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 国語辞典は、言葉をただ五十音順に並べているため、思わぬ言葉が隣り合わせになったりする。広辞苑第五版、発売記念!



 【あ】

 あばれんぼう【暴れん坊】思うままに振舞う人。あばれもの。「政界の―」
 アバンギャルド【avant-garde フランス】(前衛の意)1)軍隊用語で、本隊に先がけて偵察・先制攻撃を行う小隊。2)レーニンによる1の革命運動への転用。大衆の自然発生的反抗を組織する革命家集団・政党。3)2の芸術分野への転用で、二〇世紀初め以来ヨーロッパでの、既成の通念を否定し未知の表現領域を開拓しようとする芸術家・芸術運動(立体派・表現派・ダダイズム・抽象派・超現実派など)を指す。一九七〇年代、大衆社会の爛熟のなかで衰退。前衛派。(広辞苑第五版)

 東洋と西洋の力自慢が、集結したような気分にさせられます。まるでマフィアの大集会。
 暴れん坊といえば徳川吉宗ですが、吉宗ってそんなに暴れたのだろうか。
 暴れてしょうがない、という記録でも江戸城に残っているのだろうか。
 女中や家老をメッタ打ち。誰か止めて!




 アンバランス【unbalance】つりあいがとれないこと。不均衡。「―な収支」
 あんぱん【餡―】中に餡を包んだパン。(広辞苑第五版)

 確かにあんパンの中身は偏ってることが多いです。
 一口食べても出てこない。二口食べても、やっぱり出てこない。
 あんパンを手にしただけで、餡の位置がわかるようになりたいものですね。




 いんぺいしょく【隠蔽色】動物の体の色彩で、周囲の色とまぎらわしく、他動物に気づかれにくいと考えられるもの。被食者の場合は保護色ともいう。ヒョウ・トラの斑紋、カマキリの緑色の類。
 インベーダー【Invader】侵略者。侵入者。特に、SFで、地球外からの侵入者。(広辞苑第五版)

 こちらが気づいていないだけで、すでに宇宙人は地球に来ているのかもしれませんね。
 あなたの身近な人間がもしかしたら…。クラスメイトとか。
 母親とか。だったら俺もだ。




 いすわる【居座る・居据る】1)すわりこんで動かない。「玄関先に―・る」 2)ある地位・場所に居続ける。「会長の職に―・る」「梅雨前線が―・る」 3)相場がもとのままで変動しない。
 イ・スンマン【李承晩】(I Sung-man)韓国の政治家。ワシントン大学・プリンストン大学卒。日本統治時代にはアメリカで朝鮮独立運動に従事。一九四五年帰国、四八年大韓民国の成立とともに初代大統領に就任。アメリカの援助を受けて独裁体制を築き、六〇年三月大統領に四選したが、不正選挙糾弾のいわゆる四月革命で辞任、ハワイに亡命、客死。(一八七五−一九六五)(広辞苑第五版)

 独裁体制を築いて四選された韓国の初代大統領が、なんと「居座る」の隣にいました。
 韓国語の音と日本語の意味が奏でる、偶然のハーモニー。金正日も驚きましたけど(【か】の項参照)。

 どうでもいいのですが、ケネディは解熱剤の隣でした。
 みなさんも自分が広辞苑に載ったら、隣は誰なのか見てみるといいかもしれませんよ。
 ちなみに僕の場合は「楽太鼓(がくだいこ)」でした。何それ。




 うしなう【失う】1)持っていたものを、いつのまにか、何処かへやって見当たらなくする。(物を)なくす。なくなす。2)(地位などを)なくす。3)(肉親などと)死に別れる。亡くす。4)今までの正常さがなくなる。普通でなくなる。5)(道や方法など)わからなくなる事態を招く。6)(時期などを)とりにがす。7)縁を切る。消滅させる。排除する。8)殺す。
 うしなべ【牛鍋】「ぎゅうなべ」に同じ。(広辞苑第五版)

 ああ、いつになったら安心して牛肉が食べられるのか。
 牛も同じことを言ってるかもしれませんね。
「早く安全な肉骨粉が食べたいな」。



 【か】

 かしぬし【貸し主】金品などを貸す人。貸し手。←→借り主
 カジノ【casino】(小邸宅の意)1)ルーレット・カード・ダイスなどを備えた公認の賭博場。もと、ダンスなどの娯楽設備のある集会所。2)トランプ遊びの一。(広辞苑第五版)

 ギャンブルには気をつけましょう。
 金を借りてまでのめり込んでいる人には、何を言っても無駄でしょうけど。
 じゃ、ちょっとパチンコに行ってきます。




 ガスメーター【gas meter】ガス量計に同じ。
 かすめとる【掠め取る】かすめて取る。奪い取る。「金を―・る」(広辞苑第五版)

 どうもガス代をよけいに取られているような気がしてきます。
 でも、あまり実感が湧きませんよね。使ったガスの量って。
 考えてみれば電気や水と違って、用もないのにつけっぱなしという状態がほとんどないのでした。
 あ、一家心中は? まあいいか。もうガス代払えないし。




 ガラムマサラ【garam masala】(ガラムは辛い、マサラは混ぜ合わせたものの意)インド料理に用いる混合香辛料。クローブ・シナモンなど数種類の香辛料を調合して、粉末にしたもの。
 からめ【辛目】1)やや辛みの強いこと。2)ややきびしく標準をおくこと。「―に採点する」(広辞苑第五版)

 辛目どころか、かなり辛いと言わざるを得ません。
 ところで、ガラムと「辛味」って、響きが似てますね。
 マサラと「混ぜる」も似ています。まるで日本語。




 かんいっぱつ【間一髪】(髪の毛ひと筋の幅ほどのごくわずかなすきまの意から)物事が非常に切迫しているさま。あやういところ。「―で間に合う」
 がんいでんし【癌遺伝子】発癌に関与する遺伝子。正常の動物細胞に存在する、細胞増殖を促す原癌遺伝子が変異したものとされる。レトロ-ウィルスが原癌遺伝子をとりこんで変異を起こし発癌性をもつようになったものが腫瘍ウィルス。(広辞苑第五版)

 相当な危機的状況らしい。
 間一髪で間に合った、なんて使い方が多いから良い意味の言葉に聞こえますが、間一髪の本来の意味は「あやういところ」。間一髪ダメだった、ってことも十分あり得るわけです。
 そのためにも髪に栄養分を。髪の毛一本分が太いほど、癌のとき助かるかも。…え? 抗生物質でどっちも手遅れ? 




 かんむりまつじろう【冠松次郎】登山家。東京生れ。黒部峡谷を踏査し、その美を紹介。著「黒部峡谷」など。(一八八三 一九七〇)
 かんむりょう【感無量】感慨無量に同じ。(広辞苑第五版)

 この人、誰?
 プロフィールを読むと、ただの黒部峡谷マニアでしょうか。遺族に殴られそう。
 どういう基準で人名を載せているのか全然わかりませんが、良い言葉の隣に住む人もいるものですね。しかしこの人、誰?




 キムジョンイル【金正日】朝鮮民主主義人民共和国の指導者。金日成の長男。一九六〇年代から政治活動を始め、金日成死去後、名実ともに最高指導者。
 きむずかしい【気難しい】1)気分がすぐれない。うっとうしい。2)自分の考えや感情にこだわり、たやすく人に同調しない。神経質である。「―・い夫」(広辞苑第五版)

 何も言うことはありません。思わず目を疑いました。
 「たやすく人に同調しない」ところなんか、まさにそのまま!
 意図的ではないにせよ、当然のことながら編集部は気づいてますね。岩波書店がテポドンに狙われませんように。




 きやすめ【気休め】その場かぎりの安心。また、当座、人を安心させるための、あてにならない言葉や物事。胸休め。「―を言う」「―にすぎない」
 きやせ【着痩せ】着物を着ると思いのほかやせて見えること。←→着太り(広辞苑第五版)

 確かに着やせしているだけでは、気休めにしかならないでしょうな。
 でも着やせって、どういう現象で起こるのでしょうか。
 服を着ていた方がやせて見えるのは不思議です。
 もしかして矯正下着? だまされた!




 くすねぜに【くすね銭】こっそり盗んだり、ごまかしたりして得た金。伎、青砥稿「百と二百と賽銭の―せえだんだんに」
 クズネッツ【Simon Smith kuznets】アメリカの経済学者。ロシア生れ。貯蓄率の長期的安定性を立証するなど、長期の経済成長・産業発展を実証的に研究。著「近代経済成長の分析」など。ノーベル賞。(一九〇一 一九八五)(広辞苑第五版)

 ノーベル賞までもらったのに、金をこっそり盗んではいけません。
 しかもこの人、経済学者ですからね。
 その金で「貯蓄率の長期的安定性を立証」したのかも。




 クラック【crack】岩壁の割れ目。
 ぐらつく ぐらぐらと動揺する。定まらない。「決心が―・く」(広辞苑第五版)

 トンネル事故が多いですね。
 あれはもう、新幹線の方を強くするしかないんじゃないでしょうか。
 もしくはトンネルのある山を全部切り崩して、中国地方に富士山より高い山を作るとか。名前はJR山。
 観光施設だと思えば少しは納得。気分は越前大仏。




 こかげ【木陰・木蔭】木の下の日光や雨のあたらない所。樹木のかげ。樹陰。「―で涼む」
 コカコーラ【Coca-Cola】コーラ飲料の一。コーク。商標名。(広辞苑第五版)

 おいしそう。それだけです。
 ちなみにペプシコーラは載ってませんでした。
 ドクターペッパーに至っては、言うまでもありません。




 コリントゲーム【Corinth game】傾斜した逆U字形の盤に多くの釘を植え、所々に穴をあけて、小球を盤上を走らせ、穴へ入った結果で得点を争う遊戯。
 ごりんのしょ【五輪書】武道書。宮本武蔵著。地・水・火・風・空の五巻。厳しい剣法修行によって究め得た兵法の奥義を述べたもの。一六四四年(正保一)頃成る。(広辞苑第五版)

 真剣な本の隣に、やけに気楽なゲームが…。
 武蔵も思わずリラックス(未確認)!
 小次郎も、パチンコして待ってればよかったですね。




 コングラチュレーション【congratulations】祝福の気持ちを表す語。おめでとう。
 こんくらべ【根競べ】根気のよさをくらべあうこと。(広辞苑第五版)

 根競べで勝ったんでしょうね。あんまりうれしくないけど。
 それよりも、この「根競べ」の説明のいい加減さは、どうでしょう。
 もっと根気よく説明してほしいものです。



 【さ】

 シビア【severe】きびしいさま。容赦のないさま。深刻なさま。「―な要求」「―に受けとめる」
 じびいんこうか【耳鼻咽喉科】医学の一分科。耳・鼻・咽頭・喉頭・気管および食道の疾患治療を専攻。(広辞苑第五版)

 耳鼻咽喉科で、何をされたのか…。
 外科よりもシビアな状況があるとは思えませんが。
 鼻の中を見るために入れる、あの銀の器具をおもいきり突っ込まれたとか。
 のどの奥を見るために入れる、あの銀の長い器具をおもいきり突っ込まれたとか。
 先生がおでこにつけてる、あの丸い板に光が反射して目がくらんだとか。
 ううむ、どれも悲劇ですね。




 シャンゼリゼ【Champs-Elysees】パリ北西部の大通りで、高級商店街・遊歩道として有名。
 ジャンそう【雀荘】(ジャンはマージャンの略)席料を取ってマージャンをさせるところ。(広辞苑第五版)

 なさそうだなあ、シャンゼリゼに雀荘。
 チーでございますわよ、オホホホ。
 リーチ一発ですの、オホホホホホホ!




 しょんぼり 気落ちして沈んでいるさま。悄然。「話相手がなく―している」
 ジョンまんじろう【ジョン万次郎】中浜万次郎の異名。(広辞苑第五版)

 彼に何があったのか…。
 漂流してる間は、話相手がいないのも当然ですけどね。
 もしかして「ジョン」が、いやだったのか?
 犬みたいだから。




 ずかんそくねつ【頭寒足熱】頭部を冷やかにし、足部をあたたかにすること。安眠でき、健康にもよいといわれる。頭寒足暖。
 スカンディナヴィア【Scandinavia】北ヨーロッパの半島。長さ約千八百キロメートル、幅最大約八百キロメートル。フィンランドの北西端から南西に延びて、バルト海・ボスニア湾と大西洋との間に横たわり、東部はスウェーデン、西部はノルウェー。両国国境にスカンディナヴィア山脈が走り、海岸にフィヨルド(峡湾)が多い。(広辞苑第五版)

 頭のてっぺんからつま先まで、寒い地域ですけど。
 でも、フィンランドといえばサウナです。頭も熱い!




 スパニッシュ【Spanish】1)スペイン人。スペイン語。2)スペイン風(の)。「―・ダンス」
 ずばぬける【ずば抜ける】普通の程度よりずっとすぐれる。ずぬける。「業績が―・けている」(広辞苑第五版)

 もしかして21世紀の主役はスペインかも。
 大航海時代を彷彿とさせます。なんたってコロンブスを援助した国ですからね。
 昼寝ばかりしてると思ったら大間違い。闘牛もしてます。そんな知識で大丈夫か。




 そうかがっかい【創価学会】法華系の新宗教で、もと大石寺を総本山とする日蓮正宗の信者団体。一九三〇年牧口常三郎と戸田城聖が創立。五一年戸田が会長となり、以降急速に発展。六〇年池田大作が会長となり、六四年に宗教政党の公明党を結成。九一年日蓮正宗より独立。
 そうがかり【総掛り】1)総員が協同して事に当ること。「家中 ―」2)軍勢を総動員して攻めかかること。「全軍―になる」3)ある事をするのに必要な費用の総計。(広辞苑第五版)

 選挙に強い理由がわかりますね。
 しかも、パソコンが「総員」より先に「僧院」と変換して驚きました。
 ぼくは尾形大作の方が好きです。



 【た】

 だいスーシー【大四喜】〔スーシーは中国語〕麻雀の役満貫の一。東・南・西・北の四種の牌をそれぞれ三個以上揃えて和了したもの。タースーシー。
 だいすき【大好き】たいへんに好くこと。最も好むこと。「―な人」(広辞苑第五版)

 麻雀の役まで収録されているとは…。知らない人には全くわからない話題で、どうもすいません。トランプでA・K・Q・Jを三枚ずつ集めるような麻雀の大技が、大四喜なのです。この例えには異論もあるでしょうが、とにかくすごいでしょ? そう簡単にできるものじゃないんだから。
 明らかに編纂者は麻雀が、しかも大四喜が大好きに違いない。それはなぜか?
 最も基本的な役である、ピンフが載っていなかったからです。おお、タンヤオも載ってない! こんなことで勝てるのか!




 だいりはは【代理母】(surrogate mother)不妊の夫婦の受精卵もしくは精子により、自己の体内で胎児を発育させ、出産する女性。
 だいリーガー【大―】アメリカ大リーグに所属している野球選手。(広辞苑第五版)

 強烈なお隣さんだ…。置かれた環境が違いすぎる。
 どちらがすごいかと問われたら、大リーガーかもしれません。
 でも、代理母になった大リーガーが、一番すごいと思います。




 たんまつそうち【端末装置】(tarminal unit)コンピューターシステムで、利用者の手元にあって中央処理装置とデータのやりとりをするための装置。
 だんまつま【断末魔】(末魔は梵語 marman 支節・死穴と訳す。体の中にある特殊の急所で、他のものが触れれば劇痛を起して必ず死ぬという)息を引き取るまぎわの苦痛。(広辞苑第五版)

 会社や私用のパソコンは大丈夫ですか。
 2000年問題に対応するため、年末年始に出勤する人が多いようです。
 この際、世界的にお正月を一週間ほどずらしては? 大がかりなサマータイム。
 安全を確認してからゆっくり休めますよ。




 ちたもめん【知多木綿】知多半島から産出する小幅の晒(さらし)木綿。古来多く手拭・絞染地などに用いる。
 ちだらけ【血だらけ】一面に血に染まること。ちまみれ。ちみどろ。(広辞苑第五版)

 隣に布があって、よかったですね。
 もちろん、拭いただけでは治りませんけど。
 でも、CDよりは布の方が役に立ちます。運がいい!




 ちばしる【血走る】血がほとばしる。また、血がにじんだり眼球が充血したりして赤くなる。「―・た目」
 ちばだいがく【千葉大学】国立大学の一。旧制の千葉医大を中心に千葉農専・東京工専・千葉師範・同青年師範を母体として一九四九年設置。千葉市。(広辞苑第五版)

 千葉大学出身の方、すいません。
 でも何か、かなりがんばって学業に励んでいる気がしますよ。
 東京ディズニーランドを「千葉ディズニーランド」に改名させる方法を研究したり。
 千葉ウオーカーを熟読したり。目が血走る必要はないか。




 てごわい【手強い】相手として容易には勝てそうもない。受けて処理するのにむずかしい。てづよい。「―い相手に出会う」「―い問題」
 テコンドー【 拳道】朝鮮で生まれた格技。空手に似るが、防具をつけ、拳で打ち突くほか、飛び上がって足で蹴るのが特徴。(広辞苑第五版)

 普通の辞典だと、テコンドーが載らないんだよね。その省略が、意外な隣人を作り出すことの方が多いんだけど。
 足へんに台、の字が出ない。さすが、こんなところでも「受けて処理するのにむずかしい」。
 それはこっちの問題か。




 できすぎる【出来過ぎる】普通以上のことをして程のよさを失う。分に過ぎている。また、出来映えが適度をこえている。「―・ぎた話」
 テキスタイル【textile】織物。布。「―・デザイン」(広辞苑第五版)

 よっぽどデザインがうまくいったんでしょうね。
 いや、もしかしたら作りすぎたってことかも。布だらけ。
 辞書の上での「出来過ぎる」は否定的な意味が強いです。ドラえもんの出来杉君も、これを見たら少し落ち込みそう。




 てんてき【点滴】1)しずく。したたり。特に、あまだれ。「―石を穿つ」2)栄養分の補給や輸血などのため、高所に置いた灌注器から液を滴下させゴム管で接続した注射針によって静脈内に注入する方法。点滴注射。
 てんてこまい【てんてこ舞い】(「天手古舞い」と書くのは当て字)ひどくいそがしくて落ち着かないこと。うろたえて騒ぐこと。「―のいそがしさ」「応対に―する」(広辞苑第五版)

 落ち着いてやってほしい。
 こちとら体力が弱っているのだ。つっこみを入れる元気は残っていないが、うろたえて騒がれては治るものも治らない。
 落ち着いて失敗されてもますます困るけど。




 ドーベルマン【Dobermann】イヌの一品種。一八六〇年頃ドイツ人ドーベルマンが作出。大型で肩高六〇〜七〇センチメートル。短毛で、毛色は黒から黒褐色。番犬・警察犬・軍用犬とする。ドーベルマン-ピンシェル。
 とおぼえ【遠吠え】1)犬や狼が、遠くまで聞こえるような長く引いた声でほえること。また、その声。2)比喩的に、弱者が相手に直接向かわず、遠くからののしること。かげで虚勢をはること。「負け犬の―」(広辞苑第五版)

 強いはずなのに。
 番犬が遠吠えをしては、まずいです。
 ドーベルマンって、人の名前だったのか。日本名の犬もいるんですかね。「ヨコヤマ」とか。ちょっと興味あり。



 【な】

 ならいこむ【習い込む】習って十分に覚える。習ってよく熟練する。
 ならいっとうぼり【奈良一刀彫】奈良で作られる、簡潔な荒彫りによる木彫細工。奈良彫。→奈良人形
 ならいとる【習い取る】習って自分のものとする。習得する。(広辞苑第五版)

 奈良一刀彫をこの目で見たことはありませんが、後継者には事欠かないに違いありません。
 なんたって「習い込む」と「習い取る」に挟まれてますからね。
 奈良の大仏も、実は一刀彫らしいですよ。




 ニトロベンゼン【nitro benzene】分子式C6H5NO2 ベンゼンを混酸(硝酸と硫酸の混液)とともに温めるとき生ずる淡黄色の油状液体。苦扁桃油に似た芳香を持つ。有毒。水にほとんど溶けない。アニリンの原料に用いる。ニトロベンゾール。
 にとろかす【煮蕩かす】とろけるまで煮る。(広辞苑第五版)

 有毒なニトロベンゼンを、にとろかす!
 このあとさらに「ニトロソアミン」という、発癌性を有する物質が続くのだ。
 そんなもの、とろけるまで煮るな〜。




 ぬうっと のろい動作で、時には薄気味悪く、目の前に不意に現れるさま。また、大きな物がつかみどころなく立っているさま。ぬっと。「物陰から―現れた」
 ヌーディスト【nudist】裸体で行動し、または生活することを主義とする人。裸体主義者。(広辞苑第五版)

 いきなり目の前に現れたら、驚きのあまりついじっと見つめてしまいそう。
 しかし、そういう主義なんだからしょうがない。
 堂々としていれば、意外に怪しまれないもの。胸を張って歩きましょう。
 交番はすぐそこです。




 ノンバンク【nonbank】銀行以外で、貸金業務を行う企業の総称。預金を集め得ない。サラ金・リース・信販会社など。ノンバンク−バンク。
 のんびり 気を使うところがなく、心身がのどかに落ち着いているさま。「―と暮す」「―した性格」(広辞苑第五版)

 不良債権への対処が遅れたのも、こんなところに原因があったようです。
 公的資金さえあれば、まだまだのんびりできるんでしょうね。



 【は】

 バレンタインデー【St. Valentine's day】(聖バレンタインは二六九年頃殉教死したローマの司祭)二月一四日。聖バレンタインの記念日。この日に愛する人に(特に女性から男性に)贈り物をする。日本では一九五八年頃より流行。
 はれんち【破廉恥】1)恥を恥とも思わないこと。恥知らず。鉄面皮。厚顔無恥。「―漢」2)不正・不徳の行いをすること。「―な振舞い」(広辞苑第五版)

 愛の告白が大胆すぎたのでしょうか。
 しかし「恥知らず。鉄面皮。厚顔無恥。」という説明のダメ押し加減には舌を巻きます。
 そんなに責めないで。




 ぶちこわす【打ち毀す】1)たたきこわす。うちこわす。2)物事の成り立つのをだめにする。めちゃくちゃにする。台無しにする。「縁談を―・す」「いい雰囲気を―・す」
 ふちじ【府知事】府の長官。(広辞苑第五版)

 横山ノックを思い出します。
 と言っても、ノックしか見当たらないんだけど。
 ちなみに、都知事は「とっちらかす」の隣です(嘘)。




 ふられる【振られる】言い寄った異性にはねつけられる。ひじでっぽうをくう。「女に―・れる」
 フラワー【flower】花。「ドライ・―」(広辞苑第五版)

 花束は、思ったほど効果がないみたいですね。
 しかしこの人、はねつけられるわ、ひじでっぽう食わされるわ。
 かなり拒否されてるみたいです。次の恋へゴー!



 【ま】

 まがたま【曲玉・勾玉】古代の装身用の玉。「く」の字ないし「コ」の字形で、端に近く紐を通す孔がある。多くは翡翠・瑪瑙・碧玉を材料とし、また、純金・水晶・琥珀・ガラス・粘土などを用いた。長さ一センチメートル未満の小さいものから五センチメートル以上のものもある。形状は縄文時代の動物の犬歯に孔をうがったものから出たといい、頸や襟の装飾とし、また、副葬品としても用いられた。朝鮮半島にもあり、王冠を飾る。まがりたま。
 マカダミアナッツ【macadamia nuts】ヤマモガシ科の常緑高木マカダミアの実。オーストラリア原産。殻の中の仁は脂肪に富み、塩煎りして食用。ハワイが主産地。(広辞苑第五版)

 今回は、このコーナー始まって以来の「隣人関係」です。
 勾玉とマカダミアナッツのどこに関係があるの? という疑問も、広辞苑を見れば晴れるでしょう。
 実は、勾玉のイラストが書いてあるのですが…。マカダミアナッツと形がそっくり!
 それが隣にいるなんて! あえてスキャンしませんが、ぜひ見てみてくださいね。




 まふゆ【真冬】冬の真最中。「―の寒さ」
 マフラー【muffler】1)襟巻。2)自動車の排気音や銃の発射音などを消す装置。消音装置。サイレンサー。(広辞苑第五版)

 真冬、と言うぐらいの季節なら、もっと防寒具は必要でしょうね。
 例年より暖かいようですが、冬の苦手な僕にとっては寒い日が続きます。
 寒がり、冷え性、猫舌の三重苦。春が待ち遠しい。




 みっかびじんこつ【三ヶ日人骨】静岡県西部、三ヶ日町で発見された化石人骨。旧石器時代のものとされ、新人に属する。縄文人の祖形ではないかと考えられている。
 みつかる【見付かる】1)みつけられる。人の目にとまる。「―・らないようにそっと入る」2)探していたものを見つけることができる。「迷子が―・った」(広辞苑第五版)

 まさに見つかるべくして見つかった人骨です。
 この人骨からニョキニョキ生えてきたのが三ヶ日みかんです。
 ビタミンCたっぷり。どうぞ召し上がれ。




 むしゃのこうじせんけ【武者小路千家】茶道の流派で、表千家・裏千家と共に三つの千家の一。千宗旦の次子一翁宗守が京都武者小路に分家したので町名をとって呼ばれる。代々宗守を名乗る。
 むしゃぶりつく 力をこめて激しくとりつく。むさぶりつく。「母親に―・く」(広辞苑第五版)

 茶道にあるまじき行為です。むしゃぶりつくなんて。
 目の前に、よっぽどおいしい茶菓子があったのでしょう。
 もしかしたらムースポッキーかもしれません。女の子も大喜び。




 ものほしそう【物欲しそう】何かほしそうなさま。ものほしげ。「―な口ぶり」「―にふるまう」
 モノポリー【monopoly】1)独占。専売。2)独占権。専売権。3)独占会社。専売公社。(広辞苑第五版)

 これは独占している方とされている方とが、隣でにらみ合ってると考えよう。
 ドコモとツーカーとか。ソニーとセガとか。ううん、深い。
 ところでモノポリーのおじさんは、もう少しヒゲを整えてもよいのではないか。



 【や】

 ゆうこく【憂国】国家の現状や将来を憂え案ずること。国家の安危を心配すること。「―の士」「―の情」
 ユーゴスラビア【Yugoslavia】1)バルカン半島北西部に位置し、一九一八年から九〇年代初頭まで存在した王国および社会主義連邦共和国。クロアチア・スロヴェニア・セルビア・ボスニア-ヘルツェゴビナ・マケドニア・モンテネグロの六共和国と二自治州からなっていた多民族国家。一四世紀末以来北部を除きオスマン-トルコ領。第一次大戦でオーストリア-ハンガリー帝国が瓦解、ユーゴスラヴィア王国が成立。一九四五年連邦人民共和国。四八年コミンフォルムを除名され、チトーの指導下に独自の社会主義政策(労働者自主管理・直接民主制など)を推進。八〇年のチトー没後から、八九年以来の東欧民主化を経て、民族問題が表面化。九一年、スロヴェニアとクロアチア両共和国が独立を宣言。九二年早々ECが両共和国の独立を承認したことにより、多民族国家ユーゴスラヴィアは解体した。住民の大部分は南スラヴ諸族で、農業・牧畜・鉱業が主産業。面積二六万平方キロメートル。2)一九九二年に成立したユーゴスラヴィア連邦共和国(セルビアとモンテネグロで構成)。新ユーゴスラヴィアともいう。1を継承する唯一の国家としての立場を主張。面積一〇万二千平方キロメートル。人口一〇五四万(一九九五)。首都ベオグラード。(広辞苑第五版)

 つ、疲れた。
 これだけ複雑だと、国家を心配するのも一筋縄ではいきません。
 勉強にはなったけど。




 ゆうらくちょう【有楽町】東京都千代田区の一地区。銀座に接する繁華街。名称は織田信長の弟、有楽斉の屋敷があったことに因む。
 ユーラシア【Eurasia】ヨーロッパとアジアとの総称。亜欧州。「―大陸」(広辞苑第五版)

 広辞苑には地名も多い。
 一般的だ、とされる地名とそうでないものを区別するのは、かなり大変ではないだろうか。
 それにしてもこの二カ所は規模といい距離といい、かなりのギャップだ。猿岩石も「有楽町横断ヒッチハイク」だったら、おそらく誰も感動しなかっただろう。いや、世知辛い日本のこと、よっぽど難しかったりして。




 ユダおうこく【ユダ王国】(Judah)古代ヘブライ人の王国。ソロモンの死語、前九二六年頃に北のイスラエル王国に対しダヴィデ家とエルサレムとを中心として興る。預言者が輩出し民族統一運動を鼓吹したがバビロン捕囚により前五八六年に滅亡。
 ゆだおんせん【湯田温泉】山口市街の南西部にある温泉。泉質は単純泉・硫化水素泉・放射能泉。(広辞苑第五版)

 同じ「ゆだ」でもずいぶん違うなあ。
 滅亡か、それとも風呂か?
 じゃ、風呂でお願いします。



 【ら】


 【わ】

 わんりょくざた【腕力沙汰】腕力で事の決着をつけること。
 ワンルームマンション(和製語 one-room mansion)浴室・便所以外は、居間・台所・寝室を兼ねた一つの部屋だけから成る集合住宅の住戸。また、その住宅棟。(広辞苑第五版)

 よく使われる「暴力沙汰」という言葉は、広辞苑に載ってないようです。
 (暴力の項で引用されていたのも「暴力行為」のみ)
 いったい何が起こったのか。犯罪のにおいがしますね。
 もしかして、いきなり吉宗でもやってきて暴れたのだろうか。
 女中や家老をメッタ打ち。誰か止めて!








表紙


 発行/カクシゴト 編集長/かくたかひろ
 皆様のご意見、ご感想お待ちしております。乱丁・落丁はお見逃し願います。2002