[2-Geki] 「OVERFLOW −流された−」 公演日記


 1996年4月19日 (金)

 公演前日。今日は朝から仕込み。
今回は小公演と言うこともあって舞台は簡素な作り。しかし、会場は大阪大学学生会館大集会室。演劇のための設備のあるホールではない。阪大の中には、演劇の公演を打つことのできる場所はここだけである。2劇も旗揚げの頃は、ここを拠点に公演を打っていた。最近は学内公演をしていないので、ここは久しぶりである。演劇用のホールと違って、公演を打つためにやらなければならないことは多い。
 仕込みはまず、目張りと暗幕吊りから始まる。うまくやらないと暗転にならない。これは、かなり大変な作業である。照明を吊るための配線やバトンもない。ライトは天井に寸角を渡してそれに吊る。コードはすべて天井からぶら下げる。舞台自体は他のホールで作るときと同じ作業である。すべての作業においてノウハウの有無が作業時間を決定する。照明のシュートまで、大きなトラブルもなく、ほぼ予定通り午後5時に仕込みは終了した。
 今日はこの後、最後の練習である。本番直前ということもあり、かなり気合いの入った練習になった。
 いよいよ、明日本番である。


 1996年4月20日 (土)

 いよいよ公演当日。
 心配された天気の方はどうやら大丈夫そう。しかし、寒い。公演後に花見の予定だというのに、四月とは思えないような寒さである。この寒さのおかげで今日まで桜が散らずに残っていたというのも事実である。この公演を企画したときは天候のことなどわからなくて、たぶん桜が残っているだろうと軽く考えていたのだが、4月に入って急に暖かくなり、桜が一気に咲いて「やばいぞこれは」と思っていたら、今度は寒波。一体どうなっているんだ今年の天気は。話がそれてしまった。
 今日は朝から舞台の手直しとリハーサルをして、本番に臨む。リハーサルは役者がリラックスしていて非常にいい出来だった。本番もこの調子でと願うだけ。舞台を掃除し、客席のいすを並べる。
 午後2時、受付開始。人影まばら。まあ、こんなものかと言う感じ。
 午後2時30分、開場。お客さんが入り始める。客席は順調に埋まっていく。開演10分前。椅子が足りない。慌てて、椅子を増やす。
 開演直前。もう、空席はない。一部のお客さんには、立見をお願いすることになってしまった。
 開演。舞台は予定通り終了。
 終演後は、学生会館横の空き地で花見。役者がお客さんを案内する。お客さんの参加が少なくて寂しい宴会になるかもと心配したが、お客さんの3分の1以上の方が参加する大宴会となった。寒い中、約1時間半、みなさまご苦労様でした。


 特別付録  公演の舞台裏 写真編

     普段見れない舞台裏を写真で紹介してます。



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