2劇通信・幕の内タケ第16号 2002年(平成14年)6月1日
初夏だ! 芝居だ! 客演だ!
いつもはあまり客演とは縁のない2劇。
ところが今回はなんと、元劇団員を含め四人もの客演を招きます。 というわけで、そのうちのお二人に話を伺ってみることにしました。 まずは「流星倶楽部」の小栗一紅さんからまいりましょう! ぱちぱちぱち。
小栗 見たのは割と昔なんです。 夏、扇町ミュージアムスクエアでやってたのを見せていただいて。
― 「流された」(一九九六年)ですね。
小栗 それが凄く面白かったんです。
― どういったところがでしょう?
小栗 うーん。おいていかれなかった、というか。 舞台が楽しそうでも、客席がしらけてると興醒めじゃないですか。 それが、隣のお客さんが笑っているのが不快じゃなくて、これってけっこうすごいな、と。
― 中から見た印象はいかがですか?
小栗 劇団って長くやってるとどうしても不自由なとこが良くも悪くも出てくるんですよね。 それがなくて、劇団のくせになんで自由なんだろうって。
― ? そんな自由ですかね?
小栗 飲み会でも、どうしても目下の人が気をつかっちゃって ヒエラルキーができてしまうのに、そういうのを感じないんですよ。
― むしろ弱肉強食ですから。うちの飲み会は。
小栗 (笑) あと、みなさんうまい。 今日の稽古で台本を読んだんですけど、なんで初見であんなにできるんだろう。 いい劇団ですよ、ほんと。
― 今回の公演にかける意気込みなどを。
小栗 なんでもやります! 自分の劇団ではお姉さんの役割を期待されてできないこともあるんで。 離れているからこそできることも大事だと思うんですよ。 それと、是非お客さんを笑わせたいです。
― 最後にお客様に一言、お願いします。
小栗 「どの人が客演?」って言われるくらい馴染んでみせます。 2劇色に染まりますので、お楽しみに。
というわけで客演インタビューその2。
お次は「劇団暇だけどステキ」の名物座長、演技も普段もパワフルの一言、 飯島和敏さんに直撃だ! ぱちぱちぱち。
飯島 一昨年の「人あたりのいい部屋」を見て、若い人が頑張ってる劇団だなあと。
― 若手が中心の公演でしたからね。
飯島 実はちょうどその時、演劇に対して少し行き詰まりを感じてたんですけど、 あの公演を見て力を分けてもらった。 僕も頑張れるんじゃないか、もっと頑張ってもいいんじゃないかってね。 そんな劇団から声をかけていただいたんで、せっかくできた縁は大事にさせていただけたらと。 今日の稽古を見てても実力者!って感じの役者さんたちばかりなんで、 僕もきちんと芝居するぞ、と奮い立ってます。
― (笑)気合い入ってますね。2劇でやりたいこととかあります?
飯島 いやあ、出演するってだけで舞い上がってますから。 むしろ皆さんにいつも通り自由にやっていただいて、 その中で新しいものを出すお手伝いができたらと思います。 とにかく楽しくて笑える芝居をね。お客さんも役者も気持ちよくできるような。 と言いつつすごく緊張もしてるんですが。その中でぶつかり合いながら、 自分の色も少しずつ出していけたらと期待ってとこですか。
― 最後にお客様に一言、お願いします。
飯島 見終わって、「元気をもらって帰ったなあ」って言われるような芝居をしたいですね。 ただ体の固さだけはつっこまないでください(笑)