2001.5.31
- ひたすら旅行の写真をスキャン。5/13本まで。
どうもVAIOの液晶画面はやたらと色温度が高い。ビデオボードのドライバーに
RGB独立のガンマ調整が付いているのでいじってみるが、こんどはCRT出力したときに
色が合わなくなるので…
勿論、PhotoShopの設定もあるし、フィルムスキャナーの設定もあり、ほとんど
設定地獄なのだ。
ということで、以前自分で作ったRGB用グレースケールチャートのページを
呼び出して悩むのだった。
2001.5.30
- ベルギーの旅行記を補筆しながら、ふとよその人のインターネットの旅行記を見て
「なんだ、みんな写真下手だなぁ」と思って安心する(笑)
今回の旅行は実は後半くたびれていたし、あまり写真に関しては満足いって
なかったのだけれど、それでもコンパクトカメラで片っ端からフラッシュをたいて
撮った写真よりマシだった。レベルの低い安心だが…(^^;
- 壁紙の素材
- パステルカラーな素材集
2001.5.29
- 妻が夕食に白アスパラを調達してきて、ベルギーで食べてきた「アスパラガスのフラマン風」
を作る。白アスパラをゆでた物にミモザソースをかけたもので、色彩的にも華やかな一品だ。
本場よりいい味だぞと誉める(笑)
ムール貝も実は日本でかなり上物が取れるらしいので日本で再現できるかも知れない。
あんまり、魚屋さんで見たこと無いけれど。
- フィルムスキャナのページ
ミノルタ
- パソコンはとりあえずネットワークに繋がるようになったので、今夜は全力で環境の移行である。
昔からず〜っとパソコン通信の専用メールソフトを使っていて春先OutlookExpress
に切り替えたばかりなので、メール本文の吸い上げ方法が分からず思いあまって初心者本を
買ってしまうが、プライドにひびが入る(笑)
とはいえ、その本の手順で実際やってみると全然うまくいかない。
旧パソと新パソをNetBEUIで接続し、旧パソのメールデータをインポートしようと
言うわけだが、結局「Outlookはネットワーク上のデータを参照できるが読めない」
という結論に落ち着く。たぶんドライブ名で始まるディレクトリからしか読めない
ライブラリを使用しているんだろうて。ということで、ローカルの\tempにファイルを
転送してから同じ操作で成功。
ホームページを転送するソフト、画像データを参照するソフトなど次々と復元して
最後にフィルムスキャナを接続してフォトショップで加工するという一連の環境の復元。
ドライバをメーカーのHPから落としてインストール。設定ファイルはLAN経由で
探して移植。やった、動いたぜ〜と思ったら、jpeg形式で保存できない…。
これはしばらく悩んだ結果入力が16bitカラーモードだとv4.0では何一つ加工が
出来ないということが判明。モードを切り替えて復旧したけれど、とうとう
PhotoShopの最新版を買わなきゃダメかと覚悟しかけた(^^;;
またまた深夜になったが、これで日常作業はほぼ完全に移行できた(^^)
2001.5.28
- パソコンを買う
いままで使っていたパソコンはNECのLavie LV16Cで、
Windows95、MMX Pentium-166MHz、SVGA液晶、メモリ64M、HDD 2GBという仕様。
今度のパソコンはSONYのVAIOノート FX77G/BP、
WindowsMe、モバイルPentium III-850MHz、XGA+液晶、メモリ256MB、HDD 30GB
それに、モデム、LAN、IEEE1394、USB*2、CD-R/RW/DVD-ROMが付いている。
主な目的は「引っ越して常時接続対応」と「画像処理の快適化」
10月から常時接続なんだけれど、メールだけはモデムで別のネットに
入るという使い方のためにLANとモデムが両方標準装備の機種が欲しかった。
そして深刻なのは趣味の旅行写真etc.を取り込んで処理する速度の遅さで、
今まではメモリーが少ない、CPUが遅い、HDDがへたってリトライするので
なお遅い、画面が狭い…と4重苦で、36枚撮り一本のスライドフィルムを
処理するのに一晩では終わらなかった。
とりあえず画像処理ソフトに写真を取り込むと、何もかも一瞬なので感動する。
スライドショーも今までは早送りボタンを押しても数秒待たされたのに、一瞬。
素晴らしい…。
ちなみに、計算してみると、メモリ4倍、CPU 5倍、HDD 15倍、画面 3倍…
合計900倍の快適指数?
それにしても、Windows95,98,Me,さらにXPレディ…ということで、巷の進化を
横に見ながら良く耐えた。
旧機種ではもはやHDDの残りは常に100MB台の攻防で新しいソフトは何一つ入らず、
ハードはUSB,i-LINK,CD-RW/DVDは当たり前でつなげる機器も無く、という状態が
ひしひしと身にしみていたので新しい環境は感動的だ。
35万円ほどで買ったパソコンを6年使ったから年間約6万円の投資。
今度も最低2005年までは使うぞ。
- ちなみにパソコン履歴は
- PC-8801無印 … 22万の本体に5インチ2Dの外付けFDDが16万、CRTはTV
- PC-9801VM2 … プリンタとディスプレイで45万円くらい。Win3.0A
- PC-9801R21 … まだまだDOS時代だが、Win3.1も使う。
- PC-9821Lt2 … Win3.1初ノート,出張先でweb&メールは先進的だった
- 98NX Lavi LV16C … Win95、プラグアンドプレイで技術的興味は終わり実用一筋
- VAIO FX77G/BP … WinMe、VAIOなのに一番実用的なマシンを買う私…(^^;
パソコンは生活必需品で「パソコンデスクに向かう」ということをしたくないので、
Lt2以来ずっとノート型だ。
- SCSIカードは買い換え
95時代のSCSIのPCカードはメーカーのHPを見たが最後のドライバーが96年で、
Meではびくとも動かず降参、買い換え。でも7000円でお釣りが来た。
- パソコンでDVDが見られるので、我が家のDVDドライブは4台になった(^^;
LDコンパチ機+プレステ2+DVP-S9000ES+VAIOノート
ちなみに、VAIOの液晶は横1400ドットなのでプロジェクターとほとんど同じだ。
2001.5.27
- 妻の妹とその婚約者が食事に来る
体育会系で子供好きで優しそう。けっこう良いやつかもね。と思った。
2001.5.26
- リフォームして明るくなった妻の実家におじゃまして、親夫婦の旅行の写真を見た。
ベルギー、オランダ、フランス、タイ、オーロラ(アラスカ)、タイ。
帰りがけに自販機で切符を買おうとしていると、
「切符買うの?これ使えるわよ」…と通りすがりのおばさんが「ホリデーパス」をくれる。
手渡してくれるあまりの早業になんだか分からないうちに去って行ってしまったが、
おばさんは物を大切にするという美徳が譲り合いの精神に昇華した心温まる
エピソードである。JRの人は「ちょっと」と言うかも知れないれどね(笑)
2001.5.25
- 「イタリア・ルネサンス〜宮廷と都市の文化展」を見に国立西洋美術館(上野)に行く。★
ルネサンス絵画を中心に、彫刻、鎧、器など。
ラファエロ、ティツィアーノなど有名な画家の作品数点は足を止めて
見ほれるような物もあったけれど、全体的には地味な展示だった(^^;
- 地元の駅前の路地を抜けたところの焼鳥屋の店の前を通ると、
「お持ち帰りカウンター」の上にくたっとした固まりがある。
「おや?」っと見ると二匹の猫が仲良く丸まって居眠り中。片目を開けて挨拶。
「焼鳥屋の番猫なら旨いものが食べられるかな〜」などと妻と
話していると、ちょうど出てきた店のお姉さんが
「おこぼれに預かってます」だって。
う〜ん、可愛い。
- 野田秀樹の芝居『半神』鑑賞(TV) ★☆
萩尾望都の原作で、シャムの双生児の女の子がおり、片方は聡明だがぶすな姉、
もう片方の妹は精神障害で喋ることも出来ないが、天使のように愛らしく笑って
ばかり。妹は両親の愛を一身に受け、姉は妹の影のように生きてきて
「ああ、この体を分けて自由になれたら」とばかり思って生きている。
しかし、成長に連れて二人の体には刻一刻と無理が掛かり危険が迫っていた。
心も体も二人分だったが、ただ一つ心臓だけは一つしかなかったからだ。そして
10歳、ついに切り離して一人だけを助けなければならない決断を迫られる。
…という話。原作は16ページの超短編だが、萩尾・野田の共同脚本で舞台化。
演出はそうとうに素っ頓狂でギャグめかしていて、体の一部が
繋がった姉妹という深刻な状況がまるで覆い隠されているような賑やかな世界
だが、どちらが生き残るのか…という選択を突きつけられて突然
「こんなに深刻な話だったのか」と気づかされるような、そういうギャッブが
また演出なんだろう。
なかなか良い話だった。生で見たらきっと時間が経つのもあっという間に
感じるだろう。
(NODA・MAP第6回公演「半神」CAST:シュラ深津絵里/マリア加藤貴子)
野田秀樹MLより
2001.5.24
- ビジネスショー見学
なんだか、盛り上がっていないように見える。FOMAはまだまだ先だし。
- 前夜写真の取り込みに掛かって夜更かししたのが辛い。たぶんパソコンにメモリが
沢山あってCPUが速ければ半分以下の時間で済むんだろうなぁ、ほとんどの時間がHDDの
回転音を聴いている時間のようなものだから…。
- 夜更かしした上にまだのどが痛い。ヴィックスドロップ漬けである。
刺激物(カレーなど)を食べると途端にのどが腫れて悪化するし、もう一週間以上風邪だ…
- 妻が入院準備の一環として、会社から「P-in」のカードを借りてくる。
しかも「電話回線でインターネットより速くて快適」とか言っている。うっそ〜(^^;
PHS侮りがたし。プロバイダの回線も空いているのだろうなぁ。
2001.5.23
- BSデジタルの「ロメジュリ」…録画し損ねる。0:30、日付を
またぐから…むぐぐ。
- その頃の私はというと、死ぬほど咳が出て朝の4時まで眠れなかった。
一瞬も休まることなく咳が続き、痰に血が混じって怖い状態が続く。
が、妻の買い置きの薬用ヴィックスドロップをひっぱり出して飲んだ
ら少しずつ静まってきたぞ。
-
ベルギー・南仏旅行記の文字だけバージョンが一応完成。
今回の追加部分には『TAXi』の里マルセイユを観光しようとしたけれど
乗り換えしただけという話題も。ガイドブックの「TGVは比較的時間通り」ってのは
1時間の遅れはあり得るという意味だったのか(^^;;
映画みたいに「急がないと飛行機に遅れる」というスリルだけは味わったので
良しとするか、バスだけど(^^;;
切符売り場のお姉さんは愛想がないし、案内所は例の番号札で呼び出し式だし、
ほとんど乗り換えで通過しただけなのに結構あの映画に出てきたフランスの雰囲気は
味わってしまった。その上、あたふたと走り回る黒縁メガネの東洋人サラリーマンにも出会ってしまった。
何だったんだあれは…(笑)
- 同じ日、せめて雰囲気だけでもとカンヌに遠征したお友達もいたけれど、どうだったかな〜。
2001.5.21(月)
- 熱は下がったが、喉ががさがさで死ぬほど咳が出る。
久しぶりに血痰を見る(^^;;
- それでも旅行記はぼつぼつ書く。掲載は
こちら。
まだまだ仮だけれど。
2001.5.17(木)
- 風邪を引いて寝込む。旅行中に妻からもらったようだ。
2001.5.15(火)
- 成田着
- 帰国。ほとんどノートラブルと言っていい程の平穏無事な旅行だった。
2001.5.14(月)
- アビニョン観光(TGV)→マルセイユ(バス)→マルセイユ空港→パリCDG空港
2001.5.13(日)
- パリ(TGV)→アビニョン(ホテル)→ヴェゾン・ラ・ロメーヌ(観光/コンサート)
2001.5.12(土)
- ブルージュ観光→ゲント(コンサート)→深夜バス移動
2001.5.11(金)
2001.5.10(木)
2001.5.8
- 『ジュブナイル』レンタル
- 『今夜、宇宙の片隅で 1』鑑賞(レンタル) ★☆
キャスト:西村雅彦、飯島直子、石橋貴明、他
映画会社のニューヨーク駐在員の主人公、耕介(西村雅彦)は、もう一年半も
アメリカにいるのに英語は片言、日本食スーパーや日本食レストランばかりを
地味に行き来しながら暮らしている。
真面目で恋愛に不器用な彼は恋人居ない歴10年(36歳)だが、同じアパートに
住む美人の日本人、真琴(飯島直子)に声をかけて知り合いになったことで浮き
浮きしている。
ちょうどそのころ友人の樋口(石橋貴明)が女に追い出されて、耕介の家に
転がり込んでくる。樋口は耕介とは正反対に「何ごとにも強運で女にもモテモテ。
女と別れるときも必ず次が控えている状態」というライトな人柄。
そんなある日、耕介が真琴から猫を預かってくるが、その預けかたに不審を
抱いた樋口が耕介といっしょに真琴の部屋に踏み込んでみると…
…そんな具合に物語は始まり、この三人の奇妙な三角関係が始まる。
三谷幸喜が「モデルは自分」という、絶対にもてない男の見本のような
不器用な耕介は、映画マニアで人生のあらゆる局面で「○○という映画の
××のシーンでこう言っていた」と、映画のように生きたいのに現実との
ギャップが越えられないもどかしさが、かわいそうというより、ちょっと
可愛い感じがするかも。
対して友人の樋口は、職業はフリーのカメラマン。たまに日本料理店で
板前のバイトと仕事も格好良くて、何をやらせても上手。耕介はそんな
樋口にちょっと嫉妬と危険を感じながらも、真琴と話をしていてもついつい
樋口の昔の武勇伝なんかになってしまい、なんだか嬉しそうな口調になって
しまうという「お人好し」を絵に描いたような関係。
そんな二人が真琴を巡って三角関係に。
始めの1〜3話を見た限りでは、主人公の耕介がうまく行くとは
到底思えない。ちょっといい感じになったと思ったら邪魔されて…と、
日に日に不利になっているようにも見える。とにかく、恋愛に関しては
あまりにも勝ち目が無さ過ぎる主人公が、それでもあまりにも「良い
やつ」なので応援してしまうという感じかなあ。
- キャストとストーリーなどのあるページ
- キャストとストーリーなどのあるページ
- ベルギーの列車時刻表サイト
- すごい田舎に行こうとすると、ガイドブックも添乗員もぜんぜん役に立たない。
インターネットは偉いよ、まったく。
2001.5.7
2001.5.6
2001.5.5
- 夜会DVDの音声にずれ
まとめて発売されたvol.7までの話らしいが、それ家にはLDで揃っているので
関係なかった。しかしズレは1フレーム(約0.01秒)だとか。発見した人も凄いけど。
もうひとつ「音質が悪い」というクレームもあるようだが、これはすぐ解る。
耳はCDで聴く中島みゆきに慣れているけれど、vol.8などの
ドルビーデジタル2ch(192kbps)のなんとなく「もこもこ」っとした音はど〜も。
音楽物なんだからPCMにしないとね。
同じ中島みゆきのDVDでもPCM収録のvol.10やクリップ集はぜんぜん抜けの良い
音がしているもの。
- 今日も編集
演奏前の自己紹介部分の言い直し部分や「えと」「えー」「あー」「うー」
などの耳障りな音節を削り落とす。これで誰でも名調子。
ゆっくりしゃべる人の間のテンポを詰めて軽快にするのは簡単だが、中には
もの凄い早口でしかも「えと」「あの」だらけの人も居てカット編集の限界
もある。ともあれ、最初からすらすらとしゃべれる人はまず居ない。
「え〜」を削るだけでものすごく聞き易くなることは分かっているのだが、
自分がしゃべる段になると、解っててもできないものだ。
2001.5.4
- たまった日常のビデオを消化。やはりなかなか映画にたどり着かない
- 先日の演奏会の録音の編集の続き。やけに風邪引きが多くて、ノイズカットも
限界に近い(^^;;
ボレロの録音はちょっと頭がかけていて、本ちゃんテープとバックアップを
途中で継ぎ接ぎする羽目になるが、デジタル機材のおかげで昔より数段楽。
繋ぐために、珍しく非メイン機材の音をまじめに聞いたが、どうやらマイクと
マイクアンプの差が決定的にあるようで、バックアップはピークに達するだいぶ
前にマイク内のプリアンプでcomp.が掛かったようになって、「むお〜」っという
雰囲気の潰れたアナログサウンド(^^;;
デジタル機器全盛のいまどきは、やはり音色の鍵を握っているのは「マイク」
ってことか。
ノイズ特性、耐入力性能は言うに及ばず、中低域の厚み感の違いというのは
やっぱりダイアフラム径や、ヘッドアンプの特性が物を言っているのだろう。
現用のマイクは、周波数特性が高い方まで伸びているために、逆に細身な感じに
聞こえるのはポストプロダクションで軽く補正してやればなんとか(?)
2001.5.3
- 東京カンタート2001・メインコンサートCプロ『新しい合唱音楽の創造活動をたどる』(なかのZERO大ホール)
第一部 地域に生まれた合唱作品
I.女声アンサンブルJuri 指揮:藤井宏樹
千原英喜/cantium SHIZU-UTA melodia ostinata del modo antico per coro femminile
II.合唱団ある(広島) 指揮:久留智之
久留智之/混声合唱のためのハミングバード
III.合唱団 響(KYO) 指揮:南聡
南聡/2つの合唱曲作品44
IV.合唱団松江 指揮:栗山文昭 ピアノ:斎木ユリ
三善晃/月とかげろう(詩:稲垣瑞雄)、空・生きる(詩:谷川俊太郎)
感想:
I.
この曲には邦題がない(少なくともプログラム上は)。
日本語に訳すと、「女声合唱のための古典旋法による旋律的オスティナータ、
静歌」(オスティナータは、低音あるいは和声の執拗な繰り返しを特徴とする楽曲)
…ということになるんだろうな。
で、そういう曲だった。
綺麗っぽい和声がべた〜っと延々続く曲で、20世紀中盤の現代音楽の調性の
破壊に対するアンチテーゼとして古典旋法を担ぎ出し、とりあえず響きの美しさ
を取り戻してみる…というのは、しかしもう1980年代前後からさんざん
書き尽くされた技法で「どこが新しい合唱音楽なんだ」とあきれてしまう。
さらに良くないのは、技法の鮮度には目をつぶるにしても音楽としての
つまらなさ。ふつう「オスティナート的」な曲に期待される繰り返す中にある
展開の面白さとか、表情の緩急とか、ミニマル的興奮とか何にもなくてただ
べっとり和音が盛りつけてあるだけ。
そもそもこの「説明的」かつ「分かる人にだけ分かって欲しい」横文字
タイトルが、アマチュア臭くて恥ずかしい。「色々勉強してこんなん作ってみました」
という匂いがする。
とにかく、音はあるが音楽が無い。
II.
ベルカントな古典的な発声に擬音系の様々な発声を織り交ぜて、小鳥がさえず
るような、言葉遊び歌擬音版みたいな曲。
これもちょっと1990年代頃から多用されている技法で、こういう現代っぽい
技法をどっさり使うと「どこかで聴いたような曲」になってしまうのが辛い。
つまり古典的ではないけれど現代曲としてはすでにポピュラーな形なので
勝負は「音楽的な中身」ってことになる。
結論はやはり「聴いたような曲だな」という感想に行き着いてしまうのだが。
擬音系の大家にマリー・シェーファーとかいるけれど、同じことしていたら
追い越せるわけがない。
III.
「古典の歌い方は最近の人が決めたことで、歌はもっと自由に歌って良いんだ〜」
という内容のテキストを、自由に変形された民謡、古典etc.の歌をバックに
セリフ的に歌いまくって混沌として、最後に現代を風刺したパフォーマンス
も付くという曲。
前二曲と比べたら音楽的な面白さはこちらが上だろう。
しかし、本日の「なかのZERO」は、やたらと響いて言葉が前に出てこない
ホールでこういうテキストの中身が勝負だったり、複雑な和音を聴かせる曲は
ぐちゃぐちゃでアウトだ。ぜんぜん分からない。
まあ、これはこのホールを選んだ演奏家の責任で作曲家には気の毒なことだが、
曲としてはやはり「追分け節考」の最新版だな…と比較してしまうのが、こういう
色物音楽の弱点で、越えるべき山が大きいと苦しい。
ラストの「携帯電話のパフォーマンス」は客席では受けていたけれど、
これは一回だけ面白い瞬間芸。
この作曲家がもう一曲書いて同じように面白いかどうかの想像が付きかねる
所が難しいと思う。とにかく面白いけれど一発芸な曲。
IV.
御大三善晃が手慣れた手法で書く。
鳴ったとたんに「う〜む三善の音だ」と思うし、曲の中で十分にテンションが
上がりきった部分では「人間の声の持つ訴求力」を余さず感じさせる。
「新しい合唱音楽」ということとは無関係に、ベテラン作曲家が馴染んだ
わざで作った音楽が良くできているという、予定通りの作品だ。
まあ、それだけに「たまに何か思いも寄らぬ凄い音が聴いてみたい」
という物足りなさも大先生の音楽には感じるわけだが。
企画についての感想:
『新しい合唱音楽の創造活動をたどる』という企画意図がどこまで本気なのか
図りかねる。
ここで取り上げられた曲は三善以外みな、ここ十数年で生まれた技法の
焼き直しあるいは先人のアイディアを借用した習作の域を出ない作品に過ぎず、
ここには技法の模倣のみ有って音楽が無い。
なぜこれほどまでに古いのか。「時代の空気」を感じないのか。これらの
作曲家は「合唱音楽をなめている」か「合唱音楽の世界しか知らない」か
どちらかのパターンに陥っているのではないかと心配になる。
これが2001年現在の『新しい合唱音楽の創造活動』のショウケースだとするなら
はっきりいって「お先真っ暗」だ。
しかし、広く合唱音楽界全体を見渡せばもうちっと出来の良い音楽はきっと
有るはずで、問題の一端は「これらの曲をステージに乗せることを決めた指導者」
にも有るのではないか。
少なくとも、この音楽祭を主催する合唱指揮者達の地位からすれば、
これから芽が出る作曲家達に対して叱咤激励する立場にあるはず。
これらの「技法だけで歌のない歌」を放置するのは責任を問われるべき事態だ。
2001.5.2
2001.5.1
-
VPL-VW11HTが発表になった
-
VPL-VW11HTについて雑誌のhpの記事
コントラスト比二倍というのが気になるが、もともとsonyのプロジェクターは
コントラスト比を公式には発表していないので、情報の出所が気になるところで
はある。
今のプロジェクターはだいたい350:1〜550:1くらいに収まっており、いきなり
もの凄い数字が出るとも思いにくいが。
- 今リュック・ベッソンがジャン・レノと来日していて
広末とジャンレノで刑事映画『WASABI』とるって?
それで東京の港湾部でロケするんだそうな。
ひえ〜!
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