別冊


 国語辞典は、言葉をただ五十音順に並べているため、思わぬ言葉が隣り合わせになったりする。



 【あ】

 インターン 医学生が大学卒業後、病院で行う実習。また、その実習生。intern
 いんたい【引退】官職・地位から退くこと。現役から退くこと。(岩波国語辞典 第三版)

 もうやめちゃうのかよ!
 よっぽど血を見るのがこわかったに違いない。
 もしくは、現行の医療体制に疑問を感じてやめたとか。すぐやめすぎ。説得力なし。




 オアシス oasis 1)砂漠の中で、水がわき樹木がしげっている所。2)いこいの場。「都会の―」
 おあずけ【お預け】1)犬のしつけの一つ。前に食べ物を置き、許しを出すまでは食べさせないでおくこと。2)約束や話だけで、実行しないでおくこと。「いつまでも―を食わせる」「旅行の話はとうぶん―だ」(角川最新国語辞典)

 そんな〜。
 まさに、追いついては逃げる蜃気楼。のたれ死に。



 【か】

 かすづけ【粕漬け】野菜や肉類・魚類を、酒かすや、みりんかすに漬けること。また、その漬けたもの。
 カステラ 小麦粉に鶏卵・牛乳・砂糖などをまぜて蒸し焼きにした洋菓子。オランダ人が長崎に伝えた。castella(岩波国語辞典 第三版)

 食い合わせ悪そう。
 もう一つ、こんなのもありました。

 かすじる【かす汁】酒のかすを入れたみそ汁。
 カスタード custard 牛乳・卵・砂糖に香料を加えて煮つめクリーム状にした菓子。「―プリン」「―クリーム」(角川最新国語辞典)

 これもちょっと、遠慮したい。




 かまゆで【釜茹で】1)かまで物をゆでること。2)かまの中に人を入れて煮殺す昔の極刑。釜煎。
 がまん【我慢】1)耐え忍ぶこと。自制。「飲みたい酒を―する」。こらえて、相手を許すこと。「今度だけは―してやる」2){仏}自分を偉く思い、他をかろんずること。3)わがままを通すこと。強情。(岩波国語辞典 第三版)

 我慢できるか!
 あいかわらずだが、「人を入れて煮殺す」という辞典の表現は、すごいものがある。
 石川五右衛門も処刑の時、「何も茹でなくても…」と思っていたんじゃないか。考えてみれば他の方法もあっただろうに、とんでもない殺し方だ。だんだん熱くなってくるなんて、耐えられない。
 しかし熱くなってしまう前に、釜の水を全部飲みきる、という手もあったはずだ。どうした、天下の大泥棒! ギブアップか!




 きょおく【巨億】ばくだいな数。
 ギョーザ【餃子】中華料理の一種。小麦粉をこねて薄く伸ばした皮に、ひき肉・野菜を包み、蒸すか焼くかしたもの。(岩波国語辞典 第三版)

 これは目に浮かぶと面白いというか、迫力がある。
 ある日起きたら、目の前は餃子だらけである。どうする?
 まあいいか。おれの餃子じゃないし。誰のだ。




 コケティッシュ 色っぽいさま。男の気をひこうとするさま。coquettish
 ごけにん【御家人】家人の敬称。イ:鎌倉(室町)時代、将軍と主従関係で結ばれた武士。ロ:江戸時代、将軍直属の下級武士。(岩波国語辞典 第三版)

 このギャップはすごい。
 コケティッシュな御家人を想像しただけですごい。この男は果たしていざ合戦というとき役に立ったのか。敵の将軍に色仕掛けか。
 たぶん失敗して拷問に遭うだろうが、負けずに流し目したりするのは間違いない。




 こじつける むりやりに関係・脈絡があるように理屈をつけて言う。付会する。
 ゴシップ うわさ話。gossip(岩波国語辞典 第三版)

 いやあ、まさにゴシップ。
 共演しただけで、噂にされちゃう芸能人とかね。本当の時もあるけど。
 一番むりやりな噂って、なんだろう。やっぱりジンギスカン=源義経説かな。
 それを上回るのは、ジンギスカン=ヒツジ説。そりゃ、肉だろ。




 ごすんくぎ【五寸釘】長く太いくぎ。もとは長さ五寸(約十五センチ)のもの。
 ごせ【後世】来世。死後の世。(岩波国語辞典 第三版)

 いやだなあ、もう。
 呪いが成功してるぞ。



 【さ】

 しまった 失敗したときに発することば。
 しまながし【島流し】1)むかしの刑罰で、罪人を島または遠くはなれた土地へ追いやること。流罪。2)《俗》不便な所へ転勤させられること。(角川最新国語辞典)

 しまった、と言う言葉が辞典に載ってるんですね。知らなかった。
 この場合、島流しは1)より2)の意味ですかね。ついうっかり、仕事のミスで網走支所へ。
 きっと、蟹はうまいですよ。あと、蟹とか。…もうお腹いっぱい。




 ずがいこつ【頭蓋骨】{生}→とうがいこつ
 スカイダイビング sky diving 飛行機からパラシュートを使って空中を落下する競技。地上の目標点に着地する正確度を競う(旺文社国語辞典 新訂版)

 スカイダイビングの隣が、頭蓋骨である。
 なんとなく恐い。
 インストラクターの信頼性とは全く無関係に、スカイダイビングって危ないんだな、と足がすくむ。




 すたれる【廃れる】1)使われなくなる。「すっかり―・れてしまった器具」2)勢いがなくなる。おとろえる。だめになる。「男が―・れる」3)流行しなくなる。「この型はもう―・れた」
 スタンダード standard 標準(的)。基準。「―・ナンバー(=いつの時代にも好まれる曲)」(角川最新国語辞典)

 流行の移り変わりは、無情ですね。
 この間まで当たり前だったことが、あっという間に非常識になる。夢中だった自分は何だったの、という現象が起こり得るのだ。
 ざんぎり頭とか、竹やりとか。昔すぎ。



 【た】

 たいしゃくてん【帝釈天】梵天と共に仏法を守護する神。
 だいしゃりん【大車輪】1)器械体操の一種。鉄棒を使って大回転するもの。2)馬力をかけて一所懸命にすること。「─で仕上げる」(岩波国語辞典 第三版)

 寅さんはまさに、最後まで一所懸命でした。男はつらい。
 僕はなんとなく避けてきたが、特に初期の作品は、見るべきものがあるように思う。
 こうなったらもう、たこ社長を主役にするのはどう? サブタイトルは「たこ社長リストラ大失敗」!




 だいなし【台無し】物事が使いものにならないこと。
 ダイナマイト ニトログリセリンをもとにして作った爆薬。dynamite(岩波国語辞典 第三版)

 かなりひどいことになってしまったらしい。
 ダイナマイトといえば、最近外国でよく見られる老朽化ビルの爆破工事が連想される。
 たとえば、壊そうと思った隣のビルに仕掛けてしまうような事はないのだろうか。
 3、2、1、0。 爆音とともに、崩れ落ちる隣のビル。呆然とする現場監督。まさにこれこそ、真の台無しである。台無し中の台無し。キング・オブ・台無し。
 「いやあ、僕も何かおかしいと思ってたんですよ」という現場作業員。早く言えよ!




 たびょう【多病】病気がちなこと。病気の多いこと。「才子―」
 タフ tough たくましいさま。つかれを知らないさま。「―な男」(角川最新国語辞典)

 元気と病気は紙一重ですね。
 ちょくちょく病気になる人が、意外と長生きしたりするんですよね。
 逆にめちゃめちゃスポーツマンが、ぽっくり逝ったり。ま、年齢順なら異論はないけど。




 だふや【だふ屋】〔「だふ」は、「札」の倒語による通語〕入場券・切符などをプレミアムを付けて売る商売の人。
 たぶらかす【誑かす】うまいことを言って、人の心を迷わす。だます。(三省堂国語辞典 第四版)

 ダフ屋。どうしても見たい人にとっては、最後の手段。頼みの綱である。
 ちょっとブラックなチケットぴあ、と思えばいい。
 それにしても「プレミアムを付けて売る」とは、ちょっと気を使いすぎじゃないの?
 ちなみに角川の辞典だと…。

 だふや【だふ屋】乗車券や入場券を買いしめて客に高く売りつける者。(角川最新国語辞典)

 「売りつける」だよねえ、やっぱり。




 だれる 気持がゆるむ。緊張がゆるんで締りがなくなる。
 タレント 才能。また、才能がある人の意で、ラジオ・テレビ等の出演者をさす。talent(岩波国語辞典 第三版)

 いや〜、中にはだらしない人もいますね。やる気のないように演出してる人も、もちろんいますが。
 ところが使う側にも問題あり。

 ディレクター director (映画・テレビなどの)演出家。
 ていれつ【低劣】能力・品性などの程度が低くおとっていること。俗悪。「―・な雑誌」(角川最新国語辞典)

 どっちもどっちか。気をつけましょう。




 チベット Tibet 中国の南西部、インドの北にある地域。南北をヒマラヤ・コンロン両山脈に区切られた海抜約四〇〇〇メートルの高原。牧畜のほか南部・東部では農業が行われる。住民はチベット人でラマ教を信じる。一九六五年チベット自治区が成立。首都はラッサ
 ちへど【血反吐】胃から吐き出す血のかたまり。吐血(旺文社国語辞典 新訂版)

 チベットで血反吐か…。
 これは修業が、ちと厳しすぎるのではないだろうか。
 レインボーマンもきっと大変だったに違いない。わからない人は誰かに聞いて。
 それとも食事がお口に合わなかったのかしら。おもてなしも大変ね。おれは誰だ。




 テクニシャン technician 技巧にすぐれた人。技巧派
 テクニック technic 技術。(演奏などの)技巧
 でくのぼう【木偶の坊】1)でく。操り人形 2)(でくのように)役にたたない人。気のきかない人をののしっていう語(旺文社国語辞典 新訂版)

 この流れは見逃せない。
 しかもこのあと「テクノロジー」と続くのだ。
 でくのぼうが、あまりにかわいそうだ。孤立している。そんなにいじめないで。




 てざいく【手細工】手先でする細工。
 デザイナー 衣服・建築などの意匠を立案する(職業の)人。designer(岩波国語辞典 第三版)

 やはり辞典の編纂者は、明らかに隣近所を意識しているぞ。
 デザート、手細工、デザイナーと続いているのだが、「手細工」なんて入れる必要あるか? 僕は使ったことのない言葉だよ。なんとなく面白くて、並べたんじゃないかな? 違うかな?
 だって説明が簡単で、力入ってないんだもん。「手先でする細工」って、そのまますぎるだろ!




 とびつく【飛びつく】1)身をおどらせてとびかかる 2)強く心を引き寄せられ、衝動的に、とびつくかのような行動をする。「流行に━」
 トピック topic 話題。論題。最も興味のある記事(旺文社国語辞典 新訂版)

 微妙に違う言葉だなあ。
 号外に、人が群がるイメージですね。




 ドラフトせい【ドラフト制】プロ野球の球団側による新人選手選択制度。新人の契約金つりあげを押さえるためアメリカではじめられ、日本でも採用。選手側に選択権がないため問題も多い
 トラブル trouble 1)心配 2)困難 3)いざこざ。紛争(旺文社国語辞典 新訂版)

 ドラフトがうまくいかないのは、こういうところに問題があったのかね。
 国語辞典に「問題も多い」と書かれちゃうほど、評価の定まった制度も珍しい。
 僕も毎年ドキドキします。だって、いきなり指名されたらどうする? 今日も特訓だ!



 【な】

 ないかくそうりだいじん【内閣総理大臣】内閣の首長として閣議を主宰し行政各部を統括する国務大臣。国会によって国会議員の中から選ばれる。首相。
 ないがしろ【蔑ろ】人や物事を、あっても無いかのように軽んずること。「人を─にする」(岩波国語辞典 第三版)

 むむむ。
 結構ないがしろにされてた総理大臣、いましたよねえ。
 本人もそれに気づいてるんでしょうけどね。でも大臣だからいいか。




 なだれこむ【なだれ込む】多くの人が一度に、制しきれない勢いで入り込む。
 ナチ〔Nazi ← Nationalsozialist〕ヒットラーが1921年創建した、国家社会主義ドイツ労働者党。また、その党員。1945年崩壊。(三省堂新明解国語辞典 第四版)

 これはまた、恐ろしい。
 「制しきれない勢いで」ってところが恐いね。
 僕が編纂委員なら、この2つの単語を近づけないように、間の言葉を探すぞ。
 なだれ、のあとだから、なだろ、なだわ、なだん。ギブアップ。




 ナフトール〔Naphthol〕 コールタールからとった、無色できらきらする板状の結晶。独特のにおいを持つ。染料・医薬品などの原料。
 なぶりごろし【なぶり殺し】(一気に殺さないで)苦しめながら殺すこと。(三省堂新明解国語辞典 第四版)

 ひええええええ。ナフトールでなぶり殺しかよ〜。
 だいたい「なぶり殺し」なんて単語、辞典に載せるなよ! 三省堂!
 と思ったら、岩波の辞典にも載ってるぞ。

 なぶりごろし【なぶり殺し】(すぐ殺さず)あれこれと苦しめ、もてあそんで、いじめ殺すこと。(岩波国語辞典 第三版)

 どっちの辞典も恐いけど、いじめ殺す分だけ岩波の方が悲惨だ。




 ニコチンちゅうどく【─中毒】タバコの吸いすぎによる慢性の中毒。
 にこにこ 明るくうれしそうな笑い顔をする様子。「いつも─笑っている」「─した顔」(岩波国語辞典 第三版)

 こわいぞこわいぞ。
 これは、かなりいってしまっている。
 「中毒ですよ」といくら忠告しても、いつもにこにこされたのでは、もうあきらめるしかない。
 そこまで吸いたいのなら吸ってくれ。ああ、吸うがいいさ。もう俺は止めない。でもたまには考えてみよう、日本のこと、世界のこと、地球のこと。…あ、にこにこしてる! やっぱり聞いてない!




 ネグリジェ neglige 西洋ふうの婦人用ねまき。ワンピース型でゆったりしている。
 ねぐるしい【寝苦しい】なかなか寝つかれない。「暑くて―・い夜」(角川最新国語辞典)

 じゃ、脱いじゃいましょう。
 あんな薄い衣装でさえ、邪魔なんですかね。でも実際に着てる人、まだ見たことないです。
 いつか絶対見るぞ! すごい意気込み。



 【は】

 バケーション vacation 長期の休暇。バカンス。「サマー―」
 はけぐち【はけ口】1)流れ出る所。外に放出する所。「不満の―がない」2)さばけていく先。売れ口。販路。「商品の―をさがす」(角川最新国語辞典)

 ハネムーンの旅とは、ちょっと違ってくるね。
 やっぱり、たまったストレスを発散するには旅行でしょう。
 そして、交通機関の混雑や旅先でのトラブルなど、新たなストレスをためて帰ってくるのです。
 それでも温泉に行きたいなあ。




 バスケットボール basketball 五人ずつふた組に分かれて、相手側の網かごにボールを入れ合う球技。篭球。バスケット。
 はずす【外す】1)(取り付けてあるものを)取り去る。取ってはなす。「めがねを―」「ねじを―」2)(中心・基準から)そらす。「的を―」「話を―」3)任務・予定などから除く。「委員から―す」4)とりそこなう。のがす。「機会を―」5)その場をさける。「席を―」(角川最新国語辞典)

 どうりで、難しいはずだ。
 ところで3点シュートって、いつ頃出来たルールなんでしょうね。
 そのうち、すごい得点のシュートや、相手チームから5点もらえる、とか、試合が2分もどる、とかできるかも。ボードゲームみたいだ。




 はどめ【歯止め】車輪が回転しないように、地面または車輪の接触面に置くもの。▽物事の行き過ぎを防ぐ手だてのたとえにも使う。
 パトロール 警官が一定の区域を巡視すること。patrol(岩波国語辞典 第三版)

 これは正統派の隣人であり、近所づきあいも活発に違いない。
 しかしよくよく考えると、歯止めって言葉はたとえだったんだねえ。




 はねまわる【跳ね回る】方々を飛び回る。
 ハネムーン〔honeymoon=蜜月。蜜のように甘い一ヶ月〕新婚旅行。ハニムーン。(三省堂国語辞典 第四版)

 元気いっぱいだ。
 最近、自分の周りで結婚する人が多いんですよ。おめでとうございます。
 でも辞典によると、蜜のように甘いのは一ヶ月だけみたいですよ! そのあとは、あんずジャム? 青汁だったりして。




 はらくだり【腹下り】おなかがくだること。下痢。
 パラグライダー paraglider 山の斜面をかけ下りて、離陸・滑空するために背負う長方形のパラシュート。また、これを使ったスポーツ。パラパント。(三省堂国語辞典 第四版)

 どうしてこう、スポーツは危険と隣り合わせなのかねえ。
 緊張のあまり、どうしようもないんだろうね。
 パラグライダーは、僕もやったことがあります。面白いです。
 下痢も、やったことがあります。苦しいです。




 はらぐろい【腹黒い】心に悪だくみがある。心がひねくれ、意地が悪い。「あいつは―・いから油断するな」
 はらげい【腹芸】1)度胸や経験でものごとを処理していくこと。「―のできる人物」2)役者がことば・動作を使わずに人物の心中を表現すること。3)人の腹の上で芸をする軽業。また、腹に顔などをかいて行う芸。(角川最新国語辞典)

 「腹芸」の意味を再確認。
 この「辞典の隣人」は、よく考えると腹藝春秋で唯一のコラムだったような。その他の、あんなばかばかしいコーナーばっかり残して、大丈夫か?
 リクエストがあれば、復活しましょう。




 パリジェンヌ Parisienne パリの女性。パリむすめ。
 はりしごと【針仕事】裁縫。ぬいもの。(三省堂国語辞典 第四版)

 何か違和感あるな。
 別にフランス人も、針仕事ぐらいすると思うけど。でも見たことないんだよね、フランス人の針仕事。
 あ、フランス人を見たことなかった。




 ヒステリック ヒステリー的。病的な興奮を見せるさま。「─な笑い」 hysteric
 ピストル 片手で発射できる小型の銃。拳銃。短銃。(岩波国語辞典 第三版)

 こわいぞ。
 拳銃なんか突きつけられたら、自分がどうなるか考えたことありますか?
 たぶん僕は、汚い話だが失禁すると思う。それで火薬がしけってくれればいいけど。無駄か。




 ほらふき【法螺吹き】実力・実際以上に、いつも大げさな事を言う人。
 ボランティア 自分から進んで社会事業などに奉仕する人。volunteer(岩波国語辞典 第三版)

 この隣人は友達なのか。
 意外と仲良かったりして。そのうち性格混ざって、ほらふきなボランティアになったりして。
 役に立つのか、そいつら。



 【ま】

 むつごろう ハゼ科の海産硬骨魚。体長約十五センチメートル。九州の有明海、朝鮮の泥海にすむ。食用。ほんむつ。
 ムッシュー monsieur …氏。だんな。(角川最新国語辞典)

 また、個性の強い二人が隣に住んでるな!
 かまやつひろしの『我が良き友よ』で、下駄を鳴らしてきた奴は、畑正憲だったのね。
 ギターをかきならす横で、犬とたわむれる友達。結構お似合いかも。
 でも一度喧嘩したら、もう大変。ギターで殴るわ、熊けしかけるわ。二人とも血だらけ。




 むやみやたら 「むやみ」を強めて言うことば。むちゃくちゃ。「―に書きなぐる」
 むゆうびょう【夢遊病】睡眠中に、ゆめから誘導されて種々の行動をする状態・病気。さめてからはまったく記憶がない。夢中遊行症。「―者」(角川最新国語辞典)

 そんなにいつも歩き回ってたら、まずいぞ! 何も覚えてないというのは、逆に幸せだけどねえ。
 いくら夢遊病のふりをしても、仮病とわかってしまう動作ってなんだろう。
 選挙に行く。あと、針に糸を通す! 絶対起きてるぞ!



 【や】

 やみつき【病み付き】1)その事にとりつかれて夢中になり、また悪いくせになってしまって、どうにもやめられなくなること。2)病気になること。
 やみとりひき【闇取引】1)公定値による正規の取引でなく、不正に行う取引。2)交渉などを、公然と行わずにこっそりすること。「ボスどうしの━」(岩波国語辞典 第三版)

 これを見ると、献金が癖になるのもわかるねえ。闇取引に病み付きとは。
 一つの言葉の意味を越えて言葉が生まれ変わる、そんな趣である。



 【ら】

 ロッククライミング 登山で、岩登り。高山の岩壁をよじのぼること。また、その技術。rock-climbing
 ろっこつ【肋骨】1)背骨から体の両側に湾曲して胸骨につき、内蔵を保護している骨。2)肋骨に形の似たもの。(岩波国語辞典 第三版)

 確か以前、スカイダイビングの隣が、頭蓋骨だった。そして今回は、ロッククライミングの隣が肋骨。危ない危ない。
 同じ辞典かと思ったら、以前のは旺文社なんだよね。ちなみに岩波だと…、

 ずがいこつ【頭蓋骨】頭蓋を形成する骨格の総称。頭骨。
 スカイライン 山の尾根を走るドライブコース。skyline(岩波国語辞典 第三版)

 頭蓋骨の隣は、スカイラインなんである。それもそれで、ちょっとこわい。遺体は、山じゃなくて海に捨てようね! いや待て、捨てちゃだめ! 自首してくれ!





表紙


 発行/カクシゴト 編集長/かくたかひろ
 皆様のご意見、ご感想お待ちしております。乱丁・落丁はお見逃し願います。1999