映画館がやってきた!

導入一年・エージングの成果を聴く

- 久々のパラメータ総いじり -

5.1ch対応から一年以上過ぎました

 5.1ch対応したのが昨年の夏のボーナス先行投資(^^)でしたから、 一年以上経ったことになります。ここ半年はあまり「機械いじり」 をしていなかったのですが、何となく物足りない音がするような気が して設定を確認することにしました。
 ポイントは、なんとなく音量の割に迫力が足りない気がすることの 対策といったところ。

●5.1chのバランスとり

 まず、タイタニックの2ch(デジタル)音声を、普通に2chで再生して みたところ、意外なほどの低音がします。もともとスーパーウーファー(SW) がどかどか鳴るのは好きじゃないので、低めの値に設定していたのですが、 5.1ch出来いているときは、押さえ過ぎなのかも知れません。
 次に、『ドルビーデジタル・エクスペリエンス』を取り出して各チャンネル のバランスを再設定してみました。
 調整前後の値を表にまとめました。

スピーカー初期(98年)現在(99年)
CENTER:+5.0+3.5
REAR:+5.5+4.5
LFE:-3.5-3.5
SUBWOOFER:-11.5-9.5

●効果のほどは

 メインSPは、長く使っているものですが、新品で購入したセンター/リアの 各SPが、それぞれ、従来の-1.5db,-1dbでバランスしました。
 なんだか晴れ晴れとした音が出ないという現象については、 「メインSPが梅雨時の湿気のために音が湿っている」という気もするのですが、 ひょっとすると、一年間鳴らし続けたことでセンター/リアの鳴りが良くなって バランスが変わってきたのかとも思います。

 ともかく、相対的にはセリフを引っ込めてメインSPの音が大きくなったこと になるわけですが、音場全体の厚みが増したように思います。
 また、センターSPの周波数特性に変なピークがあって聴き疲れがする音だ ったのが、最近あまり気にならなく、落ち着いた色合いになってきた気がし ます。これもエージング効果なのかも知れません。メインSPとの音色の断絶は 巨大な溝だと思っていましたが、それも少し縮まった感じがします。

 SUBWOOFERについては、メインSP以外のSmall設定のSPの低音が サブウーファーに来ていますが、この量を決める値です。
 サブウーファーは、本体のボリュームと、LFEレベル、SUBWOOFERレベルと 三つもいじるところがあって、なかなかわかりにくいのですが、私は YAMAHA YST-SW150のボリュームを2時に固定しています。
 取扱説明書にも、一般的なドルビーデジタルの解説書にも、SUBWOOFER の値の設定方法は何だか書いてないのですが、私は『30Hz〜20KHzスイープ信号』 の音量が上手く繋がるように設定したら、こんな小さな値になりました。 (このパラメーターは0dbに固定して、SW本体のボリュームつまみで設定する方法 もあるでしょうね。)

 LFEの-3.5は変わらず。
 標準が-10dbと言われるのでそれに比べると大きく感じますが、耳で聴いた 感じはこれでも小さいくらい。たぶん、SUBWOOFERレベルの値に連動している のではないかとも思うのですが、何しろ取り説に何の記載もないのでわかりま せん。

 と、ここまでの低音設定では、気持、低音が増して厚みが出てきたな、 という感じになりました。そんなに大きくは変えていませんが、なんとなく しっかりとした響きになって満足です。

 イコライザー回りは、リアの低音を少し持ち上げている以外は、ほとんど フラットです。最初はフロント3chの音色が合わないこともあってずいぶん いじりましたが、最近はセンターの刺激的な響きが薄れたことで、あまり いじらなくても良い感じになってきたのですね。
 ともあれ、購入当初には「音が固い、重い、癖がある」とコンパクトさ以外 良いこと無しの印象で、センターSPをON/OFFどちらがマシかと悩む状態だった のが、現在は「あった方が良い」と言えるようになってきたのはラッキーな ことだと思っているわけです(^^)
 エージングといわず、最初から気持ちよくなってくれればもっと良いのですが…(^^;

念のためセンター/リアはS-ST9/7(パイオニア)です。

改心したSUBWOOFERの値設定

 巨大な追補です(笑)
 いくらなんでも"SUBWOOFER:-9.5db"は気持良くないな〜と、実は思っていたので、 改心して、一旦+/-0dbの設定に。
 それから、ドルビーデジタル・エクスペリエンスのスイープ音で、メインSP(大)と リアSP(小→低音はSWに回っている)の低音が揃うように、サブウーファーの音量つま みを設定。
 YST-SW150の音量つまみは2時から11時になりました。

 この状態で、LFEの設定は変える必要がありませんでした。
 つまりTA-V88ESは、SUBWOOFERとLFEの数値は連動していると言うことですね。


[戻る]
文:唐澤 清彦 映画館がやってきた!