最近、多くのホームページ(HP)で、ゲームやアニメーションが表示されているのを見かける。多くは「Java」を使ったもので、HPを楽しく演出する効果は大きい。自分のHPで使うのは難しそう−と思う人が多いだろうが、実は高度な知識がなくても、簡単に使用できる。
◆使うだけなら、
とっても簡単
Javaの本体は「アプレット」というプログラムだ。HPのサーバーにアプレットを登録し、HTMLファイルにアプレットの実行を記述。アクセスした人がHTMLファイルを読み込むと、アプレットが実行される仕組みだ。
アプレットはプログラムをJava言語で記述したもので、作成には高度な知識を要する。しかしインターネット上では、自由に使えるアプレット(拡張子が「class」のクラスファイル)が数多く公開されている。これを使えば、初心者でもHPをJavaで飾れるわけだ。
◆華やかに飾ろう!
それでは、さまざまなJavaアプレットを公開している中川真実さんのHPにアクセス。「Free Java Applets」から「RainbowHR」を選択すると、虹色に輝く仕切り線で飾られたページが現れる。今回は、この仕切り線を試してみる。
ダウンロードの欄の「RainbowHR.zip」をクリック。読み込んだファイルは圧縮されているので、「Lhasa」や「WinZIP」などのオンラインソフトを使って変換(解凍)。すると、「RainbowHR.class」「RainbowHR.html」「RainbowHR.java」の三ファイルができる。
ここで使用するのは、「RainbowHR.class」だけだ。Javaアプレットは、まず最初にプログラム内容をJava言語で記述し、拡張子が「*.java」のファイルで保存。次に、「JDK」というJava開発環境を使ってこのファイルを加工(コンパイル)し、拡張子が「*.class」のファイルに変換する。このクラスファイルがアプレットの本体だ。
もしも、プログラム内容を変更したい場合には、ファイルが「*.java」の段階で記述内容を書き換え、クラスファイルに変換する。「RainbowHR」には、既成のクラスファイルだけでなく、オリジナルの加工ができるように、「RainbowHR.java」が添付されている。また、「RainbowHR.html」はテスト表示用だ。
◆ほら、もうできた!
次に、HTMLファイル内の仕切り線を置きたい場所に
<applet code="RainbowHR.class" width=560 height=1></applet>
と記述。書き換えたHTMLファイルと「RainbowHR.class」を、自分のHPを置いているサーバーの同じディレクトリーに転送する。たったこれだけで、下のように、あなたのHPで虹色の仕切り線が輝くようになる。
大きさも、以下のように変えられるので、自分のHPのイメージに合うように、いろいろ試してみよう。
このほか、Javaでは文字や画像を使ってさまざまな効果を作り出せる。この場合、文字や画像はHTMLファイルでパラメーターとして指定する。
◆Javaスクリプト
名前がJavaと似ているので混同されがちだが、Javaスクリプトというものもある。Javaアプレットのようなクラスファイルが必要なく、HTML文書内の記述だけで済むため、非常に手軽だ。
それでは、ひらのじゅんさんのHPにアクセス。「じゃばすくりぷとの例文」を選択する。数多くのスクリプトが紹介されているが、ブラウザーの一番下の部分、「ステータスバー」に、電光掲示板のように流れるメッセージを表示するスクリプトを使わせてもらおう。
◆自動作成すれば楽々
ひらのさんのHPでは、好きなメッセージを入力すると、そのメッセージを表示するためのスクリプトをその場で自動的に作成してくれる。「じゃばすくりぷとの例文」を選び、8番の「2を自動的に作るプログラム」に進む。
現れた画面で表示するメッセージを入力し、「スクリプト作成」ボタンをクリック。すると、下の「HTML文書」の欄に、スクリプトが書き込まれたHTML文書が表示される=写真=。この文書全体を領域指定し、HTMLエディターなどにコピー(カット&ペースト)。スクリプト以外の文章などを記入し、HPのあるサーバーに登録すればすべて完了だ。
この画面でも、ネットスケープの一番下の部分、ステータスバーに、電光掲示板のように流れるメッセージが表示されているはずだ。このような表現が、あっという間に可能になる。
今回は、何よりもまず、「使うこと」を最優先に解説したが、知識を深めればさらに世界は広がる。参考になるHPを以下にまとめておいたので、ぜひアクセスしてみてほしい。
=毎週月曜日掲載