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声 明     いよいよ、「大法廷」に向かって

2005年3月4日

小田急線都市計画認可取消請求訴訟原告団
代表 高品  斉
小田急高架と街づくりを見育す会
会長 中本 信幸



3月2日、私たちが最高裁判所に上告していた小田急高架事業認可取消事件についで、最高裁判所は受理を認め、そのうち、原告適格に闘する部分についでは大法廷に回付するという連絡を私たちは受けました。
いよいよ、大法廷を含む最高裁というステージの幕は開かれたのです。
私たちは15年前、東京都の素案の説明会時代から「小田急線の複々線化は地下方式が良い」と主張してきました。それは高架方式に比べて早く、安く、環境にやさしいからです。各地で行われた説明会では超満員の圧倒的多数の市民が地下賛成でした。約十万余の署名も集めました。また、私たちは「高架が良いか、地下が良いか」を決める為の「調査報告書」を情報公開訴訟に勝って手に人れました。見て驚きました。地下との比較がデタラメで、高架に決めるための欺瞞に満ちた調査文書でした。
市民の声を全く無視したうえ都は、私たちとの協議も一方的に打ち切り94年6月に高架方式で事業認可を取りました。そこで私たちは事業認可取消の訴訟を起こしました。
初めの工期6年に延長5年を加えそれでも出来ず、本年2月18日東京都は二度目の延長申請をしました。こんな調子では14年間経つても本事業は、違法のままに放置されることになります。何故、こんなに長引いたのでしよう?
それは本質的に東京都の線増連続立体交差事業の基本姿勢が間違っているからではないでしょうか? 都市計画とは、都市の環境を良くするためのものではないでしようか? 騒音を撒き散らし光を奪い万里の長城をつくる高架事業を、大都市のなかで決して認めるわけにはいきません。
間違った都市計画事業に反対し指弾するために「国民の裁判を受ける権利」が、事業計画地の地権者だけにしかない、鉄道公害被害者等には原告適格がない、という論理では、これからの都市は荒廃の一途を進むでしよう。
私たちは、「官に対する国民の裁判を受ける権利」が実質的に保証される新しい判例を期待しています。 行政官僚とりわけ建設官僚の専横によるミスリードとその責任を、司法が新しい時代の風を受けて裁く時がやってきました。
私たちは、この15年聞、いろいろなドラマを必死に演じてきたようです。第一審で勝ち第二審で負けました。一転又-転、一喜一憂。
でも、いよいよ、ラストステージの幕が、勝利に向けて開かれたのです。 ―以上―


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