第213回   By The Seat Of Our Pants / Boxer

 1.Tell Me / 2.Love You Till Eternity / 3.Carries On Sweetly / 4.Open Arms / 5.Everything But Love / 6.All That We Need / 7.Better / 8.Why Do You Do It / 9.Forever / 10.Comin' Home To You

 さて、今回紹介するのは、ボクサーというバンドです。ボクサーという名前にティム・ボガートあたりを連想した人は、ちょっぴりマニアックかもしれませんね。でも、このボクサーは、全く別のアメリカのバンドなんです。

ボクサーのメンバーは、Jeff Soukup, Paul Sidoti, Brian Dossa, Jim Bonfanti の4人です。.....気づきました?最後の名前に。ジム・ボンファンティ...。同姓同名ではありません。彼は、あのラズベリーズ(最近、再結成ツアーで話題になりましたが)のオリジナル・ドラマーです。そんなわけで、僕は、ラズベリーズのイメージが頭の片隅から消せないまま、ディスクをトレーに乗せました。すると.....流れてきたのは、エコーの効いた、本当に軽やかでポップなギター・サウンドでした。(^^)

M1からして、「これぞポップ・バンドだぜ!」と言いたくなるような曲です。70年代のバンドの面影は薄く、それどころかギターポップにも通じるところがあります。甘いヴォーカルはジェフですが、ポールのギターが曲を盛り上げています。ポールは、(かなり成功している二つのトリビュート・バンドを組んでいるそうですが、)これまでにも様々なアーティストのバックをしたことがあるそうですが、この1曲だけでも、ポールの腕前がわかりますね。M2も、またまたゴキゲンなポップ・チューンです。メロディーもいいし、アレンジもいいし、さりげないコーラスもいい感じです。たとえば「すべてをあなたに」のサントラに潜ませたとしても、違和感も遜色もない楽曲です。

M3は、出ました!ラズベリーズ(^^)!ラズベリーズのファーストかセカンドに入っていても違和感ない曲ですね。曲自体は、エリックよりもウォーリーの香りがします。(^^)ギターの音はラズベリーほど粘っこくないので、爽やかな仕上がりですね。

M4は、典型的なアメリカン・パワー・ポップでしょうか。僕はチープ・トリックを感じたのですが、みなさんはどうでしょう??地味ながらも味わい深いサビのメロディーが素敵ですね。M5は、またM3みたいな雰囲気の曲ですね。M3よりも地味でオーソドックスなぶんだけ印象を薄くしているかな?と思います。

M6は、アコギのカッティングも軽快な、ミッド・テンポのポップ・チューンです。この曲は、サビのメロディーに尽きますね。シンプルだけど、哀愁もあり、最高にキュートです。クラウデッド・ハウスやグレン・ティルブルックの香りがしてきます。M7は、アルバム中では数少ないマイナー調の曲です。日本人好みのメロディーですが、M6よりも強くクラウデッド・ハウスの香りを感じます。

M8です。再び出ました!ラズベリーズ!(笑)とは言え、M3ほどはラズベリー色は濃くなく、R&R色が前面に押し出されている曲です。ただ、サビのキュートなメロディーとか、コーラスとか、本当にラズベリーズっぽくていい感じです。あと足りないのは....「ハッ!」というかけ声だけでしょうか。(爆)ラストの6thはお約束かな?

M9も、アコギが軽快なミッド・テンポの曲です。コード進行やコーラス・ワークにはスクイーズの香りを強く感じますね。必殺のメロディーとコーラスを持ったサビへの展開もいい感じですし、地味ながらも佳曲だと思います。

ラストのM10は、ミッド・テンポながら、アルバム中で一番ドラムをプッシュした曲ですね。ジムの存在感が凄いです。メロディーとハーモニーは、まるでジェイソン・シェフが書きそうな感じで、心地よく流れてきます。アルバムのラストにふさわしい曲ですね。

曲を書いているのは、ジェフとポール(M2,M5,M10:M8は共作)の二人です。ジェフのほうが多くの楽曲を手がけているのですが、彼の書いた曲は、巨体に似合わず(失礼!)どれもメロディアスでキュートです。彼のポップ・センスと才能を感じますね。あとは....ダイエットするだけかな?(爆)

ということで、本当にいい出来のアルバムだと思います。ジムには悪いのですが、音楽的には完全にジェフとポールのバンドって気がしますね。ラズベリーズの名前に左右されることなく、ポップ・フリークのみなさんに聴いてもらいたいアルバムです。今でもラズベリーズのオフィシャル・サイトから買えるはずですので、ぜひご一聴を。

では、また次回に。

< By The Seat Of Our Pants / Boxer / US / ??? / no number >


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