第221回   Epiphany / PoP is ArT

1.All I Know / 2.Let Me Be The One / 3.Are You A Boy Or A Girl? / 4.Here Comes The Music / 5.Misled / 6.Higher / 7.Father / 8.The Other Side (a requiem for Phebe) / 9.Father Father (reprise)-Wake Up! / 10.Angry Young Man-Avarice-Angry Young Man(reprise) / 11.Smile!

 さて、今回紹介するのは、スコット・マッギンリーのプロジェクトPoP is ArTのニュー・アルバムです。このアルバムも入手してからずいぶんと経つのですが、なかなか時間がとれなくて、ようやくのアップとなりました。

スコットのアルバムは彼自身のHPで販売していますが、彼のアルバムはCDRのものがほとんどでした。でも、今回はちゃんとプレス盤となっています。HPにも「日本のファンのみなさん、今回はCDRじゃなくてちゃんとしたCDだよ」と書いてあることから、これまで彼のHPからCDRを買った日本人が相当文句を言ったんだろうなあと、彼の苦労と学習が想像できます。(笑)

まあ、彼の名誉のために書いておきますが、アメリカ人の一般的な感覚としては「CDとCDRは同じようなもの」です。日本人の一般的な感覚では「CDとCDRは完全に別のもの」となるのですが、そのあたりでトラブルになったりもします。まあ、最近はアメリカのネット・ショップでは区別して書いてくれるようになっていますが、オークション等の個人取引では注意が必要です。(僕は、特に書いていないアイテムには「プレスCDか?CDRか?」と質問してから入札することにしています。まあ、プレスCDだと回答しながら平気でCDRを送ってくる困ったヤツもいるにはいるのですけどね。)...ちょっと脱線しましたね。話を今回のアルバムに戻しましょう。

M1は70年代風のギター・リフが印象的なポップ・チューンです。サビのメロディー・ラインはポール・マッカートニーへのオマージュを感じさせてくれます。中間に美しいサイレント・パートを挟んで、再びアップテンポになるのですがここでのサビは、完全に「心のラヴソング」ですね。ペニーレイン風のピッコロトランペットといい、やってくれてます。(^^)

M2は、必殺のポップ・チューンです。60年代の香りがぷんぷんとしてきますし、最高のシングル曲になりそうな1曲ですね。この曲だけで十分に元がとれそうです。特に、ラストのブレイクでベースと手拍子に乗っかってコーラスが歌われるところなんて、たまりません。最高!

M3はモータウン風のリズムを使った曲です。この曲もサビのメロディーがいいですね。ビーチボーイズや70年代ポップ(アーチーズあたりと書けば伝わるかな?)へのオマージュを感じるアレンジもいい感じです。

M4はアコースティックなバラード・ナンバーです。分厚いコーラスにのって哀愁のメロディーが歌われるあたりには、ホリーズの香りもします。地味目ですが、美しい曲です。

M5はドラマチックにアレンジされた曲です。70年代のブリティッシュ・ポップのいいところを受け継いでいるように感じます。マイナー調のリリカルなメロディーも日本人好みでしょうか。個人的には、アルバム中のベスト・トラックだと思います。切れ目なくアコギの響きももの悲しいM6へと続いてきます。この曲もかなりドラマチックなアレンジですね。マイナー系のブリティッシュ・バンドたちを彷彿させてくれます。(僕が一番強く感じたのはシドが抜けた後の初期のフロイドですけどね。)ギター・ソロは聴き処のひとつだと思いますし、聴き応えもあります。M6がFOで消えていく中、M7が始まりますが、ここではプレリュード的な役割の短いものですね。コーラスが来て凄くなりそうなところでM8へ続いていきます。このM8も、ポールへの愛情を強く感じるメロディーの曲ですね。美しくも力強い曲です。曲のイメージとしてはバッドフィンガーなのですが、これまた「たまらない」最高の曲です。(^^)そしてまたM7のリプライズであるM8に続きます。このキーボードの音は「レイン・ソング」かな?と思う間もなく、リリカルで美しいメロディーが歌われていきます。凝ったアレンジではありますが、曲自体も素晴らしいですよ。

M10も前の曲とつながってはいるのですが、いったん切れた別の流れになるように感じます。組曲風に作られていますから、曲想もめまぐるしく変わっていきます。アレンジの感じは完全にポールなんですけど、万華鏡のようなサウンドの変化を楽しみましょう。(^^)

M10のラストに時計を刻む音と目覚ましベルが鳴り、M11が軽快にはじまります。これで「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」の展開を思い浮かべるなというほうが無理ですよ。(笑)ラストは予想通り弦楽とコーラスで盛り上がって終わります。(さすがにピアノの強打でおわるというようなまねはできなかったようですけどね。(爆))

ということで、楽曲もいいしアレンジも素晴らしいという、最高のできのポップ・アルバムだと思います。前のCD「in the begining」が寄せ集めのコンピレーションのようなものだったことを考えると、ようやくPoP is ArTとしての音楽を表明できたのかな?という気がしますね。ともかく、ポップ・フリークならマスト・アイテムだと思います。

余談ですが、プレオーダーでこのアルバムを買ったら、インスト(カラオケ)とデモとアウトテイク集のCDRがついてきました。アルバムのボーナストラックにしなかったのは潔いとも言えますし、完成した「アルバム」としての意味を壊したくなかったためだとも思います。現在はHPで安く売っていますので、(こちらは「おススメ」にはしませんが、)興味があったら一緒に買ってみてくださいね。

では、また次回に。

< Epiphany / PoP is ArT / US / PoP is ArT / no number>


ご感想とかご意見とかがありましたら、どしどしメールくださいね。