できる『美味しんぼ』(2)

• 26巻 - 菓子対決!! (1990年)
  • 1.タイのタイ - 鯛の頬の肉は鯛の中でも最高の美味。胸鰭の肉も劣らぬ旨さ。胸ビレを食べつくすと「鯛の形にそっくりな骨」が出てくる、これが「タイのタイ」
  • 2.おめでたい病気 - フカヒレはそれ自体の味と匂いが無いのでツワリに最適な栄養食。
  • 3.グルメ志向 - グルメブームは金で外国文化を買い叩く浅ましい行為。「食文化の本質を捉える究極のメニュー」 は浅薄なグルメブームとは一線を画する。本物のゴマ豆腐の作り方
  • 4.菓子対決!!(前編) -
  • 4.菓子対決!!(後編) - 至高の菓子は「干し柿」菓子の大本は甘いものに対する欲求でその最初は果物だった。 究極は「柿羊羹」
    
  • 5.江戸の味 - 落語「ねぎまの殿様」
  • 6.世界を包む - 包むことで旨くなる料理あれこれ…「ケバブ」「プルコギ」「ベトナム式春巻き」「トルティーヤ」
  • 7.猿蟹合戦 - 臼・柿・にぎりめし・栗
  • 8.カレイとヒラメ - ヒラメの方が高級魚といわれるけれど、旬のカレイなら甲乙つけがたい。
• 27巻 - 究極の披露宴 (1990年)
  • 1.本当のご馳走 - 納豆はかき混ぜた後に醤油。海苔はふんわり巻いて端っこだけに醤油をつける。
  • 2.究極の披露宴(前編) - 最近の結婚披露宴の愚劣さは年々酷くなっている。福茶
  • 2.究極の披露宴(中編) - さくらんぼ酒に桜の花の塩漬けを浮かべた「めでたい飲み物」
  • 2.究極の披露宴(後編) - (雄山)両家の家庭の惣菜を披露宴料理として使う vs (山岡)新郎新婦が摘んだ野草料理。新郎新婦が天ぷらを揚げる→引き分け
  • 3.父のコロッケ - 落語「子別れ」 社員食堂オリンピックで「コロッケ対決」実質本位のジャガイモコロッケで優勝
  • 4.メゴチの局長 - メゴチは見栄えが悪く外道扱いされるが、天ぷらで食べてキスより一枚上手
  • 5.ピザの横綱 - 「シカゴ・ピザ」…ピザ生地で深皿を作り、ミックスピザの具を二層に盛り、上に トマトソースとモッツァレラチーズを載せた特大ピザ
  • 6.素直な味 - サザエのさしみvsつぼ焼きで夫婦喧嘩。揚げ湯葉、中華風の湯葉包み蒸し、湯葉のグラタン
  • 7.日本料理の理 - フグ引きはしなるほど薄い。手漉きの和紙で「紙塩」の技法。紙の匂いが魚の生臭さを押さえ旨みを増す。
• 28巻 - 長寿料理対決!! (1991年)
  • 1.残されたベーコン(前編) -   パリパリベーコンの焼き方(ベーコン自身から出た脂で揚げ焼きになる)  、炭火焼も旨い。
  • 1.残されたベーコン(後編) - 本物のベーコンの作り方   「塩豚(食塩3%)」にスパイスと燻製の工程を追加するだけなので 自作も難しくは無いように見える。  
      市販のベーコンは添加物と副材料だらけで人工の限りを尽くしている感じ。
    　ただし、本来のベーコンやハムのピンク色は着色料によるものではない。
    　古代からの伝統的な製法では、 亜硝酸還元菌の働きで「岩塩に含まれる不純物としての硝酸」や「食肉中の硝酸」が亜硝酸に還元され 食肉を発色させ、 これを燻煙することによって保存性を高めるものである。(亜硝酸にはボツリヌス菌に対する 殺菌作用が有るため、食肉の保存が目的のハム・ベーコンには必須だった)
    　だが、天然の亜硝酸還元菌頼みでは塩漬中の「腐敗のリスク」をコントロールするのが難しいため、 現代では添加物として直接「亜硝酸塩」を使うのである。
    　製品に残る亜硝酸塩は70ppm程度であり、人間の唾液中の亜硝酸塩濃度の1/10 程度なので安全性に問題はない。
    　これらの工程がなければ出来上がりは「煮豚」と変わらなくなってしまう。  
    参考:[北の大地の燻製工房]
    参考:[ベーコンの作り方]
    参考:[亜硝酸ナトリウムを使用することの意味と危険性]
      ベーコン鍋  …鳥ガラや牛肉のスープでジャガイモ、玉ねぎを煮る。 ベーコンと白菜を入れてしんなりしたら黒胡椒で食べる   →間違いなく美味しいだろうが白菜以外は普通にポトフだよね?  
  • 2.長寿料理対決!!(1) - 豆腐よう…古酒にぴったりのツマミに
  • 2.長寿料理対決!!(2) - シンジ料理…沖縄の「養生料理」のこと。昆布と豚肉を食べるのが特徴。
  • 2.長寿料理対決!!(3) - (石垣島のリゾート開発に反対する)
  • 2.長寿料理対決!!(4) - ゴーヤチャンプルーetc.
  • 2.長寿料理対決!!(5) - (石垣島のリゾート開発に反対する)
  • 2.長寿料理対決!!(6) - (雄山)中華の医薬同源の料理。ところが日本の「高僧」の長生きの秘訣は粗食と 言われるが?山岡説は、影でちゃんと栄養のあるものを食べているから   →私が聞いた説の中でもっとも確からしいのは、 一般に言う「長老」が尊敬されるのと同じで、原因はともかく「長生きした人が結果的に高僧と呼ばれる」 というもの。  
  • 2.長寿料理対決!!(7) - (山岡)素食(質素＆栄養素)…沖縄の長寿料理の秘密は、栄養学的に理にかなっているところ。   ゴーヤチャンプルーが勝負料理!     →今は年中スーパーで売っている「ゴーヤ」も、 1991年当時は沖縄直送でないと手に入らない「南国情緒」漂う珍品だったというわけですね。  
• 29巻 - 美味しい暗号 (1991年)
  • 1.フランス料理とラーメンライス - 究極のワインの選び方は「ソムリエ」に相談すること。
  • 2.天日の贈り物 - 市販の干物のほとんどは「人工乾燥」。天然アジを日光で乾かしたものには及ばない。紫外線がアミノ酸生成を助長する。  →山岡も「夏の直射日光は温度が上がって腐敗する」と言っているように、天日(日光)より室内で送風機で乾かしたほうが高品質になる。という説も有るようです。紫外線とアミノ酸は無関係  
  • 3.東西うどん合戦 - (関西人が言うには…)天ぷらは関西では癖の無いカヤの実の油で白く揚げるが、関東ではくどいごま油で赤茶色に揚げる。 うなぎは関東風に蒸したら味が抜けてしまう。 江戸前といっても東京湾でまともな魚は獲れない。うまくて安いすしは関西。関東のうどんは塩辛いだけで旨みも何も無い。   美味しんぼ流うどん…乾麺の「稲庭うどん」をゆで、水で洗って乾物臭さを取る。麺の水を切って丼に盛り、大量の鰹節、 ちぎった梅干、細かく切った葱をのせ、醤油をかけまわし、熱湯を注ぐ。  
  • 4.美味しい暗号 - アワビのしゃぶしゃぶ…中国ハムと丸鶏のスープでしゃぶしゃぶし、 醤油・ニョクマムに香菜・長ネギ・タカノツメを風味付けに加えたタレで食べる
  • 5.親子のきずな - 赤ちゃん誘拐犯を「親子丼」で落とす
  • 6.灼熱のお茶 - 炎天下に熱いお茶がうまいが、その後に「水出し玉露」飲ませてさらにウマッ
  • 7.「究極」の弱点(前編) - 団社長登場。究極のメニューの弱点とは?
  • 7.「究極」の弱点(中編) -
  • 7.「究極」の弱点(後編) - 鶏のボンボチの炭火焼、ギンナンご飯、カツオの中落ちを生姜で炊いたもの
• 30巻 - 鮭勝負!! (1991年)
  • 1.大食い自慢 - スッポン・フグ・ハモが山岡の考える三大鍋。 ハモ鍋=ハモ、マツタケ、京菊菜が入っていてスダチを絞って食べる  ←ほとんど「土瓶蒸し」?  
  • 2.成り上がり(前編) - キャビアの食べ方(玉ねぎのみじん切り、ゆで卵の白身、黄身をつぶしたものを混ぜてレモン汁をかける)これを黒パンに載せる。←二木まり子が言うには「本当によい物はつけ合わせなんかいらない」   映画『タイタニック』では主人公が一等の食事シーンで ウェイターから「キャビアの食べ方」を訊かれて「キャビアは嫌いなんだ」とごまかすのが印象的でした。 この話で食べ方を覚えて万全?(笑)  
  • 2.成り上がり(後編) - 「イクラ&とろろ&とんぶり」←庶民の味。「キャビアのお茶漬け」←成金の味
  • 3.野生の味 - 待ちぼうけの公園で「むかご」を採取する
  • 4.イカメシ - 団社長が函館で「イカメシ」を自作しゆう子にプレゼント
  • 5.鮭勝負!!(前編) - (山岡)「鮭の身の薄作り」に菊の花びらをのせる←雄山的に「失格」
  • 5.鮭勝負!!(中編) - (雄山)鮭の「皮と腹の油の部分」を焼いたものをくるりと丸めたもの、赤身部分の中華風の揚げ餅に
    …生の鮭には「アニキサス」「サナダムシ」の幼虫がいて、加熱するか、-20度で二日間冷凍しなければならない。
  • 5.鮭勝負!!(後編) - 魯山人はタニシの生食によるジストマで死んだ。ほぼすべての生食には寄生虫の危険がある   獣肉の生はさらにNGらしい。たとえば食肉処理場で 「生食用レバーの加工基準に適合していると畜場」は6箇所(新潟・長野各1箇所、福岡・熊本各2箇所) しかなく、しかも福岡、熊本は「馬モツ」のみ。さらに新潟・長野でも現在のところ出荷実績無し。 つまり市場に流通している全てのレバ刺しは食品衛生基準 (「生食用食肉等の安全性確保について」（98年9月11日付け 生衛発第1358号）に基づく生食用食肉の加工基準目標) 上は不合格品なのだとか  
    [参考:今年(2009)に入って「レ バ刺し等」による食中毒が相次ぎ発生している(日系BP)]
    [参考:生食用食肉の取扱状況（平成１９年度実績） (島根県)]
    [参考:肝臓の処理基準(大阪府)]
      てなわけで、偉そうに山岡を叱責している雄山ですが、 18巻(1989)では思い切り「生肉勝負」をやっていて、 生食リスクを意識していたとはとても考えられません。2009年に生肉による食中毒が頻発したのは 「国産なら安全」という実体の無い宣伝をしすぎた為か。米国の食肉処理技術のほうが 先進的かつ徹底的なのが現実のようです。  
    
  • 6.恥ずかしい料理 - ソースライス vs バター醤油まぶしご飯 etc.
• 31巻 - 鍋対決!! (1991年)
  • 1.能あるホヤ - きゅうりの薄切りとホヤの身を三杯酢で合わせる。絶対に新鮮でなければダメ
  • 2.良いナス、悪いナス - どんなにナス嫌いの人間でも好きになる  ナスの薄切りのごま油炒め  味付けは鍋に直接醤油をかけまわして。  これは手軽で普通に旨い   「たてに薄切りにしたものを落花生油で中火で焼く。味付けはおろし生姜と生醤油」ナスは油と相性が良い  「蒸しナスを醤油・ゴマ油・酢を合わせたタレにつけて冷やす」 「湯葉と炊き合わせる」
  • 3.お祖父ちゃんのおモチ - つき立てのモチを食べる。大根おろし、納豆、きなこ、小豆、海苔とバター
  • 4.死出の料理 - 鶏の脳みそ、子羊の脳みそ、牛の脳みそ  「美味しんぼ」には繰り返し脳みそ料理が出てくるが、この回の料理も「BSE」で食べられなくなりました…  
  • 5.鍋対決(1) - 団社長主催の新年会で「フグチリ」鍋料理は日本独特のもの。ホワイトソースの牡蠣鍋
  • 5.鍋対決(2) - 「お茶の真髄」から鍋の真髄を…
  • 5.鍋対決(3) -
  • 5.鍋対決(4) - 究極の鍋料理は「よろず鍋」
  • 5.鍋対決(5) - 至高の五大鍋「すっぽん」「フグチリ」「あわびのシャブシャブ」「ハモとマツタケ」「松葉蟹」 相手に最上のものを提供しようという「もてなしの心」が大切。さらに「鍋にして美味しいもの」こそ至高の鍋
• 32巻 - 新・豆腐勝負 (1991年)
  • 1.お見舞いのキメ手 - 病気見舞いにフレンチのデリバリー vs 野蒜
  • 2.道具の心 - おでん鍋の製作工程を見学
  • 3.好みの問題 - うどん、おでん、いなり寿司の東西比較
  • 4.薬味探訪(前編) - そば、マグロに合う「わさび」以外の薬味を探す。大根おろしより水分が少なくて風味が強いもの
  • 4.薬味探訪(後編) - 京都の「辛味大根」、岩手の「暮坪カブ」
  • 5.野菜今昔物語 - 市販の青ジソを洗わずに食べるのは農薬を食べるようなもの。   洗って食べるのは当然ですが、出荷状態で農薬が 検出されるようなことは、法律で許されていないと思いますが…。   ほうれんそうの在来種と西洋種の違い。  ←ほうれんそうの秘密は22巻第1話「食品成分表の怪」で解説済み  
    セロリは覆いをしなくても茎が白い品種に変わっている   ←山岡が色々言ってますが、そもそも セロリはヨーロッパ原産で日本には「加藤清正が中国から持ち帰った」 という伝説があるらしいのですが、野菜として普及したのは戦後の食生活の西欧化に 伴ってのことのようですから、 昔の品種がどうのこうの言うような野菜でもありません。 本格的普及は「昭和50年代(1980年前後)」というから、山岡が話している 「昔の品種」とはセロリが日本で普及する以前。そして、山岡のいう昔の味とは 「銀座のバーで野菜スティックとして食べた」 程度の普及率の頃の昔話でしょう。ちなみに本場米国では「セロリは野菜の消費量トップクラス」とか。
    山岡の言う最初から白い「ホワイトセロリ」は、主に水耕栽培で作られているということなので、恒例の「農薬の過剰使用批判」も的外れと言えるでしょう。
    ほうれん草と同じく、セロリの旬も冬〜春、夏場に食べて味が違うということも有るでしょうね。  
    1990年に書かれたセロリの生産状況の解説
  • 6.新・豆腐勝負(前編) - 前回の豆腐勝負(22巻 - 韓国食試合 (1989年) )は、 料理対決ではなく「豆腐そのもの」の勝負になってしまったから、今度は「豆腐を使った料理」で勝負しよう。
    
  • 6.新・豆腐勝負(中編) - 豆腐料理は水分を切って使うものが多いが、料理に合わせて 「最初から硬さの違う三種類の豆腐」を使い分ける。   「7巻 - 大地の赤 (1986年)」では「天然にがり」以外の豆腐を「薄い豆乳で大量の豆腐を作る偽モノ」と否定していたが、 今回は「硫酸カルシウム(石膏)」を使って柔らかい豆腐を作る話。 ちなみに表紙は この方法で有名な料理屋「笹の雪」(7巻は失礼な話だった)  
  • 6.新・豆腐勝負(後編) - 通常は「豆を煮てから豆乳を絞る」が、 雄山が「豆乳を絞ってから煮る」ほうが味が純粋になる、と逆襲。
    
• 33巻 - 魅惑の大陸 (1992年)
  • 1.春の息吹 - グリーンアスパラガス料理あれこれ…「カニ肉と炒める」「クルミ和え」「蒲焼」「白ゴマ和え」「ワサビの葉和え」…日本のグリーンアスパラはフランスのものより風味が薄く淡白なので日本料理が合う   日本人の感覚から言うと、日欧のアスパラガスの味の違い以上に 「くたくた」になるまで火を通す西洋人の感覚があわないと思いますね。32巻のセロリなども含め、 産地(長野とか…)では西洋野菜だろうがなんだろうが「日本のお惣菜風調理法」でたべるのは一般的ですが。  
  • 2.塩梅(前編) - 雄山が「コハダのにぎり」を食べて「味の基本が出来ていないから失格だ」と言い放つ
  • 2.塩梅(後編) - 高知「生命(いのち)と塩の会」が作る天然塩。 海水をネット式で濃縮、天日で結晶させ脱水してにがりを減らして調整。加熱工程が無いのが特徴。
    日本たばこ産業の塩は99%塩化ナトリウムだが、天然塩は81%、残りはその他のミネラル。
    ただし専売法があるので「会員に配布」という形で流通している。
    ■「塩」と「専売法」
    1992年当時は「専売法」があって「日本たばこ産業」がイオン交換法で作った純度の高い塩しか一般には手に入らなかった。しかし、
    2002年「塩の販売の自由化」〜「自然塩ブーム」
    2004年「優良誤認に対する公正取引委員会の介入」など、大きな変化があった。
    　作品で取り上げられた「生命(いのち)と塩の会」は実在の団体で、2002年4月に塩の販売が自由化された後も活動。 商品名は「土佐の完全天日塩　美味海(うまみ）(500g 1,000円)」現在では同様の「完全天日塩」を作るメーカーは多数存在するが、非科学乃至オカルト的な効用をうたう ものが目立つ。
    

    ※塩の「原料」と「製法」
    　・岩塩に水を注入して濃い塩水として回収し煮詰めて製品とする　…ヨーロッパと北米での製法はこれが主流で 不純物が少ない。
    　・岩塩をそのまま掘り出し適当な大きさに砕いて製品化　…不純物(岩石・鉄分・細菌など)が混入する可能性がある
    　・海水から「イオン交換」　…純度の高い塩化ナトリウムを回収できる
    　・海水を煮詰めて作る　…岩塩を産出しない国や、ヨーロッパの海岸地域で行われる
    　・海水を天日や風で蒸発させ加熱しない　…降水量の少ない国で作られるが、「天日塩」は「好塩菌混入」 などの問題から食用使用を制限ないし禁止している国もある。
    

    ※塩の国際規格
    　コーデックス(国際食品規格=日本も参加)では「塩化ナトリウム」含有率97%以上
    　ただしフランス国内規格は、国内の製塩業者の陳情によって、94%以上となっている。
    　その外、有害成分(砒素・銅・鉛・カドミウム・水銀)についての含有量制限もある。
    

    ※天然塩・自然塩ブームと表示の適正化
    　2002年4月に塩の販売が自由化されると「自然塩ブーム」がおきた。
    　現在の日本は「世界一多くの銘柄の塩が流通している」と言われる。
    　同時に、優良誤認をさせる天然自然キャッチフレーズの乱立がおこり、 「国内で採取された塩であると誤認される表示を行い輸入塩を販売している」などの問題により、 国内9社が「公正取引委員会」の警告を受けた。[参考:報道発表資料 (平成16年7月21日)家庭用塩の製造販売業者9社に対する警告等について]
    　具体的には、「伯方の塩」「赤穂の天塩」「シママース」etc.の原料は「輸入岩塩」であり、 国内の工場で溶かしてニガリなどのミネラル分を添加して塩化ナトリウムの含有量が低くなるように 調整して再結晶させたものなのに、あたかも「瀬戸内海」や「沖縄の海」で作られた塩であるように 思わせる売り方をしていることが問題とされた。
    　これを発端として表示のルールが検討され、 2010年4月から 「自然塩・天然塩およびそれに類する用語は使用できない」、「海洋深層水」により品質が優れていると表示するには、 合理的な根拠が必要、「ミネラル豊富」は不当表示、などの 「食用塩の表示に関する公正競争規約」が実施されることになった。[参考:食用塩公正取引協議会(設立経緯)]  
    [参考:食用塩公正取引協議会]…これからはこのマークが目印
    [参考:塩 - Wikipedia]
    [参考:塩と細菌の話](塩の情報室)
    

  • 3.魅惑の大陸(前編) - 究極vs至高オーストラリア編(1) カンガルーのステーキを果物のソースで食べる
  • 3.魅惑の大陸(中編) - 昔のオーストラリアは「白豪主義」で白人移民しか受け入れなかったが、60年代から 「多文化主義」を掲げて世界中から移民を受け入れるようになった為、世界の民族が食材や料理を持ち込んだ。ウニ・アワビを日本に輸出している。
  • 3.魅惑の大陸(後編) - (雄山)サメの切り身とすり身 vs (山岡)野菜のパテと軽くソテーしたウサギ肉の薄切り   三話も使った割には地味な対決(^^;  
  • 4.包丁のない家庭 - トンカツ屋のパリパリしたキャベツは水にさらした結果、栄養は流れ出し、 細胞が水を吸ってパンパンになっているだけ。   いや、トンカツのキャベツはパリパリしているほうが旨いし!
    「千切りを水に放してパリッとさせる」調理法を否定することは、「キュウリの塩もみ」など、 浸透圧で食感を変化させるすべての技法の否定。これは認められない。 そんなに栄養「だけ」が大事ならすべての野菜は切らずに生で食べればいい。  
  • 5.驚きの味(前編) - 読むに値する食べ物本は、水上勉著「土を喰らう日々」だけだ。   内容は「軽井沢に住んで畑を作ったり、山野草を摘んだり」という優雅な生活の話。
    土を喰う日々―わが精進十二ヵ月 (新潮文庫) Amazonのカスタマ評価も上々のよう  
  • 5.驚きの味(後編) -   ほうれん草の根っこの赤いところを細かく切っておひたしにのせる。     これはほんのり甘みがあって美味しいです。見栄えも良い。ただし「冬限定」 (季節でほうれん草の品種が違い、夏のほうれん草の根っこは赤くない)   小芋の網焼きにウニの塩辛   これは「ゆでジャガイモに塩辛」と同じですね。  
• 34巻 - サラダ勝負 (1992年)
  • 1.体のガソリン - 「金太郎飴」で糖分補給
  • 2.究極の意味 - 食品の本質を問うことによって社会を良くする
  • 3.兄のトウモロコシ - 20年前から「ハニーバンタム」という甘い品種が出回ってきた
  • 4.魂の自由 - カレー南蛮・カツ丼、カレーパン・アンドーナツ
  • 5.サラダ勝負(1) - 生卵で作るマヨネーズはなぜ腐敗しないのか…酢の防腐効果
  • 5.サラダ勝負(2) -   油と酢の組み合わせで色々な手作りマヨネーズ     ←「オリーブオイル・リンゴ酢」の組み合わせはお気に入りです  
  • 5.サラダ勝負(3) - JAS規格では米が40g以上入っていれば「米酢」(純米ならば150gは必要)。酸味料や調味料を加えてもよい。   → 平成20年(2008年)日本農林規格(JAS)の 「食酢品質表示基準」が改定され、 「米黒酢」「大麦黒酢」の規格が追加された
    製品1リットル当たりの米の使用量は
    　・JAS規格「米酢」40g以上　(ただし一般的な米酢は…120〜150gほど)
    　・JAS規格「米黒酢」180g以上
    …この改定は「米酢」の定義は後から変えられないので、黒酢ブームで確立した高級品の地位(と価格)を守るために、 "高品質な酢"としての「米黒酢」の定義を追加したように見える。
    　「米酢」が「純米の1/3の米の量で良い」というルールは、日本酒の「三倍増醸酒」を想起させる。
    　ただし「一括表示事項」の規定により「使用した原材料の多いもの順に記載する」という規則があるので、 米よりアルコールの方が多いような米酢は判別できる。  
    　[食酢の定義・分類(全国食酢公正取引協議会)]←分かりやすい
    　[JAS規格の改定について(農林水産省)]
    　[農林水産省 食酢品質表示基準]←役所の文章が読みにくいのはわざとやってる。たぶん。
    
  • 5.サラダ勝負(4) - サラダオイルなんて存在しない。
  • 5.サラダ勝負(5) - 一般的なドレッシングは「塩・酢・油」が三大要素。
    (山岡)野菜自体が本当に美味しいなら「塩・香辛料」だけで良い …「塩・胡椒・にんにく・鷹の爪・醤油・水」
    至高のサラダは「生で食べておいしい野菜だけ食べればいい」…「トマト」丸のまま。
    
• 35巻 - おかず対決 (1992年)
  • 1.低塩の害 - 伝統的な梅干しの塩分は20%以上だが、低塩梅干しは塩を洗い流して調味料で味付け
  • 2.豊穣なる大地(前編) - サウス・オーストラリア。ワイン産地。鹿、雉、鳩、子羊、カンガルー
  • -.豊穣なる大地(中編) - 芋虫(ウィチェッティ・グラブ)、天ぷらの衣のコツ
  • -.豊穣なる大地(後編) - ポートワイン、カンガルーのステーキ、サメの天丼(ビール衣)
  • 3.栗騒動 - マロングラッセ。最近の菓子業界は外国から輸入した剥き栗を使うことがあるので味が抜けている。
  • 4.感動の料理 - 備前にキウイを盛ると美しい
  • 5.おかず対決(前編) - 米輸入自由化と香り米、味覚に占める嗅覚の重要性
  • -.おかず対決(中編) - 大根の種類あれこれ
  • -.おかず対決(後編) - カラスミ,コノワタの大根はさみ、大根のステーキvs塩鮭のそぼろ、大根下ろし
• 36巻 - 日米コメ戦争 (1992年)
  • 1.キノコの真実 - 栽培「ナメコ」はつぼみの状態で天然物はカサが開いた状態で収穫される。 栽培「シメジ」は実は「ヒラタケ」という種類で本来のシメジとは別物。 シメジはマツタケと同じ「菌根菌」で人工栽培が不可能。(ヒラタケは「木材腐朽菌」)
  • 2.柚餅子 - 新丸子と下丸子の聞き違いで待ちぼうけ
  • 3.魔法の毛抜き - アジの押し寿司は骨をとるのが大変。…名工兼良の「毛抜き」を骨抜きに使う。先端が広い面積でぴったり合わさるので、骨がちぎれず滑らない
  • 4.年越し鴨南蛮 -
  • 5.日米コメ戦争(1) - ハリウッドは米国の心。その映画会社を二つも買い取った日本が、コメの輸入を自由化しないのは不公平
      1989年ソニーが「コロンビアピクチャーズ」を完全子会社としソニーピクチャーズを立ち上げた。
      1990年松下電器が「ユニバーサル映画」買収(ただし95年売却)。  
  • 5.日米コメ戦争(2) - カリフォルニア米は旨い。しかも値段は数分の一
  • 5.日米コメ戦争(3) - カリフォルニア米は「政府標準米」よりは旨いかもしれないが「銘柄米」には及ばない。   ポストハーベスト農薬の問題  がクリアになっていない。   一般的に、輸入米は入港時に虫の発生が見られた場合、燻蒸されることがありうる。 またタイ米など赤道を越えて運ばれる場合、事前に燻蒸することもある。ただし、輸入業者のHPによれば、 「1997年から毎年数百トンの有機米を輸入していますが、虫が発生して燻蒸することになったという事例は皆無です。」 という記述もある。
    　「残留農薬の検査」は、2006年度から「ポジティブリスト制」に移行   した。
    　これは「すべての食品」に対して「すべての農薬等」の残留基準が定められ、基準を超える農産物・食品は流通禁止 となる制度でポジティブリストに記載されない農薬の残留は一切認められない。 これは、国産米より厳しい検査となっている。  
    　残留農薬の「ポジティブリスト制」移行に関する参考資料
    　[厚生労働省ホームページ　報道発表資料]
    　[厚生労働省ホームページ　Q&A]
    
  • 5.日米コメ戦争(4) - 「日本酒・鮒寿司・酢の物・糠漬け」を「備前」の器で供する。 陶芸のキメ細かい良い土は田んぼから採れる。
  • 5.日米コメ戦争(5) - 日本は単位面積あたりの農薬使用量が世界一。 農家は自家用の作物には農薬を使わない。   これは「良く聞く話」だけれど、一般的なことなのだろうか?家庭菜園でもある程度は 農薬を使用しないと、虫だらけでボロボロのものしか出来ないんだけれど…  
    
• 37巻 - 激突アボリジニー料理!! (1993年)
  • 1.努力の和三盆 - 和三盆の製法を見学する
  • 2.激突アボリジニー料理!!(前編) - ノーザンテリトリーでアボリジニー料理(野生の鵞鳥の丸焼き)を見学する
  • 2.激突アボリジニー料理!!(中編) - カメ・ブッシュアップル・水蛇・魚・ヤマイモ。何でも生か直火で調理
  • 2.激突アボリジニー料理!!(後編) - (雄山)ワニ肉のパイ包み焼きカレー風味、魚のおき火焼き(中華の技法で)、デザートは「蟻」 (山岡)ゴアナ大トカゲの焼鳥風、エイ、デザートは「蜜蟻」
  • 3.猫ふぐ争議 - 焼きフグ(より美味しい)「分けとく山」の「こんぶに乗せるふぐ刺し」
  • 4.本物志向子供編 - ジャンクフードばかり食べている塾通いの子供たちに、本物の食べ物を食べさせたい
  • 4.すすけた宝物 - いぶりがっこ、いろりの上で百年もいぶされた「すす竹」で作る「茶杓」は最高級品。
  • 5.生きた宝石 - ホタルイカ漁を見学して、その場で踊り食い。
  • 6.アルカリ性食品の真実 - 酸性/アルカリ性食品は迷信。血液のPHは一定で、食べ物によって変動することは無い。
• 38巻 - ラーメン戦争 (1993年)
  • 1.ラーメン戦争(1) - 流行らないラーメン屋の主人の忘れられない味は、スタンダードな醤油ラーメンに 魚を使ったダシを加えたもの。だが、一口でダシの成分がわかるようではいけない。魚の風味が突出せず 他の旨みと融合していなければならない。   これは19巻 - 食は三代? (1989年)1.対決!村おこし(後編)で登場したラーメンと同じものらしい  
  • 1.ラーメン戦争(2) - 麺も打ってから熟成したほうが良いタイプのものがある
  • 1.ラーメン戦争(3) - 流星組のスープは「丸鶏にアジブシ、隠し味にナムプラー」。アメリカ人には魚ダシとカン水の味が合わない
  • 1.ラーメン戦争(4) - 製麺会社に特注できるのは最低400食(小麦50kg)から。
    ダシの要素はAニワトリ(ガラ/丸鶏/頭と足)、B豚(豚骨/頭/赤身/背油/中国ハム)、C牛(骨/頭/赤身/スジ)、D魚(カツオブシ/サバブシ/アジブシ/煮干し/焼き干し)、E野菜(ニンニク/ショウガ/長ネギ/タマネギ/セロリ)、F昆布、G干ししいたけ
    麺で大切なことは、コシと滑らかさ。コシを出すには「カン水」を使う
  • 1.ラーメン戦争(5) - コシを出すだけなら塩だけで十分でカン水はいらない。 カン水の成分は「炭酸ナトリウム・炭酸カリウム・ポリリン酸塩」水に溶かすとアルカリ性。 カン水をいれると重曹臭い。苦味があって他の良い匂いを殺す。 中華麺にコシを与えているのは「ポリリン酸塩」で、「炭酸ナトリウム・炭酸カリウム」はタンパク質を硬くする。 しかし「ポリリン酸塩」は健康に良くないので、塩だけで十分な腰を引き出すのが良い。
  • 1.ラーメン戦争(6) - 小麦粉の種類「強力粉」オーストラリア産プライムハードが最適。 卵の有無、塩の量で味は大きく変わる。
  • 1.ラーメン戦争(7) -
  • 1.ラーメン戦争(8) -
  • 1.ラーメン戦争(9) -   ラーメンスープは上品すぎてはいけない。グルタミン酸の旨みが決め手だ。    → このルールで行くと「鶏ガラ」主体の我が家のスープは 「グルタミン酸」が足りないかもしれない。今度妻が目を離した隙に「味の素」を足してみよう…  
• 39巻 - 長良川を救え!! (1993年)
  • 1.ゲテモノ合戦 -
  • 2.ビワの呪い - ビワを美しく食べる作法にこだわるなんて茶道の本質から外れている
  • 3.ゴマすり - ゴマをするのは硬い皮をすることで栄養を取るため
  • 4.シャンパンの悲劇 - 本物のシャンパンは、フランスのシャンパーニュ地方で決められた原料と製法を守って作られたものだけ。 昔の日本では炭酸や甘みを添加した偽物をシャンパンとして売っていたこともある。 シャンパンの最高峰は「クリュグ」   ←ネットで価格を調べると、クリュグの価格はビンテージにより2〜12万円。
    とはいえ、「品評会ではクリュグやドンペリより好評」という売り文句の2,000円台のカヴァ(マス・デ・モニルストロル〜スペイン) もある。
    カヴァでは、個人的には上記より「ロジャーグラート」(ROSE or EXT BRUT)の方がさらに上だと思う。このロゼは某TV番組の ブラインド・テイスティングで15万円のドンペリに勝利したとか。他にも「コドーニュ(ラベントス)」も特筆すべき 深い味わいを持っていて、凡百のシャンパーニュなどまったく敵ではない。 (スペインのカヴァ(CAVA)の製法はシャンパンと同じで、熟成期間はより長いものもある)
    　本家シャンパーニュにも(カヴァより平均価格は高くなるが)「ビルカール・サルモン」(1〜5万円程度)のように、 小さな醸造家で超高品質のものがいくらでもある。
    　というわけで山岡の賞賛する「超有名シャンパーニュ」など、まったくの「接待酒」である。
  • 5.温泉湯豆腐 - 　豆乳は弱酸性でないとうまく固まらない。酸性が強くなるほど固くもろくなり酸味がある。
    「天然ニガリ(PH6.7-6.1)」 「石膏(硫酸カルシウム)(PH6.4-6.0)」 「グルコノ・デルタ・ラクトン(PH6.0-5.4)」薄い豆乳でも大量の豆腐が作れるが、酸性が強いのですっぱい。
      「天然ニガリ」を使用した豆腐で、酸性を示すミネラルを添加している 製品を見かけた。これは上記の原理で豆乳を節約する技術か?  
      弱アルカリ性の温泉の湯で湯豆腐を作ることで、 豆腐の角が溶け出して柔らかくおいしい湯豆腐が出来る。(佐賀県・嬉野温泉)     これは家庭で応用出来そう。重曹でアルカリ性の湯を作る?  
  • 6.長良川を救え!!(前編) - 宍道湖の淡水化は無期延期になった。天然のアユは川を遡行するので養殖よりヒレが大きくなる。体色も異なる。
  • 6.長良川を救え!!(中編) - シジミの身は小さいのでゆでると身はダシガラに成ってしまう。蒸したり焼いたりしてから一つづつ取り出せは゛濃厚な味が楽しめる。
  • 6.長良川を救え!!(後編) - 長良川河口堰は1965年「工業用水確保」のために計画されたが、現在(93年)では、 工業が節水に努めてきたために必要な水の1.5倍もある。そのほかの治水・塩害は後付けの理屈で根拠に乏しい。   河口堰は1994年竣工。翌年から本格運用され、知多半島への送水もされている。
    [初心者のための長良川河口堰問題　Q&A] というページによれば「長良川のシジミは壊滅」「魚も激減している」そうだ。
    　「工業用水は全く売れていない」ため建設費用の償還ができず、流域の一般水道料金を 値上して返済の補填をしている、という。  
    参考:[長良川河口堰建設をやめさせる市民会議]
  • 7.新種のスイカ - スイカの種類色々
• 40巻 - オーストラリアン・ドリーム (1993年)
  • 1.忘れられない刺激 - ミョウガ料理あれこれ。ミョウガを食べると物忘れするという俗説について
  • 2.オーストラリアン・ドリーム(1) - タスマニア＆ウェスト・オーストラリア州で対決。テーマは「非汚染の夢」
  • 2.オーストラリアン・ドリーム(2) - タスマニアの鮭の養殖は非汚染。蜂蜜。
  • 2.オーストラリアン・ドリーム(3) - パースのマロン(ザリガニ)養殖。養殖全般を否定したら、牛、豚、鶏などの家畜も一切だめということになる。(雄山)エミューのステーキ
  • 2.オーストラリアン・ドリーム(4) - 空気が綺麗なので雨水が美味しい。牧草で育てた子牛のステーキ。 草を食べると酵素によって独特の臭いがあるが、生後8〜12ヶ月の草も食べられるがまだミルクも飲むという年の 子牛肉(ミルキング・ヴィール)が良い。   「ラム肉」が臭くないのと同じ理由。 草食動物は全て「羊」と共通の臭みがあって、原因は「草を消化する酵素」。 そのため牛も牧草で育てると臭みがある。日本や米国の牛は穀物で育てるので臭みが無い。 オーストラリアでも、日本向けの牛肉は出荷の前に穀物を与えて臭いを減らしている。  
  • 3.野締めと生き締め - 大阪では「産地から生きたまま持ってきて市場で締めるのを活け」 「産地で締めて氷詰めで市場に持ってくるのを活け締め」「締めずに死んだものを締め」という
    築地では「生きた魚を鰓と尻尾に包丁を入れて血抜きしたものを活け締め」 「氷で温度をを下げて大量に処理したものを野締め」という。
  • 4.混ぜこぜ禁止令 - 炊き込みご飯あれこれ…さつまいも・しめじ(ひらたけ)・鶏と中華ソーセージと銀杏・鮭・栗 混ぜご飯…鰺を酢で締めたもの・ひじき
  • 5.味なウマヅラ - ウマヅラハギはフグに近い種で結構旨いのだ
  • 6.生モノ干しモノ - いか・あわび・貝柱・ナマコの生と乾物の味比べ
• 41巻 - おせち対決 (1993年)
  • 1.内助の手 - 某国代表の妻を「うまけりゃいい屋」で接待 (  スパゲッティーにジャージャー麺の味噌ダレ  など、和洋中のクロスオーバー料理) 料理好きの夫人を「築地」に招待。夫人が手料理(ロブスターの炒め物長ネギとショウガ風味・赤ミーバイの清蒸)で夫を元気付けて会議成功。   慣れない食事で元気の無いVIPをお国料理で元気付けて成功 というパターン。東南アジア系VIPだが通訳の姿が無いな…全部英語と解釈するべきか  
  • 2.母のスープ -   パンケーキのスープ   小麦粉を卵と水少々で溶いてパセリのみじん切りを加えてごく薄に伸ばしパンケーキを焼く。これを細切りにして、 コンソメに入れる。やや濃い目の塩味がバランスが取れる。 ドイツ(ミュンヘン)の料理。   これは美味しそうで作れそう  
  • 3.失恋気分 - 朝食会のメニューとして、  濃い目のコンソメスープにパンをちぎって入れ生卵の黄身を浮かべる     これも美味しそうで作れそう  
  • 4.澄み切った切れ味 - アワビとミル貝のシャブシャブ。ミル貝の方が「澄み切った切れ味」
  • 5.意外な漬け物 - ニューヨークで美味しい糠漬けを食べたい。   ヤマイモの糠漬け  はしゃきしゃきして意外な旨さ。 ニューヨークでも現地の野菜で色々挑戦してみる価値有り。
  • 6.おせち対決(前編) - 鴨の冷製・ハゼの甘露煮・うにの塩辛をまぶしたマキ海老・牛肉のカラカラ煮・ カブの梅酢漬け
  • 6.おせち対決(中編) - 伊達巻・ウズラ肉の和風ミートローフ、 美食倶楽部では玉子焼きを炭火で銅の玉子焼き器で焼く…炭火は遠赤外線を出すので直火でなくても火の通りが違う   ←これはちょっとオカルト的遠赤外線信仰？ 炭火の方が火のアタリが均一になりやすそうだが、ナベの素材が「銅」なら熱伝導率が高いのでガスでもムラは出にくく、 結果は僅差だろう。 ただし、「ガスコンロに掛けた卵焼き器の上から籠に入れた炭火をかざして、ひっくり返すことなく両面焼きする」という 技法を使う店はある。  
  • 6.おせち対決(後編) - (雄山)本物の水・塩・米etc.を食べられる国土を取り戻そう。 (山岡)究極のおせちは「郷土料理」を受け継いでいくこと。   相変わらず、「本物の塩は20%はその他ミネラルだ」と主張しているが、 塩の国際規格は塩化ナトリウム97%以上だし、世界の過半数の国は「岩塩を精製したもの」を食用にしていて、 どこでも純度は結構高いのである  →詳しくは33巻参照
  • 7.お雑煮の記憶 - 出汁の違いで「取り換えっ子」の親を見分ける
• 42巻 - 愛ある朝食 (1993年)
  • 1.男子　厨房に入る - 鮭のチャーハン(冷蔵庫の残り物でさっと料理を作れるのが主婦)
    
  • 2.札幌風料理 - 暖かい部屋で冷たいものを食べる(ビール・鮭のルイベ・魚そうめん・アジを氷水で漁師汁)
  • 3.恋とお汁粉(前編) - お汁粉の味に求められるものとは、一杯の「お汁粉」で痺れるような満足感を得られること。
  • 3.恋とお汁粉(後編) - 新しい味の「タピオカ汁粉」を開発。餡はいったん完成してから翌日もう一度煮る。 大量に作る。上白糖だけでなくザラメも入れて甘さを増して塩も足すことで、力強い味になる。
  • 4.愛ある朝食(1) - 朝食で究極vs至高。最近の朝粥人気の元は「瓢亭」の朝粥。朝湯豆腐も贅沢。そのほか干物と佃煮が和食の朝食のスタンダード。
      「瓢亭」の朝粥は 21巻「穏やかなご馳走」にも登場  
  • 4.愛ある朝食(2) - 豆乳の上に「瓢亭」の餡をかけ油条を乗せた(粥?)
  • 4.愛ある朝食(3) - 究極(栗田の一人勝負)…  (3)(4)はここまでの「美味しんぼ」で扱った「本物の食材」テーマを並べたもの  
    ・牛乳(低温殺菌、成分無調整で自然のままの味と栄養価)   10巻「牛乳ぎらい」参照  
    ・野菜サラダ(季節の色の濃い野菜に、酢・ごま油・醤油少々のドレッシング)   34巻「サラダ勝負」参照  
    ・コーヒーor紅茶
    ・パン(漂白しない国産小麦をイースト菌で焼いた)   
    ・マーマレード(国産夏みかんの皮で作る…オレンジより軽くさっぱりして日本人向き)   18巻「猫とマーマレード」参照  
    ・バター(出来立てのバターは別ものの風味。脂肪は酸化しやすいのであっという間に劣化する)   → 総集編的な「朝食対決」の中で、この「出来立てバター」だけは新ネタ。 しかし、作ってから15〜30分の味を是とし、一日たったらもう別物だ、 ということは酪農家から直接「搾りたて牛乳を購入して自作」するしか手に入れる方法がない。
    　私のばあい、父の実家が「酪農家」なので、子供の頃は頻繁に「絞りたてで殺菌もしていない牛乳」を 飲むことができた。その味は子供でも「市販の牛乳は水で薄めている」と感じるほど、搾りたての牛乳は クリーム分が濃かった。当時はバターやヨーグルトを作ろうという発想が無かったのは もったいないことだが、ともかく「栗田バター」が旨いのは想像が付くけれど、 産地の人間でなければ手作りは難しい。 市販の生クリームからの自作でもOKなのだろうか?
    　いずれにしても、いくら「愛ある朝食」でも、毎朝バター自作はキツイ。 貴族的な食卓であり、「山岡的視点」で言えば奴隷的奉仕を要求するメニューだ(^^;  
    ・自家製ヨーグルトに甘いものを添える
    
  • 4.愛ある朝食(4) - 至高…和風朝食
    　「スーパーで揃えれば300円程度のごく普通のメニュー」だが、至高の素材でそろえると、 金では手に入らないものばかり。(日本の未来を憂慮している)
  • 5.無理な注文 - 「ホタテ尽くし」…良い料理人は無理な注文でも立派に料理する、という話を雑誌の編集に絡めて説教
• 43巻 - 過去との決別 (1994年)
  • 1.ナマコの真髄 - ナマコの酢の物はコリコリとして美味しいが、歯の弱った老人には食べられない。 ナマコは11〜3月が繁殖期。消化管はコノワタ、卵巣はコノコまたはクチコ。生のクチコは海の幸の最高峰。
      紹介されたお店の「生のクチコ」も今ではネットで買えます。→ [参考: 大根音松商店 (能登半島・七尾市)]  
  • 2.菜の花五十年 -   菜の花の蕾を塩だけで一夜漬け   本当の菜の花漬けは菜の花畑のそばでなければ食べられない。   …と栗田さんが言っているが、千葉では春になれば普通にスーパーで 菜の花の蕾を売っているから、誰でも作れます  
  • 3.敗北宣言 - 山岡が「サルモネラ菌」の食中毒で倒れる。健康な若者ならばさほど危険ではない。 海外では「鶏卵」が原因の「サルモネラ菌中毒」で死者が増加している。 サルモネラ菌は熱に弱いので加熱すれば大丈夫。 日本の卵は今のところ大丈夫だが、海外からヒナを輸入しているから汚染されたヒナが入ってきたら大変なことになる。
    ■サルモネラ菌による食中毒は、1990年代中頃から急激に増加し食中毒の代表格になった。
    　それ以前は、サルモネラ菌による食中毒はほとんどなく、卵は常温保存可能であり賞味期限の表示もなかった。
    　食品衛生法によって「卵の賞味期限表示」が義務化されたのは、なんと平成11年(1999年)という最近のことである。
    
    　作中の医者が山岡に「ずいぶん卵を食べていますね」と言っているが、 卵がサルモネラ菌に汚染されている確率は、鶏卵1万個に2〜3個の割合。 「家庭で起きる食中毒」の件数にすると、統計的にはフグ毒の中毒より発生件数は少ない。
    　対策としては、
    　・汚染されている鶏卵は1万個に2〜3個(しかし、菌の数はたったの2〜20個)
    　・30〜40度で激しく増殖する
    　・100度で3秒で死滅。60度で数分で死滅
    　という特徴を持っているため、生なら「割ったらすぐ食べる」
    　加熱調理は「確実に加熱する」「4度以下/60度以上で保存」ということを心がけること。
    　大量調理＆保存した場合に「冷めるのに時間がかかって長時間30〜40度の温度帯になってしまう」ことが 危険だといわれている。
    
    　業務用に大量の卵液を作り置きし不適切な温度管理などすれば、食中毒の危険が飛躍的に高まるのは確率的に 当然のことである。一方、家庭で一つづつ使う場合のリスクを心配する必要はほとんど無い。
    
    　「自然卵」などを売り物にする業者が「卵を洗浄すると自然の抵抗力が失われて中毒の原因になる」 などと言うことがあるが、まったく根拠の無い宣伝。
    　卵の表面に「鶏糞」などに由来する菌が付いている場合、「殻の表面」が正常で乾燥していれば、 菌は一日程度で減少するが、汚れが有るとその中で生きつづけるリスクがある。
    　殻に付いた菌は容易には殻を通過することが出来ないし、内部に達しても 卵白に含まれる溶菌成分(リゾチーム)で破壊されるため、増殖することは不可能である。
    (こういう業者は「昔の卵はサルモネラ菌問題は無かった」という事実と「昔は卵を洗わなかった」 という事実を根拠も無く結び付けているのだろう)
    
    
    ■賞味期限は、サルモネラ菌の増殖を考慮して「生で食べることができる期限」を表示している。 (常温で流通した後１週間冷蔵庫保存をされる事を想定し、生産者・問屋の責任で設定する)
    　この期限は「卵黄膜」が弱ってくるとサルモネラ菌がある場合急激に増殖を始める、という 現象による。つまり「卵の黄身がだらんとしていたら古くなっている」というのと同じ意味。
    

    夏期（７月〜９月）・・・採卵後１７日以内＋冷蔵庫７日＝24日以内
    春秋期（4〜6月、10〜11月）・・・採卵後27日以内＋冷蔵庫７日＝34日
    冬期（１２月〜３月）・・・採卵後６１日以内＋冷蔵庫７日＝67日
    

    　冬場は採卵から2ヶ月以上生食可能ということだが、わざわざ卵を冷蔵管理する発想は、 もともと米国の流通で「1,2週間に一度しか配送しない」条件ではじめられたもの。 日本では「毎日入荷」が当然で、世界一鮮度の高い卵が流通する国と言えるそうだ。
    ■その他の知識
    ・サルモネラ菌の宿主はネズミなど。養鶏場のネズミ対策は重要である。ハエ、ゴキブリなども媒介する可能性がある。
    ・調理後の食品に菌がある場合、夏季の室温に「6時間」放置すると、発病する菌数(25万個)まで増殖する
    　[参考: 鶏卵研究室 | サルモネラ菌の詳細(1) | (2) ]
    ■「海外からヒナを輸入」しているのは意外なことだが、肉質などを考慮して掛け合わせた品種を 導入するため、これに卵を産ませても同じ鳥にはならないということだ。 ただし、近年の「鳥インフルエンザ」などの影響で輸入数は05年の100万羽から07年では50万羽と 半減し、国産化の動きが高まっている。  
    
    結論: 卵によるサルモネラ菌中毒は「連載時」には確かに注目されていたが、 汚染卵の確率は1万分の2〜3しかなく、生でも賞味期限内なら問題ない。 たとえ菌が存在しても、正しい調理と保存をすれば問題は無い。  
    
      巣籠り卵風ブレッドスープ(厚く切ってへりを取ったパンを軽くトーストし、 真ん中に穴を開けて卵の黄身を落とし、再びトースターで軽く焼く。これを器に取りコンソメ＆野菜のスープを注ぐ)   41巻で作ったスープに似ているがトーストしているのでより香ばしく旨い。   これは旨そう     しかし「卵の食べすぎ」によるサルモネラ菌中毒で生死をさまよった患者に、 「半生の卵」を使った料理はどうなんでしょう？「もてなしの心」的に…。  
    
  • 4.過去との決別(前編) - アマダイには「赤」「白」「黄」の三種があり、京都の一流料亭で使われるのは「赤」
  • 4.過去との決別(後編) - 甘鯛の「若狭焼き」…一塩ものの甘鯛の開きを鱗をつけたまま焼くと、 鱗がサックリ・パリパリの食感になって絶妙の旨さである。
  • 5.食は人を表す - 栗田兄vs山岡 … 「タラの芽とコゴミのオヒタシvsニンニクのごま油揚げ」 「稚鮎の天ぷらvsアジフライ」 「タイ・ヒラメ・シマアジの刺身vs牛レバ刺」 「ヤキトリvsトリモツ鍋」 「サーロインステーキvs牛モツ鍋」…下品で趣味の悪い食べ物が、品の良い食べ物より旨い
  • 6.サンドイッチ作戦 - 美味しいサンドイッチでおじさんの機嫌をとる
    a.「牛肉の佃煮をそぼろにしてマヨネーズで合えきゅうりの薄切りの上にのせる」  → 作ってみた。 牛肉そぼろの味次第だが、「きゅうり」の食感と瑞々しさがあればこそ、 サンドイッチとしてバランスがとれる。という感じだ
    b.「ぴりっと辛いスパニッシュサラミソーセージにレタス」  → 作ってみた。これはソーセージの味が全て。 「バルセロナ」のバルで 適当に注文したら(辞書がなくて〜) こんな「サラミソーセージのサンド」に当たったことがある。ただししっかりと重たいパンでレタスは無し、 その方が純粋に肉の味が楽しめる  
    「ヒラメの肝を生姜醤油で煮て潰し、山椒の粉を入れる」
    「ワサビの茎の醤油漬けを細かく切って釜揚げシラスと混ぜる」
    「刻んだキムチとタラコを混ぜる」
    「ピーナッツバターにチョコレートを削り入れる」
    「ゆでた伊勢海老のぶつ切りをマヨネーズで合え、薄切りトマトにのせる」
    「牛肉の味噌漬けを炭火で焼いて薄切りにし、大根のキムチの細切りとあえる」
    「北京ダック」
    「アンズのジャムに梅酒の梅を刻んで混ぜる」
    
  • 7.疑問を抱く心 - ソバが「蒸篭(セイロ)」にのっているのは、1600年代、ソバは蒸して作っていた名残。 しかし蒸しソバはボソボソしてのど越しも悪いので、茹でソバに取って代わられた。
• 44巻 - 熱闘!クイーンズランド (1994年)
  • 1.熱闘!クイーンズランド(1) - クイーンズランド北部は亜熱帯で果物の種類が豊富。オーストラリアのメロンには「ミバエ」がいるという理由で日本は輸入禁止している。プラム、パパイヤ、ユヴィラ、カスタードアップル、ドリアン、ランブータン、ロンガン、ライチ
      「ミバエ」は果物の表面から侵入し果実の内部でウジが成長する。そのため、外観からは 被害果実の判断ができず非常に厄介な害虫である。
    　現在日本政府は、オーストラリア政府による調査によって「ミバエの封じ込めに成功している地域」からの 果物の輸入は解禁している。しかし、オーストラリア国内において「封じ込め地域」とされていた 複数の州で「クィーンズランド・ミバエ」の発生が確認され、感染果樹の隔離焼却処分などが実施されている。 (2008年[日豪プレス]の記事から)→[参考]
    　マンガの登場人物は「問題ないと思うのだが」などと発言しているが、ミバエ対策はそう簡単な問題ではないようだ。  
  • 1.熱闘!クイーンズランド(2) - グレートバリアリーフ付近の海で取れる魚。コーヒーと胡椒も作っている。 コーヒーの実の果肉にはカフェインが含まれている。サトウキビも作っている。廃糖蜜からラム酒が作れる。 日本向けにカラスミを作っている。ダチョウの養殖。天然ホタテ。スパナー・クラブ。モートン・ベイ・バッグ。
  • 1.熱闘!クイーンズランド(3) - 至高…ホタテのラビオリ、グローパー(アラそっくり)の鍋、ダチョウのステーキ・グリーンペパーソース、ライチ
  • 1.熱闘!クイーンズランド(4) - 究極…スパナー・クラブのラビオリ、ペーパー・バーク・ツリーでバラマンディの包み焼き(杉板焼きの技法の流用)、ダチョウのステーキ・ラム酒ソース、コーヒー豆の果肉
  • 2.とんでもない親友(前編) - りんごの菓子はパリの「タルト・タタン」が有名。お菓子はフランスが最高(?)
  • 2.とんでもない親友(後編) - ウィーン菓子の「アップル・ストゥリューデル」「ザッハ・トルテ」
    モデルの店はこちら →「ウィーン菓子・リリエンベルグ」…ハプスブルク家御用達の「デメール」で修行した店 　また、この店のレシピを紹介した本「スイーツ・バイブル」(著:横溝)も出版されている。
    
  • 3.心の傷(前編) -
  • 3.心の傷(後編) -   キャベツの椀物…鶏ガラスープ(肉は徹底的に除き、骨を叩き潰す。水とカツオと昆布で取ったダシ を半々で90分煮る)  魯山人の「 魯山人の料理王国 」P243からアレンジ。   これは真似できそう。トリガラの下ごしらえの手間を惜しまなければ、シンプルな料理だから。  
• 45巻 - 和解の料理 (1994年)
  • 1.和解の料理(前編) - マッシュルームのサラダ・天ぷら・照り焼き、巨大マッシュルームのカニの身詰め・グラタン
  • 1.和解の料理(中編) - 鶏のレバーのテリーヌ、豚の肝臓とセロリの炒め物、子牛の腎臓のソテー
  • 1.和解の料理(後編) - 鶏の足の中華風蒸し料理、血抜きや下ごしらえの大切さ
  • 2.呪われた結婚(前編) - ハモの骨切は1センチに7回は行きたい
  • 2.呪われた結婚(後編) - 京都の「じゅん菜」
  • 3.まずいもの自慢大会 - 本当に「不味いもの」の話
  • 4.究極の結婚衣裳 - 海老しんじょでキャビアを包む、シジミご飯のかわりにホタテ、万能葱をヒラメのエンガワで巻いて炭火であぶる
  • 5.グルメごっこ(前編) - コハダの新子
  • 5.グルメごっこ(後編) - 徳島「青柳」ぼうぜ(イボダイ)の新子
• 46巻 - 究極の新居 (1994年)
  • 1.究極のスッポン料理(前編) - 京都のスッポン鍋の(実在の)名店「大市」…京都最高!これに対抗できるスッポン料理は…
  • 1.究極のスッポン料理(後編) - スッポンの養殖は路地で2回冬眠期間を置く。暖房して冬眠させないと一年で食用になる。良いスッポンは背中が金色で少し緑がかっている。腹は少し黄色味がかった白。甲羅はふっくらしていること。岸朝子・道場六三郎、初登場…道場六三郎がスッポン料理を作る。…赤身の刺身、腸の刺身、肝臓の刺身、唐揚げ   「料理の鉄人」初登場  
  • 2.牡蠣の旬 - 英語の月名にRが付くの(9〜4月)が牡蠣の旬というが、美味しくなるのは春。 牡蠣が良く育つように山に植林。広葉樹の腐葉土が出来、雪解け水でプランクトンが育つと 牡蠣が太る(水山養殖場)
    ホタテご飯…ホタテを煮るときには黒いウロも一緒に煮ると味が出る。
    [参考:牡蠣の森を慕う会]
    [参考:NPO法人　森は海の恋人]…出来たて。アクセスカウンターが64だった!?(2009.8.4現在)
  • 3.ハゼの教訓(前編) - ハゼの天ぷら・焼きびたし・刺身
  • 3.ハゼの教訓(後編) - 洗い・照り焼き・椀・白焼きを一日干して冷蔵庫で保存し正月に雑煮を作る。
  • 4.究極の新居(前編) - ヅケ丼、天巻き、  牛肉丼(ガーリックライスにステーキをのせる)    →これは簡単で旨いので、休日の昼ごはんに良く作ったものです [→ 作ってみた]  
  • 4.究極の新居(中編) - 最近のTVのグルメ番組は食文化の破壊だ。   一ヶ月前の自分のマンガに料理の鉄人を登場させておいて、それは無いような気もしますが…
    　ちなみに「料理の鉄人」は、1993年10月から1999年9月まで放送(フジテレビ)
    　この時代のグルメ・バラエティーを代表する番組で、このあと度重なるTVへの苦言は、 明らかにこの番組をターゲットにしたものが多い。   [参考: Wikipedia]
    
  • 4.究極の新居(後編) - あんかけ豆腐の薬味(唐辛子の焼酎漬け)をスポイトで中に注入することで、 豆腐の味を味わった後に薬味を利かせる。
    イワシのツミレの揚げ団子。
      ジャガバターにウニの塩辛を添える。     ←イカの塩辛なら定番だが  
• 47巻 - 結婚披露宴 (1994年)
  • 1.花婿の父(1) - 普通なら合わなさそうなもの特集…しめサバのサンドイッチ(にしんの酢漬けならヨーロッパでは普通)、キャビアをゴマ入りかき餅に載せる(普通は黒パン)、そばにトマトソース(ソバ粉のクレープから)   この中で実際に大丈夫そうなのは「そばにトマトソース」くらいか?  
  • 1.花婿の父(2) - 子羊の肉のカルパッチオ(オリーブ油、薄切りのモッツァレラチーズ、ケッパー)、牛の腿の骨髄をコンソメで煮て生のフォアグラをコンソメで煮て裏ごししたものをソースに使う
  • 1.花婿の父(3) - コンペイトウの作り方は？
  • 1.花婿の父(4) - 京都の「清水製菓所」を見学 [緑寿庵清水] 。回転する釜で2週間かけて作る。
  • 2.病の秘密(前編) - ボウモア17年もの   ウィスキー輸出国の政治圧力もあって、1997年に酒税法改定(ウイスキーに対する減税)が行われ、 スコッチやバーボンがスーパーやコンビニでも安価に買える時代になった。山岡が絶賛している「ボウモア17年」も 現在では6,000円前後で広く扱われている。  
  • 2.病の秘密(後編) - 岡星の鍋焼きうどん(第25巻第6話から)
  • 3.結婚披露宴(1) - 栗田家のお惣菜
  • 3.結婚披露宴(2) -
  • 3.結婚披露宴(3) - 至高…鯨の尾の身の刺身(生で食べてこれ以上に美味しい肉は存在しない)   「調査捕鯨で採った鯨を回してもらった」という言い回しになって いるが、基本的には捨てない=商業的に流通させる、といルールになっている上、近年では 流通に回した肉が売れずにダブついていることが問題になっている。個人的には「値段の問題」と 「竜田揚げ以外の調理法を知らない」ということではないか。 「鯨は日本の食文化の一部だ」とは言うものの、大多数の日本人にとっては、 戦後の食糧難の時代に開拓された新しい食材で、昭和の30年間くらいの期間に給食で 食べた記憶しかないのでは？  
    明石の鯛の刺身(瀬戸内海の汚染で手に入りにくくなった)
  • 3.結婚披露宴(4) - 至高の惣菜料理…飯・大根の一夜漬け・真鰯の塩焼き・鶏のモツと大根の煮物・自家製豆腐・味噌汁
  • 3.結婚披露宴(5) - 究極の前菜…ゆで卵のトリュフソースかけ(第15巻「究極vs至高」から)   あの時は「卵は黄身が美味しいのだから、黄身だけを食べる」という 話だったが、今回は普通のゆで卵(全卵)に戻っている。なぜ?  
    ・マグロの大トロを炭火であぶったもの・豆腐ヨウ・フグのから揚げ・牛肉の刺身(六本木「まっくろう」の料理)   「まっくろう」は2005年閉店。往時は年配の芸能人・業界人が 良く顔を出す店で、メニューはおすすめコース一本(2〜3万円+酒?)だったそうだ。ふ〜ん。  
  • 3.結婚披露宴(6) - 究極の前菜は「ファッテューチョン」の乾物臭さを牛の赤身とスッポン、ショウガで押さえたスープ。
  • 3.結婚披露宴(7) - 究極の精神的支柱は「懐石」…瓢亭の調理(白味噌の汁・鯛の細作り・鴨丸の椀・マナガツオの味噌ゆうあん焼き)、器に力を入れるのも日本料理ならでは
• 48巻 - 団欒の食卓 (1994年)
  • 1.家庭の味 - 栗田さん結婚後初めての朝食を山岡に非難される。でも家庭の味は千差万別。
  • 2.究極のシャブシャブ - カツ丼や親子丼を作る鍋には、柄が上を向いて いるものがあるが、理由は「お店でたくさん並べたとき邪魔にならないから」とか。
    　築地の場外市場(魚昭)でフグを買えば、毒の部分を捌いてくれ、素人でも お店の数分の一の値段で楽しめる。3,4ミリの厚みに切ったフグをシャブシャブで半煮え にすると、フグ刺しとフグチリのいいとこ取りの味。   [築地場外市場「魚昭」は実在のお店]  
    
  • 3.屋台と料亭 - 高級料亭の客は味がわからないのに生半可に通ぶったりして嫌味この上ない。 ヤキトリ屋のほうがお客さんの生の反応が見られてやりがいがある。   「いちど蒸して柔らかくしてから焼くと 歯の弱った年寄りにも焼鳥を楽しめる、という調理法」が登場するが、 鶏肉(正肉)は「生」が一番柔らかい。加熱することで肉が縮んで歯ごたえが出る。 いったん硬くなった鶏肉を「加熱で柔らかくする」ためには、数時間煮込んで コラーゲンが分解するくらい過熱する必要がある。これは「美味しい水炊きの極意」ですが。
    　最近は「レアな焼き加減」を自慢にする焼鳥店は多く、とてもソフト。
    　「塩と鶏が良い」というネタも登場するが、 焼鳥の名店の中には「上手に焼けば銘柄地鶏にこだわる必要は無い」という所も少なくない。  
  • 4.缶づめと赤ちゃん(前編) - 山岡に隠し子?,缶詰で立ち飲みは通?
  • 4.缶づめと赤ちゃん(中編) -
  • 4.缶づめと赤ちゃん(後編) - 本物の「精進料理」は「肉・にんにく・ニラ」 …精の付くものを食べて崩れる悟りなど本物じゃない、というトンチ
  • 5.夫婦別姓!? - すき焼きの関東風/関西風を局長が教えてくれる
    関東風…割り下を入れてから肉を入れるので「煮る」に近い(局長的にはNG)
    関西風…鍋で肉を一枚ずつ焼いてから好みの味付けで食べる…牛脂を鍋に溶かして肉を焼く。 肉の上に直接砂糖を振り掛ける。肉が焼けたら醤油をかける。肉を食べたら野菜を焼く(煮ない)
      [第5巻 - 青竹の香り 6.牛鍋の味] で雄山が「スキヤキは甘ったるくくどい味付けで牛肉をまずく食べる方法だ! 」と断言してます。 残念ながら、局長のスキヤキはまさにこれですね(笑)  
  • 6.団欒の食卓(前編) - 唐人の贋作騒動
  • 6.団欒の食卓(中編) - 合鴨のロースト・オレンジソース …合鴨はアヒルの柔らかく上品な味と、カモの野性味を加えて、良いところを併せ持っている。
  • 6.団欒の食卓(後編) - 合鴨のロースト、燻製、鍋
• 49巻 - タイ米の味 (1995年)
  • 1.タイ米の味(1) - 突然のコメ不足で「タイ米」しか買えない。やむを得ず タイ米を炊いてみるが、もちろん和食には合わない。
    世間的にも「タイ米は臭い・バサバサしている・安全でない」など不評だった。
    戦後の食糧難時代は、タイ米を輸入していたがまずかった記憶がある。
    → 山岡がタイ米の偏見を正す。   ※1993〜94年、日本中の 米屋・スーパーの店頭から米が姿を消した。後年の検証では、市民の過剰な買占めや、 米不足に便乗した卸業者が倉庫に隠したためと言われている。政府は緊急に「輸入米」 を増やしコメ不足に対応したが、これが後々のコメ輸入自由化や、ミニマムアクセス米制度 の発端となる事件である。     ちなみに、ほぼ完全自炊生活していた私は、 この年「パスタ料理」でコメ不足をしのいでいた(というか本当に入手不可で)。 結局、お米がなくても困らないし、 ご飯(丼モノ)と、うどん、パスタの具は相互にかなり互換性があると確認することができた のであった。  
    参考:[1993年米騒動(Wikipedia)]
    参考:[当時の新聞記事など(メコンプラザ)]
    
  • 1.タイ米の味(2) -
  • 1.タイ米の味(3) - 炊き方の研究
    
    • 1.IH炊飯器で普通に→意外に悪くない
    • 2.羽釜で「本葛」を混ぜてツヤと粘りを出す
    • 3.圧力鍋で芯まで柔らかく「米油」を混ぜてツヤを出す
    • 4.タイ式の炊き方→次回で解説
    おかずとの相性研究→刺身のような淡白なものは合わないが、 脂っこいもの、香りの強いもの「納豆」「炒め物」「塩鮭」「佃煮」は合う。
    
  • 1.タイ米の味(4) -   タイ式の炊き方解説  
    
    • 1.煮立った湯の中に米を入れ、15分茹でる。
      
    • 2.芯の無いことを確認したら湯を捨てる。
      
    • 3.そのまま蓋をして20分蒸らす
      
    →香りが弱く、あっさりとしてずっと美味しくなる。 (ただし、東南アジアでも日本式の電気炊飯器が普及してこの炊き方が廃れている)
      ※「美味しんぼ」では以上のような「タイ米の食べ方」 を紹介したが、現実には政府の指導により「国産 9:タイ米 1」という「ブレンド米」 として流通したため、一般国民が「美味しいタイ米の食べ方」を実践する機会はほとんど 無かった。
    　また、最終的に不人気在庫となったタイ米の廃棄なども行われることとなった。  
  • 2.われても末に - 今日本で食べることのできるハマグリは中国か韓国産。国産はほとんど 採れなくなった。  ※国産とは品種が違うらしい  
  • 3.タケノコ山作戦(前編) - タケノコは京都の朝掘りが一番、土が違うから。 「タケノコの姿焼き」…皮付きのまま和紙に包んで蒸し焼きにする。 (4巻の)「タケノコの刺身」より美味しい
    たまり醤油というと粗悪な偽物が多い
    
  • 3.タケノコ山作戦(中編) - タケノコをタケノコ山に生えたまま焼く(ただし、これをすると4年は再生しない)
  • 3.タケノコ山作戦(後編) - タケノコの周りを掘りワラを巻き、これに火をつける。とても時間がかかる
    タケノコに鳥を詰めて焼く。 タケノコで一番美味しいのは一番下から二番目の節
      タケノコと鶏の炊き合わせ  (鶏の身、皮、臓物を酒醤油みりんで煮たものにタケノコを入れる)
    
  • 4.お弁当同盟(前編) - 道端で売るお弁当が流行って社員食堂の利用率が低下
  • 4.お弁当同盟(後編) - 弁当が売れるのは味より利便性
• 50巻 - 黒いマスコミ王 (1995年)
  • 1.黒いマスコミ王(1) - 二日酔いに「大根と白菜の水キムチ」   ※たぶん美味しいと思うが上手に発酵する塩加減がポイントか?   「サムゲタン」…鶏と朝鮮人参のスープ
  • 1.黒いマスコミ王(2) - 「じゅんさい」の良し悪しについて
  • 1.黒いマスコミ王(3) -
  • 1.黒いマスコミ王(4) - 金上のハモ三種…「ハモの真蒸」「ハモの八幡巻き」「ハモと松茸の椀」
    あたりまえだが至高のハモ三種…「落としハモ」「ハモ造り」「ハモの照り焼き」
    明石で取れた最高のハモを使うなら、素材の持ち味を引き出すことを第一に考えるべき。 金上の料理は手を掛けすぎてどこで取れたハモでも関係なくなってしまう。
    
  • 1.黒いマスコミ王(5) -   イタリア風ドーナツ   …モツァレラチーズとパルメザンチーズを細かく切ってパセリと混ぜ、塩コショウで味を調え、 卵を加えてよく練る。これをドーナツ生地に挟んで油で揚げる。
    
  • 1.黒いマスコミ王(6) - チーズのウンチクあれこれ
    
  • 2.部長昇進! - よっぱらい海老…生きた海老に紹興酒をかけておとなしくさせ、 すかさず茹でる
    
  • 3.団の弱点(前編) - うずら料理
  • 3.団の弱点(後編) - うずらの卵は小さいが、鶏卵と比較して栄養価が高い
    出典:豊橋養鶉農業協同組合HP

    区分	うずら	鶏	うずら/鶏
    体　　　　　　重	130〜150ｇ	1,700〜2,000ｇ	約1/13倍
    卵　　　　　　重	約10.5ｇ	約60ｇ	約1/6倍
    卵重　／　体重	8％	約3％	-
    年 間 産 卵 率	75〜80％	75〜80％	-
    ビ タ ミ ン Ｂ1 (/100g)	137μｇ	49μｇ	2.8倍
    ビ タ ミ ン Ｂ2 (/100g)	1100μｇ	500μｇ	2.2倍
    ビ タ ミ ン Ａ (/100g)	1180μｇ	780μｇ	1.5倍
    カルシュウム (/100g)	76ｍｇ	52ｍｇ	1.5倍
    鉄 (/100g)	404ｍｇ	88ｍｇ	4.6倍
    アスパラギン酸 (/100g)	1.16ｇ	0.79ｇ	1.5倍

      ※よくよく数値を見ると、鉄分以外は
    うずらの方が優れている理由は、
    「うずらの方が白身に対する黄身の比率が高いから」
    なのでは？
    　逆に白身が少ないから「タンパク質」は少ないでしょうね。
    　また、この表には登場しないけれど、もちろん、コレステロールなど 「有って嬉しくない要素」も濃いでしょう。どんなに良いものも食べすぎは 毒です。