2002.3.31
2002.3.30
- 『ロード・オブ・ザ・リング(吹き替え版)』鑑賞(AMC舞浜#8)
[鑑賞記]
近場の劇場では金曜までで吹き替え版が終わってしまったので、早起きして
一時間かけて舞浜に。
2002.3.29
- ビリーワイルダー死去 -
- 観劇『彦馬がゆく』(三谷幸喜)ル・テアトル銀座
一週間前に"You Are The Top"を見たばかりだが妻がヤフオクで急にいけなくなっ
た人の出品を発見して急に観劇が決まった。拾う神状態。
パルコのページから
神田彦馬(小日向文世)は、幕末を生きた写真家(実在のモデルが居る)。
坂本龍馬など、今歴史の教科書に載っているような、当時の重要人物の撮影を
手がけ、そのことによって動乱の歴史を垣間見た、しかしあくまで一市民として
彼の家族を中心に話は展開する。
その家族には、妻・菊(松金よね子)、政治的に無節操な長男・陽一郎(伊原剛志)、
職人気質の写真師の次男・金之介(筒井道隆)、坂本竜馬と恋に落ちる長女の小豆
(酒井美紀)。そして陽一郎の恋人・しのさん(瀬戸カトリーヌ)。
写真館を訪れる幕末のスターたちは、坂本竜馬(松重豊)、高杉晋作(本間憲一)、
小柄な西郷隆盛(温水洋一)、伊藤俊輔(博文)(大倉孝二)。桂小五郎(梶原善)、
近藤勇役(阿南健治)。
三回目の公演だが、脚本は大幅に書き直されて、役者も梶原善、阿南健治だけが
再登場だそうだ。
プロローグと5つのエピソードを、暗転舞台の上に映し出される写真(実はセピアの
照明を当てた生役者だが)を挟んで繋ぐ。
「このときの写真は…」と次男役の筒井道隆のナレーションが入るが、そのためか
演技のせいか、彼がストーリーの中からちょっと浮いたように見えるのは惜しいとこ
ろ。
「第一部 坂本竜馬という男」では、坂本龍馬が格好良く登場。松重豊、格好いいで
す。
「第二部 英国公使館焼き討ち」は、高杉晋作(本間憲一)の活躍。彼は焼き討ちの現場を写真に撮らせようなどと考える。歴史上の人物が写真館で対面する。
「第三部 近藤勇参上」では、写真に撮られることの当時の人の抵抗感などが描かれて
ここは笑うところ。
「第四部 薩長同盟締結」は、完全に笑うところ。西郷さんがとてつもない小男で、
桂小五郎と写真を撮るのに少しでも大きく取られようとしたり。
ところがここで、坂本龍馬が政治を動かすためにこの写真館を情報収集の場として
利用するため、娘の小豆を騙して居たことが判明。人間関係が大きく揺れ動く。
「第五部 さらば神田写真館」そしてついに官軍の侵攻。
坂本龍馬は死に、落ち延びていく近藤勇が写真を撮り、神田写真館もまた戦火に飲
まれて崩壊する。
三谷作品としてコメディー体質で観劇をスタートすると、実は歴史ロマンなので
あれあれと思うが、写真館の家族から見た幕末史という切り口が、まるでNHKの連ドラ
風で面白い。
歴史は、写真館の中庭(太陽の光でしか撮れないから、ここがスタジオ)に展開される
断片でしかないが、その分、歴史上の人物の「個人的な側面」への興味で描かれている
のが、当たり前の大河ドラマに無い見せ方で、そこにある会話はほとんど虚構なの
だろうけれど生き生きしている。
坂本龍馬が娘を介して写真館に入り浸り、やがて歴史の急展開とともに彼女を裏切
り、死に、その知らせを受ける娘の気持ちという、写真館の側から見たとても個人的
な、しかし大切なエピソードが、五部からなるこのストーリーの柱になっているが、
きっちりと泣ける話になっていて、満足感があった。
ストーリーの前半に出た人が4,5部で再登場するが、はっきりした伏線をもっていて
「○○が××だったのか〜」という伏線を発見する楽しみが連発されるのが、結構
良い。
唯一難を言うならば、ラストの屋台崩しから先、泣けるシーンもあるのだが、もっと
トントントンとテンポが良ければさらに盛り上がるのにと思った。
どうも三谷氏はラストのカタルシスにこだわっては居ないようなのだが、客はやっぱ
り期待するものだし、カタルシス無しで満足100%に持っていくのはもの凄く大変だから
きっちり、ラストを詰めて欲しく思うのだ。私はほとんど100%満足だけれど、120%満足
と言われる道具立てはあると思ったわけ。
- 劇場で、パルコ劇場のショップから出ている三谷の舞台作品のDVDが販売されていたので購入。
- 三谷幸喜『ヴァンプショウ』DVD購入
- 三谷幸喜『マトリョーショカ』DVD購入
- 三谷幸喜『バッド・ニュース☆グッド・タイミング』DVD購入
上記三作で全て。今は通販かパルコ劇場、三谷作品上演中の劇場でしか売ってい
ないが、『You Are The Top』は一般販売されるそうだ。
2002.3.28
2002.3.27
- 『鉄甲機ミカヅキ≪五夜≫激闘ミカヅキvsシンゲツ』鑑賞(レンタル) ★★
- 『鉄甲機ミカヅキ≪六夜≫ミカヅキよ永遠に』鑑賞(レンタル) ★☆
シンゲツのデザインに萌える。ミカヅキの兄弟ロボットだが、ちょっと悪人っぽい
凄味がプラスされているのが美しい。それはガンダムとザクの比較と似ている。
二体の立ち回りも、敵の神官が憑依した女子高生が操るシンゲツの圧倒的な強さが
良い。所詮ミカヅキの少年は「虐められて立ち上がるキャラ」であるから、完全なる
絶体絶命に落とされるほど盛り上がるのだ。
どいつもこいつも絶体絶命、No way outの袋小路から逆襲への期待感。素晴らしい。
しかし、最終回の勝利へのプロセスはちょっと未熟さを感じる。
広げきった風呂敷をどう畳むか、ここはストーリーテリングの最後の山で、それな
りに上手く運んではいるが、最終回前の激闘からはテンションが下がってしまった。
シンゲツ・ミカヅキ融合体が地上に降りた所で、それは、なんとか脱出したミカヅキ
の二倍の身長があるのだが、お陰で一歩も歩けない。腰から上のデザインは悪役らしい
面構えに痺れるが、飛び道具専門で「顔の付いた固定砲台」では、立ち回りもクソも
なく、「歴代月光機」が取り囲んでみんなで撃破というのは、腰が砕ける。
全体の底を流れる謎の数々は解決されたとは言い難いが、謎のままでも許される
ような気がした。
最後まで痛かったのは、月光機を操る女子高生社長の演技の下手さ。
「下町の零細企業を仕切る男勝りの江戸っ子」という設定だと思うが、台詞回しは
OVAの下手くそ声優よりなお酷い。冷めるんだよね〜(^^;
主人公のミカヅキに乗る小学生も演技が出来るとは言い難い。カツゼツも今ひとつ。
少年とミカヅキの関係は、「謎」ではあるがもう少し描いて欲しかった。
「音声入力で動作する」という設定なのかも知れないが、それにしても
「ミカヅキ、ガンバレ」程度ではイマイチ納得がいかないし、やはりアクションには
肉体的な表現がないと弱いと思った。
そういうわけで、通してみると1,5話は格段に面白く、このクオリティーで二時間
完結の映画が撮れたら、ゴジラ、ガメラに続く新たな特撮のビッグタイトルとして
成立するだろう。これはTVシリーズだったが、分量的にも「二時間映画の三部作」
程度なので、三年かけてじっくり取り組めばさらなるクオリティーアップも期待
できるし。
怪獣はあっても、巨大ロボット映画って考えてみると無い。
別の企画でも良いので、雨宮監督にはぜひ劇場作品をお願いしたい。
- robodex2002プレスプレビュー - 話題のパトレイバーはデザイン画のみの出展だとか(^^;
張りぼてでも良いから、立体にして欲しいね。
- robodexムービー
- 辻元議員引責辞職
いずれにしても「食肉疑惑」と同じで「でも、みんなやってるだろう?」と思わざ
るを得ない。わかりにくい巨悪がわかりやすい小悪の陰に隠れてしまう事のないよう
に頑張って欲しいね。
- 松下掃除機ロボット、8畳を20分
数年後に50万円…ってそれで買う人がいるのかと思うが、ゴミは吸い込んでも
散らばった本やCD,etc.を棚に戻してくれないのならイマイチありがたみが無いので
ある(^^;
- 三谷の舞台「マトリョーショカ」がDVDで出ているらしい。
「バッドニュースグッドタイミング」のDVDも有るらしい
DVD発売情報は映画系サイトしか見てないから気づかなかった。そもそも何の
コーナーで売られているのだろう? パルコ劇場でしか売っていないのか?
三谷芝居のチケットはめちゃめちゃ入手難なので、DVDが出るのは良いことだ。
ま、舞台の面白さの再現には壁もあるけれど。
- 戸田恵子は池田秀一と離婚して井上純一と再婚していたのか。知らなかった…
(その方がなんか楽しい家庭っぽいが)
- なにやら3/30から公開の映画が多く、指輪の吹き替え版を公開している
劇場が大幅縮退だ。週末に(ついに原作を読み終えた)妻と出かけようとしていた私には
大ショック。頼むよ〜。
2002.3.26
- SONYが走る犬型ロボット開発(未確認)
つまり四本足の動歩行ということだろうか。
- 『宇宙戦艦ヤマト』の著作者表示裁判。著作者は西崎プロデューサー
松本零士が「元プロデューサーが著作者と名乗ることの禁止などを求めていた」
そうだが、キャラ造形は松本零士のオリジナルだが、それ以外の全体については
プロデューサーの詳細な指示に基づく仕事だから「部分的役割」に留まる。という
判断。
お金の取り合いなのかも知れないが、「製作総指揮、西崎」「キャラetc、松本」
で、応分に分け合えば済む話ではないかと思う。昔はヤマトにも夢中になったもの
だが、劇場3作目以降は所詮「作品と言うより商品」にしか見えないし、単なる
浪花節だし。
- 近所の駅ビルのファンシーグッズ店の前を通りがかったら話題の
トルマリンゴの隣にトルマリン招き猫があった。
「招き猫のパワーに、特殊波動とイオンエネルギー
を注入しました」だと。
日本人が「波動好き」なのもひょっとしてヤマトのお陰かという気もするが、
それを透明な招き猫にゲル状に封入してあるのは凄すぎる。っていうか、どう見ても
プルプルして透明なビーズを密封したそれは、「ハイドロカルチャー用特殊培土」
を詰めただけに見えるのだがどうだ?
そういえば、私が小学生で「ヤマト」が無い時代には不思議パワーといえば
四次元、ブラックホール、ピラミッド・パワーの三本立て。ミニチュア
ピラミッドキットなんか通販で売っていたけれどね。
- 空気清浄機のカタログ縦覧
今年のモデルは「マイナスイオン」を語っていないのは一社だけになってしまっ
たが、二年ほど前まではずらりと効能書きを並べていた東芝はすっかりトーンダウン
し、「マイナスイオンが出る」とは書いてあるが、その効能書きは
「森の中にはマイナスイオンがあります」
で、だから何だ…とは書いていない。この足並みの
揃い方はメーカー団体で自主規制が出来たのかも。
ともあれ、消費者がバカな物を欲しがるので、無駄な機能が取りあえず付いている
という感じ。
最近不思議に思うのは、「電磁波」は嫌われているのに「マイナスイオン」は何故
好かれるのかということ。どちらも現代科学的には説明不能なことを広告しているの
に、消費者は広告の思うがままだ。さらに「遠赤外線」は電磁波であって電機製品か
ら出る電磁波よりよほど高エネルギーなのに、みんな大好きだ。
- AVACのAVアンプブラインド視聴テスト
5機種のアンプを機器比べて点数を付け、機種があたるかどうかというイベントの結果。判定は7人の常連客。ストレートデコードのみ。
- 試聴順、機種、実売価格、マルチ得点、2ch得点、合計、差分
- 1. SONY STR-VA555ES 114,000 179.5 147.0 326.5 *
- 2. Pioneer VSA-AX10 308,000 218.0 164.5 382.5 +56.0
- 3. DENON AVC-A11SR 209,000 224.5 169.5 394.0 +11.5
- 4. ONKYO TX-DS595 47,800 235.5 183.0 418.5 +24.5
- 5. YAMAHA DSP-AZ1 229,000 253.5 197.5 451.0 +32.5
結果は、価格と点数の相関関係無し。機種当ての成績は最高三問であまり当たらない。という。(どの機種が当たったかは公開されていない)
唯一はっきりしているのは「点数は試聴順に高くなっている」ということ。この得点の謎について考えよう。
- まずスポーツでも「フィギュアスケート」のような「採点競技」では演技の順序に
よって点数が変わる。具体的には後になるほど高得点が出やすく有利だとされる。
つまり、ど頭に6.0を付けてしまうと、後からそれより良い物が出たら点の付けよう
がないので審査員にとって中庸な点を付けることになる。
- 次にほとんどの試聴は「安い物から高い物へ」と聞いていくので、先入観が有る
のではないか?
- ほとんど同じ音を聞き比べると、生理的に後から聞いたほうが良く聞こえる法則
がある。
- 後の方が、人間がリラックスしてより良く聞くことが出来る。
などなど、本来の質でなく「順番」に依存する心理効果は色々考えられる。
質に関わる可能性を考えると、
- プレイヤー、スピーカーが暖まって後の方が良い音が出た
- 抜き差しを繰り返して、接点の酸化物が取れた
- ウォーミングアップに時間を要する機種があって不利に働いた
ということもあり得る。
個人個人の採点を見ると、評価の逆転する箇所もあるが、一番安いONKYOと定番
ヤマハがワンツーフィニッシュなのは「物量に比例する質」より、メーカーの
「音作り」が評価されている気もする。つまり、この試聴順はよく言えば
「まじめな音」(悪く言えばつまらん音?)の機種から、「バリバリ鳴らそう」という
傾向の機種に並んでいるような気がするから。
とはいえ、ある機種に対する評者のあいだでのばらつきはかなり大きいので、
単純に「よく分からない」だけなのかも知れない(^^;;
この企画で使われたスピーカーはB&WのNautilus802。
1ch,1万円クラスのアンプで、ハイエンドアンプでなきゃ鳴らないと言われる
ような高級スピーカーが、それを逆転して聞こえるほど鳴った、というのも、
もしかしたら収穫?
スピーカーさえ良ければアンプなんか安物で十分、という読みもできる結果だ。
それにしても、パイオニア派の人は卒倒しそうな結果。SONY派としては価格と
並びを考えたらこんな物だろうと思う。
それにしても、ONKYOに満点を付けた評者は、血の気が引くか、安上がりで喜ん
だか、どちらだろう(^^;? この機種がもの凄く「偉い!」というのは確かなことだと
思うが、Nautilus802に繋ぎたい人は居ないだろうからな〜。
いずれにしても、このような悩ましい結果を掲載したAVACは偉いのかも知れない。
- 地道に『ウォーターボーイズ』の特典ディスクをこなす。
ロケ地巡りでは地名や施設名はちゃんと紹介されているのだが、案内地図の
アバウトさには笑った。どのくらいアバウトな地図かはちょっと人に言えないくらい
である(笑)
2002.3.25
-
アカデミー賞結果
- ノミネーションと結果
日本未公開の『ビューティフルマインド』が作品、監督、助演女優、を取ったのは
判断のしようがない。数学者の伝記というのが渋すぎる題材だがきっと派手な映画に
なっているのだろうな(^^?
『ロード・オブ・ザ・リング』は、13部門ノミネートでメークアップ、撮影、作曲、
妥当なところと言うべきか、三部作だから今後も合わせ技で色々取るだろうし(^^;
その他の作品も、日本未公開作品ばかりでほとんどノーコメント状態。
今年は「最強の映画」というのがなくて、主演男優、女優に黒人ダブル受賞で
話題を作ったり、適当に散らした感じが見える。
「アカデミー○○賞受賞の××の最新作」という次回作の宣伝がたくさん出来て
業界の賞としてはハッピーなのかなと思うが、ショーとしての賞の盛り上がりとか
権威は昔ほどには感じなくなったというのが実感。
それにしても、24部門も賞があるのは多い。
アニメ、ドキュメンタリーなどの部門賞と名誉賞を除くと18部門。これが一般映画の
取れる最大数。脚本と脚色は同時には無理か?なら17部門。
賞がたくさんあると大勢受賞できるし、何となく忘年会的に「お疲れさま」の
声が聞こえてきそう。どうせならさらに様々な賞を増やしても良いんじゃないか。
最近のエンドクレジットは長い。いろんな仕事をしている人がいるはず。
- シャコが旬に
シャコといえば「寿司ネタ」だが、記憶にあるもっとも幸福なシャコの食し方と言
えば、カゴに山盛りのそれを丸ごとゆでてひたすらに食べる。産地の海岸の道ばたで
売りに出ていたのを、車で通りがかった父が土産に求めたものだ。
甲殻類が皆そうであるようにシャコもまた"アシが速い"ので、寿司ネタとしても
浜でゆでて剥き身にして送ることが普通らしいが、以前市場で見かけた生のシャコを
懐かしさを思い出しつつ茹でて食べてみたことがある。棘が痛かった(^^;;...
怪獣の幼虫のような風体をした彼らは、全身棘で覆われている。
この棘の硬い外皮の中にまで棘の形の身が詰まっているので、綺麗に抜き出した
その時の小さな幸せは捨てがたいものがあるが、産地ではハサミでバリバリ切り落と
して剥き身にするそうだ。
記憶の中のシャコ山盛りは、親がハサミで剥いてくれていたのだろう。お子さまは
幸せだ。また季節がやってくると「ケチケチするなよ、山盛りで食べようよ」と心が
騒ぐ。
- ラジー賞
ノミネート段階では、駄作の呼び声も高かった『パール・ハーバー』だが、テロの
影響か、『Freddy Got Fingered』などという未公開映画が受賞してしまい、
これではコメントのしようがない(^^;
- 三洋の四本足ロボット
番犬代わりに警備会社に売り込むのだと。噛まない?
- 細々と『ウォーターボーイズ』の特典を見続ける
本当に点数が多い。普通のメイキングはもちろんだが、キャスト・スタッフリスト
にはインタビューが付属していたり、ロケ地案内とかショートショート作品なども
ある。
このショートショート作品は、出演者を使って本編監督以外の人が作ったお遊び
映像で、コメディーもあれば不条理世界もある。
一番面白かったのは「女子高三人娘が河原でスイカを食べる話」
とはいえ「わざわざこんなもの…」と思わんでもない。いわゆる楽屋オチだから。
まだまだ、音声解説もさわりしか聞いていないが、女子アナ+監督+ボーイズ5人=7人
の大所帯なのでどうなることか。
今まで一番好ましかった音声解説はT2の、スタッフ入れ替わり立ち替わりで
喋っている人の名前が字幕で表示されると言うサービス付きのものだった。コメンタリ
も一般化してきて、そろそろ質が問われる。
2002.3.24
- 観劇「You Are The Top.今宵の君」 at 世田谷パブリックシアター(三軒茶屋)
「鹿賀丈史、市村正親、戸田恵子の三人で大人のコメディーを」と企画された舞台
だが、初日まで一週間を切った「2/26日、鹿賀丈史、盲腸で緊急手術」で急遽
「浅野和之」を代役に立て、初日から三日間をキャンセルして3/5,公演にこぎ着けた
難産となった。
なんと、そのキャンセルの三日間に私の持っていたチケットが大当たりのため、
三週間後の24日への振り替えとなった。
本来はSOLD OUTだったが、鹿賀丈史降板のキャンセルもそこそこ出たようで、無事
同クラスの席に振り替えられ、客席全体では9割以上の入りになっていたようだ。
「鹿賀丈史の芝居」が見たい、という客の比率が伺えるが、買えなかった「三谷
芝居が見たい」という客が改めて購入したケースも有るだろう。スタッフも大変だっ
たろうが、まずはこの入りに一安心だ。
Story:(by Official HP+α)
深夜、作詞家(市村正親)と作曲家(浅野和之)がピアノのあるリハーサル室に集まっている。
かつて二人は、ある女性シンガー(戸田恵子)とトリオを組み、様々なポピュラーソングを発表、ヒット曲を連発して来た。芸術家肌で気難しい作曲家と、派手好きでお調子者の作詞家。二人は生き方から考え方まで、何もかもが対照的だった。そんな二人を女性シンガーがうまく取りまとめ、三人は長年に渡り、完璧なチームワークを誇っていた。
彼らは、決して恋愛関係に陥らないというのを決まりとしていた。だからこそ、長い間、彼らはいい仲間でいられたのかも知れない。
7年前、女性シンガーが交通事故で急死。彼らの共同作業はそれをきっかけに途絶えた。
彼女の7周忌に追悼コンサートが開かれることになる。彼女を偲んで新曲を作ることになり、久しぶりに顔を合わせる作詞家と作曲家。今だに第一線で活躍している作詞家と、彼女の死後、ヒット曲に恵まれない作曲家。彼女の思い出を題材に二人の曲作りが始まる。
曲の構想を練りながらの、とりとめのない会話。いつも彼らはそうやって曲を作っていた。
やがて、彼女は本当は二人の内どっちが好きだったのか、という話になる。
お互いに自分だと言い張る男二人。やがて、作詞家が告白する。実は俺は彼女とは長年に渡り、恋仲だったんだ。隠してすまない。それはおかしい、と作曲家。彼女と付き合っていたのは自分の方だ。騙していて申し訳ないのはこっちの方だ。
物語は、二人の男 それぞれが死んだ女との大切な思い出を、フラッシュバックのように綴っていく。しかし、互いに相手には負けたくないという思いから、その回想にはだんだん嘘が入り、内容がエスカレートしていく・・・。
死んだ彼女は、どっちを本当に愛していたのか・・・。
そして、コンビは再び曲を完成させることができるのか?
舞台設定から伺えるように、これは少しほろ苦いコメディーだ。
観劇歴は長くないので、劇団四季での市村氏の活躍を知らないのだが、「派手好き
でお調子者の作詞家」という役柄は私のイメージには無かったが、程なくしてなるほ
ど、上手いなと思った。何しろ、彼に対する事前イメージは古畑任三郎で
見た「小澤征爾似の指揮者」であって天才肌の芸術家なので、落差が大きい。
そもそも鹿賀丈史の役だった「芸術家肌で気難しい作曲家」というキャラクターの
方がイメージに合っていたくらいだ。しかし、鹿賀丈史がどちらか? というと、結構
どちらも行ける気がする。結局二人とも「芸の幅が広い」ということだろうか。
芝居は「芸術家肌で気難しい作曲家と、派手好きでお調子者の作詞家」という性格
設定をフルに発揮した絡みから始まるが、ピンチヒッター浅野和之は「芸術家肌で
気難しい…」ではあるが、結構まじめな性格に見える。
作曲家と歌手は「実は作詞家に隠れて恋人関係を続けていて…」という、実は
田舎から出てきた娘に早々と手を付けてしまうような業界人のいかがわしさが有って、
それは鹿賀丈史なら誰が見ても「やっぱり」だが、浅野氏の芝居で見ると「意外だな」
と思う。
三谷幸喜は役者に合わせて脚本を書く人だから、主役交代にあたってある程度の
書き直しはあったのかも知れないが、今回の企画の原点に「この三人の芝居」という
のがあったことは動かせない。喋る喋る、喋りまくるお調子者の作詞家に、
芸術家のメンツを込めて二言三言返す「偉そうな態度」の作曲家。二人のバランスの
妙は鹿賀丈史あってこそのものだと思う。
それは浅野氏が役者として足りないというわけではないけれど、我々の頭の中の
過去の舞台から来るイメージの蓄積と、なんといっても鹿賀丈史の「胡散臭い華」
は、彼だけの個性だからどうしようもない。
舞台の進行に合わせて「鹿賀さんなら、こういう感じだろう」と脳内フィルター
が掛かってしまうのは止めようがない。早くも「鹿賀版再演」への期待が浮かんで
しまう。
それで「浅野氏だったから残念な出来だったか」というと、そういう物でもない。
三人の過去の関係が、話すうちにどんどん明らかになって、二人から見た歌手の
二面性とか、ある晩の出来事の意外な裏。それがいつの間にか、作曲家と歌手、
客席の全員が知っていて「作詞家だけが知らない」という秘密を取り巻くコミカル
なシチュエーションになっていたり、二時間ちょっとのあいだしみじみと笑った
良い話だった。
「死んだ女性歌手」は二人の回想シーンで出てくるのだが、結構出っぱなしと言っ
ても良いくらい出番は多い。
雰囲気は70〜80年代の歌謡曲全盛期に成功し、やがて仕事が無くなり、そんな中で
の事故死には自殺の噂がつきまとい、いつしか七回忌。という人生…というか、この
時点では死んでいるけれど、そういう人生の彼女のイメージは、70〜80年代に生きた
世代には良く感じ取れる。
作詞、作曲家たちもこのイメージですぐに思い浮かぶ数人の名前がある。
リアル戸田恵子は、'57年生まれで'74年に歌手デビュー。
まさに、この芝居のシチュエーションを経験した役者だというのを知ってみるのも
また面白い。彼女はデビューから10年後には役者として成功したわけだけれど、
映画『ラジオの時間』でも「若い子のおこぼれで仕事をもらっている往年の演歌歌手」
で出演していて、こういう役柄を演じる気分はどうなのかな、と思う。
ともあれ、まるで空気のようにすんなりと「今は売れないかつてのアイドル」を
演じているのはさすがだと思った。役名の「ササニシキをもじって"笹目にしき"」
というのが、ピンぼけ感豊かでキャラクターをリードするくらいインパクトがあった
(笑)
彼女は「思いでの中の人」で「登場シーンごとに衣装が替わる」
そして、シーンごとに幻のように舞台のあちこちから登場する。
とても面白い演出だし、私には彼女の衣装がいったい何パターンあるのか、ついに
数え切れなかった。どうみても1ダースは衣装替えがあったと思う。
劇中の二人が作曲する追悼曲は「井上陽水」。
歌詞がおそらく三谷でへろへろなのが痛いが、ラストで三人の華やかなステージ
は見事に盛り上がる。湿っぽい気分も多いこの作品だけに、気持ちよく盛り上がる
この曲は大切な役割を果たしていた。
劇場で500円でCDを売っていたが、歌詞がひょうきんなので買ってまで聞き込み
たいかというとそれはないような気がするけれど。
今回は舞台のDVDの発売が決定しているのが驚き。
今まで三谷芝居のビデオは「12人の優しい日本人」だったか、一本しか見たこ
とがないけれど、なかなか芝居のチケットが取りにくいこともあって、今後DVD
での発売が積極的に進むならファンにとっては嬉しいことだ。
公式ページ
制作発表
加賀丈史降板のお知らせ
- 「オンリー・ミー 私だけを(著:三谷幸喜)」
「You Are The Top」上演中の三軒茶屋にあるツタヤで発掘して買った。
三谷氏が初めてのTV連ドラを書いたりして有名になりつつあった時期(まだ独身)の、
連載エッセイをまとめた物。
細川政権のエッセイで
「従来の政治家のイメージをうち破ったということで、
ゆくゆくは政権でも取って政治家のイメージを一新してほしい」という政治家の事が書いてある。なんと当時の小泉氏の事。これには驚いた。
書いた本人もそれが本当になったときには驚いただろうが、今の行き詰まり感で
二度びっくりかな。
- 「マダム小林の優雅な生活(著:小林聡美)」
同じく三軒茶屋のツタヤで。「マダム」というくらいで、三谷氏のエッセイ集より
後の時期の話。最新の三谷エッセイの中には結構妻の話が出てくるが、妻はどう思っ
ているのだろう。
2002.3.23
- 『ウォーターボーイズ』DVD購入・鑑賞 ★★
『Shall we ダンス?』『がんばっていきまっしょい(ボート)』などを
手がけたアルタミラピクチャーズの制作だが、本作は思いっきりギャグに振った
脚本で、イルカの調教師にシンクロを習うという下りがギャグのピークだと思うが、
コメディーとしては、それは滑ったと思う。
しかし、生きのいい若い者が何故かシンクロに打ち込んで、文化祭で喝采を浴びる
までに到達するという単純な出来事が楽しいわけ。ラストの文化祭の演技シーンだけ
で面白い。もちろんそれだけでは劇場公開映画にはならないけれど、作品としての
パワーはそれだけでも成り立つ。
映画としてどうなんだい。というと、アチコチ滑りまくって映画全体が文化祭
的な素人テイストだと言えないこともないのだけれど、レベルが低いのか狙っている
のか判別し難いところだ。これ一本に限れば、それも成功していると言えなくもない
というビミョーな出来映えと言うべきだろう。なにしろ素材の面白さが監督の腕とか
脚本よりストレートに力があるので「細かいことはどうでも良い」って感じ。
主人公の彼女と、隣の女子高校の文化祭実行委員会のメガネ・トリオがなんとも
いえず可愛かったりするのが花を添えていて良い。
要するに、難しく考えないで笑ってみればいい映画。それって、結構たいした
ことなのかも知れない。
公式ページ
- 東京グローブ座、7月で休館へ 売却し再開めざす - ここ数年毎年利用していただけに大ショックである。私が行くような演目では常に満席だったのに、累積赤字が凄いらしいのだ。…
- 『SFサムライ・フィクション』鑑賞(レンタル) ★★
本編前の予告編が18分以上有った。うげ(^^;
時代劇を期待する人からは評判が良くないようだが、『雨あがる』などよりずっと
面白く笑いあり涙ありの展開だった。
舞台は300年前、徳川の頃。将軍から拝領した宝刀を持って逃げた侍、風祭蘭之介
(布袋寅泰)を家老の息子、犬飼平四郎(吹越満)が追うが、たちまち返り討ちに合
うが、すんでの所に通りがかった浪人、溝口半兵衛(風間杜夫)に助けられる。
溝口の娘の小春(緒川たまき)に看病されながら平四郎は一刻も早く風祭の成敗を
とはやるが、溝口は「剣は人を切るものではないのだ」と諭し、血の気の多さに剣の
技が付いてこない平四郎はそのたび説き伏せられてしまう。
一方風祭は近隣の宿場の賭場で用心棒として迎え入れられるが、件の立ち会いに
割って入り剣も抜かずに場を収めた溝口に対し、「剣の技に秀でたものだけ」が抱く
戦いへの渇望を膨らませていた。
平四郎が傷を治しつつ、溝口、小春と暮らす間にも国元から送られた忍びによる
宝刀奪回の戦いが続くが風祭の強さにはかなわない。そして、風祭も小春を人質に、
ついに溝口との勝負を迫る。
木の枝を手に風祭と相対する溝口。彼は何故切らないのか。勝負の行方はどこに
行くのか。
…こうしてみると、典型的な時代劇の要素がぎっしり入っていることが分かる。
血の気は多いがへたれな若侍。己の剣技だけを信ずる悪者。人付き合いが下手で
仕官しても長続きしないのだが、実は素手でも誰もかなわない不世出の達人。達人が
剣を封じた理由。
その達人は山で娘と細々暮らしているがどうしてもお金が必要になると道場破りで
稼ぐ。その娘とへたれ若侍の恋。賭場を仕切る女親分。剣豪の雌雄を決する大勝負。
ひとくちに「ロックなBGMのスタイリッシュな時代劇」と言ってしまうと
それだけの映画のように聞こえてしまうが、時代劇の王道パターンをいかに
格好良く見せるかをまじめに考えた秀作だと思う。
- 公式ページ
- 産経
- 『リトル・ダンサー』鑑賞(レンタル) ★
ミニシアター系としては大ヒット作。なのかな。
イギリスの炭坑の町。大人たちはストライキの毎日で出口無し。子供も
なんとなく窮屈な思いで毎日を過ごしている。男の子たちはスポーツクラブで
ボクシングを習っているが、ある日体育館に女の子たちのバレエ教室が同居してく
る。
もともと殴り合いに意味を感じなかった少年は、偶然のことから女の子に混ざって
バレエを体験し、いつの間にか感情の表現手段としてバレエにはまる。
だが当然「バレエをやる男はオカマだ」としか考えられない父親にばれ、ぶん殴ら
れる羽目になる。
ところが少年には才能があった。ロンドンのバレエ学校を受験させるべきだと主張
する先生は、秘密でレッスンを続けるが、最後には「息子をこのまま炭坑夫に育てる
のか、それとも才能を伸ばすべきか」と悩む父の協力が得られる。
ロンドンへの旅費も出せない生活から、カンパを募って出かける過程で少年は
街の期待も背負うことになる。
少年にはどんな未来が…?
というストーリー。
それにしても、「イギリスの炭坑物」というのは一ジャンルを築きそう。
本作の登場人物は、みんな問題を抱えている。少年の家には労働組合の活動家の兄、
頑固一徹だが仕事が無くて屈折している父、「レッスンさえ受けていれば私はプロの
バレリーナになっていたわ」が口癖のボケかけた祖母。母は死別。
レッスンを付けてくれる先生は夫が仕事もなくアル中で長いことセックスレス。
なんて事を少年に話すのは、先生の娘(小学生)で、少年に性的なモーションかけ
まくり。
少年の友人は女装癖があって、少年を愛しているフシもある。
マッチョな炭坑夫の町の裏側に、それだけ様々な問題を抱え込んだ大人から子供まで
が揃っていて、「バレエでこの町を出ていく」というのが唯一の救いみたいな感じに
なっている。
「感動的文芸作品」ではあるけれど、まず「子供には見せられない」くらいに
社会のドロドロを描きまくっているし、そんなに悲惨にしなくてもな〜と思う。
せめて、少年のダンスシーンがもっと美しくたくさんあればと思うが、人情話の
比重をあまり軽くできない事情もあってか、イマイチ踊りの映画としては燃焼
しきらない所もある。
「踊りが大好きな少年」の物語かというと、「炭坑の町で人生を変革する」
という脱出の話。そのわりには、主人公がようやく11歳で彼の決意の道のりは
丁寧に描かれていても「やっぱり11歳は幼い」というシチュエーションが、
本人のサクセスストーリーと言うよりは、先生や親が偉かった、と視点が
分散してテンションは下がる。
良い話だが無理に生々しく「文芸」するより、シンプルに少年の踊る喜びを歌い
上げるような映画ならもっと素敵だったのではないかと思う。
2002.3.22
- 大槻けんぢが『ロード・オブ・ザ・リング』を究極の分別ゴミの
話とか言ってた。う〜ん、笑った(^^;
- 『トゥーム・レイダー』DVD鑑賞 ★★
同名ゲームをネタに、「アンジェリーナ・ジョリー」を主人公に撮った
「女インディー・ジョーンズ」な話。
惑星直列の時、二つに壊された謎の金属を合わせると時空を操る力が手にはいる。
その力を手に入れようと秘密結社が暗躍する中、「それを阻止するように」
という亡き父からの手紙がララ(アンジェリーナ・ジョリー)の元に届く。
謎を追って、カンボジアの密林からアイルランド(?)の氷に閉ざされた洞窟まで、
ララと秘密結社の戦いが展開される。
というストーリー。
宝捜し映画としてインディーと比較すると「美女がガンを撃ちまくり、敵を殴り
倒して宝を奪い返す」という豪華さ。かつてアクション映画の添え物であった美女
なる存在が、自らアクションし、男など造作もなくうち倒す。
アンジェリーナ・ジョリーは、撮影三ヶ月前から軍隊でトレーニングを積み、
実銃を自由自在に確実に扱う訓練を重ねての演技。そこで、恐らくワイヤーアクション
も多々使っているはずでありながら、「スタッフに吊り下げられている」という
だらしなさがない体のキレを発揮している。
銃を撃つときでも、姿勢を安定させ確実に撃つ。それが、軍事オタクに対する
アピールだけでなく絵としてのビシッとした格好良さに効いている。
冒険ものとして作品全体のスケールは、例えば「ハムナプトラ2」の絢爛たる
世界に対して桁違いに制作費は少ないのだろうというのはバレバレだが、
役者の見せるインパクトで比較すれば、『チャーリーズ・エンジェル』や
『エントラップメント』よりリアルなアクションで、『グリーン・デステニー』
より華がある。という感じ。
予算と脚本をパワーアップした続編が作られれば、間違いなく面白いに違いないと
確信できる魅力がアンジェリーナ・ジョリーには有る。
- 公式サイト
- 映画ポータル
2002.3.21
- 桜満開と強風
今年は早々と桜が満開だ。都心と比べると家の回りは数日遅れているけれど、
このままだと「入学式」の頃にはすっかり「桜散る」という珍事になりそう。
江戸川土手の桜は、強風で今にも根こそぎ倒れそう。凄い一日だった。
- 『ウォーター・ボーイズ』売り切れ?!
某カメラ系錦糸町店に午後出かけたら「売り切れました」と言われて大ショック。
- 恐怖の聴能力
友人のマンションでの話。
そこには「私は静かな環境で暮らしたい」という頭が病気の人が居て、どんなに
小さな物音がしても怒鳴り込んでくるので、回りは年中引っ越してしまうという、
まぁ、それ自体は聞いたことが無くもない話。ところが、その程度が半端でなく、
年中相手に部屋の壁をドンドンと殴ったり、マンションの修繕工事に向かって
「家に音が聞こえないようにやって下さい」と、常軌を逸した発言の数々。
そして究極は、上の階の住人がアイロンがけで霧吹きを使ったら
「家に霧が入るから使わないで!」と文句を言いに来たというのである。
そこは普通のマンションで、昼間ならピアノを弾いてもほとんど分からないくらいの
防音性能がある建物らしい。にもかかわらず、よそのフロアの霧吹きの音が聞こえ
るというのだ。
これはもう、超能力に近い。
24時間、全身全霊を傾けて聞き耳を立てているとしか思えないので、立派な
ストーカー行為だと思うのだが、警察も「被害がないと動けない」と及び腰とか。
霧吹きの音で怒鳴り込まれるのは立派な被害だと思うし、引越を余儀なくされるの
は金銭的被害ではなかろうか。ともあれ、世の中には凄い人がいるという話。
2002.3.20
- 『ジュラシックパークIII』鑑賞(DVDレンタル) ☆
一作目は「恐竜が凄いな〜」と感心してみたけれど、こうなると「ただのホラー」
という感じ。
- 冒頭のパラセイリングのアップ。背景と人物の光源の位置が有っていなくて安っぽい
- ラプトルが霊長類よりも知能が高かったというのは、論理の飛躍。だいたい、
声を出せることが言葉で意志の疎通が出来たことにはならない。九官鳥は人間の言葉
を発音できるけど、バカだぞ。
- 墜落して木に引っかかった飛行機が木から落下。恐竜にけ飛ばされて乗っている
人間ごとボコボコ。あの時点でたいていの人は死ぬと思うな。
これを見た時点で「映画に対するシリアスな気分」が粉砕された(^^;;
- 少年のマルコム批判。そいつは正しい(笑)
カオス理論で理屈ばかりこね回して鼻持ちなら無いやつというのは、原作を読んだ人は思うはずだ。
- ラプトルの発音器官を吹き鳴らす博士
恐竜に取り囲まれて苦し紛れに彼らの鳴き真似。ラプトルは「何?」と見回
して気を散らされた様子だが、博士の吹き鳴らした声がラプトルにとってどういう意味
だったのかは解らない。もしも「攻撃の合図」になるような音だったら人間は全滅…
と考えると「古生物学者」には、よほど分別が無いようなのである。
- いきなり数百名の海兵隊が来て救助。(そもそもが不法侵入だし、たぶん、凄い
賠償金が…)
- 翼竜が島の外に逃げたんだけれど、いいの?放置して?もしやJP4のネタ(^^;;???
日本に来たら、たぶんガメラが守ってくれるけどな…(笑)
- 人と共同作業を目指すロボット「HRP-2プロトタイプ」発表〜9月には出渕裕氏デザインに生まれ変わり - まんまパトレイバーなのです
- SONYの新ロボットSDR-4X
- 期間限定ストリーミング画像を見ると、階段の昇降がなんとなく
「ジャージャービンクス」みたいでひょうきんな感じ。
- SDR4-X技術説明会
- 立体視で障害物を認識して歩けるようになったそうだ。
襟首に持ち運びのためのとってまであり、実用を視野に入れた作品。手指が外殻の
内側に隠れるデザインなのも、転倒地に突き指をして破損しない配慮だろう。
2002年末に売り出すとか。貯金?
- SDR4-X動画 - アクチュエータが火を噴きそうなダンス。あとはA.I.の進化だけ?
28日からROBODEX2002だが、それにしてもついにaiboのレベルで「売るぞ」という
意気込みのロボットが出てきたのには感動した。
知能はたぶんaiboとたいして変わらないだろうと思うが、市販して、プログラミング
情報を公開したらたぶんいろんなフリーソフトが出てあっという間に進化しそうな気が
する。
つまり、プラットホームとしてのハードとOSをSONYが提供して、アプリケーションは
パソコンのように誰でも作れるようなら面白い。aiboも今は動作のパターンをデザイン
するのは解放されているけれど、「人型」なのだから動作だけでなく「知能」の部分
までプログラムしたくなるのは自然な流れだ。
- SONYがペットな人型を販売するなら、HONDAには「乗れる人型」を開発して欲しい
ですな。
人型ロボットのアプリケーションは、まず「自立型」動作と「操縦型」に分かれ
る。
自立型は当分「玩具」にしか使えないだろう。自立作業のうち、工場労働などは
とっくにロボット化されているけれど、二足歩行すると言うことは「予期しない
シチュエーションへの対処」を求められることが多くなるはずで、相当な知能が
必要なはず。
A.I.に出てきた「子守ロボット」なんか、相当知能がいる。
逆に「セクサロイド」は知能がいらないかも。要するに反射的ないくつかの
リアクションが取れれば良いのだし、ムードの問題は「ソフト交換」で無限の
バリエーション。それとなく実現可能性は高そうだけれど…(笑)
操縦型は、「危険な場所での作業」か「乗り物」に大別されそう。
乗り物といっても、早く遠くに行くのは自動車があるのだから、やっぱり究極には
「荒仕事用」ってことになるんじゃないかな。
そういうことはしかし、米国がこっそり開発していそう。つまり、戦争とか
警察行動用のマシン。
- eiga.comの映画業界用語辞典
- ちょっと皮肉もまぜた読み物風で面白い
2002.3.19
- 『アメリカン・ビューティー』鑑賞(DVDレンタル) ×
久しぶりに「見て損した〜」というクラスの駄作。
タイトルとは裏腹に、アメリカのアッパーミドルクラス家庭の病んだ世界を
淡々と見せられ、笑えるわけで無し、共感できるで無し、文芸作品と呼ぶほど
格調高くも無しと、ただ、崩壊した人々が不気味なだけの映画である。
「不気味な映画」はたくさんあるが、ここまで「普通の家庭の出来事」として
淡々と描いた作品は珍しいのではないか。その普通さが嫌悪感を呼ぶ。
アカデミー賞5部門受賞とは、アカデミー賞の構成員が「アメリカは病んでいる」
ということを嬉々として宣言しているようでもあり、反社会的な衝動を持っている
のだろうかとも思える。
今更だが、アカデミー賞そのものについて、なんとなくガッカリしてしまうという
効果もこの映画にはある。
この映画はおそらく「アメリカに住む非アッパーミドルの反アメリカ人」のための
ものなのだろう。
- アメリカン・ビューティー公式サイト
- 記事
2002.3.18
- 表紙カウンター25万アクセスに。
- 指輪物語、旅の仲間+α(映画になった部分まで)再読了
- 『鉄甲機ミカヅキ≪四夜≫新たな巨人シンゲツ起動』鑑賞(レンタル) ★☆
言霊のネタは女子高生につきまとうストーカー男の言葉。その女子高生は
敵に憑依されているらしいが、彼女がシンゲツ起動の鍵になる。
またまた、目茶複雑な話だが、やはり綺麗な女の子が出てくると画面が華やぐし
戦闘シーンのスピード感も、第一回に肉薄するキレがあって面白かった。
- J.P.ホーガン作「未来の二つの顔」原作を読む。
コミック版の改変が気に入らなかったので、原作で口直しだ。
ホーガンの欠点は「出来る主人公は女にも強い」とばかりに無理矢理なロマンスを
作品に絡めて書く点だろう。ハードSFとしての出来はよいのだが、そういう、
へたくそなハリウッド映画のような人物描写が煩わしいだけだというのが
私の意見だ。
2002.3.17
- 実家に帰省し母の見舞い。次は花見が良いなあと話す。
今年は15日には記録上最速の開花宣言があったが、実家のあたりでは
例年4月中旬が見頃。ということはこれも一週間くらいは早まるのかな?
日曜の晩の中央高速登りは相変わらず混んでいるが、拡幅工事の完了区間が
あちこちで通行可能になってきており速い…が斜線が減る区間でまた詰まるので
総合的にはあまり変わらないかな?
- 『長江』(さだまさし)購入・鑑賞 ★
新たに収録されたさだまさしのインタビューなどが収録されているが、なんと
公開は1981年、21年も前のことになっていたのだった。私が彼のファンであったのは
中・高校生の時代のことでさだまさしが年を取ったのと同じだけ聞く方も年をとって
いることを考えると、今更ながら驚く(^^;
この映画が莫大な借金を作ったことは有名だが、全部個人の借金で映画会社とは
関係ない独立した作品だったというのは初めて知った。CMもあまりなかったし、さぞかし
小規模な公開であったろうし、CMの力でヒットしていた角川映画の事を考えれば、
転けることをしょって生まれたような作品では有った。
ドラマではなく、ドキュメンタリーであるのも地味であり、長江の最初の一滴を目指し
ながらも、安全の問題から中国政府に源流への遡航を止められ目的を果たせなかったことも
辛い。
日中国交回復から間もなく、長大な記録を収めた成果を考えれば、今ならNHKとタイアップ
していたらどうだったろう。もう一つの『シルクロード』みたいな作品になったのではないかと
も思うが、さだまさしも若かったんだね。そういう時代の記録ではある。
2002.3.16
2002.3.15
- 『TV's HIGH Vol.1』鑑賞(レンタル) ★
キムタクメインの「いつのまにか始まって終わった」深夜ドラマ風
バラエティらしい。妻が喜ぶかと思って借りてみた(笑)
「知らなかっただろう」と聞くと「存在は知っていた」そうだ。
この番組は一回約10分のショートショートなスラップスティックギャグを
有名ゲストを迎えつつ展開する。「元東京都知事の青島氏」とかね。
宅配ピザを注文したら「TV局開局キット」がおまけに付いてきて、視聴率80%を
達成したらゲームオーバー。で一般人木村拓也が視聴者の「つまらないぞ、何とかしろ」
という電話の嵐に耐えながら色々やる。放送はフジTVの深夜枠に実際放送されている。
という設定。
内容は本当に滅茶苦茶で、視聴率を気にしながら放送を続けるというスジ以外に
スジは無し。しかし笑える。設定の中には時々「スタッフキット」とかプラモデルの
部品のようなものが登場し、切り取って水を掛けるとADがボンと登場するとか、
そういう小道具も笑える。
まったく見る必要もないが、見ると笑う、という異様な番組ではある(^^;;
- 『無問題』鑑賞(レンタル) ★★
アクション少な目。そのかわりラブストーリーてんこ盛り。
"主人公が香港でスタントマンになり、すべて「無問題」で切り抜けて人気者になる…"
と映画の紹介にあったような気がする。CMのイメージは
「香港でアクション映画を撮った」。
しかし、全然アクションシーンは少なくて「え…」
と思うくらい。中国から恋人を追って不法越境してきた女の子を助けるうちに恋に
落ちるという、完全なラブストーリーで、しみじみ系の良いお話だ
『無問題2』のインタビューで主役の岡村君が「1はアクションが少なかったので
今度は思い切りやりたかった」と言っていたので「1はラブストーリーなんだ」
という予備知識が有ったから驚かなかったけれど、「香港でアクションを撮った」
と思って見に行った人はたぶんひっくり返って驚いたに違いないほど、
アクションが少ない(^^;;
主人公とその友人恋人たちは、大学で「香港(アクション)映画研究会」か何かに
居たらしい。友人は香港で映画製作に参加しており、彼女は彼を捨てて
「ジャッキーチェンの事務所のスタッフとして働く」と香港に出て行ってしまい、
彼は後を追って香港に行く。本人はまったく中国語が出来ないのだけれど。
研究会でアクションの真似事をやっていたので、友人に現場に連れていってもらい
向こうの性格の悪い一流スタントマンが「いっちょ、もんでやるか」と相手してくれた
のを
避けて怪我をさせたために、身代わりに仕事をもらうことになる。…このへんが
最初のアクションシーン。
そこからずっとラブストーリーで、終盤、恋人のためにどうしてもお金が必要に
なって危険な大アクション(飛び降り一発)に挑む。というところが最後のアクション。
つまり、途中の小さな立ち回りを除くと「アクションで見せる」のは二カ所しか
ない。
でも、恋人を追って香港までやってきたはずなのに、密越境者の女の子をかくまう
うちに言葉も通じない二人の間に恋が芽生えてくる。というストーリーの柱が、
いかにもありがちな筋書きだけれど、「冴えないけれど誠実な岡村君」という
キャラクターを生かして極めて大まじめに切なく、少しだけギャグをまぶして
展開する、その脚本の巧さに乗せられた。日本の元恋人との三角関係のスリルも
ものすごく定番な展開を見せるけれど、そこはマンネリズムを越えた王道の良さが
出ている。「言葉が通じないもどかしさ」が最初から最後までストーリーに生かされて
いるのも絶妙。ラストは岡村君が少しだけ格好良く見えるハッピーエンド。
とにかく「良い話だったな〜」と満足できる映画。
反面やっぱり香港で撮ったのだから、アクションも見てみたい、という気持ちは
残る。わずかなアクションシーンからも、「岡村君、意外にカンフーの真似事が出来
るじゃないか」と思うぐらいには動いていて、つまり「カンフー好きの素人」という
設定は十分出来るくらいの動きはしている。
ジャッキーチェンの映画だって、激しく打ち合ったあげくに時々技が入って
「イテテテテ」というギャグっぽいカンフーと大仕掛けアクションのミックスで
成立しているので、ギャグ成分を多めに盛ってやればかなり面白くなること間違い
なしと思う。次回作に期待だ…って今公開しているのだけどね。劇場へ?
- マイナスイオンの出るブックカバー
インチキ商売もとことん何でもアリですね…。買う人がいるんだろうなあ。イオン系では
トルマリンがトレンドか。
インチキ商売の盛衰のサイクルは目まぐるしいけれど。イオンと遠赤外線、電波goods
は息が長い。
2002.3.14
- 耳は目にだまされる - 都立大グループが英誌に論文
ビデオで「遠ざかる図形」を見た直後に音を聞かせると「音量が大きくなる(近づく)
ように)」聞こえ、「近づく図形」を見た直後には「音量が小さく(遠ざかる)ように」
聞こえる。つまり「視覚の残像が聴覚に影響を残す」という凄い実験。
これは「電波系オーディオアクセサリー」の効果を理論的に裏付ける論文ではない
だろうか。
ここから推論すれば「 視覚的にケーブルを太くしたときに音も太くなる」のでは
ないか。もちろん、しっかりしたケーブルを使うと音が良くなるのは道理だが、視覚
の刺激がさらに効果を強調する。
もちろん現実の効果が無いアクセサリーも脳内にイメージが形成されれば聴覚に
効果が波及する。つまり「機器より聴覚をチューニングしてしまう」。
まさに「信じるものは報われる」ということか。
- 『指輪物語』ロケ地を回るミドルアース・ツアー(近ツリ?)というのが
有るんだと。行きたい。でも三部作終わった頃に行くと立派なアトラクション施設も
出来ていたりして?
2002.3.13
2002.3.12
- 『無問題』レンタル
- 『鉄甲機ミカヅキ≪三夜≫飛べミカヅキ零から凱へ』鑑賞(レンタル) ★
ミカヅキへの搭乗を邪魔する念を送る少女が現れ、「ミカヅキ〜」と叫ぶ
少年との思いの深さ比べみたいなのになる。
なぜか各話ごとに敵は、味方組織のメンバーの中から「怪獣のネタ」を
採取しているのが皮肉で新鮮。「怪獣のネタ」は人間の「想念」なので、
その人間のバックグラウンドの物語…友情とか愛とか親子関係とか…が
語られるのだが、面白いけれど子供には難しくないかね? 登場人物の
全員が重たい過去を持っているというのも珍しい。
新キャラ登場、ミカヅキの飛行形態への進化など要素を入れつつ、
流れとしてはちょっとマッタリしてきた中盤。先が気になるね。
- 『R.O.D 2』鑑賞(レンタル) ★
1で出てきた敵「偉人軍団」との戦い。今度は三蔵法師が敵だ。
1は読書お宅女の日常からアクション物へという流れが新鮮だったが、
全編アクションということになるとかえって個性が薄れて平凡だった。
2はラストにどんでん返しが有ってあからさまに「続く」幕切れなので
3に期待するが、まだレンタルに入っていない。DVDを買うほどはちょっ
と(^^;
それにしても設定、世界観というか素材は面白いので各話30分のOVAなど
ではなくちゃんと脚本を練り込んで90-120分の映画にして欲しいな。今の
流れでは、作る側が「OVAファン向け」ということで満足しているような
気配もある。
- 『ロード・オブ・ザ・リング・ガイドビデオ』鑑賞(レンタル) ☆
あんまし「このビデオを見たら映画を見たくなる」とか「理解を深める予備知識
になる」というほど充実した内容のものでもなかった。キャラクター紹介が
主な内容で、それは映画雑誌の立ち読みでも足りるからなあ。
2002.3.10
2002.3.9
2002.3.8
2002.3.7
- 税務署に行く。住宅取得控除など。ものすげ〜混んでいたが、係員も大勢居て
一時間半くらいでクリアした。「結構戻ってくるものだな〜」と喜んでいたら妻が
「そのお金で繰り上げ返済するのよ」と。
しっかり者の妻が居なければ家は買えないさ(^^;
- 『バガー・ヴァンスの伝説』DVDレンタル
- 『A.I.』購入
- 『R.O.D READ OR DIE 1』鑑賞(レンタル) ★
世界の稀覯本にまつわる事件を大英図書館特殊工作部隊が解決するアクションもの…
というのはパッケージに書いてあったが、それが「超能力部隊」だったとは分からな
かった。X-MAN的なノリなんである。
で、主人公の「読子・リードマン」という女の子は「紙を扱う念動力者」であり、
物質を透過する女がパートナー。
敵は、世界の偉人の遺伝子を操作した異形の超能力者。
結構面白いけれど一話30分完結は短すぎる。なにせ登場人物が出そろうまでに
15分以上使ってしまうので後の本題は一瞬で話が終わってしまう。もっとも
「古本お宅のちょっとドジな女の子が念動力を持ったエージェント」という
設定そのものの面白さが全てで、アクションなどはどうでも良いのかも。
- 『鉄甲機ミカヅキ ≪二夜≫開かない扉』鑑賞(レンタル) ★☆
第一話よりさらに心理劇の要素が強まり、はたして子供が見て面白いのかと心配に
なる。ハードである。
2002.3.4
- ロード・オブ・ザ・リング、原作の読み返し。
- 『ルパン三世1stTVシリーズ 1』鑑賞(レンタル) ★
制作年代の古さを感じるまったり感が逆に新鮮だった。
2002.3.3
- 『ロード・オブ・ザ・リング(字幕)』鑑賞(VC市川#1) ★★☆
[鑑賞記]
限りなく最高点に近いのだが、吹き替え版への期待と、三作合わせたときのために
押さえておこうという評価になる。というくらいに最高(^^; ともあれ、ほとんど
期待を裏切らない出来だった。
レイトショーで客席はほとんど満席。興行的にはこりゃ結構快調な滑り出しかも
知れない。普段見ない白人系外人さんの客がやたら目に付くのは、
ヨーロッパでの原作ファン層がことごとく劇場に足を運んでいるのかな?と思われ
る。そのへん、土壌の違いがきっと有るんだな。
- A special funny gameというタイトルのウィルスメールが来る。
40kBをブロックしてから久しぶりだけれど、ふざけたタイトルだよな。これで引っか
かったやつはおばかさんという作者のほくそ笑みが見える。
2002.3.2
- 指輪の初日を見に行くはずが、鞄を探っていた妻が
「あ、横浜港のクルージングイベントの応募はがきが当選していた」
などと言い出すので急遽横浜に(^^;;
船は、横浜市海事広報船「はまどり」という。
航路は大桟橋から出向して、貨物船埠頭でコンテナの積み込み作業を見学し
(港湾PRのためのイベントなので)、大黒埠頭を大きく回って戻ってくる。通常の
遊覧コースは大黒埠頭を回り込むのは無いようでたっぷり一時間充実のクルージング
であった。
帰りは中華街に回って飲茶コースと買い物。
最近は2000円前後の価格で食べ放題のコースを設定している店がずいぶん多いよう
だ。今度来たら挑戦してみよう。
- 『ヘンリー五世』DVD購入
- 『ZガンダムBOX3』DVD購入
- 『ファィナルファンタジー』DVD購入・鑑賞 ★★
予算100億で興行的には大失敗で叩かれていた作品。内容的にもあちこちで批判
を受けていたが、そんなに…だったのかと思って、まあ、スクエアが潰れるのも
悲しいのでせめてDVDは買ってあげよう、一度は見ておきたいし。と買った。
良いんじゃないか。ネットや批評家があれほどまでに攻撃するようなボロい映画
では全く無い。
妻が言うには「モーションキャプチャしてまでCGキャラクタを使う発想を拒否
したい」のだそうだが、確かにそれを否定してしまうと「とりつく島もない」
のであって、評価に値せずなのだと思うが、普通にアニメーション映画として見たら
どうだろう。宮崎アニメのように一定のステータスを固めた作品群とは比較しにくい
けれど、国産SFアニメーションの中でこの映画を位置づけるとしたら、それなりの
ポジションを占める作品だと思える。
たとえば、『アキラ』『パトレイバー』『攻殻機動隊』などと比較してどうか
と言ったら、世界観の設定がわかりにくい、だから難しいという弱点はあるけれ
ど、繰り返し鑑賞に堪える緻密さは全く劣らないと思う。演出も漫然としたところは
無くて、むろんもっと書き込むべきではないかと思うところはあるが、それなりの
水準にあると思う。
唯一の根本的な問題は「作るのに4年もかかった」という事だろう。
たぶん10億円の予算で作ることが出来ていたら、こんなにボコボコ叩かれるような
内容ではないと思う。
コメンタリを聞くと、いかに試行錯誤を積み重ね、画面に現れない細部まで
こだわって作り入んだかが解るのだが、画面で見えないものは当然作ってもムダ
なわけで、4年の製作期間の半分でも脚本の練り混みと「どこまで作り混むか」
の研究とコントロールにつぎ込んでいたら、格段にローコストで制作できたの
ではないかと思う。たとえば、背景を3Dでなく「マットペイント」にしてカメラを
固定にするとか、それだけで予算は格段の違いになるだろうし遠景なんか立体にし
てもしょうがない。
「どこまで実写に迫れるか」という発想ではなくて、アニメーションとして
どこまで書き込むべきかという、割り切りが大切だろう。
4年もかかって試行錯誤しているうちに、FFXのゲーム内ムービーなんかが
クオリティー的に肉薄してきたのは、映画からのフィードバックも有るのだろうけ
れど皮肉な現実。
最初に妻が言っていたような「モーションキャプチャによる演技」は、
『白雪姫』の昔からやっていることは変わらないわけで、絵がリアルになったことで
逆に浮上してきた疑問だと思う。確かに表情まで3Dで作り込むなら、役者をそのまま
使った方が簡単だろうとは思うけれど。
- 『フリクリ 1』鑑賞(レンタル) ★☆
ベスパに乗った宇宙人(女子大生風)が、主人公の日常を破壊する。話もめちゃ
めちゃ。すんごい、スラップスティック。ぜんぜんわからん。
筋なんか無いようなものなのだが、とにかく映像の新しさは確か。ハイテンポな
カット割りでどんどん飛んでいく。動画が面白ければ話なんかどうでも良いのだろ
うか、という視点から見ればアニメーションの原点を突っ込んだ作品なんだろうか
という気もする。
ただ、第二話が見たくなるのかというと難しいんだけれど。
2002.3.1
- 妻と有楽町で飲み。金曜の晩はどこも混んでいて、結局いつもの「新日の基」
下。
上はいつ見ても外人がうようよ居るんだが、こういうガード下の粗末な居酒屋が
異国情緒なのかねえ。
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