第206回  ROAD TO ROME / DM3

 1.CAN'T GET WHAT YOU WANT / 2.PLEASE DON'T LIE / 3.SPEED FREAK / 4.SECOND FLOOR / 5.PLEASE YOU / 6.I THOUGHT THAT YOU WERE FOOLIN' / 7.SHOW YOU / 8.DEAD STARS / 9.SOMETHING HEAVEY / 10.SOULTOP / 11.FAIRWEATHER FRIEND / 12.T.V.SOUND

さて、今回紹介するのは、オーストラリアのパワーポップ・バンドのDM3です。彼らは3枚のアルバムを発表した後、21世紀を待たずに解散したとのことですが、中心人物のドン・マリアーニはプロデュースの仕事など、オーストラリアでは結構有名な人になっているそうです。

で、このアルバムは、96年リリースのセカンド・アルバムになります。DM3は3ピースバンドですが、サポートでギターとキーボードで二人参加しているとのことですね。

おしゃべりのSEから軽快に始まるM1は、「これぞパワーポップ」というビートとメロディーに溢れた曲です。2本のギターがユニゾンで刻んだり若干ずらしたりという絡みが凄くカッコイイですよ。後半のギターのリフがコレクターズの曲とよく似ているのが(おそらく偶然でしょうが)面白いですね。

M2はマイナー調のロック・チューンです。ギターの刻み、リフ、メロディー、コーラス、ギター・ソロ...すべてが素晴らしいです。間奏ではツイン・リードまで出てきまして、これまた超カッコイイです。至高の1曲とは、こんな曲のことを言うのでしょうね。「メジャー・キーじゃないとダメ」という人以外なら、誰でもが気に入る曲だと思います。(^^)

M3はロックン・ロールですね。ギターのコードの刻み方には、ラズベリーズなどのアメリカン・パワーポップへのオマージュが感じられます。ミドル8はクールかつファンタスティックですね。ギターソロは完全にラズベリーズで、これまたカッコイイ曲ですよ。M4はポップ度を前面に出したサウンドですね。ちょっぴりハードなスクイーズという感じで、ビートに乗ったポップかつ繊細なメロディーがたまりませんね。ギター・ソロも良くできています。

またまたポップ度を前面に出したM5は、レンブランツのような軽快なビートとメロディーがいいですね。でもね、コーラスは哀愁のツボをしっかりと捉えていますよ。少し単純だけど、本当にいいメロディーですね。続くM6は、粘っこいギターのイントロが印象的です。全体のサウンドの雰囲気は、やはりビートルズの影響大でしょうか。メロディーは他の曲よりも少し落ちるのですが、ミッド・テンポのサウンドにのって歌い上げられるサビの部分は、ジョン・レノンを強く感じてしまいます。そう言えば、ギターやベースのオカズもビートルズっぽいですね。

M7はミッドテンポの曲です。伸び伸びと唄われる哀愁味溢れるヴァースのメロディーがたまりませんね。これも本当にいい曲です。バックでずっと流れるオルガンの音もいい感じです。オルガンとベースラインはミスター・ムーンライトへのオマージュなのかな?M8はアメリカン・ロックン・ロールですね。この曲もオルガンの音が耳に残ります。M9はバラードになります。美しいメローディーの裏で、またまたオルガンの音が印象的に使われていますね。ファンタスティックな曲です。ここではオルガンのソロを聴かせてくれるのですが、このソロもいいですね。

M10はニュー・ウェーヴっぽいロックン・ロール調で始まります。でも、間奏は完全に70年代ブリティッシュ・ロックなのですよ。バッドカンパニーみたいなギター・ソロも、ジョン・ロードみたいなオルガンのソロも、もの凄くカッコイイです。(^^)ソロは、再びアウトロでも出てくるのですが、彼らの演奏力の高さがよくわかります。上質のロックとしての魅力に溢れていますね。唄メロのポップさとの対比がホントに素晴らしいです。ポップ度を無視すれば、間違いなくアルバムのベスト・テイクでしょう。(^^)

M11は、前曲の流れを引きずって、少しハードに始まりますが、唄に入ると哀愁のメロディーでひっぱってきます。しっかり計算されているということでしょうね。ここでも間奏は70年代ロックの世界です。ギターのワウワウのかかり具合もたまりませんし、ギターと唄メロの対比も見事です。ラストのM12は、軽快なポップ・チューンですね。さっきの2曲のヘヴィーな展開と同じバンドとは思えないような爽やかな曲です。最初と最後は、しっかり典型的なパワーポップでってところでしょう。ラストのコードが6thなんてところも確信犯ですね。(^^)

彼らのサウンドは、パワー・ポップの中でもかなりロック色の濃いものになると思います。M10,M11でわかるように演奏力もかなりありまして、(レコーディングと同じサポートがついたとして)ライヴも凄かっただろうなと思わせる内容ですね。(^^)

ということで、ポップ好きならM2、ロック好きならM10をオススメします。ポップ・フリークの人にはサウンドが若干ハードかも知れませんが、本当にいいアルバムですので、ぜひご一聴を。(^^)

では、また次回に。

< ROAD TO ROME / DM3 / SPAIN / RUNNING CIRCLE / RUN0009 >


ご感想とかご意見とかがありましたら、どしどしメールくださいね。