2劇通信・幕の内タケ第12号 2000年(平成12年)9月1日
代理編集者・冨田の
今世紀最後の編集後記
別に今月最後でも、今年最後でも、なんだったら今日最後でもいいんですけど、やはりこの挨拶ができる幸運に甘えましょう。今世紀最後のタケをお送りします。代理編集長・冨田です。
編集を終えてつくづく。「リンリンインタビュー」「たまにはまじめにインタビュー」。ダサダサを狙ってるとはいえ、我ながらなんと芸のない見出し…。次回に向けての宿題にいたしましょう。
それはそうと、怪獣って好きですか? 好きなんです。私、かなり。いいですよね。
怪獣が子ども心をつかむのは、無意味であることが許されているからだと書いてあるのを読んだことがあります。子どもの遊びに難しい理屈はかえって邪魔なのは当たり前ですよね。「怪獣が出たぞー!」「ガオー!」で始められる怪獣ごっこはいつでも子どもにとっては親しいお友達というわけです。
突然どんなものが出てきてもかまわない。どんな無茶でも許される。だって「怪獣」だから。
こけおどしであっていい。意味がなくていい。いい加減でもあるけれど、その分ふところ深い。
いささか時代遅れかもしれないし、低俗という人もいるけれど、無意味も突き詰めれば深い意味があるように思えたり、世の真実をたまたまダイレクトに捕まえたりするかもしれない。
むむ。こうしてみると怪獣と芝居って似てますね。 それでは劇場でお会いしましょう。