第236回   Bipolar Diversions / Jackdaw4

1.Sooma (All this vision) / 2.Frobisher's last stand / 3.Jesus wants my soul back / 4.Bipolar diversions / 5.My little gangsta / 6.Heimlich's manoeuvres / 7.All around the world / 8.Illuminati / 9.End of the party / 10.Sleep

さて、今回紹介するJackdaw4というバンドは、日本でも(パワーポップ・フリークを中心に)知る人ぞ知るというバンドのひとつです。

とは言え、中心人物のウィリー・ダーリングは、元ワイルドハーツ(ツアーメンバー)・元ハニー・クラックと、パワーポップ・ファンの間では知られた存在ではありました。そんなウィリーがこのJackdaw4を率いてインディー・レーベルからデビューしたのが2004年のこと。そして、昨年リリースされたこのアルバムがセカンド・アルバムとなります。

このセカンドアルバムですが、内容はファーストを何倍もポップにしたサウンドになっています。ファーストも、たとえばジェリーフィッシュが引き合いに出されて語られていたアルバムなのですが、ここでの完成度は素晴らしいものがありますね。

M1は、12弦ギターのリフが心地よい軽快なナンバーですね。メロディーはキュートで胸キュンですし、ビートリッシュなコーラスもバッチリですし、文句なしのオープニング・ナンバーですね。ラストはクイーン風味です。M2は、ブリティッシュ・ポップの遺伝子をびんびんに感じる曲ですね。ビートルズやクイーンを始め、いろんなバンドの面影を感じます。

M3も、これぞブリティッシュという曲ですね。10CCやサッド・カフェの曲に見られるような、ロックと言うよりもボードヴィルとかそういう雰囲気のプンプンする曲です。どことなくポール風に感じますね。M4は、クイーン風コーラスから、カッコいいギター・リフに引っ張られてドラマチックな曲展開が見られます。リズムを変えたりする中で、まるでポールみたいな曲展開をしてくれてますね。後半はプログレ風になったり、長くはないけど密度の高い曲です。

M5は煌びやかなパワー・ポップ・チューンですね。イントロのドラムは、まるでフーかと思いましたよ。(笑)曲自体はクイーン風味のコーラスのタイトなロックン・ロールです。(ローリー寺西さんとか、永井ルイさんとか、好きそうですね。(^^))メロディーは若干落ちるかもしれませんが、カッコいいですよ。M6は、ドラマチックなオペラ風味のパートとストレートにポップなパートが交互に絡み合いながら出てきます。これまたブリティッシュ全開の曲ですね。ポップなパートは、なんか解散間際のグッバイみたいな感じですね。(^^)

M7は、後期ビートリッシュなコーラスで始まる、リリカルで美しいバラード・ナンバーです。アレンジもメロディーを活かすようにひたすらドラマチックですよ。名曲だと思いますし、個人的には、アルバム中一番のお気に入りです。(^^)M8は、ギターのカッティングが印象的なナンバーですね。これまたメロディーが美しいのですが、展開的にはスクイーズっぽい印象を受けます。

M9は、ミッドテンポのヘヴィーなロック・チューンです。歌詞の韻の踏み方とかサウンドとかの関係で、後期ビートルズの香りを強く感じる曲ですね。ラストのM10は、ビートを押さえ気味にしたドラマチックなサウンドで、美しいメロディーをしっとりと聴かせる曲ですね。メロディーの良さが際だっています。アレンジや楽器の音色に感じるビートルズは、アルバム中で最も高濃度でしょう。そして、余韻をたっぷり残してアルバムは終わっていきます。

通して聴いてみると、綿密なアレンジとクイーン風のコーラスが印象に残るでしょうか。「誤解を招いたらごめんなさい」と謝ってから書きます(笑)が、個人的に一番印象の近いバンドは(文中でも触れましたが)サッド・カフェあたりですね。すべての楽曲が高水準で揃っている関係で「極めつけの1曲」がないアルバムにも思えますが、ともかく、ビートルズとブリティッシュ・ポップの遺伝子満載の、最高のアルバムの1枚だと思います。

このアルバムですが、このHPではおなじみのバック・ステージ・レコードで、Pillbugsに続くイチオシとして扱われています。例によって、海外取引が苦手な人は問い合わせてみてくださいね。リクエストしたら、きっとファーストも入れてくれると思いますよ。蛇足ですが(笑)、個人的には、ファーストの1曲目の「This is Your Life」という曲が、メロディーとビートの共存した「極めつけ」の楽曲だと思っています。アルバムとしての完成度はセカンドに遙かに及びませんが、機会があればファーストも聴いてみてくださいね。

では、また次回に。

< Bipolar Diversions / Jackdaw4 / uk / 369 / 369CD0010 >


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