無責任解釈第?弾の2

実際の現場を離れて久しいので、そろそろやめておかないとボロ噴出ということになるんでしょうね。
このHPでは、不明瞭な回答の羅列でかえって問題点ばかりが増殖中。

それでも懲りずに、今年2007年7月頃にあった質問にたいして。
”とあるクマ関係者”のかた、またネタで使わせてもらいました。すんません。

っとそのまえに、。

各専門家のかたがたも、一般から何らかの質問があればそれなりに応えているんでしょうね。どこかで
そんなやり取りの公開とか考えませんか。なんか一般化しすぎて雲をつかむようなマニュアルではなく
具体的な質問、それへの回答、みたいなほうが現実性のある”対策”になるんとちゃいます?
特化しすぎるか?そんなことはないでしょう。それこそ情報の宝庫かもよ

そうそう、JBNのHPも更新されるようだからそんな要素は大いに組み込んでほしいものですね。
ただで公開なんてできない、とか?

ということで、私自身は関係していた地域ですが、具体的な固有名詞は削除してってことで。

青:ふじたま
赤:とあるクマ関係者

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 最近、今年生まれの子グマの目撃が多くなってきているような気がします。昨日は、Hの牧場近くで
一昨日、昨日と子グマの目撃がありました。
 近所の方が一昨日の夕方に猫ぐらいのクマが道路でうろうろしているのを犬の散歩中に目撃。家に帰
って車で見に行ったら当初見たところから10m位離れた、道路から5m位あがった山の斜面に柴犬位
の子グマがいた。(どうも別個体のようです。)
 どういったことが考えられますか?近距離に兄弟にしては大きさが異なる子グマが2頭いる状況とい
うのは。
 昨日の朝、またいるかなと見に行ったら猫ぐらいの子グマが道路にいてヨタヨタと斜面を登っていっ
たとのことでした。かなり衰弱していたようです。
 昨日、この現場確認の後に県境近くまで痕跡調査に行ってきました。現場の入り口くらいで、対向車
の人が「犬くらいのクマがいましたよ」と教えてくれました。急カーブから1km近く上がったところ
でクマがいました。大きさは35〜40kgくらいの痩せた雌のようでした。
 全然、逃げる気配がなくこちらを完全に無視をして落ち葉の下の虫取り?をしながら私たちの車の横
を気にせず通っていきましたこれは、よくない傾向のクマだと思い車の警笛と声を出して威嚇をして石
を投げました。そうしたところ一応、逃げて30m位斜面を下りて笹藪に隠れました。
 その後、私たちは県境近くまで行き引き返してきました。帰り際では、行きに目撃したところより少
し下の道にまたクマが出ていました。今度は少し逃げようかなという姿勢を見せましたがやめてまた気
にせずにいるので、今度はロケット花火と車の警笛、声で脅しました。
 あの調子ではまた出てきそうな感じでした。以前、そこに人を気にしないクマがいると聞いていたの
ですがこのクマなのかなと思いました。初めて人を無視する個体に会いました誰かが見つけて餌付けや
不用意に近付いたりしないか心配だなと思います。

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 当年生まれのコグマの目撃が増えたとはいても断片的なので即断はできませんが、出産年齢のメス個
体が人と遭遇しやすい範囲に増えた、もしくはそもそも個体数が増えたので当然、といえるのかどうか
判断が難しいところです。
 ただ、コグマの出生率が秋口の受胎メスの栄養状態に左右されるとはいえ、その程度は本当に死ぬほ
どの飢餓状態が続いたから、などの受胎メスにとって危機的な状態が長期間続くから、など条件的な詳
細がわかりません。
 現状、秋のドングリが少なかったから大量出没、など問題はあっても出産数が極端に減るほどの栄養
状態の悪いの悪化があるとは思っていません。むしろ、健常に妊娠出産できる個体数自体は割りと安定
的に推移しているのではないでしょうか。
 傍証にしかならないし、検出率は相当低いでしょうが秋口処分された個体の子宮から受精卵がどのく
らい発見できるかどうかなど、なにかの手がかりになるのかどうかいずれ精査が必要でしょうね。
 どうも”新世代”というクマに対するくくりには相変わらず抵抗感があります。

>初めて人を無視する個体に会いました。

 集落の民家の裏側すぐ、とか道路際まで森林が覆いかぶさるような条件が発達して、人やイヌなどの
牽制圧力が極端に減った状態が数十年経過して、クマにとっての環境の”安全性”が高くなったことが
人を恐れていないような行動に結びついているのでしょうね。そのような一種の”学習”なので人の側
から見れば”新世代”化と見えても仕方がないのでしょう。クマにとっては進入を妨げる要因が希薄に
なったからそこに”いる”、というごく普通の状態の延長線上にあるだけ似すぎないのにもかかわらず、
だと思いますがね。
 社会に必要なことを何も教えないで、最近の子供たちはダメだ、とか言ってるのと同じでどこか手を
かけるのを放棄した結果(無意識的、どうしようもないこともあるのだけども)とにてますね。
 人自体がすでに、立木や石ころのような”環境”の一部になっている、わけで人の社会の”新世代”
化を問うたほうがいいとおもっています。

>どういったことが考えられますか?近距離に兄弟にしては大きさが異なる子グマが2頭いる状況とい
>うのは。

 ということで、まだ実例があるのかどうかわかりませんが、発育状態の異なる2頭のコグマを連れていた、
という可能性もあるでしょう。2頭出産しても2頭ともに健常に育つとは限らないし、越冬穴から出るまで
は均等に授乳されていて成長は均一だったのが、越冬明けに母グマの餌確保状態が悪くて授乳に村ができ
たりすれば、コグマどうしで競争がおきて・・・といいうようなシナリオがあってもおかしくはないでし
ょう。鳥類では良くあるはなしでは?
 クマも集落周辺の山林に活動範囲を広げてきたということが事実であったとしても、ひょっとすると安
定的な天然餌資源を供給するにはまだ不足な(利用可能な資源、餌密度が意外と低い)点があるのかもし
れません。これも不明なことですね。
 その場所に関しては、施設より奥、県境に向かっては人が常時生活していないとはいえ、もとの集落跡
地ぐらいまではある種バッファーゾーン的に何らかの処置(山林管理とか)ひつようですね。ものすごく
大変なことです。ただし、広見の急カーブから県境までは環境などに関係なく普通にクマが目撃できると
ころなのであまり神経質になる必要は無いと思います。君が観察している通り、見た目の栄養状態(太っ
てたとか元気があったかないかなど)これらは重要です。
 心配事はありますね、たしかに給餌の問題。当県側はともかく、隣県側のごみ放置問題は大変です。夏
休みに入っているのであちこちでバーベキューのごみが散乱している状態が今後観察されるでしょう。
国道は急カーブ続きなので、長居してごみを捨てる頻度は少なそうですが、反対側は遊べる川原が多い。
県境越えて活動している個体がごみ馴化を山奥でしている可能性高いでしょうな。そんな状況なので、西
中国西部のクマ個体群で人の環境を経験していない個体はかなり少ないだろうというのが個人的感想。執
着的学習効果が出ているかどうかは不明。
 ということで、夏場の観光地でのビラ配りは必須だったのでした。無駄だったようにも見えるけど、自
己満足だね。

>昨日は、K牧場近くで

 牧場の裏山林にはいって10mくらいのところ、山すそのほぼ同じ標高のところに沿って獣道がある。
かなり恒常的に使われているようで、イノシシとかも利用してそうですね。あいまいな記憶の範囲では19
99年?とか2000年とか有害捕獲用の檻は何度か設置されていましたね。捕獲実績は無かった?前後して、
家畜飼料などの被害は無かったようですが現状ではいかがでしょうね。開放的な畜舎ですが、クマは牛を
いやがってか中に入ったという証言は聞いていませんでしたね。これも現状では変わった可能性あり?

 逃げないクマ、それこそゴム弾、花火弾の世界ですぜ。

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 お世話になります。2頭の大きさの異なる子グマの件ですが、栄養状態が異なって大きさに違いが出る
というのは鳥ではよく観察されています。しかし、今回の子グマは猫くらいの個体は今年生まれな気がす
るのですが、もう一頭の柴犬くらいの子グマは今年生まれにしてはかなり大きい気がするのですがいかが
ですか?秋に当年生まれの成長の良い個体が柴犬くらいであったのは見たことがあるのですが。

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 だとすれば、かなり珍しい例か、もしくはこれまでの思い込みが多少かわる事例になるかもしれません
ね。というのは、二組の親子連れがかなり近いところで活動していたということです。ただし、それぞれ
が観察された時間帯がどのくらい離れていたかまで良くわからないので、同所的ではあるが時間的に十分
な隔離されていただけなのかもしれませんし。
 とにかく、子連れグマは神経質になっているというという定説にならえば、2組の親子連れがニアミスも
いいところです。背景に、このような接近するぐらい良質な餌資源などが一時でも集中していたとか、微
妙な時間差を使って相互排除的な行動に及ばなくても十分シェアできる条件を作っていたとか・・・・、
実は一般に考えられているよりももっと平和的なクマコミュニティーが作られているのか・・・・、どち
らか一方はすでに親離れしていたか、もしくは子捨て?いずれにせよ、現段階では想像の世界西かなりま
せんけどね。
 県境から国道沿い、国有林前の一部からの急カーブまでこれまでもよく目撃例があったところだし、時
間的にも場所的にも同じところで複数、というようなこともないでは無かったです。時期的にも今頃から
9月頃までに頻度が高かったようなきがしますね。ただ、成長段階の違うようなコグマが短い間に複数、と
いうのははじめての情報です。
 もし可能ならば糞など見つかると何食べているのかみえてきそうではありませぬか。この範囲では県境
から調査でドラム缶罠仕掛けていた沢あたりまでは路上によく発見できましたね。罠置いていたところか
ら少し下って、小さな橋の近くに国有林境界があるのでそこを上って行く作業道あたりにも新しい糞が出
てきそうな予感ですな。
 ところで、地域的なクマ分布に対して何か印象は?
 山奥的なところ、中間的なところ、里的環境いずれにも”均等”にいるような感じはしてません?

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 子グマですが、夕方に猫サイズの個体を見て30分以内の範囲で、猫サイズ個体の目撃位置から20m
位離れた位置で柴犬サイズの個体が目撃されています。ただ、翌朝に目撃されたのは猫サイズの個体のみ
です。しかもかなり衰弱していて足下がおぼつかなかったとのことでした。
 ひょっとすると猫サイズの個体は親とはぐれてしまっている可能性が高い気がします。

>ところで、地域的なクマ分布に対して何か印象は?
>山奥的なところ、中間的なところ、里的環境いずれにも”均等”にいるような感じはしてません?

 何となくですが、県西部はまんべんなく生息している気がします。島根県に関しては、2004年度以
外は特に強い捕獲圧があるわけではないので、減っていないのだろうなという印象です。ただ、隣県の方
はかなり除去されているのでどうなっているのか気になりますね。 

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今ぐらいならば10kgになっているかどうか疑問はあるが、5kg以下なら死ぬかもね。話の感じでは、
小さすぎるような気がしますね。本来発育不良で、ついてゆけなかったので結果的に捨てられたとかいう
可能性とかね。
死体でも回収できたら、もちろん新鮮な状態で、骨髄脂肪など観察できたらどうかなってか、比較対照で
きるものとか無いのでなんともいえないですね。

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2007/10/26


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