追っかけ日記

last modified at 2001.01.02

書下ろし

[04.27] [04.28] [04.29] [05.01] [05.02] [05.03] [05.05] [05.06] [05.09] [05.10] [05.11] [05.12] [PROGRAMME]
いわゆるコンピュータの2000年問題って奴で、12月末から03月末まで休暇が取れなかった。 結局日本でも直前までにはそこそこ騒がれたものの、その2年前から誓約書にsignをさせ、休暇を取らない代り、色々とofferしてくれるのは、外資系で働いて居る故か。
尤も、報奨金とか要らないとは口が裂けても言わないが、今シーズンも01月02月にWand/Sanderlingが頑張って居た様で、それらが聴けなかったのは痛恨だった。
そういう要求不満が鬱積して居たのと、飛行機代を廉く(* と言ったって真冬に比べれば篦棒に高い *)したいので黄金週間直前に飛ぶことにした。 更に、連休後のSanderlingのOberon序曲をもう一度聴きたくて、結局2週間半の休暇になってしまった。

2000.04.27 (Do)
今日と明日のHotelの予約が出来て居なかった。 機内誌を眺めて居て、疑問氷解。 世界中から観光客が集まるお祭りなんだそうな。 ってことは、本当に宿が無いってこと? 取り敢えず、Schipholのvvv(* 阿蘭陀の旅行者案内所 *)で今夜の宿を確保した。 Dusche共同でNLG 110.00だったから、確かに高い。

Concertgebouwで、バッカスとアリアーヌを聴くぞぉと、買ったProgrammを見たら、そのRousselが無い。 Debussyに変更になって居た。 Vonkの音、余りにも中庸で、迫って来るものが無い。 音量も音厚もテンポも中庸で一貫されてしまうと、亡き女王も色気が無い。 Rousselがcancelになったので、拗ねて居ると言うのもあったのだけれど。
前回Gruberovaのお蔭で、全く印象に残らなかったThibaudetは、今回も不運だった。 Ravelの協奏曲の鋭さが、Concertgebouwの柔らかさに中和されて居た。 勿論そういうRavelもアリだが、多分ThibaudetのRavelは鋭さを前面に出せた方が魅力があったんだろうなと思う。

2000.04.28 (Fr)
延泊出来る?と訪ねたら、不可との返事だった。 またvvvでAmsterdam市内の宿を探し、Henzeの交響曲を聴くか、Utrechtに行って、昨夜と同じ演目を聴くか。 昨夜と同じではあるが、初めて訪れる演奏会場と街というのも趣きがある・・・と言う訳で、取り敢えずUtrecht。
Amsterdam CSから20〜30分位だったか、Utrechtは意外に近かった。 駅近くのvvvの隣がVredenburg。 駅近くのHotelを探して貰い、無事宿確保。 街中に出かけ、書店やCD屋を漁って居たら、疲れ切ってしまい、Amsterdam日帰りを諦める。

擂り鉢状のVredenburgは、1階席が平らで椅子は固定されて居ない。 舞踏会とかにも使うのかしらん。 小ぢんまりして、それなりに音が鳴って居るホールだった。 翌日のKuppelsaalを思えば、そんなに音が悪い訳では無い。 演奏のモヤモヤ感も、昨夜程では無い。

2000.04.29 (Sa)
予約して居たのは昼の飛行機だった。 日本を発つまで、前日何処に行こうか考えて居なかったもので、空港から遠い町に泊まったら、始発の飛行機は辛いよなぁという判断。 結局、確か朝10時台にも飛んで居なかったっけ?とSchipholへ。 1本早い奴に変更出来る?と尋ね、無事1便前の搭乗券を捕獲。

Kuppelsaalは、丁度、前夜のVredenburgを巨大化した様な内装だった。 Parkettが平面で、取り外し可能な椅子が並んで居た。 Balconも前の方は平面で、国際会議場といった雰囲気。 それにしても響かない・・・仏蘭西ならまだしも独逸でこういう演奏会場は初めての体験。
この時期のBlomstedt/Gewandhausの演奏旅行、この日だけがブル8の予定だったからわざわざ寄り道した。 それなのに、貼ってあるポスタにブル8は無い。 どうせブル6はBambergで聴く予定なんだが。 Kuppelsaalの響きの無さが、多分に有ったのだろう、オケの響きが吸い込まれて、結局色気の無い音しか聴こえて来なかった。 今回満足出来なかったのは、Blomstedtのせいでは無い・・・と信じたい。
結局、僕のBlomstedt体験、今のところ、1勝 1敗、で、今回の1引分け。

2000.04.30 (So)
この日は最悪。 事前に確認出来て居たのは、Hamburg Phil.のMatinee位で、まぁ1日位演奏会に行かない日も有って良いかなどと寝惚けたことを考えて居た。 なもので、昼の電車でHamburg入り、そのままHotelに直行し、愚眠を貪って居た。
翌日判ったのだが、午後にWand/NDRの特別演奏会(* 当初、05.01からの3日間だけの予定だったのだが、定期会員枠を一般発売する為、定期会員限定の振り替え演奏会があったんだそうな *)はあるは、夜はシュミットのDas Buch mit sieben Siegelnはあるは・・・(T_T) 朝・昼・晩と3公演聴いても良い日だった。 痛恨の判断ミス。

2000.05.01 (Mo)
以前WandのMatineeを聴いた際、振り終えた後の憔悴ぶりが余りにも酷かったものだから、夜型の爺さんで、朝は駄目なのかと思って居た。 今回のMatineeは、意外に元気そうだったので、安心。 夜、BerlinでOperを観ると言うDkr.Aさん/Sさんと別れて、イタ飯で昼食。

2000.05.02 (Di)
前日もそうだったのだが、指揮台の上には、仮設の椅子があった。 チェリの晩年の様な、座って振ることを前提とした椅子ではなく、ちょっと腰を載せる感じの椅子。 いざとなれば椅子があるからという安心感があるからか、逆に、演奏中は、以前より元気だった様にさえ思えた。 2楽章と3楽章の間に腰掛けては居たものの、椅子に依存し切っては居なかった。

2000.05.03 (Mi)
結局、Wand、ブル8みたいな大曲を4日連続で振り通した訳だ。
今回の後半3日間を聴き終えて、Wandの音楽が新たな局面を迎えた様に感じて居た。
初めてWandを聴いたのが1997年春。 昔の録音を聴いて、尊敬はするものの、面白みに欠ける人だと思って居た。 それが、初めて実演に接して、強烈な意思と、オケをそれに従わせる支配力に、熱狂した。 「1995〜6年位から化けて面白くなりましたよ」と唆してくれた友人達に素直に感謝して居た。 その一方で、常に分厚い音にちょっと聴き疲れを覚えて居た。
Wandも、ようやく枯れて来たのか。 今回の演奏、良い意味で濃淡が出て来た様に思えた。 今後が楽しみな指揮者である・・・と言う感想は、88歳の老人には相応しくないか(^_^;)

2000.05.04 (Do)
朝の飛行機でBruesselへ。 Hotelでゴロゴロし、夕刻Palais des Beaux-Artsへ。
建物の外観とホワイエの内装は前回と同じだったのだが、客席の内装が新品だった。 椅子の装丁が良くなった分、狭くなった様に感じたのは、僕が太ったせいか(^^;)
以前聴いた際、色気のない乾燥したSaalだったと思って居たのだが、今回は意外に暖かい。 Amsterdam Concertgebouwのミニチュアとでも言った感じか。 悪く言えば人工の音がする。
内装はともかく、構造的には大幅に改造した訳でもなさそうだと思って居たが、休憩時間に見たホワイエの写真展に依ると殆ど全部解体して作り直した様子。 余りにも、ホールの音が変わったので、休憩時間に係員に尋ねたら、2000.04に新装開店したばかりらしい。 こっちが聞きもしないのに、「外装、全然変わって居ないでしょ? 政府が予算をくれないんで、何時着手出来るか判らないんだ。 でも、来年か再来年かには、外装も奇麗にするからね。」などと熱心に話してくれるものだから、「音は、前の方が良かったかも」なんて言えずに「外装も奇麗になると良いですね」などと愛想笑い。
実はこれがまた大変だったのだ。 「ちょっと教えて欲しいんですが?」とドア付近の係員に話し掛けた途端、「あたし、英語判らないの。 向こうのお兄さんならきっと英語が判るわ」 で、向こうのお兄さんに話し掛けたら、「僕、英語良く判らない。 下のおじさんならきっと・・・」

合唱を伴わないHerrewegheはつまらないと思って居たのは偏見だった。
特に、ベト4が面白かった。 妙に肩に力の入ったアクセントが印象に残る演奏だった。 アクセントの度に肩がピクッ、ピクッと動く様は、「道化」としか思えなかった。 Kleiber息子に代表される様な、正面から対峙し、如何にもBeethovenを振って居ますという演奏も良いのだが、お笑い系のBeethovenもたまには悪くない。 首尾一貫した戯けを聴かされて居ると、これはこれで説得力がある。

2000.05.05 (Fr)
再び、Blomstedt。 クララ・シューマンの協奏曲は・・・流石に歴史に淘汰されただけの曲ではある(^^;) 珍しい曲を聴かせて頂いて有難うと言う以外に言うことは無い。
一方のブル6も、結局、何を表現したいのか判らなかった。 冷静に聴けば、そんなに悪い演奏では無かったのかもしれない。 あのブル3の印象が強烈だったものだから、過度な期待をしてしまったのだろう。
あの時を彷彿とさせる、朗々とした2nd mov.では無かった。 かと言って、艶歌にもなって居ない。 多分表現したかったのは、前者だろうと思えるのだが、想像力を利かせて、補完しながら聴かないと、そういう音には聞こえて来ない。

2000.05.06 (Sa)
昨夜演奏会場で貰った、「今月のバンベルク」みたいな小冊子を眺めて居たら、昼にDomで無料オルガン演奏があるらしい。 Bambergを訪れたのは3回目だが、未だ、山の上に行ったことは無い、ラオホビーァとやらも呑んだことが無い・・・と言う訳で、Domへ。 運河の辺から見上げると結構遠い気がして居たが、実際に登ってみると大したことは無かった。 初夏の日射しでちょっと汗ばむ外から隔離された、涼しく薄暗いDomの中で、上から降って来る音の中にぼんやりと漂って居るのは、普段の演奏会体験とは次元の違う体験だった。 どちらが好きかと言われれば、勿論、至高の演奏会なのだけれど。
仏人指揮者だからと言って「エスプリの利いた」などと、紋切り型の発想をしてはいけないのだなぁというのだけが記憶に残って居る。 普段、フランス音楽に感じて居る小賢しさ(* 貶して居る訳では無い *)が無い。 Rousselは好きな曲なものだから、それでもDanse d'Ariadneの辺りを聴いて居るとそれなりに興奮はしたのだが。

2000.05.07 (So)
Rheingoldhalleは、Bernsteinの交響曲第3番の自作自演盤(DG盤)の収録会場ということで、是非訪れてみたかった。
ホワイエの窓からの風景は、川縁を走る人・散策する人が見え、行き交う船もまた、長閑な初夏という風情。 尤も、初夏の川縁だけあって、近視眼的にはガラスに薮蚊か何かの死骸がびっしり貼り付いて居たのだけれど。 Saalの方は、体育館の様な内装で、仮設の台で客席が出来て居る。 舞台の反対側にも雛壇があって何だろうと思って居た。
合唱隊はLinksの客席入り口から入場し、客席の真後ろの雛壇で歌って居た。 首の筋を違えそうな思いはしたものの、客席を包み込む様な一体感のある音は、前日のDomでの演奏に通じるものがある。
なもので、次のブル9も期待してしまったのだけれど。 舞台の音的な遠さが残念だった。 「体育館」という第一印象通りの音だった。 Bernsteinがどういう配置で収録(* 確かLiveだったはず *)したのか興味がある。 もし舞台で演奏したのであれば、あの録音は、客席の音では無い。

2000.05.08 (Mo)
今回3回目のBlomstedt。 別に彼の追っかけをするつもりは無かったのだが、WandとSanderlingの間の日程を埋めるのに、あのブル3の様な演奏がまた聴けるかもと欲を出してしまった。 結局今回の3回では収穫が無かったのだが。
同じくあのブル3を聴いたDkr.Aさんの言う様に、「Blomstedtがあんなに凄い演奏を普段出来る訳が無い。 彼の一世一代の銘演を聴いてしまったのだ。」と割り切って居れば良かったんだろう。 箸にも棒にもかからない演奏をしてくれれば二度と聴くもんかと思うのだが、中途半端に良い演奏をしてくれるものだから、後もう少しなどと期待してしまう。 もしかして次回はあの時の様な演奏を、と未練がましくなってしまう。

2000.05.09 (Di)
Monatsprogrammに依るとKissinの演奏会があるらしい。 と言う訳で、Gasteigへ。 開場20分前だと言うのに、何時もの場所に行列が出来て居る。 MünchenではWandの時でもこんなには並ばないし、Sanderlingの時なんか空席だらけだったのにぃ。
開場と同時に、Abendkasseへ。 どうも完璧に売切れらしい。 取り敢えず、Sucheでもして見るかと外に出る。 運良く5分で手に入ってしまった。 KissinにDM 120.00は勿体なかったのだけれど。 「あたし、アメリカから来たんだけど、独逸語判らないの。 その紙、チケット求むって書いてあるの?」とおばちゃんに話し掛けられたので、「使う?」と渡したら、こっちが恐縮する位喜んで居た。 その場で手帳を千切ってボールペンで"Suche eine Karte"と殴り書きしただけなんですが(^_^;) で何故か、そのおばちゃんも5分位でSucheに成功。 幸運を呼ぶKarteということになったらしい。 僕の殴り書きが更に独逸人らしい男性の手に渡る。 で、その男性も・・・その後は見て居ないけれど、開演直前にPhilharmonieに戻った時点でもSucheして居る人は沢山居たから、かなり入手し辛かったらしい。

さてKissin。 猫騙しとしか思えなかった。 突然テンポを変えたり、唐突に音量を変えたりと、その度に、「をぉっ」と思わさせる。 ただそれが、何故、そこでテンポを変えなければならないのか、何故、音量を変えなければならないのかが、さっぱり見えて来ない。 効果だけを狙って居る様にしか思えないのだ。 だから、瞬間瞬間での説得力はあるのだが、曲全体を聴き終えた時に、残るモノが無い。
それなのに、特にステージ上の合唱席とBlock M/Rの辺りの聴衆の反応は、僕の理解を超えて熱狂的だった。 足を踏み鳴らす、例のバイエルン式Ovationも久しぶりに見た。 それに応えるKissinもKissinで、8曲(以上は数えるのも諦めた)もアンコールを弾いて、結局終演は23:00過ぎ。 ホワイエのCD売場は、終演後CDお買い上げの方にサインしますと言う訳で、長蛇の列。 幾らモノ好きな僕でも、そこまで付き合う気は無いので、Marienplatzの居酒屋へ直行。

2000.05.10 (Mi)
準メルクル(Münchner Phil.定期)を聴くか、Glassの協奏曲を聴くか。 まぁ3日間連続でGasteigと言うのも何だよなぁと言う消極的な理由で、Herkulessaalに来た。 Abendkasseは既に開いて居て、5〜6名の行列の末尾に並ぶ。 と、楽器ケースを持ったお兄さんに肩を叩かれた。 「今晩の演奏を聴くのか?」と聞かれて「やー」と答えたら、内緒だぞとばかりに、渡されたのは、DM 0.00の入場券(^_^)v 流石に、Symphonikerだと日本人が聴きに来るのは珍しいのか。 Balcon Links 1列目の結構良い席から舞台を見下ろせば、va.の2プルにそのお兄さんが見えた・・・多謝(_._)
で、演奏。 期待のGlassは、CDで聴くのと大して印象は違わない。 それはそれで良かったのだけれど、予想外に面白かったのが、ウェーバとベト6。
正直言って感動出来なかった。 ただ、聴いて居て不満が無かったのも事実。
オケの格付けの中で、Symphonikerの地位がどの程度かは判らんが、そんなに高い方では無いだろう。 それでも、聴いて居て技術的な問題は殆ど無かったと思う。 超難曲と言う訳でも無いだろうし。
となると、SymphonikerをCeliやSanderlingが振ったら感動出来るのか? 或いは、Eberhardtでは何故感動せずに、CeliやSanderlingなら感動するのか?と言うのが、気になって来る。 明らかに違うと思って居るし、ブラインドで聴いても好きな演奏は好きと聞き分けて来た経験もある。
超一流と一流の違いは、技量的には紙一重なのだなと感じたのが、今晩の収穫。 更に、世の中には、この一線を常に超えて居る人と、超えそうで超えられない人と、全く一線が見えて居ない人が居るというのを再認識したのが、今回のBlomstedt体験と合わせての感想。

2000.05.11 (Do)
丁度1週間ぶりのBamberg。 未だ部屋が空いて居ないと言うので荷物を預けて、本屋を漁る。 昼飯も済ませて少々酔っぱらいじみてHotelに戻ると、先週と同じ部屋に荷物を入れといたからねとのこと。 酔い覚ましに暫く仮眠。 夕刻、慌てて跳び起きてKongresshalleに急ぐ。 1週間前Hamburgで「じゃ、来週19:00にKasseの前ね」と約束して居たUさんの姿が見えた。 彼の分を含めて2枚づつ予約して居たから寝過ごす訳にはいかないのだ。
「お久しぶり。 何処を廻って居たの?」なんて話をしながら中に入ると、さりげなく貼り紙がある。
SanderlingはCancelだった。
Uさんが楽屋で聞き出した情報によると、白内障の手術だったそうで、僕が日本を発った辺りにcancelが決まって居たらしい。 そうと判って居れば、Wandを聴き終えた時点で帰国するんだった。
代役はシャロン(* なんと、2000秋に彼は日本で身罷るのだが・・・合掌 *)、曲もタコ6がタコ5に変更になって居た。 期待し過ぎのオベロンで満足出来なかったのはともかく、タコが、単に威勢良く鳴らして居るだけに思えたのが残念。 急な代役で、音を刈り込むに至らなかったのかもしれないが。

2000.05.12 (Fr)
さて今晩はどうしようか。 MünchenのMonatsprogrammを眺めても面白そうなのは無い。 ちょっと遠いが、いっそのことBerlinに行ってArgerichでも聴こうか。 どうしましょうかねとUさんと話しながら入った古本屋で本を漁って居たら、携帯電話が鳴った。 日本時間だと深夜のはずだが・・・Berlinに居るOkさんだった。 Argerichもcancelだったとのこと。 こっちもcancelだよと伝え、お互いに嘆息。 OkさんもBambergに来る気だったらしい。 携帯電話って余り好かんのだが、なるほど便利なtoolだ。

自棄糞だったのもあるが、再びKongresshalleに向かったのは、前夜のGrimaudが良かったからでもある。 美人だったし・・・と言うのはともかく(^_^;)
彼女を最初に聴いたのは、前年のCopenhagen。 その時は、後半のSanderlingの変貌ぶりだけが印象に残って居た。 オケの実力を遥かに超えたショスタコに感嘆した。 言い換えると、前半の協奏曲は、オケの実力通りの音が鳴って居たという印象しか無い。 なもので、彼女自身の記憶は殆ど無かった。
今回の彼女、自分の世界に突っ走って居るのが面白い。 豪快な音量と制御が為されて居ながら、表情だけは自己陶酔して居るのが面白い。
前座のオベロンで、指揮者を見限って、独奏に耳を集中させることが出来たのが良かったのだろう。 今回は、彼女の魅力を堪能することが出来た。

今回の休暇、Sanderlingを聴けなかったのがとにかく悔しい。 しかも、04月下旬のBerlinのブル7は振ったと言うではないか。 連休の休暇、前半を延ばすか、後半を延ばすか、散々迷った揚げ句、こういう結果に終わる。

PROGRAMME
2000.04.27 20:15 : Grote Zaal, Concertgebouw, Amsterdam
Ravel, M : Pavane pour une infante defunte
Ravel, M : Piano Concerto in G major
Debussy, C : 6 Epigraphes antiques
Debusy, C : La Mer
Vonk, H / pf. : Thibaudet, JY; Nederlands Phil.

2000.04.28 20:15 : Grote Zaal, Vredenburg, Utrecht
Ravel, M : Pavane pour une infante defunte
Ravel, M : Piano Concerto in G major
Debussy, C : 6 Epigraphes antiques
Debusy, C : La Mer
Vonk, H / pf. : Thibaudet, JY; Nederlands Phil.

2000.04.29 20:00 : Kuppelsaal, Congress-Centrum, Hannover
Mendelssohn, F : Symphony No.3 in A minor, op.56, "Schottische"
Bruckner, A : Symphony No.6 in A major
Blomstedt, H / Gewandhausorchester, Leipzig

2000.05.01 11:00 : Grosser Saal, Musikhalle, Hamburg
2000.05.02 20:00 : Grosser Saal, Musikhalle, Hamburg
2000.05.03 20:00 : Grosser Saal, Musikhalle, Hamburg
Bruckner, A : Symphony No.8 in C minor
Wand, G / NDR Sinfonieorchester

2000.05.04 20:00 : Palais des Beaux-Arts, Bruessel
Beethoven, Lv : Symphony No.4 in Bb major, op.60
Bruckner, A : Symphony No.4 in Eb major, "Romantic"
Herreweghe, P / Koniklijk Filharmonisch Orkest van Vlaanderen

2000.05.05 20:00 : Joseph-Keilberth-Saal, Sinfonie an der Regnitz, Bamberg
Schumann, C : Konzert fuer Klavier und Orchester a-moll op.7
Bruckner, A : Symphony No.6 in A major
Blomstedt, H / pf. : Leonskaja, E; Gewandhausorchester, Leipzig

2000.05.06 12:00 : Kaiserdom, Bamberg
Mendelssohn, F : Allegro B-dur
Krebs, JL : Fuga in B ueber B-A-C-H
Buxtehude, D : Komm, Heiliger Geist, Herre Gott
Karg-Elert, S : Adagio aus der Orchestersuite D-dur BWV 1068
Choral-Improvisation und Fuge aus der Motette "Singet dem Herrn ein neues Lied" BWV 225
organ : Dillmann, F

2000.05.06 20:00 : Joseph-Keilberth-Saal, Sinfonie an der Regnitz, Bamberg
Faure, G : Pelleas et Melisande Suite, op.80
Berlioz, H : Le Mort de Cleopatre
Roussel, A : Bacchus et Ariane 2nd Suite, op.43
Ravel, M : La Valse
Soustrot, M / sop. : Schmiege, M; Bamberg SO

2000.05.07 20:00 : Rheingoldhalle, Mainz
Bruckner, A : Locus iste
Bruckner, A : Os justi meditabitur
Bruckner, A : Christus factus est
Bruckner, A : Ave Maria
Breitschaft, M / Mainzer Domchor; Domkantorei St. Martin Mainz
Bruckner, A : Symphony No.9 in D minor
Guschlbauer, T / Staatsphilharmonie Rheinland-Pfalz

2000.05.08 20:00 : Philharmonie, Gasteig Arts Centre, Muenchen
Brahms, J : Piano Concerto No.1 in D minor, op.15
Brahms, J : Symphony No.4 in E minor, op.98
Blomstedt, H / pf. : Leonskaja, E; Gewandhausorchester, Leipzig

2000.05.09 20:00 : Philharmonie, Gasteig Arts Centre, Muenchen
Beethoven, Lv : Klaviersonate Nr.17 d-moll op.31/2
Schumann, R : Carnaval op.9
Brahms, J : Klaviersonate Nr.3 f-moll op.5
pf. : Kissin, J

2000.05.10 20:00 : Herkulessaal, Residenz, Muenchen
Weber, CMv : Der Freischuetz Overture
Glass, P : Saxophone Quartet Concerto
Beethoven, Lv : Symphony No.6 in F major, op.68, "Pastorale"
Eberhardt, C / Lascher Saxophone Quartet; Muenchner Symphoniker

2000.05.11 20:00 : Joseph-Keilberth-Saal, Sinfonie an der Regnitz, Bamberg
2000.05.12 20:00 : Joseph-Keilberth-Saal, Sinfonie an der Regnitz, Bamberg
Weberl CMv : Oberon Overture
Schumann, R : Piano Concerto in A minor
Shostakovich, D : Symphony No.5, op.47
Shallon, D / pf. : Grimaud, H; Bamberg SO


[Return to TOP] [Back to "Okkake Nikki INDEX"] [Return to HOME]