第261回   Tinted Windows / Tinted Windows

1. Kind Of A Girl / 2. Messing With My Head / 3. Dead Serious / 4. Can't Get A Read On You / 5. Back With You / 6. Without Love / 7. Cha Cha / 8. We Got Something / 9. Nothing To Me / 10. Doncha Wanna / 11. Take Me Back / 12. The Dirt

さて、このアルバムも前回同様に、本来ならもっと早く紹介すべき1枚だったと思います。なんせ、このコーナーでも常連のアダム・シュレジンジャー絡みの1枚なんですから(笑)。(ちなみに、リリースは5月中旬です。)

アダム・シュレンジンジャーと言えば、FOWとかIVYのメンバーとしても、あるいはプロデューサーとしても有名ですし、本当にポップでカッコいい曲を書くことでも有名な人です。で、このバンドは彼のニュー・プロジェクトなんです。

ところがこのバンド、顔ぶれが凄いのです。まず、ベースにアダム・シュレジンジャー、そしてギターにジェームス・イハ(!)、ヴォーカルにテイラー・ハンソン、ドラムには...なんと、バン.E.カルロス(!!!)なんですよ。そりゃ、アダムとジェームスは一緒にアメリカのアルバムのプロデュースもした仲ですし、テイラーとも旧知の仲でしたから不思議はないのですが、なんでバンと??と思ってしまいますよね。そう言えば、日本盤の帯のキャッチコピーも「なんでこの4人が?」でした。(笑)

このCDですが、M12が日本盤オンリーのボーナストラックです。エキストラとしてM1とM2のビデオ・クリップが収められていますし、結構、豪華な仕様だと思います。

M1は、シングルでもヒットした曲です。イントロのかけ声で決まりってところでしょうが、アルバムのオープニングにふさわしい、とびっきりのポップ・チューンです。ジェームスの歪ませたギターに、アダムのはじき出すビート、バンのタイトなドラムスに、テイラーの甘い声がのっかる..。どことなくチープトリックを彷彿させるところのある、文句なしの1曲ですね。M2はFOWの楽曲を彷彿させてくれる曲です。ギターのコード・リフのリズムといい、ゴキゲンなコーラスといい、これまた文句なしのポップ・チューンですね。

M3は少しだけテンポを落としていますが、キャッチーなメロディーラインのポップ加減は絶妙です。まるでキーボードと勘違いしそうなジェームスのオブリガードが絶品ですね。M4はマイナー調のビート・ロックですね。地味ながらもカッコいいですし、こういうタイプの曲を好きな人も多いでしょうね。幅広い音楽性を誇るアダムならではの1曲かもしれません。

M5です。ジェームスのペンによるミッドテンポのロック・チューンですが、のびのびとしたメロディーラインが印象的です。ジェームスの持つ繊細さも垣間見ることができると思いますよ。M6はビートリッシュな隠し味を持つポップなロックン・ロールです。これまたカッコいい曲ですが、聴いていると(ギター・ソロ以外は)チープ・トリックを思い出してしまいますね。

M7は、オーソドックスな4thを用いたギターのコード・リフがカッコいいロックン・ロールです。これまたジェームスのペンによる曲なんですが、シンプルながらもリフとオブリガードに徹するギターが活きていますね。楽曲的にもキャッチーで、いいんじゃないでしょうか。M8は、コードリフのリズムが心地よいロックン・ロールです。メロディーにしてもコーラスのつけかたにしても、アダム節全開で気持ちいいですね。

M9は、テイラーの書いた曲です。ミッドテンポで哀愁のメロディーを持つポップ・チューンですね。チープ・トリック風のパートから、ファンタスティックな響きのするサビに繋がっていきます。こういうところはテイラーの持ち味なんでしょうね。アダムともジェームスとも違うイメージでアルバムに華を添えています。M10は、のっけからのリフレイン・コーラスが印象的ですね。リスナーの惹きつけ方を熟知していますって感じです。(^^)これまた文句なしの1曲ですね。

M11は、アダムとテイラーの共作です。これまたキャッチーなポップ・チューンですが、特にサビの展開はカッコ良すぎますね。アルバムのラストを飾るにふさわしい最高のポップ・チューンだと思います。(^^)

日本盤のみのボートラのM12は、ミッドテンポのポップ・チューンです。派手さはありませんが、メロディーもいいし、サビのキャッチーで甘いコーラスも素晴らしいし、どうして収録から漏れたのかが不思議な曲ですね。ポップ・フリークにとっては、もしかしたらアルバム中でナンバー・ワンかもしれないとも思えてしまいます。(個人的には一番のお気に入りだったりもしますしね。)

ということで、すべての曲が素晴らしい、ポップ・フリーク必聴の作品だと思います。ボートラ入れて12曲中9曲(1曲は共作)を書いているアダムの作曲能力の高さが、そのままアルバムのクオリティとなっていると思いますが、ジェームスとテイラーの書いた曲も決して負けてはいません。

バンの加入のいきさつについては、日本盤の解説書にも書いてあったのですが、この組み合わせでバンドができたのは、本当に素敵なことだと思いますね。バンのプレイ自体はいつもの通りで、どちらかというと「若い連中」の黒子役をしてやろうという雰囲気も感じられます。でも、作品全体を通して一番強く感じるのは「チープ・トリック」の香りなんですよね。若い3人衆が、バンと一緒に演れて本当に楽しくて嬉しいんだろうなってことが、ひしひしと伝わっている楽曲ばかりだと思いますよ。(^^)

では、また次回に!

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