コマ送り!ケロロ軍曹@からから亭 | | Index| Prev34 Next| |
日向家に、第三のケロン人「ギロロ」が現れた。彼は日向家を占拠し侵略の拠点とする ことを提案し、住人を抹殺すべく罠を仕掛ける。
あえなく捕獲される冬樹(とケロロ)。だが、夏美の戦士としての能力はギロロの想定を はるかに上回るものだった…
今日もまったく侵略に熱の入らないケロロ。ギロロはそれが地球の「湿度不足」のせいと判断し、 ケロロの部屋に大量の加湿器を持ち込む。湿気に酔ったケロロは調子が良くなるを通り越し暴走を始め、 ペコポン人皆殺しを宣言するのだが…
第4話(前) ギロロ 宇宙で最も危険な男 であります |
脚本:西園悟, 作画監督:井上哲/柴田志朗 作画監修:追崎史敏, 絵コンテ:佐藤昌文/山本裕介, 演出:佐藤昌文, |
ナレーター | 地球侵略、それは我々人類が予想もしなかった場所から行われる可能性がある。 たとえば、そう、あなたの見ている、このテレビから。 | |
ケロロ | タママ二等〜、リモコンONであります。 | 前回ラストの復習パート であります |
タママ |
はいですう〜 (…爆発…爆発…爆発…) えぇ〜 |
爆発はアングルを変えて三回リピート。これもある意味「お約束」であります |
ケロロ | ぐ、げ、げろっ… | ケロロ、黒コゲ |
タママ | ぐっ軍曹さん! | |
ギロロ | ぶざまなもんだな、まさかペコポン人どもの捕虜になって居ようとはな。 | なぜか爆発したTVのブラウン管の中から登場。 |
タママ | うっ、お前は! | |
ケロロ | ケロケロケロケロケロ… | 天使姿のケロロが昇天していく音 |
ギロロ | ふっ、久しぶりだな。ケロロ。 |
サブタイトル | ギロロ 宇宙で最も危険な男 であります |
タママ | おまえは!ギロロ伍長 | |
ギロロ | ふっ、上官をお前呼ばわりするのか、え、タママ二等兵 | |
タママ | はあぁ、つい迫力優先で… | |
ギロロ | きをつけ! | |
タママ | はっ、はい〜 | |
ギロロ | 目を食いしばれ〜! | 普通は「歯を食いしばれ」ですが… |
タママ |
はっ!いっ、う、め、目を〜? め、め、め |
|
ギロロ | 出来んと言うのか | |
タママ | うわ〜あ、で、出来ないことは無いかもしれないけれど…、 急に言われてもいったい… | |
ギロロ | ほれっ |
安全ピンを抜いた手榴弾をトスするギロロ。 普通は歯を食いしばったら、鉄拳制裁だ。 |
タママ | うあうあ… | |
ギロロ | 普通は出来ん。 | |
タママ | ぐわっ、ずる〜 | 爆破 |
ギロロ | そのくらいの状況判断もできんとは、なんという体たらくだ。 これというのもケロロ、お前の教育がなってないからだ。起きろ。 目を覚ませ。起床〜! | |
ケロロ | んふわ? もう朝でありますか? | |
ギロロ | 起きろ! | ケロロの口に手榴弾を押し込み、安全ピンを抜く |
ケロロ | 我輩もう、何がなんだかさっぱり… | 爆発でドアが壊れる。起き上がったケロロの頭がアフロになっている |
ギロロ | 何を馬鹿なことをやってる? | |
ケロロ |
げろっ、こっ、この身も蓋も無いリアクションは… これはギロロ伍長。お久しぶりでありますなぁ。 いつここに? |
突如ケロッと復活するケロロ |
ギロロ |
相変わらずマイペースな奴だ。 ケロロ、お前がここに居るのを見つけたのは一週間前だ。 本体撤退から一ヶ月も経つのに、貴様が何の行動も起こさぬので、 気になって探していたのだ。 |
|
ケロロ | ほう、それはそれは… | |
ギロロ(回想) | んあ? | ギロロは夏美の監視下で掃除するケロロを発見して愕然とする。 |
ギロロ | 事もあろうに、隊長自らが捕虜になって居ようとは。 | |
ケロロ | 面目無いであります。 | |
ギロロ |
俺はお前を救い出すために、この施設および施設の住人を内定した。 その結果、貴様を救出するより良い作戦を考え付いた。 |
いつのまにか丸いちゃぶ台が用意され、三人ともマイ湯呑みで 茶を飲みながら語らっている。お茶菓子も用意されている。 |
ケロロ | ほう…、と言いますと。 | |
ギロロ | この施設を我々の手で占拠し、ペコポン侵略の拠点とする〜! | |
タママ | うお〜う | |
ケロロ | か〜痺れるね〜、あんたにゃ敵わんよ! | |
タママ | ペコポン侵略の拠点ですか〜 | |
ケロロ | そいつは妙案でありますな〜 | |
ギロロ | だろっ。ぬふふふふぅ | |
三人 |
ぬふふ、へへへ、ははは…(笑) ゲロゲロゲロゲロ…タマタマタマタマ…ギロギギロギロ… |
侵略者っぽい |
ナレーター | 共鳴x3 | |
幽霊少女 | あっ… |
ケロロ | ところで伍長。我々がここを占拠するのは良いとして、元の住民は どうするのでありますか? | |
タママ | あ〜、ぼくもそれ気になりますぅ〜 | 幽霊もうなずいている |
ギロロ | ふっ、知れたこと。 当然、皆殺しだ。 | |
二人 | み、皆殺し〜 | |
ケロロ | 三分の二殺しぐらいにオマケしてくれないかな〜 | もみ手するケロロ |
ギロロ | 何を生ぬるいことを!これは戦争なんだぞ!! |
ちゃぶ台に拳を振り下ろすギロロ。 ここでお茶請けのアップ画像…海苔煎餅、飴玉、サキイカですかね… |
二人 | ひいっ! | |
ギロロ | すでにこの施設にはブービートラップを仕掛けておいた。 | |
二人 | ブービートラップ? | |
ナレーター | ブービートラップとは、相手が興味を惹きそうなものを目に付くところに起き、 爆弾を仕掛けておくと言う、凶悪な罠のことである。 |
再現映像 …迷彩スタイルでマシンガンを抱えて森の中を匍匐前進するケロロ。 目の前に何故か、ガンプラが… |
ケロロ |
あ、あれは期間限定発売 1/100 MG ボール!
やっは〜い!(鼻歌) |
1/100 MG RB-79 BALL [04] / E.M.S.F. MOBILE POD 放送後に製品化…? |
ナレーター | テレビを見ているみんなも、十分に注意して欲しい。 |
ケロロはアフロ軍曹になり倒れる。 …再現映像終了 |
ギロロ | ペコポン人はすべて憎むべき敵だ。遠慮など無用! | ギロロの横に「非情の戦士」の字幕 |
ケロロ | う〜ん、そうなんでありますが〜 | |
冬樹(回想) | 友達だよ! | |
冬樹 | ただいま〜 | |
二人 | はっ | |
ケロロ | 冬樹どの! | |
ギロロ | ふっ、一匹目の獲物か… |
冬樹 | こっ、これは…、オーパーツ! |
玄関にお宝が散乱している
|
ナレーター | 「オーパーツ」とは、オカルト大好き少年の心を魅了する不思議アイテムのことである。 |
「そこにあるはずの無いもの」、
より正確には「発掘された遺跡の年代からは考えられない高度な技術で制作された出土品」
のことを「オーパーツ」と称する。 たとえば、「水晶髑髏」は当時の技術では水晶のような硬い材質を精密加工する技術が無かったと 考えられていたために「オーパーツ」と認定されている。 また「黄金のジェット機」はそれその時代に存在していたはずの無い「ジェット機」 をかたどった様に見えることから、「オーパーツ」と言われるのである。 したがって大村崑のホーロー看板はただの「骨董品」であり、オーパーツとは呼ばない。 恐らく「オーパーツに関するギロロの情報の誤り」であろう。 |
ギロロ | ふっ、他愛もない。 | |
ケロロ |
うっぐっ、やっぱり駄目であります! |
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タママ | 軍曹さん! | |
ケロロ | 日向家の人々は、我輩を匿ってくれてる恩人なのでありま〜す! | |
ギロロ | 馬鹿めが。情に流されおって。ぬぅおあ! | ギロロ、バナナの皮を投げる |
ケロロ |
あれはっ! やっぱ間違いなし、バナナの皮!踏めばたちまち爆笑の渦! って、今は非常時。踏んでいる場合ではないであります。 でも、踏みたい!踏んでみた〜い! あっ足が、足〜が〜、ケロ〜(ケロ〜) |
「誘惑」の文字が画面に。 芸人魂が騒ぐらしい |
冬樹 | ん? | |
幽霊少女 | うっふふっ | |
ケロロ | ふっ冬樹どの〜、面目ない…バナナが、バナナがぁ〜 | 大転倒のケロロ |
ナレーター | まったくもって、面目ない! | |
冬樹 | 軍曹!何かあったの〜? | |
ケロロ |
はっ、冬樹どの〜、気をつけるでありま〜す。 我輩の二人目の部下が罠を仕掛けてるでありま〜す |
画面にトラップのワイヤーが光る。 |
冬樹 |
えっ、二人目の部下〜? 軍曹の仲間が見つかったの〜? |
結局、冬樹はオーパーツに触れることなくケロロ部屋に走る。 |
三人 | うぅあぁ | |
冬樹 | わあ、今度のは赤いんだ! | |
ギロロ | 赤… | |
ナレーター | ブービートラップ、失敗。 | |
ギロロ |
ええぃ、だがお前の弱点は調査済みだ。 |
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二人 | えぇ? | |
ギロロ | お前に、宇宙人の中でも俺にしか出来ない芸を見せてやろう。 | |
冬樹 | えぇ〜そんな芸があるの〜? 見たい見た〜い! | すっかり新たな宇宙人との遭遇にウルウルしている冬樹であった |
ギロロ | このロープを使って、 | |
冬樹 | うんうん | |
ギロロ | こう! | ケロロ縛られる。 |
冬樹 | え〜、それから!? | |
ギロロ | ロープの反対側を使って、あっ、こう! | 冬樹縛られる。 |
冬樹 | それで、それで?! | |
ギロロ | 以上だ! | |
ナレーター | 終了 | |
冬樹&ケロロ | うぅあぁ〜〜 | ぐるぐる巻きで部屋の隅に片付けられる二人。 |
ナレーター | 捕獲成功 | |
ケロロ | 我々を騙したのでありますか! | |
ギロロ | 戦場で敵に気を許す馬鹿があるか! | |
ケロロ | おのれっ、芸人の風上にも置けぬ奴であります。 | ←軍人だっつ〜の(笑) |
タママ | そういう問題じゃないですぅ |
ケロロ | こんな卑劣な手段、日向家の隊長、ママ殿には通用しないであります。 | |
ギロロ |
それも調査済みだ。 そしてそいつがめったに帰ってこないと言うこともな。 |
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秋(留守電に) | 「ごめ〜ん、ママ今日も遅くなりそ〜。あぁ、晩御飯要らないから。」 | |
冬樹&ケロロ | うぁ〜/けろ〜! |
ギロロ | 残るは一人、日向夏美と言う女。奴を仕留めれば、この施設の制圧は 完了する。 | |
ケロロ | 夏見どのは、我々の手に負えるような相手ではないであります! | |
冬樹 | 悪いことは言わないよ、止めといたほうが… | |
ギロロ | 奴の戦闘能力の高さも調査済みだ。俺には判る。奴には俺と同じ、 戦士の血が流れている。よってスペシャルメニューのトラップを用意する。 | スーパー・サンセットでネギなど買って帰る夏美の姿。 |
ケロロ | げろっ、スペシャルメニュー? | |
冬樹 | 姉ちゃんは別に戦士じゃないんだけど… | 家中に張り巡らされたトラップ・ワイヤーが怪しく光る。 |
全員 | あぁぁぁぁ… |
冬樹の部屋のカーテンの隙間から、玄関を見張るギロロ 1カット前まで、全員地下室に居たはずなのに、縛られていた冬樹、ケロロまで二階に集合している。 何故?? |
ギロロ | 帰ってきたな… | 門をくぐる夏美 |
夏美 |
はなうた(ケロッとマーチ) ん、あんのボケガエル、掃除の途中でほったらかして… あっ… |
放置された竹箒に手を掛ける夏美、 トラップ・ワイヤーに気づく。 |
タママ | はっ…(爆発音) | 爆発音 |
ギロロ |
ふっ、終わったな。(爆発音) ん、一発では、仕留めきれなかったと言うのか…! なにっ |
爆発音爆発音 |
冬樹 | ねえちゃん! | 爆発音 |
ケロロ | 夏美どの! | 爆発音 |
ギロロ | うおぉ、はぁぁぁぁ… | 爆発音 爆発音 爆発音 |
夏美 | えぇい!くぉら、ボケガエル〜!! | 爆発音 |
ギロロ | なにっ!無傷だと!! | |
タママ | なっち〜 | |
冬樹 | ねえちゃん、無事だったんだねぇ?! | |
ケロロ | あれだけのトラップをどうやって! | |
夏美 |
ハアッ? あんなもん、これ一本で十分よっ! こんなことして、覚悟は出来てんでしょうね… |
夏美の手にはネギ一本…青い部分が焼け焦げている。 トラップ突破シーンのリプレイ…爆発はアングルを変えて三回リピート。やはり「お約束」であります |
ケロロ | げろ〜! | |
冬樹 | 誤解だよ、ねえちゃん! | |
ケロロ | あっち、あっちであります! | |
ギロロ | ね、ネギ一本で俺のトラップを切り抜けたと言うのか? | |
夏美 | ちょおっと、な〜んかまた一匹増えてるじゃない! | |
ギロロ |
くっ、貴様の力、甘く見ていたようだな。 だがっ! |
ギロロがシーツを剥ぐと、冬樹のベッドの中からロケット・ランチャー(4発x2セット)がせり上がる。
(いつの間に…) 斉射!…ミサイルの頭部にはギロロの髑髏マークが描かれている。 |
夏美 | … |
学生鞄を盾に、ミサイルを防ぐ夏美。爆発x8 夏美の額からニュータイプの閃光が |
ギロロ | 俺の本分は機動歩兵。迫兵戦闘で俺には勝てん! |
画面を縦横に飛ぶギロロ(ここでもリピート3回) 至近距離に迫りバズーカを連射する。(機動戦士ガンダム第2話「ガンダム破壊命令」の シャアザクの動きをパワーアップした感じ) |
夏美 | … | わずかな動きで、ギロロのバズーカ(4発)をかわす夏美。流れ弾が爆発 |
タママ | すっ、凄い | |
ケロロ | 全弾回避であります | |
冬樹 | ぼくの部屋が〜 | 本が降ってくる。戦場は四畳半? |
ギロロ |
せえ〜い! ぬおっ |
ギロロ、打ちつくしたバズーカを捨て、マシンガンに持ち替え、連射 |
夏美 | これ以上家をちらかすな〜! | 迫る夏美。最低15歩は走っているけど… |
ギロロ | ぼぐわ〜 | 学生鞄で思いっきり殴られ、窓ガラスを突き破って庭に叩き出されるギロロ |
ケロロ&タママ | おお〜 | |
冬樹 | あぁ… | |
ギロロ |
つっ、強い!ペコポンの女ソルジャーの力、まさかこれ程までとは… 日向夏美…ほ、惚れたぜ… |
落下しながらうわごと。※顔の古傷の位置がおかしくなっている(作画ミス?) Xに交差した足がちょいラブリー |
夏美 | んん? |
秋 |
えぇ〜、ケロちゃんの友達〜?! どこどこ? |
その夜。玄関前→リビング 玄関前に止めてある赤い車は、HONDA CITYか? |
夏美 | 家には居ないわよ! | 紅茶を飲む夏美 |
秋 | はぁ〜 | |
冬樹 | 家の中には居ないけど… |
リビングに面した庭に石で炉を組み焚き火、そこでサバイバルナイフに突き刺した大きなハムを焼くギロロ 昭和40年代のハムのCMみたいである。 |
ケロロ | 我輩の部屋に来ればいいのに〜 | |
ギロロ | ふんっ、ペコポン人などと同じ屋根の下で暮らせるか! | リビングの前にテントを張ってキャンプ状態 |
ケロロ | そんなに意地を張らずとも、 | |
ギロロ | んん? | リビングの夏美をチラ見するギロロ |
夏美 | ああ?…ふんっ! | 視線を外す夏美 |
ギロロ | ん、ん〜 | 赤くなって目を伏せるギロロ |
ナレーター | 宇宙人の侵略はもう、始まっているのかもしれない。たとえば、そう。 あなたの家の庭から。 |
アイキャッチ |
第4話(後) ケロロ 雨時々危険な男 であります |
脚本:西園悟, 作画監督:井上哲/柴田志朗 作画監修:追崎史敏, 絵コンテ:佐藤昌文/山本裕介, 演出:佐藤昌文, |
ナレーター |
一見平和な地球。だが… だがその裏側で… 宇宙人たちによる地球侵略の陰謀が、深く静に進行していた。 |
宇宙に浮かぶ青い地球から、一気に日向家にズームアップ! さらにリビングから地下に視点が進む |
タママ |
軍曹さ〜ん! ペコポン侵略するです〜ぅ 出てきてくださいよ〜 ねえ、軍曹さんてば〜 |
ケロロの部屋。ドアを叩くタママ |
ギロロ | っええぃ…、入るぞ! | |
タママ | うっ? | |
ギロロ | あん? |
ギロロの目に、寝そべって「月刊・少年アルファα」5月号を読むケロロの姿が飛び込む。
(少年アルファは「月刊・少年エースA」のパロ) 表紙絵はゲロロ艦長…これは宇宙戦艦ヤマトの沖田艦長をケロン人に置き換えたもの であろう。
|
ケロロ | ゲロゲロゲロゲロ…、 あ〜と〜で〜! | だらけるケロロ |
ギロロ | えぇい…、 | 手榴弾の安全ピンを抜くギロロ。 |
ケロロ | ケロ〜! | 爆発…日向家が揺れる。 |
サブタイトル | ケロロ 雨時々危険な男 であります |
ギロロ | あんなのが俺たちの隊長かと思うと、泣けてくる。 |
黒コゲでアフロ化するケロロ。 側にGUNDAM RX78-2、MS-09 DOMのプラモの箱。 → たぶん両方とも市販のHGUCシリーズ |
タママ | あの頃はかっこよかったんですけれど |
日向家の庭(ギロロのテント前) |
ギロロ | ペコポン人の捕虜になって、堕落しちまったんだよ!ふんっ! |
スポーツドリンクを一気飲みするギロロ テントの中は、空きペットポトルで一杯。 |
タママ |
ん、ん? あれ〜、一人で飲んだんですか? |
|
ギロロ |
ああ、最近やけにのどが渇いてな。この星の気候のせいかもしれん。 タママ二等兵、お前はなんとも無いのか? |
|
タママ | ももっちのうちでは僕の生活しやすい環境が整えてあるんですぅ | やけにツヤツヤするタママ |
ギロロ |
ふっ、羨ましい限りだな。 ん…、もしかしたら! |
さらに、飲み物の封を切る |
タママ | んに? |
ケロロ | ギリギリギリ…(歯軋り) | 軍曹の地下室前…歯軋りの音が漏れている。漫画を読みかけで寝ているケロロ |
ギロロ | よし、いまだ。 | ドアの隙間から伺うギロロ、加湿器を担いで侵入 |
タママ&ギロロ | えっほ、えっほ… | 次々と加湿器を搬入する |
ナレーター | 加湿器 |
加湿器のアップ「SUPER しめしめ」ダイヤルは「強」 最低10台はある。 |
ギロロ | 過湿開始! | リモコンで一斉に稼動開始 |
タママ | これで軍曹さん、あの頃みたいになるんですかぁ… | |
ギロロ | 奴が活動意欲を失っているのは、おそらくこの星の乾いた気候が原因だ。 だから湿度をケロン星の環境に近づけてやれば… | |
ナレーター | 湿度、上昇 | 湿度計の針が、みるみるレッドゾーンに近づいていく |
ケロロ |
ギグギ… はっ!この感じは! あひょ〜!! |
|
ギロロ&タママ | おお | |
ケロロ | 何かこう、体の奥から力が湧きあがって来るようであります。 | 全身ツヤツヤになっている。室内は白く霞んでいる。 |
ギロロ | 変化が表れたぞ。 | |
タママ | 軍曹さん! | |
ケロロ |
はっ… 今なら…できる気がする… はっ、ぬおぉわ〜 |
テーブルのリンゴに気が付くケロロ |
ギロロ&タママ | おぉ… | |
ケロロ |
ぬわっ んく、んく、ぷふぁ〜! 最高〜! んっ、どぅ〜わ〜! 正直スマンかった〜!! |
片手でリンゴを握りつぶし、ジュースに絞る。腰に手を当て一気飲み。 箪笥からTシャツを出して着るケロロ。リングのコーナーポストに登って、Tシャツを引き裂く。 「正直スマンかった」は、2001年プロレス界の流行語。 新日本プロレスの「佐々木健介」が「藤田和之」に対してチャンピオン戦を 約束していたにもかかわらず、直前、格下の外人選手に負けたためにこの対戦カードが 流れてしまい藤田に詫びた言葉から |
ギロロ&タママ | おぉ…! | |
ケロロ | んん…くくく、ちょわ〜!!! | 「少年アルファ」を真っ二つに裂くケロロ。回り込んだ一瞬、裏表紙のアップで広告のURL, 電話番号、雑誌の番号まで書き込まれているのが見える。 |
ギロロ&タママ | おぉ〜!!! | |
ケロロ | はっ… | セロハンテープで雑誌を張り合わせるケロロ |
タママ | あぁっ | |
ギロロ | 読み終わって、なかったんだな… | テーブルの上のリンゴが復活している(間違い探し) |
ケロロ |
しかし、これはいったい、どうしたことでありますか? ますます力が漲ってくるであります! |
|
ギロロ | わかったか?ケロロ。 | |
ケロロ | ケロ? | |
タママ | それが軍曹さんの本当の力なんですう、ケロン星に居た頃の! | |
ギロロ | 思い出すんだなぁ、あの頃の自分を。 | |
ケロロ | あの頃の、自分… |
あの頃のケロロ父親 | このバカチンが〜!子供が、こぎゃんセクシーな本ばこうてどぎゃんすっとか! 早かろが!バカチンが〜!バカチンが〜! |
セピアカラーの記憶に引き込まれるケロロ。父親に折檻されている。 室内には「えろえろ」「SEXY」などの雑誌が散らばっている。 |
あの頃のケロロ | うえ〜ん、拾ったんだよ〜 |
現在のケロロ | 本当に拾ったんであります〜 | 「少年期のトラウマ」の字幕 |
ギロロ | 何を思い出しとるんだ、貴様は! | |
タママ | 一番輝いていた頃の軍曹さんですよ〜 | |
ケロロ |
ゲロッ、輝いていた頃の、我輩… いやいやいや、これは違うであります。 |
湖の向こうから白鳥(アヒル?)の船に乗って登場する金のケロロ このカットは、有名な狂王ルートヴィヒ二世が白鳥の船に乗る写真にそっくり。 1864年バイエルン国王に即位した彼はワーグナーの楽劇に心酔し、 リンダーホーフ城の地下にオペラ「タンホイザー」に出てくるグロッタ、 ヴィーナスの洞窟を模したものを造営し、 そこに白鳥の船を浮かべて「オペラの主人公」になり切っていたという。 (現代なら「自宅にカリブの海賊を作っちゃった」みたいな感じ。 映像的にはルキノ・ヴィスコンティ監督の映画『ルートヴィヒ/神々の黄昏』を参照せよ) 彼は趣味の城の建設に関する膨大な国費の無駄遣いの責任を追及され、王位を剥奪、 狂人として幽閉され、湖で謎の死を遂げている。 「王」として仕事はさておき趣味(ワーグナーと築城)に人生を捧げた先達として、彼は ケロロの先輩格といえるだろう。 |
ケロロ |
輝いていた、あの頃… … はうっ、あうわっ!くぅ… 思い出してきたであります、あの頃の我輩を! 我輩はこんなところでくすぶっているような器ではないであります! |
心のスライド写真
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タママ | 軍曹さん! | |
ギロロ |
まったく世話の焼ける奴だ、 じゃあさっそく、ペコポン侵略の作戦会議を… |
ギロロが床を「ダン」と蹴ると、いつものちゃぶ台がくるっと回転して現れる。
…お茶セットも載っているのだが…(ちなみに、良く見ると一回転半している) |
ケロロ | 会議ぃ?会議など無用であります。 | 空手チョップで、せっかくのちゃぶ台を真っ二つ。飛び散るお茶、海苔せんべい! |
タママ | ひゃ〜 | |
ギロロ | なんだとっ | |
ケロロ | 手当たり次第にペコポン人を始末する。そうすれば侵略は完了するであります。 | 黒目が白く輝いている |
ギロロ | 手当たり次第って、この家の住民もか? | |
ケロロ | 例外は認めないでありますっ | |
ギロロ | おまえっ、CM前と言ってること違うぞ! | |
タママ | ひや〜、大変ですぅ〜いつつの間にかケロン星の湿度を軽く超えています〜! | |
ギロロ | 何ぃ! |
夏美 | ただ今〜、も〜う最悪〜!鞄の中まで水浸し〜いきなり降り出して来るんだも〜ん。 |
とどろく雷鳴。土砂降り 夏美は赤い傘を持っているのに、全身ずぶ濡れ |
ギロロ | なにっ? | |
夏美 | う〜ん | 自室の鏡の前で濡れたシャツを脱ぐ夏美 |
ギロロ |
おいっ、降り出したと言うのは雨のことか! あ〜ぅ!! |
ギロロの足元に、夏美が脱いだシャツが落ちてくる 赤くなる(というか、透過光)ギロロ、噴火。 |
夏美 | 他に何が降るってのよ〜!!! |
ハダカを見られて逆上する夏美。ギロロを玄関先までぶっ飛ばす ギロロ、おまえ何てことを…(^^; |
ギロロ | そうか、ペコポンでも雨は降るのか… |
ナレーター | 雨により、湿度、さらに上昇! | |
冬樹 | こっ、これは〜! | |
ケロロ | うひょ〜!我輩ただ今絶好調であります〜、ノリノリって感じ〜? | |
冬樹 | 軍曹?いったい… | |
ギロロ |
やつは今、湿気に酔っている。 |
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冬樹 | えぇ? | |
ギロロ | 俺たちケロン人にとって、湿気は必要不可欠。だが、それも過ぎれば毒となる。 特にケロロは、ケロン人の中でも湿気に酔いやすい性質だ。 |
『サザエさん』でしか見たことのない「紐でぶら下げた持ち帰り寿司」を手に
ネオンの街を千鳥足であるくケロロ(想像図) |
ケロロ | はっ、ほっ、へっ、 | 無意味に踊るケロロ |
ギロロ | 加湿器を止めろ。これ以上湿度が上がるととんでもないことになるぞ。 | |
冬樹 | うんっ | |
ケロロ | ペコポン人、め〜っけ! | |
冬樹 | うわ〜ぁ | |
ギロロ | んっっ | ケロロのドリルキックが決まり吹き飛ぶ |
ケロロ | あひょ〜 | 北斗の拳? 水鳥のポーズ? |
冬樹 | 伍長! | |
ギロロ | リモコンが… | |
ケロロ | 力、これが力…、この力さえあれば、ペコポン人なぞ恐るるに足らずであります。 | |
タママ |
止めて下さい、軍曹さん! ペコポン侵略はまた今度にしましょう! |
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ケロロ | 貴様〜っ、上官に逆らうでありますか〜!え〜、出世したもんだねえ、タママく〜ん! | 目がいっちゃってる… |
タママ |
ん、ぬわ〜 ここで軍曹さんを止めないと。大変なことになるんです! ぬおぁ〜 |
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ケロロ | ふえ〜、マジっすか〜?部下の癖に上官に牙を剥くっすかぁ? | |
タママ | タママ・インパクトぉ〜! | |
ケロロ |
ならば、答えよう。 キンキン ケロン波〜っ!! |
「幻の大技」の字幕 タレント愛川欣也・うつみ宮土理の愛称。 「キンキン・ケロンパの歌謡曲」(1972〜74年)でともに司会を務めた 技自体は「ドラゴンボール」のカメハメ波の流れをくむものであろう。 |
冬樹 | うあぁ〜っ、家が〜! | 地下室から二回の屋根までずばっと穴が開いてしまう |
ケロロ |
げ〜ろげろげろげろげろ、げ〜ろげろげろげろげろ、 ペコポン侵略などっ、我輩一人で十分!我輩はペコポンの支配者として君臨するのであります。 |
雨が振り込む中に仁王立ちのケロロ |
冬樹 | ぐ、軍曹… | |
夏美 | ちょ〜っと何の騒ぎ、うえっ? | |
ナレーター | 湿度、MAX ! | |
ギロロ | 奴が、来るっ… | 雷鳴と共に、天からニョロロが降下してくる |
夏美&冬樹 | ああぁ…? | |
ニョロロ | ニョロロ〜 | |
ケロロ | にっひっひっひっひ… | |
夏美 | 何、あれっ | |
ギロロ | ニョロロだ。 | |
夏美&冬樹 | あぁ? | |
ケロロ | げ〜ろゲロゲロゲロっ…きひひっ〜! | ニョロロの触手に打たれて硬直 |
ニョロロ | くふふふふうあっ | |
ケロロ | けろ〜っ! | ニョロロに飲み込まれてしまう |
冬樹 | 軍曹! | |
夏美 | 食べられちゃった… | |
ギロロ | 奴の名はニョロロ、俺たち以上に湿気を好む。だから、あまり湿度を高くしすぎてはイカンのだ。 奴を、呼び込むことになる。 | ニョロロごと雑巾のように絞られるケロロ |
冬樹 | 軍曹が… | |
ギロロ | 心配はいらね〜よ。 | |
ニョロロ | (ぽんっ) | |
ケロロ | へへへへ…、へへへへ…、へへへへ… | カサカサになって排出されたケロロ、痙攣している。 |
ナレーター | 脱 水 完 了 | |
ギロロ | ニョロロは体の水分を吸うだけだ。 もっとも、二三日は動けなくなるがな。 | |
タママ | だから軍曹さん、止めたんですぅ | |
ニョロロ | にょ〜ろ〜ろ〜〜 | 満足したニョロロは空に去っていく |
冬樹 | あぁぁ… | |
ナレーター | こうして、ニョロロとともに軍曹大暴走の危機は去った |
ナレーター | そして数日後 |
日向家の外観。天井の穴をバッテンの板が塞いでいる。 バイクが無いのでママは留守。 |
タママ | 軍曹さ〜ん、早く侵略会議始めるですぅ〜 | |
ケロロ | ちょっと待つであります。今凄いいいとこで、っぷふぁ!くくく… | すっかり漫画に没頭する日常に戻っている |
ギロロ | くっ、やる気のあるない以前に、こいつは、マイペースな奴だったんだよな… | …いや、だらけているだけだろう… |
ケロロ | ゲロゲロゲロゲロ… | |
ナレーター | 宇宙人の陰謀は、今も進行している。だが、それがいつ実行されるかは誰も知らない。 | 当の侵略者でさえ知らないということ |
ケロロ | げろ〜? |
次回予告 |
ギロロ |
ギロロだ。貴様たち、ゴールデンウィークの予定は決まっているのか? 色々やりたいことはあるだろうが、なかなか思いどおりにもならんものだ。 お金か時間か、どっちかが無いっつうひとが多いようだな。 ま、うまくいかんときは、諦めることだ。 |
ケロロ |
そんなことより次回はスペシャルバージョンっすよ 「おもちゃを愛する男たちの歌 であります」 前半後半ぶち抜きで一本ですよ、げっげ〜ろ〜 |
■ゲストキャラの声優解説
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文:唐澤 清彦 | コマ送り!ケロロ軍曹@からから亭 |