[2-Geki] 「フーテンの灯」 稽古日記


 1997年7月19日〜


 7月19日 (土)

 今日は、前回公演「やってもた」の反省会。反省会と共に、次回公演の1回目の打ち合わせをやる予定だった。しかし、出席者が少なく打ち合わせは中止。すぐに公演の打ち上げへと突入。

 7月26日 (土)

 今度こそ1回目のミーティングを行うために、劇団員に動員をかける。ところが台風の接近で天気が非常に怪しい。それでも決行することにしてミーティングの事前打ち合わせを千里中央のとあるファーストフードの店で行う。外は風が吹き荒れ、百貨店は早々と閉店し、人通りもだんだん少なくなる。突然、携帯電話が鳴った。会場になっている公民館が臨時休館になったとのこと。やむなくミーティングは中止。急遽、明日に延期することにして連絡を回す。連絡がつかず、知らずにやってくる人のために公民館の前で待機。予想通り一人の劇団員が嵐の中、傘を必死で押さえながらやってくる。確認もせず欠席する人が多い中、奇特な人もいるものだ。約1時間打ち合わせをしながら待機したあと、家路につく。

 7月27日 (日)

 3度目の正直。しきり直しのミーティング。何故か非常に出席率がいい。このミーティングで11月公演は「フーテンの灯」を改訂して再演することを決定。日時などの確認と、スタッフ、キャストを内定し、今後の予定を決めてミーティングは終了。とり竹へと繰り出す。次回公演の話の続きと、夏合宿の話題で盛り上がる。

 8月9日 (土)

 夏合宿1日目の夜。本来夏合宿は純粋な遊びのはずなのに、今回は次回公演の初稽古になる。なにしろ、合宿のしおりの必ず持ってくるもののの中に台本が入っているくらいである。長い2劇の歴史の中でも前例がない。というのも、主要なキャスト、スタッフが全員参加したからできた技である。稽古といっても台本読みの軽いものである。この「フーテンの灯」は94年6月に上演された台本である。この時のオリジナルキャストによる本読みは非常におもしろい。当時の舞台が目に浮かぶようで、一同笑い転げてしまった。次回公演もおもしろいものになることを確信し、稽古を終える。この夏合宿のあと、2劇は夏休みに突入。次回稽古は8月30日。

 8月30日 (土)

 夏休み明け初めての練習。夏休みですっかりなまった体をほぐすために柔軟中心のメニューで稽古が始まる。初日の割には出席率がよく、充実した練習になった。稽古の後はいつものように「とり3」に繰り出す。久しぶりに集まったこともあって夏休み中の話題に花が咲いた。これから公演に向けて本格的な練習が始まる。

 9月6日 (土)

 今日は柔軟に加えてエチュードの練習を加える。だんだんと芝居の稽古に近づいていく。今日は台詞を一つだけ与えられて状況を表現するエチュードを行う。ところが、何を思ったのか劇団員Aがカラオケボックスでのオンステージ状態。結局二曲歌って幕となる。みんなの非難を浴びたことはいうまでもない。来週には第1回目のミーティングを開くことを決めて今日は解散。

 9月13日 (土)

 今日は練習を早く切り上げて全体ミーティングを行う。出来上がったばかりのチラシ、チケットが劇団員に配られ、これからが本格的な公演のスタートとなる。チケットぴあでも今日から前売券の発売が開始された。ミーティングでは予算を決め、各スタッフから現状が報告されたのだが、詳細はこれからという感じである。第1回目のミーティングは何かを決めるというよりは公演にむけて頑張りましょうという意識あわせの傾向が強い。今回の第1目的は全員にチケットを配ることであったことは疑うまでもない。約1時間のミーティングの後、いつものようにとり竹に繰り出す。今回は公演の舞台のプランについての下打ち合わせが行われた。この席で大まかな舞台の形が決まった。いつものことではあるが重要なことは酒の席で決まっていくのである。

 9月15日 (月)

 情宣写真の撮影日。今回の舞台の設定にあわせて地下鉄の駅で撮影を行う。出演者はフーテンの2人とサラリーマンの2人。この前の酒の席で突然決まった撮影会である。演出の阿部が自ら演技指導を行う。地下鉄の列車が駅に着くたびにどっと人が流れてくる。その合間をぬっての撮影である。こういうことをやっていると必ず黙って見ているおじさんがいる。今回も最初から最後まで見ていたおじさんが1人。6シーンぐらいのカットを撮って約1時間で終了。そのあと、串かつ屋で定食を食べて解散。 

 9月20日 (土)

 今日の稽古はいつもの基本稽古の後、設定を与えられたエチュードを行う。お題は「風の強く吹く日に公演のベンチで誰かを待っている。約束の時間になっても来ない。そばにある公衆電話で相手に電話してみたが出て来ない。それからまた少し待って諦めて帰ろうとしたら向こうからやってきた。と思ったら人違いであった。」というものである。待っている人は誰か、自分とどういう関係なのか等は各自の自由である。ここに各自の個性が現れる。なかなか楽しいものである。稽古の後のとり3では、稽古の進め方についての話題が出た。たまたま、年寄りが少なかったせいかスムーズな話し合いがもたれた。

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