追っかけ日記

last modified at 2002.11.10

書下ろし

[03.08] [03.09] [03.10] [PROGRAMME]
ブル6自体が好きなものだから、Wandのブル6は、Berlin Phil.の予定発表と同時に、条件反射的に予約した。 BerlinでのWand人気は相変わらずで、僕は運良く3日間全ての券が送られて来たのだが、知人達は3日分申し込んでも1日乃至2日分の券しか送られて来なかったらしい。

Münchenでのブル6が未だ記憶に残って居て、あれ以上のブル6は絶対に聴けるはずが無いと言う確信と、(僕の経験上)Wandとは相性の悪いBerlin Phil.とで何が出来るのかと言う不安と・・・更に、丁度、Skrowaczewskiのブル6と重なって居たものだから、初日の券は知人に譲った。
後で気付いたのだが、この時期、Young/Bergen Phil.のブル6、Skrowaczewski/Det Kongelige Kapelのブル6、Wand/Berlin Phil.のブル6と、3日間ブル6三昧コースも可能だったらしい。

僕にしては珍しく2001夏には航空券も予約済み。 ここまで用意周到だったのが裏目に出たか。 Wandが身罷ると判って居たら、Skrowaczewskiの予約なんかするんじゃ無かった。

2002.03.08 (Fr)
NRTに着くと、まず、到着便のmonitorを確認する。 NRTは、当然、欧州系航空会社のhubでは無い。 到着便が遅たので、代わりの機材で出発と言う訳にはいかない。 当然、出発当日夜の予定が狂うこともある訳だ。 まぁ、所詮endose不可の格安航空券、遅れが判ったからってどうなるもんじゃ無いけれど。
で、SKは2時間遅れで到着見込みだった。 これ以上遅れないことを祈るのみ。 これでSkrowaczewskiが聴けなかったら、何しに休暇を取ったのか、全く判らん。 結局、出発が1時間半遅れ、CPH着も1時間半遅れ。 ホテルに駆け込み、シャワーを浴びて、即、会場へ。

座席表を見て、中央とは言え、前から2列目だったのにがっかり。 後ろに席を移ろうと思ったのだが、ほぼ満席。 流石に金管の音は遠いが、弦の音が思ったより生過ぎず、そんなにバランスが崩れて居る訳でも無いので、後半も、そのまま座る。

やはり来て良かった。 ショスタコは、密度の濃い、硬い響きが面白かった。
何より、ブル6を、これだけ豊かに弾きながら、2楽章がベタベタにならなかったのは流石だった。 Gielenの時の様な醒めた2楽章と違い、Skrowaczewskiの2楽章には「表情」がある。 それでも、艶歌にはなって居ない。 冷静な、でも、冷淡でない、SkrowaczewskiのKontrolが冴えて居た。
勿論、好みの演奏では無いのだが、聴きたい人達は皆死んでしまった。

2002.03.09 (Sa)
CPHでTXL行にcheck-inしようとしたら、背後で僕の名前を呼ぶ声がする。 何で日本語?と思ったら、Wandの追っかけのSさんだった。 彼は、Operを観る旅の帰り、これからSKで帰国すると言う。 Wandの死を嘆きつつ、ラウンジで暫く情報交換。

ビシュコフには何も期待して居なかったし、予想通りの詰らない演奏だったのだが、Lindbergが、それなりに面白かったので、明日も聴いてみようかと思う。

2002.03.10 (So)
初めて聴くピアニストだったが、真面目で、少なくとも技量的な問題は無い。 意外に良いものを聴いた。 日曜の朝、穏やかな朝日が射し込む、音楽院の講堂で、半ばウトウトしながら、誠実なBachを聴いて居ると、柄にも無く敬虔な気持ちになってくる・・・ほんのちょっとだけ。

曲のせいかもしれないが、Sanderlingの息子(孫だっけ?)の音は痩せて居て、伸びやかさも無かった。 Sanderlingと相当に共演して居たはずだが、どういう音楽だったのやら。
ブルゴスの棒は、ファリャでの情熱も無く、ブラームスの重厚さも無く、無難に纏めては居たものの、次回また聴きたいとは思えない演奏だった。

Lindbergは、冒頭の金管の格好良さも、終盤の打楽器の饗宴も、それなりの水準には達して居た様に思う。 この辺、それなりに纏め上げて居た、ビシュコフを誉めるべきなのか。 尤も、チャイ6の方は、Honeckのに比べれば、遥かにマシだったものの、何一つ感動が無かった。


PROGRAMME
2002.03.08 19:30 : Tivolis Koncertsal, Copenhagen, DK
Schostakovich, D : Cello Concerto No.1 in Eb major, op.107
Bruckner, A : Symphony No.6 in A major
Skrowaczewski, S / vc. : Bengtsson, EB; Det Kongelige Kapel

2002.03.09 20:00 : Philharmonie, Berlin
Lindberg, M : Feria für Orchester
Ravel, M : Sheherazade
Tchaikovsky, PI : Symphonie Nr.6 H-moll op.74
Bychkov, S / mezzo-sop. : Koch, S; Berliner Phil.

2002.03.10 11:00 : Konzertsaal der UdK, Berlin
Bach, JS : Das Wohltemperierte Klavier I
pf. : Madge, G
2002.03.10 16:00 : Großer Saal, Konzerthaus, Berlin
Falla, Md : El Amor brujo
Balada, L : Konzert für Violoncello und Orchester Nr.2 "New Orleans"
Brahms, J : Sinfonie Nr.3 F-Dur op.90
Burgos, RFd / vc. : Sanderling, M; Rundfunk Sinfonieorchester Berlin
2002.03.10 20:00 : Philharmonie, Berlin
Lindberg, M : Feria für Orchester
Ravel, M : Sheherazade
Tchaikovsky, PI : Symphonie Nr.6 H-moll op.74
Bychkov, S / mezzo-sop. : Koch, S; Berliner Phil.

[Return to TOP] [Back to "Okkake Nikki INDEX"] [Return to HOME]