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小田急勝訴判決記念集会アピール 2001年10月27日

 10月27日(土)午後6時より9時まで、砧区民会館で開催された勝利記念の市民集会は100名を超える集会となりました。集会では、「小田急高架と街づくりを見直す会」の中本信幸会長の挨拶を皮切りに、斎藤驍弁護団長が勝訴報告をおこない、「市民専門家会議」の須田事務局長からは、代替案としての「緑のコリドー計画」と判決との関係についての報告がなされました。高品斉原告団代表からは「高架事業費の公金差止めの監査請求」を代替案の「緑のコリドー」実現と結びつけて展開する運動方針とアピールの提起がおこなわれ、これを採択しました。経済学者の宇沢弘文先生や行政法学者の磯野弥生先生、都市計画の福川裕一先生、芥川賞作家の三田誠広さんが出席され、判決勝利の評価と激励のコメントをいただきました。また、中村敦夫参議院議員も会場に駆けつけ、激励をいただきました。

IO・27小田急勝訴判決記念集会アピール


 去る10月3日東京地裁の判決は、小田急線複々線高架工事の国の事業認可を違法とし、事業認可そのものを全面的に取消しました。思えば提訴して7年3カ月余、私たち沿線市民の熱き思いを燃やし続けたエネルギーが全面的勝利となったのです。  まずここに、ほとんどボランティアで法廷闘争をしてくださった斎藤驍弁護団長はじめ弁護団の方々と、そして緑のコリドーはじめ各種の代替案を提言してくださった専門家の方々に心から感謝したいと思います。「ほんとうにありがとうございました。」

 この歴史的名判決は建設行政を震撼させ、マスコミは社説等を通じて「公共投資を問い直す契機にすべき」と報道しました。三権分立はグーチョキバーと同じですから、現状の行政官僚専横を糾すためには紙をハサミでバサバサ切ることを契機に構造改革を始めるのも効果があるものです。  建設行政が選ぶと思われるやり方は、高裁、最高裁と控訴して時間を稼いで高架工事の既成事実を作り上げ「無理が通れば道理が引っ込む」状態にすることでしょう。これは守旧派官僚体質から生まれた得意技であり「公共投資の見直し、聖域なき構造改革」が絶対的条件になっている日本の課題に大きく相反するやり方です。  私たちは、このように考えて法務大臣、官房長官等に控訴をしないように要請をして来ましたが、残念ながら12日に国土交通省は東京高裁に控訴しました。

 しかし、闘いはこれからが本番です。時代の流れは変化し、いよいよ私たちの勝利の方程式が始まったのです。勝訴判決によりすでに「正義」は私たちの手の中にあるのですから。

 私たちは、あらゆる手を尽くして「控訴取り下げ」の政治的決断を迫らなくてはなりません。と同時に法廷闘争も鮮烈にやらなくてはなりません。  私たちは、今回の勝訴判決を生かすために、都民を中心に市民運動として官僚の書任を追求しながら「公金不正支出の差し止め監査請求運動」を全国的に展開します。良心ある市民の方々に参加を呼びかけます。何千億円単位で全国各地で実施される公共投資事業、特に都市再生という聞こえのよい響きの裏にあるインチキを見直すために、小田急地下化と緑のコリドーの実現がその突破口となるのです。市民一人一人の参加費1万円が、私たちの税金の無駄遣いを兆の単位で見直すことになるのです。私たち市民が、主体的に官僚専横を糾し、本当の構造改革を実現するのです。

 判決の日から今日まで、全国の仲間から、良心ある多くの市民から極めて多数の激励と支援の声が電話やファックスやインターネット等により私たちに届いております。全国各地で沸き上がったこの正しい世論に、私たちは答えなくてはなりません。  周囲の暖かい支援の輪の中で、私たちの熱意を炎に燃え上がらそうではありませんか!

2001年10月27日

小田急勝訴判決記念集会出席者一同


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