第245   EVERYBODY WANTS A WAY OUT / PILLBUGS

1. Life as It Happens / 2. Can't Get It Right (So I'm Loving It Wrong) / 3. Greeting Committee / 4. Emily Loves / 5. Soundman / 6. Sad Little Girl / 7. Merely Stacking Chairs / 8. Do You Really Want to Go to the Center of the Sun? / 9. Hard Line / 10. Play the Hear Back / 11. Trip Fast and Run / 12. Get Away for the Summer / 13. Tragedy Anne / 14. North of Reality

さて,カイル(・ヴィンセント)の来日で忙しくしている間に,このアルバムをゲットしてから4週間が過ぎてしまいました。(^^;
うちのHPの「顔」のアーティストのひとつでもあるPILLBUGSなのに,申し訳ないとは思っていたのですが,ようやく(ひと月遅れで)レビューをアップすることができます。

今回のアルバムは彼らの(ベストアルバムを除けば)5枚目ということになります。レーベルを(ほぼ自主レーベルから,少しワールドワイドなインディー・レーベルへ)移籍してからは,初のオリジナル・アルバムということになりますね。今回は,シングル・アルバムですが,4作目との間隔があまり開いていないことや、マークのソロアルバムが挟まったことや、ベストアルバムに新曲も入れた関係でしょうか。(笑)

では、聴いていきましょう。

M1が始まった瞬間に「ああ、ピルバグズだね」と思ってしまいます。60年代後半のサイケな世界に引きこまれてしまいますね。もともとはサードの時に、断片がインタリュード的に使われていた曲なんですが、ギターのリフといい、いつも通りのピルバグズのサウンドがここにあります。(笑)M2では、イントロの軽快なパーカッションに驚きましたが、美しいメロディーのバックでチェンバロやシタールや逆回転ギターが鳴るのですから、もうたまりません。(^^)サビのあたりは、ソフト・ロック路線の香りがしますね。そして綺麗なハーモニーが絡むのですから、至り尽くせりの名曲だと思います。

M3は、軽快なアコギのカッティングとポール風のメロディーが印象的な曲です。この曲あたりはシングルで行けそうな感じがしますね。2番の手拍子なんて、完全にツボにはまりました。(^^)M4は60年代風味にメキシカン風味をちょっぴりブレンドして、ロックンロールに仕上げましたって感じの曲です。シンプルそうで、バックでいろいろしゃべりまくっているサウンドも面白いですね。

M5です。イントロはストーンズ(「夜をぶっとばせ」)かと思う間もなく、12弦のリフでバーズやビートルズに戻されます。(笑)これまた典型的なピルバグズ・サウンドのロックンロールですね。間奏のギターソロはウイングス風ですし、ハーモニー・ギターのリフは「アンド・ユア・バード・キャン・シング」っぽい雰囲気もします。最後には「The Word」のようなリフまで出てきますし、サービス満点です。最高にカッコいい曲だと思いますよ。(^^)M6は、最初の「nanana」のコーラスににんまりです。後ろでシタールやタブラが鳴っているし、タイトルを歌っているところなんて「さ〜ら〜と〜が」なんて聞こえて(錯覚だけど)よけいインド風に聞こえてしまいます。(爆)

M7は軽快なポップ・チューンです。彼らにしてはシンプルな部類のサウンドになるかもしれませんね。パワーポップ畑でもいけるかもしれません。M8は(ダルシマこそ入っていないものの)イメージ的には「レディー・ジェーン」かな?美しいメロディーのバラードで、ちょっぴりバッドフィンガー風でもありますね。

M9は3拍子のリリカルな曲です。チェロとギターが中心のイントロが面白いです。曲のイメージはムーディー・ブルースで、ギターの印象は初期ウイッシュボーン・アッシュのようですね。個人的には、一番のお気に入りかもしれません。(^^)M10は、一瞬ゼップか?というようなイントロですが、このキーボードの入り方は(シドの頃の)ピンク・フロイドですね。どうです?スローテンポ版の「ルシーファー・サム」に聞こえてきませんか?(爆)

M11は、インド風味か?と思わせておいて、(シタールのリフこそ入るものの、)実は普通のポップ・チューンでした。(笑)途中の手拍子がいい感じですね。M12は、ミッテンポのビートリッシュなバラードです。ジョンを彷彿させるメロディーも、ゆったりとポップに流れていきます。

M13は、再びミッドテンポのビートリッシュなサイケデリック・ナンバーです。ここでもジョンの香りが強くしてきますね。(イメージ的にはウォルラスです。(^^))ラストのM14は、ミッドテンポ(ややスロー目)のバラードです。この曲も、ビートルズの香りがぷんぷんとしてきます。(イメージ的には中期から後期でしょうか。(^^))サビの美しいコーラスが印象的です。

全体としては、相変わらずのポップなサイケ・サウンドではあります。ただ、今回は(特に後半のほうに)中期〜後期ビートルズの香りを強く感じてしまいます。もともと「ブリティッシュ・ポップ+サイケデリック」という持ち味をもっているバンドなのですが、ここまでビートリッシュな雰囲気を感じるのは初めてのような気がします。(笑)

ともかく、ファンの人ならば、安心して聴いていれる1枚だと思いますし、今までピルバグズを聴いたことがない人たちでも聴きやすい1枚になるのではないでしょうか?

では、また次回に!

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