☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

法泉院檀信徒会報

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

平成21年 秋号2009.8/25(200部)発行

発行元[法泉院住職・水足檀信徒会]

1.**野口大念仏会案内**

 9月13日 午前10時(加古川市加古郡仏教会合同戦没慰霊祭)

 9月13日 午後2時(鶴林寺合同出仕)20時(教信寺山内)念仏会法要(塔婆回向)

 9月14日 午後2時(詠讃衆合同)(説法.絵解)20時(鶴林寺合同出仕)念仏会法要

 塔婆回向は両日共随時本堂で受け付けています。成仏されたご親族ご先祖様の

 戒名メモご持参し受付されると、順次塔婆回向師さんが読み上げられます。

 9月15日 午前11時(結願法要)終了後、両日に塔婆回向された経木を境内で

 お炊き上げを致します。この時、檀家様の新棚・祭壇・仏壇で祀り終えた塔婆

 白木位牌・旧年お札等お炊き上げご希望の方は事前に法泉院へお持ち下さい。

(但し、プラスチック・ガラス・金属類など不燃焼物の混入は受け付けません)

2.**教信寺境内分担一斉清掃奉仕**

 9月5日 午前7時より 町内1班の奉仕有志様(12名)と法泉院世話総代三役

3.**盆棚行案内・清掃奉仕御礼**

 去る8月8日の教信寺境内掃除分担場所の清掃奉仕活動にご参加された町内1班 

 有志の旁々、盆参り僧侶案内ご奉仕された7班の皆様、誠にご苦労様でした。

 毎回、自発的に寺院奉仕活動にご協力くださる「身施」に感謝申し上げます。

4.**薬師堂で仏画仏教書展示販売**

 「ねんぶったん」の愛称で親しまれてきた当地方最古の祭「野口大念佛」

 (教信上人が貞観八年(866)年8月15日(旧暦)に極楽往生されて、

  今年が1144回忌となられる大御遠忌なるご縁日)

 協賛、京都の書店「報音舎」が薬師堂にて仏画仏教書の展示販売致します。

 一般書店では手にする事が出来なくなった様々な仏教書や、高僧墨蹟・掛け軸

 仏像絵画など興味深い物ばかり展示即売されます。薬師堂も覗いて下さい。

5.**芸術の秋2つのコンサート案内**

 9月19日(土)20(日)午後2時開演 於:加古川駅市民ギャラリー「難波幸個展」

 母の実兄安楽寺住職の孫で新進気鋭の画伯「難波幸」の絵画とオブジェの前で

 前衛人形劇舞踏家LUNEさんの舞と住職の妙音が織りなす幽玄な芸術空間!

 11月12日(木)午後6時30分開演 於:法泉院「たった3人の交響曲第5 運命」

 コンサートマスター:稲庭達(東フィル、名フィル、大フィル等のコンマスを歴任)

 首席コントラバス:長谷川悟(住職以前に欧州や全国で活躍)ピアノ:横田ちさと

 

**ミニ法話シリーズ「お彼岸、ぼた餅とおはぎ」**

 お彼岸には「ぼた餅」や「おはぎ」をお仏壇に御供えし、家族揃って一緒に食べて、お寺参りやお墓参りをする風習が、日本の一般家庭の年中行事として現在まで続いています。世界に誇るべく誠に美しい日本人の心の原風景です。 春には牡丹の花に因んで「ぼたん餅」が訛って「ぼた餅」となり、秋には萩の花に因んで「おはぎ」と呼ばれました。又、春彼岸にはヨモギの若葉を混ぜたヨモギ餅を御供えして食べる地方もあります。あんこの甘い食感を想像すると唾液が出てきました。どれでもいいから、口一杯に頬張って早く食べたいですね。

 さて、先ず、お彼岸について当たり前の事ですが、ご説明致しましょう。「暑さ寒さも彼岸まで」とは、春分の日と秋分の日の事で、お彼岸の中日に当たります。昼と夜が丁度半分になる一日で、その中日の前後3日間を合わせた七日間がお彼岸の期間で最初の日を「彼岸の入り」最終日を「彼岸の明け」と言います。

 では、お彼岸とは何をする日なのでしょう?当然、前述の餅を食べるだけの日ではありません。古代インドのサンスクリット語の「パラミータ」と言う言葉を中国で「波羅蜜多」(はらみった)と音訳されました。般若心経などのお経に良く出てくる発音です。これを意訳したのが「到彼岸」(とうひがん)です。

「彼(か)の岸(きし)に到(いた)る」と読んでご理解頂けると思いますが、分かり易く言えば、三途の川を挟んで、我々の居る此(こ)の岸が、様々な煩悩に迷い苦しんでいる娑婆の世界。彼(か)の岸とは、煩悩を超越した悟りの世界で、苦しみやしがらみの闘争が無い理想郷の極楽浄土を彼岸と言う言葉で表現しています。到彼岸とは、その理想郷の彼岸に到る道筋や方法を指し、その道筋や方法を説かれたのがお釈迦様の説法である経典であり、仏道修行の方法なのです。

 なんか難しい話になってきました。でも、有り難いことに我々にも分かり易い日々の生活で、実践目標に出来る教えが説かれています。「到彼岸」パラミータ(波羅蜜多)に到る為の修行には六つあり、之を六波羅蜜と言います。365日の中の春と秋のたった2週間だけ、特に意識する修行徳目が六波羅蜜(布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧)の仏道実践なのです。

 一、布施(ふ せ)  与えよう 自分に出来る可能な物でお金でも心でも!

 二、持戒(じかい)  守ろう 天の理や地球のリズムや人の道の決まりを!

 三、忍辱(にんにく) 養おう 我慢する忍耐力や、相手を許す寛容な心を!

 四、精進(しょうじん)務めよう 諦めず投げ出さず、たゆまず成せるまで!

 五、禅定(ぜんじょう)見つめよう 心静かに 自らの身・口・意の反省を!

 六、智慧(ち え)  生きよう 真実の世界を見極め 悟り求める人生を!

う〜ん、こりゃ両彼岸の1週間といえども大変な修行ですな!しかし、彼岸の時だけでも意識する人と、何も意識しないで過ごす人は、人生の意味合いに大きな違いを生じます。だから甘〜い「ぼた餅」や「おはぎ」をご先祖様の報恩感謝に御供えし、家族揃って食べて、お互いに意識し合う、此がパラミータなのです!           合掌

教信寺兼務法泉院住職:長谷川慶悟

もどる