[Under Construction]追っかけ序説

last modified at 1999.01.24

"追っかけ"とは

早い話、僕がそうだと言えば、それは"追っかけ"なんです(^_^;)

最初は、"チェリの演奏を聴くこと"だった。 1986年の来日好演で初めて実演を聴き、録音なんぞに感動して居た自分の浅はかさに嘆息した。
1996年新春、初めてMünchenを訪れた。 初めて本拠地で聴いたチェリは、僕にとって最後のチェリでもあった。
1996年夏、チェリが身罷った。 口惜しかった・・・とっても口惜しかった。 未だに口惜しくてたまらない。 何故もっと早くから行かなかったのか。

I have so little time, as you well know. (Bernstein, Leonard)
で、チェリの敵をWandで討つかの如く、聴きたい演奏会を、会社を首にならない程度に(^_^;)聴き漁るのが趣味となった。

で、序論

なにせ面倒臭がり屋である。 更に、非日常というものが大の苦手。 三食ご飯と味噌汁が喰え、日本語だけで会話が成立する生活が理想と思って居る人間にとって、海外旅行が趣味ってぇ奴の気が知れない。 しかも、最近の飛行機って奴は10時間以上も禁煙せにゃならぬ(>_<)
それでも、そういう不具合を遥かに超越した感激があるから、泣く泣く飛行機に乗る。

初めて渡欧するまで、独語・・・は無理にしても、せめて英会話が堪能でなければならないと思い込んで居た。 三食ご飯と味噌汁が無い生活なんて、耐えられないと思って居た・・・これは未だ辛い(^^;)

Look. Do you see how simple and peaceful It all becomes, once you believe? (Bernstein, Leonard)
それが、いざやってみると、少なくとも、演奏会を聴いて帰って来る位は、何とかなるもんだということが判った。
ホテルのフロントに、外から荷物を抱えた見知らぬ男が入ってくれば、向こうだってチェック・インかな?と予測する。 極端な話、予約のファクシミリを差し出して”グリュース ゴット(^_^)”と挨拶すれば何とかなる。 外出から戻る時だって、宿泊者カードを部屋番号が判る様に見せて、”ビッテ?(^_^)”と微笑みゃ、鍵を渡してくれる。

当日券売場に並んで居る奴を見て、「こいつは茄子を買いに来たのだ」と思う奴は居ない。 どの席を何枚と言えさえすりゃ良い。 客席を指定するんだって、例えば、München Ticketの端末だと、PCの画面に座席表があり、空席が価格帯毎に色分けされて居るから、”黄色を1枚頂戴”と言えば良い・・・それが無理でも、座席表を指差せば、なんとか意思は伝わる。
初めて独逸を訪れた時、
"Grüß Gott!"(* Bayernの"こんにちわ(^_^)" *)と
"Das, bitte?"(* "これ頂戴"・・・と言う意味になるかどうかは状況次第だが、お店で品物を指差して、そう言えば理解はして貰えるでしょ *)と
"Wieviel costet das?"(* "これ幾ら?" *)
以外の言葉は殆ど発しなかった様な気がする。
それでも、4日中4日、チェリを聴く事が出来たのだ(^_^)v

そりゃまぁ、英会話が出来るに越した事は無い。 独逸を訪れるなら、独逸語会話が出来るに越した事は無い。 それが出来りゃぁ、もう少し楽な旅になっただろうと思った経験は何度も有る。 でも、それを待って居ちゃぁ、何時まで経っても、聴くもんは聴けない。

予備知識は、語学力の欠落を補ってくれる。
例えば、最近は日本の国鉄にもそういうのが有るが、電車の自動販売機、どういう券を買えば良いのか、それをどうやって買うのか(* 大抵の都市では公共交通機関連合体? Verkehrsverbundが組織されて居り、Zone制の場合が多い *)を判って居なければ、独逸語で書かれたタリフを読まねばならぬ。 逆に、判って居れば"1 Zone"のボタンを押して表示された金額を入れるだけのこと。
実際には、一日券の値段と見比べて、3回乗れば一日券で元が取れるのねとか、回数券を買ったりなどして居る訳ですが。

チェリが生きて居た頃は、余り体験談を書きたくなかった。 だってそうでは無いか、演奏会場の定員は決まって居る。 であれば競争相手は少ないに限る。 当日、執念でSucheすれば何とかなるもんだなどと、書き散らかし、そうかそうかと競争相手を増やす程、お人好しでは無い :-P
チェリが身罷って、そういう利己的な欲望も薄らいで来た。 それに、こうやって公開して居れば、「貴方は###と言うけれど、それは偶々のこと。 本当は$$$なんですよ」なんて、誤りを正してくれる人が居るかもしれない。 そういう見返りを期待する下心もある。
で、自分自身のchecklistの意味合いもあって、「追っかけマニュアル」を、これから1年位掛けて書いてみたい。

免責

このWebseiteは、僕個人の乏しい体験と知識を基に書き連ねて居る。 偶々、僕が経験した時は、こうだったということでしか書けないし、それが一般論だとは必ずしも言い難い。
体験と言う意味では、München/Stuttgart/Berlin/Bamberg/Nürnberg/Dresden/Halleを訪れたのみ、北独逸は未だに未知の世界である。 知識と言う意味では、英語では高校の頃から赤点を何度も頂戴し、独逸語では教養部の単位を落とし続け、学部4年前期にやっと御情けで通して貰ったという語学力。 まぁ、そんな奴でも、チェリを聴き、Wandを聴いて帰って来ること位は出来るんだよと言う実践記録だとでも思って頂ければ、幸い。 間違っても、あんたの言う通りにやったらこんな目に遭ったではないかなどと怒鳴り込むのだけは勘弁してね(^_^;)


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