追っかけ日記

last modified at 2004.01.18

書下ろし

[09.19] [09.20] [09.21] [09.22] [PROGRAMME]
Berliner Phil.の02/03シーズン予定が発表になった時点で、Sanderlingの90歳記念演奏会というのが載って居た。 発表当時は未だSanderlingの引退が発表になって居なかったものだから、当然振るんだろうと思って予約した。
結局、プログラムや、新聞を見て、2002.05の演奏会で引退だったことを知る。 まぁ、それでももしかしたら1曲位振るんではという未練が捨て切れず、2002.09.19 NRT発の航空券を押さえて居た。

2002.09.19 (Do)
TXLにはほぼ定刻到着。 明日以降殆ど買い物出来ないと思ったので、欲を出してFriedrichstraßeのDussmannのCD売り場でお買い物。 FriedrichstraßeからS-BahnでPotsdamer Platzに出れば良いんだろうと思って居たら、集中工事でS-Bahn運休中。 慌てて、U6からStadtmitte乗り換えU2でPhilharmonieへ。

内田の演奏は、何時もながらの、大見栄を切ろうとしてずっこける演奏だった。 溜めを作って、決まれば良いが、なかなか決まらない。 折角、彼女を見直したのに、僕の彼女に対する評価は再暴落。

グラン・パルティータは・・・十数名の管楽奏者のアンサンブルに、指揮者(Rattle)が居たことに視覚的な違和感を感じたが、それ以上に、苦手なMozartが、やはり苦手だったことを再確認したと言うのが正直な感想。 (僕には)予想外に長い曲で、完全に拷問だった。 未だ終わらないのかと何度も腕時計を見たが、下手な交響曲より長い曲だったのね(^_^;)

肝心のSanderlingは居ないのかと思ったら、終演後、Block A Links後方の客席からヨタヨタと登場。
たどたどしい独語で祝辞を述べたRattleと握手し、内田に抱きつかれ、花束を受け取って退場。
足は辛そうだったものの、振って振れないことは無さそうな様子。 小品1曲で良いから振って欲しかった。

2002.09.20 (Fr)
Göttingenで乗り換えたICEがなまら混んで居た。 Hotelを予約した際、気付いたのだが、Oktoberfest前日。 当然、車内も宴会モード。 右も左も前も後ろも、皆酔っぱらって居る。
ようやく見付けた空席の向かいに座って居た夫婦もご機嫌で、「何? 日本から来た? お前、今週の日曜が何の日か知って居るか? 知らん? そりゃいかん!」って、独逸の総選挙なんて知る訳無いじゃん(^_^;) で、「Oktoberfestか? 違う? まぁ良いから呑め!」ってな感じで、このおじさんのカバン、四次元ポケットじゃ無いかと言う位、次から次へと酒が出て来る。 結局、ビールやらスピリッツやらを許容量以上に勧められてヘロヘロ状態になってしまった。
Hotelでゴロゴロして居たものの、酔いが醒め切れぬまま、Gasteigへ。
どうも、Gielenには冷徹で硬い音という先入観が捨て切れないのだが、牧歌は牧歌だったし、極普通に充実したマラ7を聴いた気がする。 尤も、マラ7を実演で聴くのは初めてで、比較対象無しに言って居るのだが。 極普通と言っても、それなりに楽しめたのは、Gielenの技量故か。 不満だったのは何時もながらのGasteigの音響位。 それでも、Block M中程で、そこそこの音量がしては居た。

2002.09.21 (Sa)
チェリが振ったことのあるHallは一通り見てみたいもので、寄ってみた。 チェリのDon Juan(DG盤)が行われた場所でもあるMeistersingerhalle、中央駅から見て旧市街地の反対側、路面電車で暫く行ったところにある。
音響的には格段に良かったとも思えず、演奏も聴いて居て腹が立った訳では無かったから、そんなに酷くは無かったんだろうが、通俗名曲を、よくあるホールで、凡庸なオケの極普通の演奏で聴いただけ。

2002.09.22 (So)
初めて訪れるKonstanz、先入観かもしれないが、喧噪が通り過ぎた後の避暑地という印象。
まずは券の確保。 入口のKasseらしき所に張り紙があって、どうやら券は、信号(Ampel)を渡り、通りを挟んで向かいの新聞社で扱って居るらしい。 たまたま、Ampelmänchen(旧東独の歩行者信号の図柄; 独逸統一後、順次廃止されるはずだったが、余りにも可愛いんで保護運動が起きて居る)を知って居たので、Ampelが信号機だと気付いた。 詰まらん知識もたまには役に立つ。
券を捕獲してしまうと、日曜なんですることが無い。 例によって、ホテルでゴロゴロとする。
湖畔のKonzilは、400年前の百貨店を改装した建物なんだそうで、2階に上がって、その内装に圧倒された。 別に凝った造りだった訳では無く、単なる木造の小屋だったのだが、柱や梁の太いのなんの。 太ったおっさん3人分位の無垢の木が惜しげも無く使われて居る。 もし今の時代に同じものを作ろうと思っても、こんな材木自体存在して居ないだろう。 尤も、巨大木造建造物としては感動したが、演奏会場としてはちょっと難がある。 太い柱が惜しげも無く使われて居るものだから、視覚的に邪魔だったりもする訳で(^_^;)
演奏自体は、如何にも田舎オケの野暮ったい音がして居て、それはそれで、ボロディン向きの音だったりもする。 中途半端に洗練された音を聴かされるよりは、未だ良い。

2002.09.23 (Mo)
帰りの飛行機は、Zürichから。 Friedrichshafen経由で帰国でも良かったのだが、電車で国境越えの方が面白そうだと思ったので。
Konstanz駅舎は湖に向かって左が独逸、右がスイス。 国境駅なんで、QICがあるかと期待して居たのだが、通路をくぐり抜けるとあっさりプラットフォームに出る。 一応、金網の柵で独逸側とスイス側は区切ってあるのだが、こちらも殆どご自由にお通り下さい状態。 当然、出入国のスタンプも無い。 車内で押して貰えるかと期待したのだが、検札にすら来ない。 ちょっとがっかり。


PROGRAMME
2002.09.19 20:00 : Philharmonie, Berlin
Mozart, WA : Klavierkonzert Nr.12 A-Dur KV 414
Uchida, M / pf. : Uchida, M; Berlin Phil.
Mozart, WA : Serenade Nr.10 B-Dur KV 361 (370A) "Gran Partita"
Rattle, Sir S / Berlin Phil.
Mozart, WA : Klavierkonzert Nr.27 B-Dur KV 595
Uchida, M / pf. : Uchida, M; Berlin Phil.

2002.09.20 20:00 : Philharmonie, Gasteig, München
Mahler, G : Sinfonie Nr.7 in fünf Sätzen für großes Orchester
Gielen, M / Münchner Phil.

2002.09.21 20:00 : Großer Saal, Meistersingerhalle, Nürnberg
Rachmaninoff, S : Konzert für Klavier und Orchester Nr.2 c-moll op.18
Tchaikovsky, PI : Symphonie Nr.4 f-moll op.36
Wagner, L / pf. : Glemser, B; Nürnberger Symphoniker

2002.09.22 18:00 : Konzil, Konstanz
Sibelius, J : Finlandia op.26
Grieg, E : Konzert für Klavier und Orchester a-moll op.16
Borodin, A : Symphonie Nr.2 h-moll "Bogatyrskaya"
Khatchaturian, A : Gajaneh Ballettsuite Nr.1 (Auswahl)
Altrichter, P / pf. : Ciccarelli, E; Südwestdeutsche Philharmonie Konstanz

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