第239回   Sonic Crayons / Ken Sharp

1.Hello Hello / 2.The Man Who Couldn't Be Wrong / 3.Better Every Day / 4.Melody Hill / 5.New Attitude / 6.Orange Cellophane / 7.So Simple Radio / 8.Candy / 9.Get Yourself Together / 10.Rush Rush / 11.Why Girls Cry / 12.I Got Lost / 13.....Remember

さて、しばらく更新していなかったつけでたまっている宿題消化シリーズが始まりました。(笑)今回はケン・シャープのサード・アルバムのことです。彼は、もしかしたらミュージシャンとしてよりも2冊のラズベリーズ本の著者としてのほうが有名かも知れません。でも、彼の音楽は、パワーポップ・フリークには本当にたまらない音になっています。(このコーナーには、ファーストもセカンドも載せて
いますので、ご存じの方も多いかと思いますけどね。)

このアルバムですが、彼のMy Spaceに載っていアルバム・ジャケットを見たときに、なんとなく予感はしていました。手書きの絵(変な表現ですね(笑))で描かれているのがリッケンバッカーとヘフナーだってこともそうですし、彼自身が「最高傑作」と言うほどのものですから。僕は当然、ネットで見たとき即座にオーダーかけましたよ。(^^)しばらくして届いたアルバムを手に取ると、ブックレットを開く間もなく、期待120%でトレーに載せました。

M1はイントロみたいな役割の短い曲です。でも、とびっきりの弾けるポップ・チューンなんですよね、これが。あっという間にM2に続きます。ここで聴こえてくるのは、メロディー、サウンドともに完全なるビートル・ジョンの世界です。チェンバロのアルペジオがいい雰囲気を醸し出していますね。

続くアコースティック・ナンバーのM3も、ジョンの香りがぷんぷんとしてきます。...というか、当然ながらジョンの影響を受けた現在のバンドたちに近いサウンドですね。さり気なく入っているスライド・ギターと、ミドル8の気持ちだけジャジーな展開が効果的だと思います。そしてM4です。タイトルを見たらわかりますね。そう、アーチーズのカバーです。(^^)しかも、「シュガー・シュガー」や「バン・シャンガラン」じゃないんですから、おもわずにんまりです。(まあ、さすがに僕の大好きな「小さな初恋」とはいきませんでしたけどね。)以前書いたLOLASに負けない仕上がりですね。(^^)

最初のギターの音で、一瞬ヘヴィーな曲かと思いましたが、流れてきたM5は、再びビートル・ジョン(中後期)の世界です。好きだなぁ、この感じ。続くM6は、ファンタすってぃくながらも少し洗練されたサウンドになりました。ジョンを基盤に置いているのは変わりないですが、ここでの展開は、ほとんどグレン・ティルブックですね。スクイーズのファンの人にはたまらない曲だと思いますよ。FOWファンの人にもいけるかもしれません。

M7は、ミッド・テンポのバラード・ナンバーです。ジョンというよりはバッドフィンガーに近いものがありますね。しっとりと聴かせてくれる曲だと思います。続くM8もバッドフィンガーを彷彿させるバラード・ナンバーです。M7がギターでM8がピアノと、基盤となる楽器が違うので、似た感じという印象は少ないですけどね。いい曲だと思いますし、個人的には、二番目のお気に入りです。ところで、このサウンドでタイトルが「CANDY」というのは、意図的に狙ったのかな?(^^)

M9は、70年代アメリカン・マイナー・チューン風の曲ですね。サウンド的にはオーソドックスですが、マイナーなメロディーはいい感じだと思いますし、ソロも凄くカッコいいですよ。少し贅沢を言えば、ギター・ソロはもっと泣いてほしかったですけどね。(笑)M10は、ここまでとは少し毛色の違う曲想でしょうか。どちらかというとソウルからの影響も窺えるような曲です。

M11は、ピアノを中心としたバラード・ナンバーです。若干オーソドックスな感じはあるものの、本当に美しいメロディーが歌われていきます。曲のイメージをふくらませてくれる弦の音もいい感じですし、ケンのメロディーを書く能力がよくわかると思います。個人的には、一番のお気に入りです。ただ、最初の部分と最後で左右に飛び回るSEっぽい音は何なんだろう?と思ってしまいますね。歌の部分では少し気になりました。

M12は、再びジョンの香りいっぱいのバラードです。シンプルながらもいいメロディーですね。ジョンのソロ作が好きな人は、ぜひどうぞ。(笑)M13は、アウトロ的な小品です。とは言え、シンプルながらもいい感じの仕上がりなんですよ、これが。もう少しFOを長くしたほうが余韻が残ると思うので、そこだけは残念ですけどね。

こうしてアルバムを聴き終わると、ジョンを思い切り感じる曲が多かったことに気づきます。僕はこれまで、ケン・シャープはどちらかというとポール寄りの人だと思っていましたので、意外な発見でしたけどね。(笑)

もちろん、聞き終わった時の充実感は、改めて書くまでもないでしょう。このアルバムは、彼の言うとおり「最高傑作」というべき素晴らしいアルバムだと思います。ちょっと声に癖がある人ではありますが(それでもずいぶんと普通の声になってきたと思いますよ。(笑))、ポップ・フリーク必聴の1枚だと書いて、今回は筆を置くこととましょう。

では、また次回に!

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