当山境内は台風の影響も少なく、行事の度に防虫駆除の効果もあってか、生い茂った桜の葉が、昨今の寒暖差で落葉し、参道を真紅の絨毯に埋め尽くします。
連日の様に年番の法泉院住職と寺庭婦人が落葉掃除をしていますが、広い境内を半日かけて掃除しても、振り返れば最初に掃いた場所にもう落ち葉が散乱している始末です。保育園から戻った慶滋(2.7ヶ月)も境内に駆けつけるのですが、折角集めた落ち葉の山を崩して散らかすばかりで、猫の手を借りるのと同じです。
時折、母親に背負われた弓(8ヶ月)も一緒になる、寺族総出の境内落ち葉掃除は、愚僧も乳児の頃、母の背中から何度も見て記憶に残る風物詩でもあります。
さて、来年1月6日に法泉院先代「慶明大和尚」の13回忌を迎えるに当たり、年内12月18日に追善法要を営む事にしました。先代が長男で、その下の長女は99歳でご健在なのですが移動交通不都合にて欠席。しかし、次女は95歳で大阪から、以下88歳、87歳と妹達と家族が各地より参列されます。一方、母方では前寺庭婦人の兄で、志方の安楽寺の現役住職が御年97歳でご出仕されます。
両親の兄弟がこうして最高齢にも係わらずお参り下さる出欠返信葉書を頂戴した事は、誠に恐縮でしたが、皆様のご健勝でのご長寿を大変嬉しく存じました。
又、先代の時代は貧困で寺院経営も困難な為、教職と住職を兼務するお坊さんが天台宗でも全国的に大勢おられました。その全国組織を天台宗教職員連盟と言い兵庫県支部の会を先代が「教信会」(教育と信仰の会)と命名され活発に青少年育成と社会福祉活動に邁進されました。当時の役員様も多くは既にご浄土に旅立たれ、現在の会員様も高齢となりましたが、先代を先達と仰ぎ、ご縁の深かったご住職様もこの度の13回忌にお参り下さるというお返事を数件頂戴しました。
このように法泉院に深いご縁を持たれるご高齢の住職やご寺族様が一堂に会されますので、何か先代の記念になる粗供養をしたく思案した結果、前回の7回忌には駅家邨人沙彌慶明論考集として「播州賀古の郷土史物語」と題した、先代の寄稿を纏めた小冊を編纂しましたが、今回は先代の肉声の法話ビデオを編集した
「駅家邨人沙彌慶明法話集」と、愚僧の30年間の活動をTVニュースや特集番組で放映されたビデオを付録にして[2枚組DVD]に焼き付けてお渡しすることにしました。
檀信徒の皆様に於かれましても、さぞかし先代慶明住職を敬慕され、又、檀信徒様の年忌法事の度に懐かしく想い出してお話し下さる方も少なくありません。
もし、ご希望が御座いましたら、先の小冊「播州賀古の郷土史物語」(実費分お布施)
この度の2枚組DVD「駅家邨人沙彌慶明法話集」+「 愚僧のTV番組集」(実費分お布施)
書店では手に入らない当院出版部限定の「視聴覚布教」施本と施DVDの粗供養で残った数冊をお渡し出来るかもしれません。檀信徒様の座右の片隅にでもお持ち下されば誠に幸甚に存じます。合掌