本-開H16年7月の朝メル法話本-開

「子猫の成長記」

ちょっと難しい朝メルが続いたので、今朝は子猫の成長ぶりを紹介します。添付写真は大きな画像ですので携帯では残念ですがご覧になれません。想像して下さい。

兎に角、よく遊び、よく食べて、よく寝ます。本堂の前に段ボール箱で捨てられていた時は衰弱して死掛けていましたから、嘘の様に元気になりました。安心して、お腹を出して手足を伸ばして上を向いて寝たり、カゴや大きな灰皿の中に丸まって寝たりしてるのは無邪気で可愛い寝顔。が、いったん目覚めると必ずまだ寝てる兄弟にちょっかいだして起こし、たまりかねて起きた兄弟3匹(一匹は養子に貰われた)が運動会を一日に5・6回始めます。特に、私が寝ようとしたときには必ず運動会が始まり、私のお腹の上でトランポリンしたり、顔をジャンプ台にして家具を飛び渡り、足を障害物競走のバーにして走り回るのですから、毎日寝不足になります。しかも、棚から、整理箱からゴミ箱までありとあらゆる物を引っ張り出してはオモチャにして遊ぶものですからどの部屋も散らかして大変です。

しかし、世捨て人となった私と、捨てられた4匹の猫の変な家族5匹(私♂・チビ♀・子猫はトラ♀・曼荼羅♀・モコ♂)は何とか阿弥陀様のご慈悲に捨てて生かされてるこの命にありがたく感謝しています。と言う、子猫成長日記からの紹介でした。合掌。7/24

 

「アジアの中の日本」

昨夜は中国で開かれたアジア・カップ・サッカー予選をテレビ観戦していました。オマーンに続き、タイ戦では4対1で勝ちましたが、日本に対し毎回、超満員のスタジアムの中国人は日本にブーイングです。 やはり中国や韓国には第二次世界大戦までの戦争の残酷な歴史がいまだに残っているのです。

柔道創始者の講道館精神が世界に広がり、その功績により、あの東京オリンピックよりも十数年前に既に東京オリンピック開催が決まっていたのに、日中戦争勃発となりオリンピック委員会に開催権返上した事実が別番組で報道されていました。戦争は憎しみを生み、こうして今も中国は日本を恨み日本打倒を目標に経済界での進出が、将来の日本を脅かそうとしています。柔道の試合では「相手は敵で無く、お互いが共に己の心技を向上させる最良のパートナーである」と言う精神が今も脈々と受け継がれています。

これが国同士でも社会や学校の同僚同輩、仲の良い夫婦や恋人同士がもし憎みあう戦争になっても、心をつなぎお互いが尊敬の念を持ちながら向上できる方法だったかもしれませんね。平和を構築させるには戦争だけは絶対避けなければならないのですが、現在の日本はアメリカの都合に振り回され憲法第9条を、まるで邪魔者扱いにしてる政財界の動きがあることが残念です。合掌。7/25

 

「市議会議長就任祝賀会」

昨日は法務の後、琵琶湖湖畔最大の大津プリンスホテルに行ってきました。母が女学校時代に仲良くしていた兄嫁の長男、つまり私と従兄弟で浄土宗の本山僧侶でもあり大津市議会3期目にして市議会議長に就任し、政財界・スポーツ振興会・オリンピック出場者・相撲界・比叡山のお膝元と言うこともあり各宗教界など500名が大祝賀会に参列しました。

従兄弟としてのお祝いを兼ねて、私ども兄弟3人で議長夫婦入場から宴会食事BGMまで演奏してきました。普段コンサート会場で演奏を聞きに来られてる聴衆とは勝手が違い大宴会ホールではPAをしても、様々な騒音に自分の音もピアノとのアンサンブルにも歌の伴奏にも集中力が何倍も必要で大変つかれました。

しかし、おばさんが豪州音頭の踊りを広めた土地柄か、最後の盛り上がりは、家元のお囃子に音頭が入ると、後援会から普段先生と呼ばれる県議会市議会、大僧正の方まで500人の大宴会場が盆踊り会場に変わって踊りの和が広がっていくのには参りました。祝宴はこうして最高潮に盛り上がり、従兄弟の人柄がこのような盛大な祝賀会を成功裏にさせたんだと親族としてうれしい限りでした。お開き片付け着替え後、ホテル玄関で新議長に見送られて別れ際、母がおんぶして子守してあげた甥の立派な成長に感涙していました。7/26

 

「10の誓い」

毎年のように各地で異常気象が報道されています。昨年は猛暑だったのが今年は欧州は冷夏。アメリカ大陸は干ばつ、アジアは猛暑に豪雨。地球が何か叫んでいます。地球が熱を出し下痢をして痛みを訴えてる。地球の大気の神経に電気が走り痙攣をしています。雷光と雷雨です。私たち人間のアヤマチを無くし地球を救うのは、自然崇拝・古くから伝わる信仰に帰依しなけ留まらないでしょう。また、近年の人間の内面性の急激な変化による、智慧と信仰の空洞化は最悪の結末を迎えるでしょう。それらを救うのは様々な世界にある正しい教えと信仰です。何宗でも何教でもかまいません。原点は同じはずだから、難しく考えなくとも自分自信が自分の理想の戒律を持てばいいのです。

例えば、仏陀の前に誓いを立てた王女マッリカは次のような10の誓いを立てました。

(1)受けた戒めは犯しません。

(2)目上の方を侮りません。

(3)あらゆる人々に怒りを起こしません。

(4)人の姿や持ち物にねたみ心を起こしません。

(5)心の上にも物の上にも、物惜しみする心を起こしません。

(6)自分のために財物を蓄えず、受けたものはみな人々に与えます。

(7)施しや、優しい言葉や、他人に利益を与える行いや、他人の身になって考えることをしても、それらは自分の為とせず、汚れなく、さめたげの無い心で全ての人々をおさめとります。

(8)さまざまな苦しみにある人を見たら安らかにしてあげるために道理を説き聞かせ、その苦しみを救ってあげます。

(9)様々な戒めを犯すものあればそれらの悪い行いをやめさせます。

(10)正しい教えを得ることを忘れません。みなで悟りの岸にゆきます。

以上の様な誓いをされた人々は、仏陀の教えを聞いた2500年前から仏道実践された方は沢山おられたのです。決して無理なことではありませんが、実践することは困難きわまりないでしょう。しかし、身近な私たちの両親もそういうだったように貴方のご先祖様にも必ず菩薩様の様な方がおられるのです。現在人も、この10の誓いのひとつでも実践できれば、きっと地球の自然も再び平穏になり、世界が平和になり、自然の恵みに感謝して共栄できる時代がいつかやってくることを祈ります。合掌。7/27

 

「宇宙のリズムを感じて生きる」

今日も檀家のお葬式があります。他の寺院でもお葬式が多いようです。人間が生まれるときは満ち潮のとき、亡くなられるのは引き潮の時が多いのが通常ですが、季節の変わり目や、天空が荒れる異常気象でも直接災害に遭わなくとも影響が多いようです。月の引力や地球の自転、太陽系の惑星のリズムに生命が影響されてる証拠です。古代の人間は其の事をはっきり感じて生活を営んでいました。

古代文明の遺跡には、宇宙のリズムのシステムに感謝を捧げていた礼拝堂にその証があります。現在社会に於いて、宇宙のリズムを感じて生きてる人間はどれほどいるでしょう。大都会の騒音や公害・金権の奪い合い・金儲けの騙し合い・見栄と富を得るためだけの人生に溺れていては、星を眺めて思いにふける余裕が無いのが現在人です。生かされてる命の尊さに、己のちっぽけさを知り、自然界に敬意を表して謙虚に生きることを思い出すべきかもしれません。その時期が、春秋の彼岸であり、先祖の魂を迎える夏のお盆なのです。猛暑の中の今年のお盆は厳しい修行になりそうです。合掌。7/28

教信寺貫主:長谷川慶悟=音楽家:長谷川悟

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