2劇通信・幕の内タケ第10号 1999年(平成11年)7月5日
毎度おなじみの
作者インタビューだ
幕の内タケ恒例の作者インタビューである。毎度変わり映えしないと言う話もあるが、でも聞くべき事は聞いておかねば。座長〜!
四夜原 とっととやってね。
― まずは題名からなんですが。「ひやしんど」…何ですかこれ?
四夜原 秘密。
― (秘密って…)元々は今年の春に若手の公演の為に書いたのが「トリシンド」。
四夜原 あれはまだ、内容が全く決まってないときに「とにかく、インパクトのある題名を考えて」って言ったら、若手の一人が「にわとりシンドバット」って。で、それをちぢめて「トリシンド」。
― 確か内容は、爆弾作りをしてる青年の話で題名とは・・・
四夜原 ぜぇーんぜん関係なかった。
― ひょっとすると今回もそうですか?
四夜原 ないでしょうね。
― 何で「ひや」してるんでしょう?
四夜原 夏だと冷やっこい方がいいでしょ。
― はぁ。(なんのことやら)
四夜原 あ、でも冷やしうどんはでるかも。
― ひやしんど・・・冷やしうどん・・・洒落ですか。
四夜原 (うれしそうに)秘密。
四夜原 瀬戸内海の孤島なんだけど、上を橋が横断している。
― はあ・・・上を?
四夜原 そう。だから島民たちはこの橋を利用できないわけ。ただ時々ものが落ちてくるだけ。空き缶とかいろいろと。そこへ一人の若者が迷い込んでくるところが始まり。迷い込んできた砂浜で、話が進むことになるかな。
― 夏っぽい舞台ですね。
四夜原 海の日とかに見に来てもらうわけだから、少しはそれっぽい雰囲気を味わってもらおうと。具体的に何するかは秘密だけど。
― さいですか。そこで何が起こるんです?
四夜原 この島に、テレビドキュメンタリーがくる予定になってて、島民たちはこれで村おこしをしようと必死なんだよ。だから、その練習をやってる。
― ドキュメンタリーなんでしょ? 練習?
四夜原 それだけ必死って事。
― 大きな産業もなくて貧乏な島だから。
四夜原 いいや。貧乏ではない。
― なんで?
四夜原 秘密。
― あっそ。じゃあどうしてそんなに熱心なの?
四夜原 それも秘密。
― ありゃりゃ。
四夜原 見に来る人は、お楽しみと。
― なるほど。ではそのお客様に一言。
四夜原 見に来て下さい。びっくりすることが出たり起こったりします。
― びっくりすること?
四夜原 そう。何かは、秘密。
― そりゃそうだ。