遷化報知状

駅家邨院大阿闍梨僧正慶明大和尚

 第二十世法泉院住職 長谷川 慶明儀、昨年来四大不調につき養生も相叶わず、

一月六日午後六時三十五分、八十九歳をもって逝去仕りました。

追って通夜は 一月九日午後七時〜

本葬儀は 一月十日午後一時〜三時

通夜、葬儀、とも念仏山法泉院にて執り行われます。

此処に謹んで生前のご厚情を謝し、上記お知らせ申し上げます。

  念仏山教信寺塔頭法泉院   喪主 長谷川 慶悟

〒675-0012兵庫県加古川市野口町野口465

電話 0794-22-7189 FAX 0794-22-0902 携帯 0903-3558365


初七日1/11、2七日1/18、3七日1/25、4七日2/1、5七日2/8、6七日2/15、7七日2/22、百ヶ日4/13、一周忌H13.1/6


葬儀御礼

 法泉院前住職慶明師が大往生され、大きな悲しみと驚きの中、葬儀準備・通夜・本葬儀・初七日・後片付けと、皆様には、ご多忙中にも係わらず、お心遣いをして頂きまして誠に有り難うございました。法泉院遺弟、寺族・親族を代表致しまして心中より御礼申し上げます。


前住職を偲んで

 前住職のご人格がそのまま本葬儀に現れ、天候までも穏やかな一日にして頂き、天台座主猊下大導師さまを始め、本山特使さま、各御寺院さまに多数ご出仕・ご随喜・回向賜り、また、加古川市長様始め多くのご来賓の方々より弔辞をお読み頂きました。お陰様で誠に素晴らしい立派な葬儀が執り行なわれました。

 まさに生前各界各派、多くの皆様と分け隔てなく心を開いてお付き合いなさった結果、3.000人を超える大勢の方々にご会葬ご焼香賜り、また、過分の香典を頂戴いたしました。今なお葬儀後も凶報聞き付け、ご焼香に来られたり、ご香料が全国から送られています。

 皆様は法印さんと法務・講演・講義・日常生活を通じて接しられ、良くご承知の事と思いますが、あらためて、前住職の遺徳の偉大さを知らされた次第です。

 念仏山を開かれた日本浄土思想の先駆者、教信上人の思想哲学、郷土史の研究に於いても、各宗本山長老を始め、浄土仏教系大学教授から学生研究者まで、生涯、誰もが認める第一人者であり続け、教信上人の現在の伝承者として、その生活は教信上人の生まれ変わりそのものでした。また、晩年、喉を通る食事の量が激減するにつれ、身体がやつれていくお姿は、まさに即身成仏なさってるかの様子でした。

 私事で恐縮ですが、私は父の大きな加護のもと、音楽界で最も尊敬する日本の師匠を訪ねて東京へ、そして、世界最高の師匠を求めてウィーンへ留学、国内は元より各国の大学教授にも直接師事を仰ぎました。また、多くの宗派の僧侶の方々にも出会いましたが、私にとっては前住職慶明師が、誰よりも偉大な師匠であったと、今更ながら再認識させて頂いた様な次第です。

 病臥の床につかれ、重い書物を手にする事が出来なくなる寸前まで、常に書庫で寝泊まりされ、夜遅くまで研究熱心に多くの知識を修得され、深い教養と智恵は、ご面会された、それぞれの専門分野の学識者までも感銘を与えるほどでした。

 皆様と共に、慶明前住職に直接、現世の我々もお導き頂いた事に感謝と敬意を捧げ、慶明前住職に此の世で出会えたご縁の喜びと、誇りをいつまでも心に留め、大きな慈しみと優しさに溢れた慶明前住職のお心を、必ずや来世に伝え残す精進に努め追善供養させていただきます。

法泉院 第21世住職 長谷川 慶悟

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