本-開第159回定期演奏会は奏楽堂の定員オーバーで超満員御礼本-開

 10/28日午後6時30分開演した佛教ミニ法話付き第159回音楽の館定期演奏会は、久し振りに当館専属オーケストラのコアメンバーによる音楽の館ヴィルトーゾ室内合奏団の公演をしました。当日は、朝から急激な寒波のせいで雨が降り、また今年は異常なコースをたどる大型台風も接近しているという天気予報を気にしながらの開催でした。

ところが、庭園をライトアップする頃には雨もあがり、なんと会場は寒いどころか久し振りに超満員御礼となり熱気で大盛況振りでした。公演プログラムはこの添付ファイル通りですが、ウィンナーワルツとポルカの後半プログラムでサプラアイズを仕掛けました。プログラムの「ウィーン我が夢の街」は弦楽合奏としていましたが、本日の歌姫でソプラノの杉山理恵に歌って頂き、しかも、テノール歌手もお呼びしていますと紹介して前奏からソプラノ独唱の後、客席ロイヤルボックス階段からステージに降りてきたのは、今年、校長先生を定年退職しばかりの西川慶宣師が登場!優雅で小粋な愛の二重唱を歌い踊り満場のお客様はうっとりされたのでした。実は、慶宣師は愚僧の姉婿にあたり、比叡山で僧籍を取得後、長年この法泉院の法務のサポートをして下さってるお坊さんで、何人か来られてた壇家の奥様方も初めてのステージを見てびっくりされたのでした。プログラム最後は稲庭氏の「チャルダッシュ」に「情熱大陸」に奏楽堂は熱気に溢れアンコール無しには到底終演できない興奮状態になりました。このメンバーでこのプログラムですから予測できていたことなので、この日のお客様は本当に贅沢で、アンコールを2曲も前日までに編曲しといたのです。一曲目は情熱バイオリンの稲庭達を意識した「ニューシネマパラダイスより愛のテーマ」そして秋津智承の表情豊かなチェロをフューチャーした「魅惑のワルツ」いずれも今回出演した円熟の奏者達のソリスティックな腕前を想像して、そしてお客様には感動の涙で目頭を拭うだろうな〜と思い浮かべながら編曲したのが、やっぱり的中しました!感動の渦で結局3曲目のアンコールに昔に編曲した「弦楽合奏の為の日本民謡メドレー」で鳴り止まぬ拍手の中、取り合えず終演し、ボランティアスタッフが作った手料理や親族が持ち寄ったオードブルを肴にビール・ワイン・日本酒・焼酎のみ放題と言う打上の第二ステージで演奏が始まり、居残ったお客様達と演奏者が一緒になって夜更けまで盛り上がったのです。

 実は、この定期演奏会は当初、翌日の県民芸術劇場「家島公演」(詳しくはsayingのNO.131見てね)の為の練習に集まる予定でしたが、このメンバーは、練習で合わせる時点で既にもうチケットを買って聞いて貰っても満足していただけるレベルにある超実力派のベテランばかりなので、本番にしてしまったのです。

 そうです、私が留学時代に経験した、あの世界最高峰のウィーンフィルハーモニーの定期演奏会の真似をしたかったのです。ウィーンフィルの定期演奏会は夜の正当日の前日と前前日の午前11時の二回も公開して練習が既に本番なのです。世界の名指揮者がこのオーケストラを尊敬してやまないのは個々のメンバー一人一人が音楽を楽しんで弾けるソリストクラスであり、そのレベルの高いメンバーがお互いの音を聞き相、譲り合い、サポート仕合、移り変わる主役のメロディー楽器を支えるアンサンブルが出来上がっているからなんですね。彼らの本来の仕事は毎晩毎晩国立オペラ劇場のオーケストラピットで演奏し続けているから、他のシンフォニーオーケストラ違って、肩の力を抜いてごく自然にオペラ歌手に合わせたり舞台の進行上のタイミングで指揮に合わせたり臨機応変にできる能力が知らない間に備わっている音楽自然体なのです。私たち音楽の館フィルハーモニー管弦楽団や音楽の館ヴィルトーゾ室内合奏団が目指すところは此処にあります!対象の皆様への慈愛と奉仕の精神を個人が積み上げた修行から生まれる余裕のプロ意識でこなすことです!

 現在の日本社会は、兎角、中途半端で未熟な人格や無能な人ほど、一般社会から成熟した社交界に要望されない公害的な自己主張が旺盛で、クレーマーとかモンスターペアレンツとか政治家や公務員や聖職者まで様々な世界で問題を起こしています。もはや総ての業種や法人格に無くなってしまったのは、人として、競争でも利益利権誘導の利己主義で無く、何の為に誰の為に一つ一つの奏法や作法や法律や人々の常識的暗黙のルールを、先達ご先祖様長老達が築き上げ、歴史的に伝承され守ってきたかを理解し、他が為に喜びを与える能力を己が研ぎ澄ます修行こそが、現在求められてる人の道であり勤めであり総ての神髄ではなかろうか・・・と、最近つらつら思うのです。合掌

記、コントラバスの和尚さん
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