2劇通信・幕の内タケ第9号 1998年(平成10年)9月26日
作者インタビュー
「カエルノモリ」にて
「幕の内タケ」恒例の作者インタビュー。今回は何だか不思議な話らしい。 と、なれば話を聞かずばなるまいて。というわけで謎の場所、 「カエルノモリ」(別名・稽古場)に我々は潜入したのだった。
四夜原 おう、何でも聞いて。
四夜原 元々はもっと違う題名だったんだけどね。「大王キチンの大冒険」っていう。
― は? 「大王キチン」って、ひょっとして…
四夜原 そう、ダイオキシン。
― それがどうして「カエルノモリ」に?
四夜原 まあ「大王キチンの大冒険」も悪い題名じゃないんだけどね。
― まあ…ちょっとアレですね。
四夜原 だろ。それでいろいろこねくり回しているうちに、こうなった。
― でもカエルって森にいますか?
四夜原 カエルってどんなイメージがある?
― え? そりゃ両生類で・・・
四夜原 何考えてるかどうか分かんなくってちょっと哲学者っぽい感じがあってね。不気味さがある。
― なるほど、「モリ」はそのイメージを強めている。
四夜原 そういうこと。「カエル」は「帰る」かも知れないし、「モリ」 は「お守り」かも知れない。
― そこらへんの隠された意味については、本番で、というわけですね。
― 産業廃棄物処理場があったり。
四夜原 そうそう。で、その汚れた方に「カエルノモリ病院」があって。 何か分からないけど研究をしているらしい。
― そんなところに病院があったって誰も来ないでしょう。
四夜原 外来はない。入院患者だけ。 そこへ父親を捜しにヨシキという男が来るわけだ。
― 父親が入院してるんですか?
四夜原 20年前にね。 そんな前だから記録はないっていうんだけど・・・
― 実際は・・・ってわけですね。
四夜原 そう。結局のところ確かに20年前にはいたらしくて、 彼は○○○○○を残しててそれに従って病院の人たちは○○をやってて。
― あ、あの、そんな事、ここに載せられないんですけど・・・
四夜原 そうか。後は舞台をお楽しみにということで。
四夜原 そう。
― 我々はいかに汚染を避け、エコロジーな生活を営むか。
四夜原 多分、そうはならない。
― あら?
四夜原 そんな教条的になりたくないし。そもそもこういうことは気にし はじめるときりがないだろ。避けると言っても既に囲まれてるわけだし。
― そりゃまあ、そうかも知れませんけど。
四夜原 容器が問題になってるけど、カップラーメン食べるのやめた?
― いえ、食べてます。
四夜原 でしょ。ま、後は本番を見て考えてもらうということで。
四夜原 今は新しい人間と古い人間を混ぜ合わせようとしてる。 結構すりあわせが大変だよ。
― 正木も初主役だし。
四夜原 そう、期待の新人。
― もう3年目ですけどね。調子はどうです?
四夜原 まあほどほどには、やっとる。初々しい感じがいいね。
― だいぶ顔ぶれも変わりましたね。
四夜原 今、2劇がまた大きな節目を迎えてる感じはするな。 ここをうまく曲がりきりたいね。この変わり目を見たい人は・・・
― 是非本番を・・・ってことですか。
四夜原 そういうこと。