物語
その店は駅前の盛り場から
一本奥に入った路地裏にあるという。
行く気になるとなかなかたどり着けないのだけれど、
酔ったはずみにふとたどり着いてしまう、そんな店。
薬店と名乗るくせに、扱ってるのはただの水。
「え? 海洋深層水とか、マイナスイオン水とかでしょ?」
「ううん、ただの水」
「・・・宗教?」
「ううん、ただの屋台」
誰もが首をひねりながら帰るけど、
そんなに怒りながらってわけでもなさそう。
「水のおかげで体調良くなったりしたの?」
「・・・いや、特に」
「ココロが癒されたとか?」
「・・・全くない」
治しません、癒しません。
自分の荷物ぐらい、自分で持ちなよ。
まあ、話ぐらいは聞いてあげるからさ。
「どんな話を聞いてもらったの?」
「こないだから気になってたことなんだけど・・・
でもあれってほんとはね」
ようこそ、熊茶花薬店へ。
熊茶花薬店はおもに水と謎を扱うお店です。
|見どころ
|Cast&Staff|
|熊茶花薬店
|TOP|へ戻る