本-開H16年6月の教信寺だより本-開

<<第2週>>

「共同生活のルール」

今朝は梅雨らしい雨が降っています。明け方は涼しいのですが、今年の梅雨は蒸し暑くなり夏は猛暑となるようです。

先月末に住み着いた捨て猫は、すっかり私を母親と思い込み家中付いて周り、座れば足元で3匹のモコ・曼荼羅・虎次郎が(1匹もらわれた)擦り寄って寝ます。去年拾われた猫(チビ)は当初は子猫が近づくと恐怖に怯え怒っていましたが、ようやく仲良く暮らせるようになりました。子猫の3兄弟はじゃれあって遊びいつも一緒に行動します。それをチビと私が見守っています。動物の社会は、人間社会程複雑でなく純粋です。そんな捨て猫が飼い猫になっても親代わりの人間に決して反抗せず愛嬌を振りまいて甘えてくるから可愛いのですね。そして猫社会でも親しき中にも礼儀?あり!で、ルールを守って暮らすことを覚えるのですから、近年の幼児・学童にも、もう少し親は温かく見守りながら最低のルールを守らせてあげたいものです。些細なことで小学生が同級生を殺害するなんて日本は猫社会以下かもしれませんね。合掌。6/8

「大和撫子」

今朝は、爽やかな梅雨とは縁のない天気になりました。昨日から北の高気圧が南下してきたのでしょう。今朝もいつものように本堂・鐘突き堂・阿弥陀石仏納髪所・上人ご廟所・地蔵石仏・霊園六地蔵・先代墓と回って帰りますと、先代と一緒に私が中学入学記念樹に境内の片隅に植えたゴムの木に白い大きな花が咲いていました。法泉院の表の庭には七色でなく白いアジサイの花が満開です。白は清潔な感じがします。色とりどりの花も美しいのですが、木蓮の花の白、ユリの花の白、純白からくるイメージは、純粋で清楚、高貴で控えめな感じですね。昨今、サムライ魂を持った武士道に通じる日本男児も見かけませんが、乙女を花にたとえる花言葉なども聞かなくなりました。立てばシャクヤク、座れば牡丹、歩く姿は百合の花、清楚で可憐な日本女性を花にたとえる大和ナデシコなんて死語になったのでしょうか・・・・・・。合掌。6/9

「一夜の命」

昨日、見つけたゴムの木の白い大きな花は、今朝枯れていました。南洋の植物は一日しか花を咲かさないのですかね・・・。そう言えば、月下美人って花は満月の夜に一回花を咲かすんですね。なんともロマンチックな花です。花の命も色々、花を咲かせるのも一生に一度か、毎年に一度か、期間が長いものもあれば、人目に触れないで一夜で咲いて枯れるものも・・・・・。人の人生もいろいろあって、人それぞれ美しい。貴方の人生で花は何度咲きましたか、あと何回咲きますか?その花で誰を感動させましたか?どの花もどの人生も、一生懸命生きて咲かせた花は尊いですね。合掌 6/10

「功徳を積むことが殺生の償い」

毎朝の勤行で、我が為にお経を読むなかれ!我が為に祈るなかれ!他が為に勤めよ!先代より教えられた言葉が幼少のころより記憶に残っています。人は希望や夢がなければ生きれません。しかし、自分の野心や利権に固執しては挫折もやってきます。人はそれぞれの能力の中で誰かの役にたてた時、幸せを感じます。例えば、我が子の為、両親の為、家族の為、先祖のため、孫の為、夫婦の為、親戚縁者の為、共同生活のペットの為、学業同胞の為、仕事仲間の為、同好者の為、社会の為、菜園花壇の為、森林植林の為、海洋資源の為、地球上の生命の為。何らかの形で関係する生命に寄与している自分の知らぜざる影響力の中で功徳を積めれば、生きる為に口にする命への償いになるでしょう。 合掌。6/11

「境内の雨模様」

昨夜は季節外れの台風4号が熱帯低気圧になって日本中に大雨を降らせました。集中豪雨でした。地球環境悪化はこうして天候不順が知らせてくれます。まあ、集中豪雨は地球が寝冷えしてお腹を壊して下痢したようなもんかな???先月より一緒に生活を始めた子猫達は本当に元気で、私が寝てると手足を滑り台やジャングルジム、お腹をトランポリンや格闘技のリングにして遊びます。お陰で私は猫の爪跡のキズだらけになりました。が、可愛いので怒らず全てを許します。姪っ子は甘やかしすぎだと言いますが、自然も動物も人間も、誰かに守ってもらいたいのですね。そして、許したいものです。神仏は全て見ておられますから・・・。しかし利権がからみ、自己中心の我が強いとなかなか我々凡人には難しいです。そんなもん本当は捨ててしまえば楽なもんなのですが・・・・・。合掌。6/12

「奉仕の心」

今朝は朝日が輝いています。昨日もそうでしたが、今朝も法泉院の檀家の奥さん有志が境内の草引き奉仕に来られていました。母が50年も一人で毎朝境内掃除されていたのですが、脳梗塞で昨年3度の入退院以来、外での作業ができなくなり、檀家の皆さんが交代で来てくださるのです。誠にありがたいことです。奉仕とは褒められることや労働時間に自給いくらもらえるとか、しんどい仕事だとか楽だとか、一切関係なく、何も言わないで、善行の功徳を積むことです。法泉院の檀信徒の皆さんは先代、先先代の昔から、こうして労働奉仕を惜しまないでお寺に来てくださる風習が残っています。尊敬する有り難い檀信徒の皆さんです。合掌。では、奉仕にこられた方々にお茶を出してきます。6/13

教信寺貫主:長谷川慶悟=音楽家:長谷川悟

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