映画館がやってきた!

構築日記・不定期便
- What's NEWを兼ねた日記のような読み物 -
2001年5月
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2001.5.31
  • ひたすら旅行の写真をスキャン。5/13本まで。
     どうもVAIOの液晶画面はやたらと色温度が高い。ビデオボードのドライバーに RGB独立のガンマ調整が付いているのでいじってみるが、こんどはCRT出力したときに 色が合わなくなるので…
     勿論、PhotoShopの設定もあるし、フィルムスキャナーの設定もあり、ほとんど 設定地獄なのだ。
     ということで、以前自分で作ったRGB用グレースケールチャートのページを 呼び出して悩むのだった。
2001.5.30
  • ベルギーの旅行記を補筆しながら、ふとよその人のインターネットの旅行記を見て 「なんだ、みんな写真下手だなぁ」と思って安心する(笑)
     今回の旅行は実は後半くたびれていたし、あまり写真に関しては満足いって なかったのだけれど、それでもコンパクトカメラで片っ端からフラッシュをたいて 撮った写真よりマシだった。レベルの低い安心だが…(^^;
  • 壁紙の素材
  • パステルカラーな素材集
2001.5.29
  • 妻が夕食に白アスパラを調達してきて、ベルギーで食べてきた「アスパラガスのフラマン風」 を作る。白アスパラをゆでた物にミモザソースをかけたもので、色彩的にも華やかな一品だ。
     本場よりいい味だぞと誉める(笑)
     ムール貝も実は日本でかなり上物が取れるらしいので日本で再現できるかも知れない。
     あんまり、魚屋さんで見たこと無いけれど。
  • フィルムスキャナのページ ミノルタ
  • パソコンはとりあえずネットワークに繋がるようになったので、今夜は全力で環境の移行である。
     昔からず〜っとパソコン通信の専用メールソフトを使っていて春先OutlookExpress に切り替えたばかりなので、メール本文の吸い上げ方法が分からず思いあまって初心者本を 買ってしまうが、プライドにひびが入る(笑)
     とはいえ、その本の手順で実際やってみると全然うまくいかない。
     旧パソと新パソをNetBEUIで接続し、旧パソのメールデータをインポートしようと 言うわけだが、結局「Outlookはネットワーク上のデータを参照できるが読めない」 という結論に落ち着く。たぶんドライブ名で始まるディレクトリからしか読めない ライブラリを使用しているんだろうて。ということで、ローカルの\tempにファイルを 転送してから同じ操作で成功。
     ホームページを転送するソフト、画像データを参照するソフトなど次々と復元して 最後にフィルムスキャナを接続してフォトショップで加工するという一連の環境の復元。
     ドライバをメーカーのHPから落としてインストール。設定ファイルはLAN経由で 探して移植。やった、動いたぜ〜と思ったら、jpeg形式で保存できない…。
     これはしばらく悩んだ結果入力が16bitカラーモードだとv4.0では何一つ加工が 出来ないということが判明。モードを切り替えて復旧したけれど、とうとう PhotoShopの最新版を買わなきゃダメかと覚悟しかけた(^^;;
     またまた深夜になったが、これで日常作業はほぼ完全に移行できた(^^)
2001.5.28
  • パソコンを買う
     いままで使っていたパソコンはNECのLavie LV16Cで、 Windows95、MMX Pentium-166MHz、SVGA液晶、メモリ64M、HDD 2GBという仕様。
     今度のパソコンはSONYのVAIOノート FX77G/BP、 WindowsMe、モバイルPentium III-850MHz、XGA+液晶、メモリ256MB、HDD 30GB
     それに、モデム、LAN、IEEE1394、USB*2、CD-R/RW/DVD-ROMが付いている。
     主な目的は「引っ越して常時接続対応」と「画像処理の快適化」
     10月から常時接続なんだけれど、メールだけはモデムで別のネットに 入るという使い方のためにLANとモデムが両方標準装備の機種が欲しかった。
     そして深刻なのは趣味の旅行写真etc.を取り込んで処理する速度の遅さで、 今まではメモリーが少ない、CPUが遅い、HDDがへたってリトライするので なお遅い、画面が狭い…と4重苦で、36枚撮り一本のスライドフィルムを 処理するのに一晩では終わらなかった。
     とりあえず画像処理ソフトに写真を取り込むと、何もかも一瞬なので感動する。
     スライドショーも今までは早送りボタンを押しても数秒待たされたのに、一瞬。
     素晴らしい…。
     ちなみに、計算してみると、メモリ4倍、CPU 5倍、HDD 15倍、画面 3倍… 合計900倍の快適指数

     それにしても、Windows95,98,Me,さらにXPレディ…ということで、巷の進化を 横に見ながら良く耐えた。
     旧機種ではもはやHDDの残りは常に100MB台の攻防で新しいソフトは何一つ入らず、 ハードはUSB,i-LINK,CD-RW/DVDは当たり前でつなげる機器も無く、という状態が ひしひしと身にしみていたので新しい環境は感動的だ。
     35万円ほどで買ったパソコンを6年使ったから年間約6万円の投資。
     今度も最低2005年までは使うぞ。

  • ちなみにパソコン履歴は
    • PC-8801無印 … 22万の本体に5インチ2Dの外付けFDDが16万、CRTはTV
    • PC-9801VM2 … プリンタとディスプレイで45万円くらい。Win3.0A
    • PC-9801R21 … まだまだDOS時代だが、Win3.1も使う。
    • PC-9821Lt2 … Win3.1初ノート,出張先でweb&メールは先進的だった
    • 98NX Lavi LV16C … Win95、プラグアンドプレイで技術的興味は終わり実用一筋
    • VAIO FX77G/BP … WinMe、VAIOなのに一番実用的なマシンを買う私…(^^;
     パソコンは生活必需品で「パソコンデスクに向かう」ということをしたくないので、 Lt2以来ずっとノート型だ。
  • SCSIカードは買い換え
     95時代のSCSIのPCカードはメーカーのHPを見たが最後のドライバーが96年で、 Meではびくとも動かず降参、買い換え。でも7000円でお釣りが来た。
  • パソコンでDVDが見られるので、我が家のDVDドライブは4台になった(^^;
     LDコンパチ機+プレステ2+DVP-S9000ES+VAIOノート
     ちなみに、VAIOの液晶は横1400ドットなのでプロジェクターとほとんど同じだ。
2001.5.27
  • 妻の妹とその婚約者が食事に来る
     体育会系で子供好きで優しそう。けっこう良いやつかもね。と思った。
2001.5.26
  • リフォームして明るくなった妻の実家におじゃまして、親夫婦の旅行の写真を見た。 ベルギー、オランダ、フランス、タイ、オーロラ(アラスカ)、タイ。
     帰りがけに自販機で切符を買おうとしていると、
    「切符買うの?これ使えるわよ」…と通りすがりのおばさんが「ホリデーパス」をくれる。 手渡してくれるあまりの早業になんだか分からないうちに去って行ってしまったが、 おばさんは物を大切にするという美徳が譲り合いの精神に昇華した心温まる エピソードである。JRの人は「ちょっと」と言うかも知れないれどね(笑)
2001.5.25
  • 「イタリア・ルネサンス〜宮廷と都市の文化展」を見に国立西洋美術館(上野)に行く。★
     ルネサンス絵画を中心に、彫刻、鎧、器など。
     ラファエロ、ティツィアーノなど有名な画家の作品数点は足を止めて 見ほれるような物もあったけれど、全体的には地味な展示だった(^^;
  • 地元の駅前の路地を抜けたところの焼鳥屋の店の前を通ると、 「お持ち帰りカウンター」の上にくたっとした固まりがある。
    「おや?」っと見ると二匹の猫が仲良く丸まって居眠り中。片目を開けて挨拶。
    「焼鳥屋の番猫なら旨いものが食べられるかな〜」などと妻と 話していると、ちょうど出てきた店のお姉さんが
    「おこぼれに預かってます」だって。
     う〜ん、可愛い。
  • 野田秀樹の芝居『半神』鑑賞(TV) ★☆
     萩尾望都の原作で、シャムの双生児の女の子がおり、片方は聡明だがぶすな姉、 もう片方の妹は精神障害で喋ることも出来ないが、天使のように愛らしく笑って ばかり。妹は両親の愛を一身に受け、姉は妹の影のように生きてきて 「ああ、この体を分けて自由になれたら」とばかり思って生きている。
     しかし、成長に連れて二人の体には刻一刻と無理が掛かり危険が迫っていた。 心も体も二人分だったが、ただ一つ心臓だけは一つしかなかったからだ。そして 10歳、ついに切り離して一人だけを助けなければならない決断を迫られる。
     …という話。原作は16ページの超短編だが、萩尾・野田の共同脚本で舞台化。
     演出はそうとうに素っ頓狂でギャグめかしていて、体の一部が 繋がった姉妹という深刻な状況がまるで覆い隠されているような賑やかな世界 だが、どちらが生き残るのか…という選択を突きつけられて突然 「こんなに深刻な話だったのか」と気づかされるような、そういうギャッブが また演出なんだろう。
     なかなか良い話だった。生で見たらきっと時間が経つのもあっという間に 感じるだろう。
    (NODA・MAP第6回公演「半神」CAST:シュラ深津絵里/マリア加藤貴子)
    野田秀樹MLより
2001.5.24
  • ビジネスショー見学
     なんだか、盛り上がっていないように見える。FOMAはまだまだ先だし。
  • 前夜写真の取り込みに掛かって夜更かししたのが辛い。たぶんパソコンにメモリが 沢山あってCPUが速ければ半分以下の時間で済むんだろうなぁ、ほとんどの時間がHDDの 回転音を聴いている時間のようなものだから…。
  • 夜更かしした上にまだのどが痛い。ヴィックスドロップ漬けである。
     刺激物(カレーなど)を食べると途端にのどが腫れて悪化するし、もう一週間以上風邪だ…
  • 妻が入院準備の一環として、会社から「P-in」のカードを借りてくる。
     しかも「電話回線でインターネットより速くて快適」とか言っている。うっそ〜(^^; PHS侮りがたし。プロバイダの回線も空いているのだろうなぁ。
2001.5.23
  • BSデジタルの「ロメジュリ」…録画し損ねる。0:30、日付を またぐから…むぐぐ。
  • その頃の私はというと、死ぬほど咳が出て朝の4時まで眠れなかった。
     一瞬も休まることなく咳が続き、痰に血が混じって怖い状態が続く。 が、妻の買い置きの薬用ヴィックスドロップをひっぱり出して飲んだ ら少しずつ静まってきたぞ。
  • ベルギー・南仏旅行記の文字だけバージョンが一応完成。
     今回の追加部分には『TAXi』の里マルセイユを観光しようとしたけれど 乗り換えしただけという話題も。ガイドブックの「TGVは比較的時間通り」ってのは 1時間の遅れはあり得るという意味だったのか(^^;;
     映画みたいに「急がないと飛行機に遅れる」というスリルだけは味わったので 良しとするか、バスだけど(^^;;
     切符売り場のお姉さんは愛想がないし、案内所は例の番号札で呼び出し式だし、 ほとんど乗り換えで通過しただけなのに結構あの映画に出てきたフランスの雰囲気は 味わってしまった。その上、あたふたと走り回る黒縁メガネの東洋人サラリーマンにも出会ってしまった。 何だったんだあれは…(笑)
  • 同じ日、せめて雰囲気だけでもとカンヌに遠征したお友達もいたけれど、どうだったかな〜。
2001.5.21(月)
  • 熱は下がったが、喉ががさがさで死ぬほど咳が出る。
     久しぶりに血痰を見る(^^;;
  • それでも旅行記はぼつぼつ書く。掲載は こちら。 まだまだ仮だけれど。
2001.5.17(木)
  • 風邪を引いて寝込む。旅行中に妻からもらったようだ。
2001.5.15(火)
  • 成田着
  • 帰国。ほとんどノートラブルと言っていい程の平穏無事な旅行だった。
2001.5.14(月)
  • アビニョン観光(TGV)→マルセイユ(バス)→マルセイユ空港→パリCDG空港
2001.5.13(日)
  • パリ(TGV)→アビニョン(ホテル)→ヴェゾン・ラ・ロメーヌ(観光/コンサート)
2001.5.12(土)
  • ブルージュ観光→ゲント(コンサート)→深夜バス移動
2001.5.11(金)
  • ブリュッセル観光→アールショット(コンサート)
2001.5.10(木)
  • ベルギー・南仏旅行に出発。
2001.5.8
  • 『ジュブナイル』レンタル
  • 『今夜、宇宙の片隅で 1』鑑賞(レンタル) ★☆
    キャスト:西村雅彦、飯島直子、石橋貴明、他
     映画会社のニューヨーク駐在員の主人公、耕介(西村雅彦)は、もう一年半も アメリカにいるのに英語は片言、日本食スーパーや日本食レストランばかりを 地味に行き来しながら暮らしている。
     真面目で恋愛に不器用な彼は恋人居ない歴10年(36歳)だが、同じアパートに 住む美人の日本人、真琴(飯島直子)に声をかけて知り合いになったことで浮き 浮きしている。
     ちょうどそのころ友人の樋口(石橋貴明)が女に追い出されて、耕介の家に 転がり込んでくる。樋口は耕介とは正反対に「何ごとにも強運で女にもモテモテ。 女と別れるときも必ず次が控えている状態」というライトな人柄。
     そんなある日、耕介が真琴から猫を預かってくるが、その預けかたに不審を 抱いた樋口が耕介といっしょに真琴の部屋に踏み込んでみると…
     …そんな具合に物語は始まり、この三人の奇妙な三角関係が始まる。
     三谷幸喜が「モデルは自分」という、絶対にもてない男の見本のような 不器用な耕介は、映画マニアで人生のあらゆる局面で「○○という映画の ××のシーンでこう言っていた」と、映画のように生きたいのに現実との ギャップが越えられないもどかしさが、かわいそうというより、ちょっと 可愛い感じがするかも。
     対して友人の樋口は、職業はフリーのカメラマン。たまに日本料理店で 板前のバイトと仕事も格好良くて、何をやらせても上手。耕介はそんな 樋口にちょっと嫉妬と危険を感じながらも、真琴と話をしていてもついつい 樋口の昔の武勇伝なんかになってしまい、なんだか嬉しそうな口調になって しまうという「お人好し」を絵に描いたような関係。
     そんな二人が真琴を巡って三角関係に。
     始めの1〜3話を見た限りでは、主人公の耕介がうまく行くとは 到底思えない。ちょっといい感じになったと思ったら邪魔されて…と、 日に日に不利になっているようにも見える。とにかく、恋愛に関しては あまりにも勝ち目が無さ過ぎる主人公が、それでもあまりにも「良い やつ」なので応援してしまうという感じかなあ。
  • キャストとストーリーなどのあるページ
  • キャストとストーリーなどのあるページ
  • ベルギーの列車時刻表サイト - すごい田舎に行こうとすると、ガイドブックも添乗員もぜんぜん役に立たない。 インターネットは偉いよ、まったく。
2001.5.7
  • vol.7までの夜会DVDの交換について - エンコードソフトの不具合で音声が LRで0.013秒ずれたとか。
     エンコードソフトってヤマハの自社開発じゃないだろう。とすると、世の中に 他に沢山ずれたソフトが出回っているってことじゃないか?
  • 王様のレストラン - ファンサイト
  • 名セリフ集
  • 各話のあらすじ
     いくつか王様のレストラン関係のサイトを調べると、とても沢山あるがすでに閉鎖の所が多い。う〜ん。
2001.5.6
  • 『東京カンタート2001クロージング・コンサート』鑑賞(トリフォニー・大ホール)
    I. E.ウィッカム,Music Tree Vocal Ens.
     J.オケゲム/Requiemより

    II. ホグセット/カンタート2001男声合唱団
     メンデルスゾーン/Beati moruti,Periti autem
     シューベルト/Die Nacht,Mondenshein

    III. ホグセット/カンタート2001カレッジ・クワイヤ
     K.ニュステッド/O Crux
     T.ベルクント/Ave Regina
     S.バルク/And death shall have no dominion

    IV. デュペイ/カンタート2001フォーレ合唱団/東京アルカディア・シンフォニア
     フォーレ/レクイエム(1888年版)

    V. ウィッカム/ほぼ全員
     T.タリス/40声のモテット
    感想:
    I.
     この企画の中でも歌に自信のある面々が寄り集まった10数名のアンサンブル による15世紀、現存する最古の多声レクイエムの抜粋3曲。
     まあ5〜600年も昔の芸術といったらわけが分からなくてもおかしくないところを、 しかも外国の芸術が、大変な説得力で感動してしまうというのが音楽の凄いところ だと思える良い演奏だった。
     美しい和音にきらめくメロディーといったら陳腐だが、先日のコンサートの 第一曲みたいに音だけ綺麗で全然感動がないのと並べてみたら、やっぱり 音楽というのは技術じゃなくて「歌」がそこにあるかどうか、天性の 煌めきみたいなものが、当たり前だけれど大切なんだということをしみじみと 感じてしまうのだな。

    II.
     ロマン派の男声合唱曲。個人的に「ロマン派音楽に対する愛」を持ち合わせて いない(笑)ので、ふんふん、なるほどって感じ。
     この男声合唱団が、昨年と比べてちょっと上達している感じはした。全体に 荒々しい感じがへって熟成したような。
     ソロを取ったカウンターテナーは、たぶん合唱団員の一人(アマチュア)だと 思うが、ま〜とろけるような美声の持ち主。だが、支えが非力で音程がへなへな していたのは残念だ。音色は本当にロマン派歌曲のカウンターテナーって感じ なのだが。
     合唱団員はきっと、こういうソロの舞台に慣れていないから、びしっと 自信に満ちた音の出しどころだとか、支える筋力とかが未発達なんだろう と思ってしまう。惜しい。
     最後の曲でハジケ過ぎたような?男声合唱にはありがちたが。

    III.
     学生による現代ノルウェー曲。
     一曲目は楽曲はまあまあ聴けるというレベルだが、強い個性は感じないっ てところ。 クラシカルで綺麗。しかしちょっとベース進行が個性的で、べたべた のクラシカルにはまるのを避けている感じ。
     作曲者は教会オルガニストだとかで、低音の進行が面白いのはペダル に親しんでいるからか。
     二曲目は和音がピアノの曲っぽい。と思ったらクラシックの教授をやり ながら現在の本業はジャズピアニストでもあるだそうで、びっくり。
     いや〜、音に出るものだ。合唱で聴いてもそこに、なんかピアノの響きが 聞こえるからね。
     三曲目はTV、ラジオの音楽で活躍する人。日本で言ったら服部さんみたいな?
     音楽は確かに劇的な効果を重視しているところが、それらしいといえばそう かも。普通に現代音楽っぽいというと楽しくなく聞こえるかも知れないけど(^^;
     このステージでも、合唱団の中からsolo,soliが出ていたが、非常に良い 声なんだけれどアカペラのソロの音程に「確信」が足りない所が散見されて 惜しいと思う。
     やっぱ、本物のソリストって貴重なんだなと痛感。
     合唱団としては学生らしく、元気があってちょっと音程が危なくて、 って感じかな。最後がハジケ過ぎなのは男声合唱と同じ。

    IV.
     有名なフォーレのレクイエムの、初演の姿を伝える小編成版と言うことらしい。
     聞き慣れたロマン派の響きとだいぶ違うのは興味深い。
     合唱はなかなか良かったが、オケが小編成なので合唱の編成も小さい方が よいのかも?と思うがどうなんだろう? ちょっと、そういう編成でも聴いて みたかったかな。
     この曲にはソプラノのソリストが歌う曲が一曲有るが、合唱指導をしながら 自分も歌っているという人らしい。下手ってほどとも言わないけれど、前の ステージで感じた「合唱畑の人間のソロの危うさ」はたっぷりあったし、 なにより「フォーレのレクイエムを歌う声質」では無いんじゃないかと思う。
     もっと天上的に柔らかい歌声が欲しいと思うのだが、どちらかというと 「日本語歌曲」が似合いそうな細く芯のある声。
     オペラだったらこういう役柄と声質のミスマッチはあり得ないわけで、 「主催団体(音楽樹)のメンバーだから」という理由は有るかも知れないが、 ちょっと疑問…というか、客として不満。
     このコンサートの目的は「メンバーの発表会」という側面が大きいのは 承知だが、折角合唱団が頑張っているのだから、ソリストの質だって大切 なことだと思う。
     あるいはソリストも外国から先生を呼んで「ソリストとしての受講者」 という立場で勉強して出演するなら面白いかも知れないが。
     ヴァイオリンは、この版ではサンクトゥスの一曲だけソロで出てくるが、 通常より一オクターブ高いとは言え、妙にキシキシした音色でこれも ちょっと不満。
     テクニックというよりは、解釈の相違だろうか?アンチロマン派なん だろうか?それにしてもあの音色では天国に行けない気がするんだけど。

    V.
     ギネスブックモノ、と言われる40声(5声部 * 8群)のモテット。毎年の行事。
     二階の客席を使って一回席をグルッと取り囲むようにぎっしり合唱団が並ぶの はとても面白いのだが、拷問のような響きがして死ぬかと思った(笑)
     この配列は確かに面白いけれど歌うのが難しいのは確かだろう。自分が 声を出したら、ホールの反対側の群の音は聞こえないだろうから合わせようが 無いだろう、時間差もあるし。どこが正しいのか分からないし。
     でも、聴くのは拷問なんだよな〜。なんとか、合わせる工夫をして欲しい。 8群のテノールの絶叫が頭上から降って来たのも痛かった。まじに頭 抱えました(^^;;
  • 『王様のレストラン 1』鑑賞(レンタル) ★★ [鑑賞記]
    脚本:三谷幸喜、音楽:服部隆之、プロデューサー:関口静夫、演出:鈴木雅之
     最近…といっても、ここ1,2年かな? TVドラマを真面目に見るようになった のだけれど、これと当たりを付けた物だけ見ているので数は少ない。しかし、 『古畑任三郎』関係の色々なページや『ラヂオの時間』の特典の対談を見たら、 「三谷ドラマの最高傑作は『王様のレストラン』だ」というので、これは見て おかなければなと。

    ●第一話・伝説のギャルソン「千石」が帰ってきた
    ●第二話・復活への第一歩

  • 『クイルズ』 5/19から公開
     マルキド・サドを描いた映画で、相手役の女優(サドが幽閉された病院の看護婦) はケイト・ウィンスレット だとか。見たい〜。ケイトのコスチュームプレイはいいよ、『ハムレット』の オフィーリアも凄かった。
     ケイトといえば『若草物語』でしょ『日陰の二人』でしょ。TVではついつい 『タイタニック』の…と紹介されがちだけれど、まあ、あれも時代劇だけど、 やっぱ文芸ものは良いよね。
2001.5.5
  • 夜会DVDの音声にずれ
     まとめて発売されたvol.7までの話らしいが、それ家にはLDで揃っているので 関係なかった。しかしズレは1フレーム(約0.01秒)だとか。発見した人も凄いけど。
     もうひとつ「音質が悪い」というクレームもあるようだが、これはすぐ解る。 耳はCDで聴く中島みゆきに慣れているけれど、vol.8などの ドルビーデジタル2ch(192kbps)のなんとなく「もこもこ」っとした音はど〜も。 音楽物なんだからPCMにしないとね。
     同じ中島みゆきのDVDでもPCM収録のvol.10やクリップ集はぜんぜん抜けの良い 音がしているもの。
  • 今日も編集
     演奏前の自己紹介部分の言い直し部分や「えと」「えー」「あー」「うー」 などの耳障りな音節を削り落とす。これで誰でも名調子。
     ゆっくりしゃべる人の間のテンポを詰めて軽快にするのは簡単だが、中には もの凄い早口でしかも「えと」「あの」だらけの人も居てカット編集の限界 もある。ともあれ、最初からすらすらとしゃべれる人はまず居ない。
     「え〜」を削るだけでものすごく聞き易くなることは分かっているのだが、 自分がしゃべる段になると、解っててもできないものだ。
2001.5.4
  • たまった日常のビデオを消化。やはりなかなか映画にたどり着かない
  • 先日の演奏会の録音の編集の続き。やけに風邪引きが多くて、ノイズカットも 限界に近い(^^;;
     ボレロの録音はちょっと頭がかけていて、本ちゃんテープとバックアップを 途中で継ぎ接ぎする羽目になるが、デジタル機材のおかげで昔より数段楽。
     繋ぐために、珍しく非メイン機材の音をまじめに聞いたが、どうやらマイクと マイクアンプの差が決定的にあるようで、バックアップはピークに達するだいぶ 前にマイク内のプリアンプでcomp.が掛かったようになって、「むお〜」っという 雰囲気の潰れたアナログサウンド(^^;;
     デジタル機器全盛のいまどきは、やはり音色の鍵を握っているのは「マイク」 ってことか。
     ノイズ特性、耐入力性能は言うに及ばず、中低域の厚み感の違いというのは やっぱりダイアフラム径や、ヘッドアンプの特性が物を言っているのだろう。 現用のマイクは、周波数特性が高い方まで伸びているために、逆に細身な感じに 聞こえるのはポストプロダクションで軽く補正してやればなんとか(?)
2001.5.3
  • 東京カンタート2001・メインコンサートCプロ『新しい合唱音楽の創造活動をたどる』(なかのZERO大ホール)
    第一部 地域に生まれた合唱作品
    I.女声アンサンブルJuri 指揮:藤井宏樹
     千原英喜/cantium SHIZU-UTA melodia ostinata del modo antico per coro femminile
    II.合唱団ある(広島) 指揮:久留智之
     久留智之/混声合唱のためのハミングバード
    III.合唱団 響(KYO) 指揮:南聡
     南聡/2つの合唱曲作品44
    IV.合唱団松江 指揮:栗山文昭 ピアノ:斎木ユリ
     三善晃/月とかげろう(詩:稲垣瑞雄)、空・生きる(詩:谷川俊太郎)
    感想:
    I.
     この曲には邦題がない(少なくともプログラム上は)。
     日本語に訳すと、「女声合唱のための古典旋法による旋律的オスティナータ、 静歌」(オスティナータは、低音あるいは和声の執拗な繰り返しを特徴とする楽曲)
     …ということになるんだろうな。
     で、そういう曲だった。
     綺麗っぽい和声がべた〜っと延々続く曲で、20世紀中盤の現代音楽の調性の 破壊に対するアンチテーゼとして古典旋法を担ぎ出し、とりあえず響きの美しさ を取り戻してみる…というのは、しかしもう1980年代前後からさんざん 書き尽くされた技法で「どこが新しい合唱音楽なんだ」とあきれてしまう。
     さらに良くないのは、技法の鮮度には目をつぶるにしても音楽としての つまらなさ。ふつう「オスティナート的」な曲に期待される繰り返す中にある 展開の面白さとか、表情の緩急とか、ミニマル的興奮とか何にもなくてただ べっとり和音が盛りつけてあるだけ。
     そもそもこの「説明的」かつ「分かる人にだけ分かって欲しい」横文字 タイトルが、アマチュア臭くて恥ずかしい。「色々勉強してこんなん作ってみました」 という匂いがする。
     とにかく、音はあるが音楽が無い。
    II.
     ベルカントな古典的な発声に擬音系の様々な発声を織り交ぜて、小鳥がさえず るような、言葉遊び歌擬音版みたいな曲。
     これもちょっと1990年代頃から多用されている技法で、こういう現代っぽい 技法をどっさり使うと「どこかで聴いたような曲」になってしまうのが辛い。
     つまり古典的ではないけれど現代曲としてはすでにポピュラーな形なので 勝負は「音楽的な中身」ってことになる。
     結論はやはり「聴いたような曲だな」という感想に行き着いてしまうのだが。 擬音系の大家にマリー・シェーファーとかいるけれど、同じことしていたら 追い越せるわけがない。
    III.
     「古典の歌い方は最近の人が決めたことで、歌はもっと自由に歌って良いんだ〜」 という内容のテキストを、自由に変形された民謡、古典etc.の歌をバックに セリフ的に歌いまくって混沌として、最後に現代を風刺したパフォーマンス も付くという曲。
     前二曲と比べたら音楽的な面白さはこちらが上だろう。
     しかし、本日の「なかのZERO」は、やたらと響いて言葉が前に出てこない ホールでこういうテキストの中身が勝負だったり、複雑な和音を聴かせる曲は ぐちゃぐちゃでアウトだ。ぜんぜん分からない。
     まあ、これはこのホールを選んだ演奏家の責任で作曲家には気の毒なことだが、 曲としてはやはり「追分け節考」の最新版だな…と比較してしまうのが、こういう 色物音楽の弱点で、越えるべき山が大きいと苦しい。
     ラストの「携帯電話のパフォーマンス」は客席では受けていたけれど、 これは一回だけ面白い瞬間芸。
     この作曲家がもう一曲書いて同じように面白いかどうかの想像が付きかねる 所が難しいと思う。とにかく面白いけれど一発芸な曲。
    IV.
     御大三善晃が手慣れた手法で書く。
     鳴ったとたんに「う〜む三善の音だ」と思うし、曲の中で十分にテンションが 上がりきった部分では「人間の声の持つ訴求力」を余さず感じさせる。
     「新しい合唱音楽」ということとは無関係に、ベテラン作曲家が馴染んだ わざで作った音楽が良くできているという、予定通りの作品だ。
     まあ、それだけに「たまに何か思いも寄らぬ凄い音が聴いてみたい」 という物足りなさも大先生の音楽には感じるわけだが。

    企画についての感想:
     『新しい合唱音楽の創造活動をたどる』という企画意図がどこまで本気なのか 図りかねる。
     ここで取り上げられた曲は三善以外みな、ここ十数年で生まれた技法の 焼き直しあるいは先人のアイディアを借用した習作の域を出ない作品に過ぎず、 ここには技法の模倣のみ有って音楽が無い。
     なぜこれほどまでに古いのか。「時代の空気」を感じないのか。これらの 作曲家は「合唱音楽をなめている」か「合唱音楽の世界しか知らない」か どちらかのパターンに陥っているのではないかと心配になる。
     これが2001年現在の『新しい合唱音楽の創造活動』のショウケースだとするなら はっきりいって「お先真っ暗」だ。

     しかし、広く合唱音楽界全体を見渡せばもうちっと出来の良い音楽はきっと 有るはずで、問題の一端は「これらの曲をステージに乗せることを決めた指導者」 にも有るのではないか。
     少なくとも、この音楽祭を主催する合唱指揮者達の地位からすれば、 これから芽が出る作曲家達に対して叱咤激励する立場にあるはず。 これらの「技法だけで歌のない歌」を放置するのは責任を問われるべき事態だ。
2001.5.2
  • 休みだというのに、たまっている普通の留守録ビデオを消化するのに 忙しく、なかなか映画をまとめて見るという状況にならない。
     日記も書いておかないといけないし、演奏会の録音の編集もしなければ ならない。録音の方は、作品として凝れば凝るほど時間とお金が掛かるし(^^;
  • 「どっちの料理ショー」のカツカレー勝利を見て、妻がカレーを作る(笑)
     明日は牛丼も作るらしい(^^)
  • 『ファイト・クラブ』鑑賞(レンタルDVD) ★★
     不眠症のサラリーマンの主人公は北欧家具の虜。お気に入りのブランド品に 囲まれた完璧な生活だったが、病んだ心をいやすためにガン患者のセラピー などの「死を目前にした患者達の集まり」にあれこれと参加して、死に行く 人々の優しさに囲まれることで心を慰めていた。
     ところが、幾つも通うセラピーの集まりに、自分と同じように「内緒で見学参加」 している女を見つける。
     彼女の存在でリアルな死の幻想に浸ることが出来なくなった彼は再び不眠症に なる。
     そんな時出張帰りの飛行機の中で謎の男(ブラピ)に出会う。
     そして、自宅に帰ると高級アパートは謎の大爆発で粉々。
     思わず気が合いそうに思えたブラピに電話をかけて会いに行くが、彼は 「泊めてやる代わりに力一杯殴れ」と言う。そして殴り合いのあげく 二人は友人になる。
     奇妙な殴り合いはやがて見物人を参加させて「ファイトクラブ」という 殴り合いの喧嘩の会に発展し、メンバーを増やしていく。
     自分と彼とは正反対の性格。攻撃的で守る物を持たない彼と、地味な サラリーマンでブランド生活がどこか懐かしい自分。だがいつか、殴り合 いの中で神経質でひ弱な自分が変わっていくのを感じる。
     会はどんどん巨大化するが、ブラピの指導の下、いつか権力に対抗する テロ組織の性格を帯びて公共施設の破壊活動を始め、各地に支部を作り、 私設軍隊化していく。
     「自分」は暴走するファイトクラブを止めようとするがブラピは失踪。 アメリカ中を飛び回る彼の後を追う旅に出た自分の前に、次第にとんでも 無い疑問がわき上がるのだが…

     …という話。
     予告編やTV-CMを見る限りでは「ファイトクラブ」という殴り合いの会 と謎の石鹸のことしか表現されていなかったが、実はブラピ映画というの は有る意味嘘で、眠れない主人公のサイコ・スリラーという感じの内容で 結構、意外。
     確かに、殴り合いの会…というだけでは単なるバイオレンスであまり 広がりがなかったかも知れないが、あっと驚く後半のどんでん返しの内容が まったく想像もできなかっただけに、観客としては「やられた〜」という スリル、爽快感があった。
     推理ドラマのように、真相を究明しようと言うのではなくて、主人公が 気付いて唖然とするのといっしょに唖然と出来れば、観客として最高。 まったく、巧みに出来た話だ。

     ブラピ映画ではないとは書いたが、ブラピの魅力がはじけているのは確か。 知的でワイルドな理想の男、という役どころなんだけれど、その攻撃的で 理不尽な衝動も迫真の演技。過去の作品と比べても、役者として輝きがある。

2001.5.1
  • VPL-VW11HTが発表になった
  • VPL-VW11HTについて雑誌のhpの記事
     コントラスト比二倍というのが気になるが、もともとsonyのプロジェクターは コントラスト比を公式には発表していないので、情報の出所が気になるところで はある。
     今のプロジェクターはだいたい350:1〜550:1くらいに収まっており、いきなり もの凄い数字が出るとも思いにくいが。
  • 今リュック・ベッソンがジャン・レノと来日していて 広末とジャンレノで刑事映画『WASABI』とるって? それで東京の港湾部でロケするんだそうな。
     ひえ〜!

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文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!