歌劇『ルチア』鑑賞
『フィフス・エレメント』のチャプターリストを見ていたらコンサートシーンに
「ルチア」と有った。
「う〜ん、あの歌はルチアだったのか。」いわれてみれば、どこかのオペラの舞台を
そのまま借りてセットもろとも映画に流用したという話を聞いた記憶もある。
というわけでルチアのビデオを引っぱり出して鑑賞。
ソプラノの重要なレパートリーではあるけれど、地味で暗い作品だと思っている割には
スカラ座とメータの来日公演の二本もテープがあった(笑)
歌姫が歌う内容は次の通り
シチュエーションは、婚約者と引き裂かれて気が狂ってしまったルチアが教会で歌うところ。
合唱
・ルチア様、痛ましいお姿、墓から出てきたようだ
ルチア
・あの方の優しいお声の響きが、そうよあのお声が、私の心に染み渡る
・エドガルド様、私はあなたの所に、エドガルド様!私のエドガルド
・あなたのところに戻ってきました、あなたの敵の手から逃れて
・冷たいものが、胸の中を駆け抜ける。
・恐ろしい…、足がふるえる…
・泉の傍らにいましばらく、私と一緒に座っていてください
間奏
・怖い!恐ろしい亡霊が現れ、私たちを引き裂くの。
・怖い、エドガルド!、亡霊が!私たちを引き裂く
・エドガルド隠れましょうよ、あの祭壇の下に…
----映画に使われているのはここまで----
・そこにはバラが撒かれている。天上の音楽が聞こえているでしょう
〜婚礼の幻想を歌う〜
合唱
・なんと惨めな、神よお慈悲を
ルチア
〜小鳥のように美しい声で幸せなメロディーを歌う〜
↑映画ではポップでビートの効いたメロディーを歌っていますが、イメージとしては
この最後の歌詞のない歌の部分を引用しているのかもしれません。いずれにしても
ソプラノの超絶技巧。
ソプラノの大定番として有名なオペラではあるが、なんでこんな「ど悲劇」を
映画に使ったのかはやっぱり謎なのである。案外借りた舞台装置がルチアだったから
って事なのかも。