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法泉院檀信徒会報
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平成21年 冬号2009.11/12発行

発行元[法泉院住職・水足檀信徒会]

1.**十夜念仏会**

 12月2日  正午~午後3時(於:教信寺本堂祭壇へ十夜袋搬入お供え)(世話人)

 12月3日  午前10時00分(於:教信寺本堂=法要・塔婆回向・説教)(参詣者)

      午後12時00分(於:法泉院庫裡=内佛回向・昼食懇親会)(参詣者)

      午後13時30分(於:法泉院玄関土間=十夜袋回収俵詰め)(世話人)

2.**十夜袋お供え物のお願い**

 白米、玄米、豆類、お布施浄財など最近は多様化しています。米袋に分別詰めの折りに(混入防止の為)各隣保世話人役員が回収した時に中身をお告げ頂けると仕分け手間が合理的になり有り難く存じます。何卒ご協力の程お願い致します。

3.**十夜袋貼付・回向紙記入のご注意**

 当日読み上げ回向を希望される戒名、又は○○家先祖代々とご記入下さい。

(注)回向紙を十夜袋に貼り付ける注意事項は、裏全面に糊付けしないで、すぐに剥がせる様に米ノリなどで上下2点だけ止めて下さい。十夜袋を本堂祭壇にお供えする時に年番が回向紙を剥がし取り、当日各院住職が一枚毎に読み上げます。

4.**五穀豊穣、恵の収穫に感謝と回向**

 教信寺では12月3日(旧暦十月)に毎年行われる十夜会ですが、お釈迦様が悟られた成道会や、五穀豊穣の収穫感謝祭なども兼ね備えた法要として執り行われ、念佛山教信寺の昔からの習わしで、ご先祖様の追善供養をも付随しています。 

 今年も当地方では台風や豪雨の災害も無く、豊作だと有り難く聞いています。

一方、佐用地域では先の豪雨で田畑が壊滅的となり収穫が無い農家も少なくありません。また、世界的には干ばつ、洪水、地震、津波など地球規模で今年も異常気象はエスカレートし、世界各地で多くの尊い人命を亡くしました。貧困世界での異常気象の影響は多大です。それが我が国でも貧困を感じる指数は6人に1人の割合と報じられました。敗戦復興で一億総中流社会を勝ち得た日本が、今や世界一の格差社会に転落です。そんな今こそ、ご先祖様が大切にされ、現在の私たちに示され、我々が子孫に伝えるべき宝とは一体何だったのか、現在に生きる私たち一人一人が、真剣に思い出すタイム・リミットが来た様です。宝とは決して煩悩の渦の中心にあるお金では無かったはずです! 合掌。   法泉院住職慶悟

5.**ミニ法話シリーズ「宝とは道心なり」**

 奈良の都でしか受験できなかった僧侶の国家試験を、比叡山寺でも資格が得られる様にと、伝教大師最澄様が情熱を注いぎ、遂に延暦寺戒壇院が勅許されたのは最澄が亡くなられた翌年弘仁十四年(823)の事でした。

 南都六宗の抵抗に遭いながらも必ず桓武天皇より勅が叶うと信じ開かれた比叡山で、若い有能な出家僧を全国より延暦寺に集め当時最先端の総合佛教教育を脈々と山で伝授された事により、鎌倉新佛教各宗の祖師が輩出されました。

天台宗のみならず各宗派からも今日まで1200年の法灯が絶えず、宗派を超えて敬慕され続けている霊山、比叡山こそ日本佛教の母山と言えるのです。

 その比叡山を開いた最澄が修行僧達に訓示した言葉「山家学生式」(さんけがくしょうしき)と言う金文を、今回は皆様にご紹介させて頂きたく存じます。

        「山家学生式」(伝教大師最澄御作)  

国宝とは何物ぞ、宝とは道心なり 

道心ある人を名づけて国宝と為す

故に古人の言わく

径寸十枚 是れ国宝に非ず一隅を照らす 

此れ即ち国宝なりと

古哲また言わく 

能く言いて行うこと能わざるは 国の師なり

能く行いて言うこと能わざるは 国の用なり

能く行い能く言うは国の宝なり

三品の内 唯 言うこと能わず 

行うこと 能わざるを 国の賊と為すと

乃ち道心あるの佛子 西には菩薩と称し

東には君子と号す

悪事を己に向かえ 好事を他に与え

己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり

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