[2-Geki]  2劇通信・幕の内タケ第17号 2002年(平成14年)12月1日

 恒例 作者インタビュー




演出担当の四夜原は、音間を呼び出し問い正すことにした。

「今年はドラッグ。来年は正義。」

四夜原 えーと、何から聴けばいいのかな?

[イラスト・阿部と音間] 音間 呼び出しといてそれはないでしょう。今回の作品に ついて質問するんですよ。

四夜原 作品って、まだ書けてないじゃないか。

音間 …だから、まだ書けてないから質問するわけじゃないですか。

四夜原 遅いな。どうなってるんだ。早く書いたらどうだ。

音間 あんただけには言われたくないな。

四夜原 あ、そうか。前回の「チャムチャムドラッグ」も遅かったよな。 企画は早かったけど。音間とオレで年に1本ずつ同じネタで台本 書こうって決めたのは去年の今ごろだよな。

音間 そうそう。今年度は「ドラッグ」ですからね。はっきり言って 四夜原さんの得意そうな分野でしたね。

四夜原 あ、やっぱそうかな?

音間 そうですよ。来年度のネタは私が決めます。「正義」です。

四夜原 正義?どうして?

音間 四夜原さんが苦手そうだから、そういうの。あ!主人公「正義」(まさよし) なんていうのダメですよ。

四夜原 う。

音間 ちょっと。今回の台本について話していいですかね?

四夜原 うん。

音間 「うん。」って、これインタビューなんじゃないんですか?

「2劇っぽくない?」

四夜原 前作の「人ごこちのいい車」はバスジャックの話だったから、 今回はオムニバスにしようとか?

音間 いや、オムニバスじゃないんです。話に一貫性はありますよ。 「通り過ぎる人々」が何かの「カケラ」を持ち寄って、まったり とした時間を創り出すみたいな話です。

四夜原 場所は駅前の高架下。道端にいろんな人間がやって来ていろんな 話をする。なんかあっさりしたお話になりそうだな。

音間 それが、そうでもなくて、"悪意#とか、"狂気#みたいなものが 見えるんです。ちょっと「人当たりのいい部屋」に似てるかな。

四夜原 ああ、前々作の引きこもりの話ね。あれ、ちょっと怖かったもんな。

音間 それと、2劇っぽくない話になると思うんですよ。

四夜原 どういうこと、それ。今の2劇に何か不満でもあるの?

音間 そういうことじゃなくて。なんとなく役者はやって来て、 しばらくやってるうちに場のテンションが上がってゆくみたいな 話にしたいんです。

四夜原 むずかしいこと言うねえ。

音間 たいへんだけど、 がんばってくださいね。

四夜原 は?

音間 「は?」って、演出でしょう?

四夜原 あ、そうか。そう言えば今回の役者は…若いのいるねえ。 だいじょうぶ?

音間 だからがんばってくださいって。今回若手をきたえてです ね、次の四夜原さんの"正義#の芝居でパーッと花開かせる。

四夜原 あ、なるほど。わかりました。えーと、これで終わっていい のかな?

音間 「最後にお客様に一言」とかやってますよ、いつも。

四夜原 最後にお客様に一言!

音間 はい。えー、不思議な事が好きなお客様、お待ちしております。




幕の内タケ第17号2劇通信・幕の内タケTOP|へ戻る

[END]