第301回   忘れ得ぬ人 / 松尾一彦

1.忘れ得ぬ人
2.RED SKY (Guest:佐藤竹善)
3.それぞれの黄昏
4.夏の行方
5.ドライヴ
6.最後の手紙 (Guest:西部里菜,鈴木康博)
7.ガラスの破片
8.神様がくれた恋~第2章~
9.エゴンシーレの夜(Guest:佐藤竹善)
10.最終便
11.微光 (Guest:清水仁)
12.Goodnight Tonight

さて、松尾さん(ここではおなじみの清憲さんじゃなくて一彦さんのほうね)のニュー・アルバムです。元オフコースという肩書きはまだ必要なのかな?とも思う松尾さんですが、ここに素敵なアルバムをとどけてくれました。珠玉の全12曲(ラストのM12は、収録曲の断片の編集+αですが。)が収められています。ゲスト(参加曲は他のサイトからの情報です。他にもペッカーさんとかが参加しています。)も嬉しいところですね。

M1のイントロとアウトロは、バッハのアリア(G線上のアリア)ですね。「青い影」へのオマージュが3割、卒業式(別離の時)のイメージが4割、曲自体のイメージが3割くらいでしょうか?曲の内容とタイトルとを考えると、そんな感じがします。美しい静かなバラードですね。
ミッドテンポになったM2は、コーラスが心地よく絡んできます。サックスソロも決まっていて、大人の曲って感じですね。いい曲です。
M3ではリズムがもう少し派手になっています。メロディーも松尾さんらしい感じですね。
M4はジャジーに迫ってきます。ピアノとブラッシングが心地よいですね。間奏もジャズって感じで、これも大人の曲ってところです。
ムードは夕方から夜になってきました。ボサノバ調のM5は、松尾さんにお似合いのメロディーです。ただ、ソロが松尾さんのアコギじゃないのが残念と思うのは、僕だけでしょうか?
M6では、旧友の鈴木さんがアコギを弾いているそうです。素直なメロディーの甘酸っぱい歌ですね。
オフコース時代の代表曲のひとつ(と僕は思っていますが)のM7は、当時とそんなに変わらない印象を受けます。アレンジも歌い方も違うし、コーラスも入ってないのに、不思議ですけどね。僕には2番の始めのメロディーラインの選択が新鮮でした。
再びジャジーなバラードのM8は、洒落た曲ですね。歌詞にもジョン・コルトレーンが出てきます。
アコギのアルペジオと絡むピアノが印象的なM9は、ある意味アルバム中で一番オフコースっぽい曲かもしれません。これもいい曲ですね。
また少しリズミックになったM10は、僕の一番好きな曲なんですが、メロディーからも歌詞からもアレンジからも、凄く伊勢正三さんの香りがしてきます。僕が好きなアーティストということ以外には何のつながりもないのに、不思議ですね。
実質上のラストナンバーのM11では、旧友の清水さんがベースを弾いているそうです。実は、僕はこの曲にも伊勢正三さんを感じるんですよ。(笑)それはさておき、ラストにふさわしい素敵な曲であることは、ひと言申し上げておきましょう。(^^)
M12は、アルバムの断片集(8分以上あるけど)なのですが、後半のインストのパートがなんとなく中期オフコースっぽいなって思いました。

ということで、聞き終えて充実感一杯の傑作だと思います。強いて言えばM12は後半のインストパートだけのほうが良かったと思いますけどね。
10月にはアルバム発売記念ライヴをするそうですけど、東京まででも見に行きたいような気分にさせられる1枚だと思います。
ファンの人はもちろん買うでしょうが、そうでない大人の人も聴く価値が十二分にあるアルバムだと思いますよ。

では、また次回に!

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