは、この映画の山場だ。

     ところが、アムステルダムが「復讐」を決意してからが面白くない。
     女スリ、ジェニー(キャメロン・ディアス)とのロマンスも、本筋には関係ないし、 必要無いような…
     ビリーは毎年「デット・ラビッツ」を壊滅させた日を祝っており、その祝宴の 最中の暗殺を企てるアムステルダムは「投げナイフ」を練習するのだが、実は ビリーこそ投げナイフの天才。
     アムステルダムはあっけなく現場を押さえられて、顔に焼き鏝を押されて 放逐されるのは、かってビリーがアムステルダムの父に「命だけは助けてやるぜ」 と言われた屈辱の意趣返しらしいのだが、「いかにも悠長」とも見えてしまう。

     一人では勝てないと悟ったアムステルダムは「デッド・ラビッツ」の再興を はかり組織作りに奔走するのだが、ここから作品は「政治ドラマ」の様相を見せる。
     ギャングの世界の外では「移民排斥運動」と「南北戦争の徴兵反対運動」が 嵐のように吹き荒れている。そういう歴史の流れの中で、アムステルダムの 復讐劇は相対的に卑小なものに見えてしまう。
     ギャングたちは政治家の集票マシンとして機能する事で、政治に 関与しているのだが、ここでも「選挙で勝った敵方のシェリフをぶっ殺しても 罪に問われないビリー」という、裏社会の力を見せ付けるものの、背景となる 世の中の動きが実は彼らを追い越してしまっている。
     ギャングの没落は「貧乏人は互いに殺しあって数を減らしてくれるのが一番」 などとうそぶく資産家、政治家の発言に象徴されている。もはや彼らは利用され、 消耗していく存在なのだ。

     そして、ビリーとアムステルダムの二つの組織の最終抗争の日、 「徴兵反対」に端を発する市民暴動が起こり、焼き討ちで街は火の海、 それを鎮圧する軍隊の出動と、沖からの艦砲射撃で、NYはめちゃくちゃ。
     だけど、ギャングは市民の暴動をよそに決闘のため広場に集結し、 艦砲射撃の直撃を食らって、うやむやのうちに全滅。
     時代とギャングは乖離し、ギャングも大砲の玉には勝てないって話。

     結局「南北戦争時代、NYのギャングたちはこのように生き、消えていった」 という話で、「アムステルダムの復讐劇」だとか「女スリとのロマンス」だとか のプロットは浮いている。
     恐らく原作を何十年も暖めていたスコセッシにとって、 ディカプリオ、キャメロンディアスそして「愛と復讐の大ロマン」 は、ハリウッド的に「制作にGOサインを出すための必要条件」 だったのだろう。
     だから、『ギャング・オブ・ニューヨーク』の本当の主人公は、 アムステルダムのような若造ではなく、組織のボス、ビリーだ。
     「愛と復讐の大ロマン」で映画を作るならば、ラストの「決闘が砲撃でうやむや」 は最悪だし、市民運動は必要ないし、2時間40分は長すぎる。
     「NYのギャング史」を語るなら、「ディカプリオ、キャメロンディアス」は 要らないし、2時間40分では足りない。もっと書き込む必要がある。
     結局本作は面白くないとは言わないけれど、ラストに漂うもやもやと 煮え切らない感じは、題材と「ハリウッド流商業主義」の折り合いが悪かったのだ としか言いようがない。

     この傾向は、ひとり本作の失敗ではなくて、ハリウッドが好む 「架空の人物を主人公にした歴史モノ」全般が この罠にはまっているような気がするけれど。
     たとえば『タイタニック』が名作なのは、決してディカプリオとケイトの ラブロマンスが受けたのではなくて、「史実の疑似体験」を 深く掘り下げたから、リピーターが出たのだ。
     タイタニックの主人公たちは史実への案内人であって、それは単なる客寄せ ロマンスとは、まったく違うものだと思う。
     『ギャング・オブ・ニューヨーク』だって、歴史を描きたいのならぐいぐいと ハードに描けばいいのだし、復讐劇をやりたいならそれに専念すれば良かった のではないか。どちらも中途半端になったのが惜しい作品だ。

  • マンハッタンを歩く〜ギャングの故郷「ファイブ・ポインツ」 - たいへん詳しい歴史解説。映画の話題も有り。
     これを見ると「この歴史を描くのに、とってつけたようなラブロマンは不要」と思う。 つまり歴史そのものが十分にドラマチックなのだ。
     同じギャング物として『ゴッド・ファーザー』がヒットしたアメリカで、 『ギャング・オブ・ニューヨーク』をハードタッチに描けなかったはずは無い。
  • 映画公式サイトは使い勝手最低な構造 なので見なくて可(笑)
  • オペラ『カルメン』(グラインドボーン音楽祭2002)鑑賞(BS) ★
     歌はなかなか良かった。
     でも歌手のルックスに納得がいかない(笑)
     主人公のカルメンはまあ「肉感的」と言っていいが、ホセが「肥満小学生」 みたいな形をしているのは許しがたいし、いいなづけは「田舎のおばさん」だし、 闘牛士もなんだか もっさりしている。
     オペラは「声」がなければ始まらないのは確かだが、TVでアップになることを 考えると、ルックス無視というわけには行かないだろう。
     例えばカレーラスのホセは、納得が行くというもの。

  • 『カルメン(1915)』(セシル.B.デミル)鑑賞 ★
     勢いで、もう一つのカルメンを見る。
     だいぶ前に買ったDVD。無声映画に音楽をつけたものだった。
2003.1.1
  • 妻の実家に新年の挨拶に出かける。
     子供も入れて10人も集まって賑やか。
     義父に昨年のチュニジア旅行の写真を見せて もらったが「『スターウォーズ』のロケに使われたホテル」という写真があって、 すっかり「観光資源」になっているのを実感。
     フィルムケースに収めた「砂漠の砂」の実物も見せてもらった。
     『タトゥイーン』の赤い砂だった。
     ほんとうに細かくサラサラで、ちょっとC3-POのボヤキが身近に感じられる気分に(^^)

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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!