第212回   Songs Of The Evergreens / Submission

 1.Licence / 2.真実は… / 3.春の風 / 4.いくあてのない想い / 5.旅立ち / 6.いつもと同じ風景 / 7.にじの彼方へ / 8.Your Words Of Love / 9.そら

さて、今回紹介するのは、11月にデビューした日本のバンド、サブミッションです。このバンド名でピンと来る人は少ないかもしれませんが、結構、うちのHPとは縁のあるバンドなんです。(笑)

実は、サブミッションのメンバー(Kenji Kozaki : Vocal, Guitar & Keyboard, Manamin☆ : Vocal & Drums, Yasushi Horikiri : Bass & Chorus)のうちの2人は、公認のトリビュートアルバムにも3曲も収められている、日本屈指のWISHBONE ASHのコピー・バンドであるZIZOHのメンバーでもあるんです。

でも、アッシュの名前からではサブミッションのサウンドは想像できないと思います。リーダーの小崎さん(うちのHP等では「けんじぞ〜」の名前で知られていますので、以下「けんじぞ〜さん」と表記します)は、もともとポップな音楽が大好きな人でして、彼の音楽的ルーツには、ビートルズを筆頭に、ビーチボーイズ、フー、そしてTULIPなどの名前があります。(^^)サブミッションは、彼の本来の音楽を聴くことのできるバンドと言えるでしょう。実際、サブミッションの歴史は、けんじぞ〜さんがZIZOHに参加するよりも前から続いているのですから。

そんなわけで、僕はこのバンドのことは前々から知っていましたが、地理的な条件もあって、なかなかライヴにも行けません。そうこうするうちに、彼らはこうしてデビュー・アルバムを届けてくれました。ですから、僕がこのバンドの音を聴くのは、このアルバムが最初になります。11月のデビューに先立って、9月末にはこのアルバムを先行入手していたのに、レビューが年を越してしまってすみません。>サブミッションのみなさま

では、聴いていきましょうか。M1は、オープニングにふさわしいパワー・ポップ・チューンです。サブミッションのリード・ヴォーカルはけんじぞ〜さんとまなみん☆さんの二人で取っているのですが、こうしてリードを取り合うパターンの曲が多いようですね。ギター・スタイルとしては、ソロを決めるよりもリフやバッキングを固めるタイプに聴こえます。そのぶん、ベースが縦横無尽に活躍し、リード・ベースという様相を示しています。ホント、フーみたいでカッコイイですね。(^^)

M2は、けんじぞ〜さんの書いた美しいメロディーが印象的なバラード・ナンバーです。多用されるディミニッシュコードが本当に効いていますね。僕は、どうしてもTULIPの香りを感じてしまいます。ホント、いいメロディーですね。

M3は、オーソドックスなコード装飾音に導かれて始まる軽快なポップ・チューンです。哀愁味のあるコーラス・ハーモニーもいい感じですが、間奏とラストの重厚な展開(ここでもリード・ベースがカッコいいですが)がアクセントになって曲を引き締めていますね。

M4はピアノを中心としたアレンジですね。6拍子のところでのギターのアルペジオの音色は、ビートルズの香りがしますね。サビ(ここは3拍子になってるのかな?)のところは、ヴォーカリストも受け渡され、きっちりとした対比を作り出しています。

M5は、再びパワー・ポップ・チューンです。けんじぞーさんも唄い方をハードに変えていますね。サビのギターのミュートとコードのバランス、唄の節回しには、僕は(きっと僕だけでしょうが)ザ・グッバイ(のヨッチャン)を思い出してしまいました。ミドル8でのコーラスもどことなくグッバイ風に思えますけどね。(笑)

M6は、90年代のJポップバンドの曲に交えても違和感のないような楽曲ですね。ミッド・テンポで軽快なメロディーを、まなみん☆さんがすっきりと唄ってくれています。

M7は、要所要所で出てくるピアノの音が印象的ですね。楽曲は、メロディーも(パイロット風の)アレンジも本当にポップだと思います。これはビートルズではなく、完全に第一期TULIPの世界ですね。(^^)コーラスは一緒に歌いたくなってしまいますよ。

M8は、アップテンポのマイナー・チューンです。懐かしのニュー・ミュージックっぽい趣もあり、アルバム中では若干異色の曲と言えるでしょうか。でも、実にカッコいいんですよね。アルバムから1曲を選べと言われたら、僕はこの曲を選びます。

後半にビートルズ風の盛り上がりを見せるラストナンバーのM9も、再び第一期TULIPを強く感じる曲ですね。けんじぞ〜さんの伸び伸びとしたヴォーカルも、ギターのリフやバッキングやソロも、コーラスワークも、すべてが。(^^)ラストにふさわしい雄大な曲だと思います。

曲のクレジットを見ると、1994年から2006年まで、幅広い時期の作品が収められています。ですから、サブミッションがライヴ等で演奏してきた曲のベスト盤的な色合いもあるのではないでしょうか。全体として見ると、帯のコピーにある「パワー・ポップ・バンド」という色合いを感じる曲は、僕にはそんなに多くはありませんでした。そのかわり、M7やM9に代表されるTULIP色を強く感じました。歌詞の面では、あと少しの推敲があったらもっと良かったのになと思える部分も若干ありますが、本当に良くできたポップ・アルバムだと思います。

ということで、年配の方々でも(失礼!)すんなりと耳に入るサウンドだと思いますし、ぜひ聞いてみてくださいね。特に、TULIPフリークの人にはオススメです。(笑)

では、また次回に。

<Submission / Songs Of The Evergreens / JPN / Outbreak Record / HOR1015 >


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