第160回 THE 3-DIMENSIONAL IN-POPCYCLE DREAM / PILLBUGS

 1.3D Montage / 2.Neo Mega Quasi Ultra Super Groovy / 3.One Simple Pleasure Trip / 4.If You Can't Remain / 5.Wait A Minute / 6.Heather (Whatever) / 7.Friend For The Day / 8.Saturday Morning Cartoons / 9.Girl On A Laser Beam / 10.Feet First / 11.Liberty Town Of Love / 12.Liquid Bob / 13.3D Theme / 14.The Kind Of Problem I Want / 15.May / 16.Bright Green Nature Machine Does / 17.Charlie Blue Car / 18.The Cat Who Dropped The Bomb / 19.Red Light Summer / 20.Up And Down On Your Merry-Go-Round / 21.Will Love Ever Find Chastity Rose / 22.Larry In The Sea With Daffodils / 23.Popcycle Island

さて、今回は、とうとうリリースされたピルバグズのセカンドアルバムです。ファースト・アルバムは、このコーナーでも最高の絶賛と共に紹介したのですが、出る出ると言われて1年、ようやくセカンド・アルバムが表世界に出てきました。

実は、アルバムの録音自体は1年ほど前には終わっていて、当初は2枚組の分量がありました。僕はその2枚組分の音源を持っているのですが、マークは当時から「この中からCD1枚に絞ってリリースするかもしれない」と言っていましたので、マークの言葉通りの結果になったわけです。クレジットによると、このアルバムはさらにデジタル・リマスターされているようですね。

まあ、1枚に絞ったと言っても全23曲ですから、それでもかなりのボリュームにはなります。2枚組の状態の時が33曲でしたので、カットされたのは10曲ほどになります。では、聴いていきましょう。

プレリュード的な役割のM1に続いて、キーボードが印象的なM2が始まります。のっけからサイケデリックでポップなピルバグズ・ワールド全開というところでしょうか。(^^)M3は逆回転と弦楽の音が印象的な美しいナンバーです。

M4はミッド・テンポでちょっとファンキーな曲です。キーボードのフレーズ(アップル・ソーサーあたりに感じが似てるかもしれませんが)が印象的ですね。M5はファンタスティックなバラード・ナンバーです。心地よいメロディーの曲ですね。

M6はアップ・テンポの曲です。ギターのカッティングとチープなキーボードのフレーズがなかなかキマっています。60年代のアメリカン・ポップ・バンドを彷彿させる音だと思います。M7はインド音楽の要素を持ったアレンジがビートル・ジョージ的な曲ですね。面白い曲です。M8は、前の曲からのつなぎ的な役割の曲です。

M9は、またまたサイケデリックな曲です。ちょっぴりヘヴィーな味付けがアクセントというところでしょうか。M10は、またまた60年代のアメリカン・ポップ調の曲です。ノリも良くてゴキゲンな曲ですよ。M11は、アルバム中で一番ブリティッシュ・ポップ色が強い曲と言えるでしょう。メロディーもキャッチーでポップで文句なしです。最高!

M12はアコースティックなイントロから始まる哀愁の60年代ロック風の曲です。ドラムなんかも60年代っぽくなっていますし、全体に漂う雰囲気もアートウッズあたりに似たマイナーなサイケデリック・サウンドになっています。これも魅力的な曲ですね。僕の一番のお気に入りです。(^^)

M13は、ストリングスの音とバンドの音の対比が鮮やかなインストゥルメンタルですね。「クラッシックとロックの融合」とまでは言えませんが、たとえば初期の(アルバムで言えばサードあたりの)ディープ・パープルの香りさえします。ヘヴィーなギターとオルガンのパートと、あまりにも美しいストリングスの対比は、計算し尽くされたサウンドでしょう。ポップ・フリークよりもプログレ・ファンにオススメの曲だと思いますし、アルバムの聴き処のひとつになっていると思います。アルバムのベスト・トラックと言えるのではないでしょうか。

M14は、ギヴ・ミー・ラヴ風のアコギのカッティングから始まる曲です。繊細なメロディー・ラインは、まるでスクイーズですね。M15は、ゆったりとした感じのギター・カッティングが印象的な曲です。M16は、ちょっと不思議な感じのするミッド・テンポのサイケデリック・チューンです。M17は、これまた60年代の香りのするサイケデリック・ロック・ナンバーですね。シタール風の音も印象的ですし、モンキーズの曲に似た感じを受けます。サビのあたりでは一緒になって「NA NANANA (hush)」と歌い出してしまいそうです。(^^;

M18は、ファーストのオープニングにも似た感じの曲ですね。今回は、デヴィッド・ボウイ・ミーツ・サイケデリックとでも言いましょうか。(笑)M19は、ゆったりとしたベース・ラインとギターが印象的な曲です。今回のアルバムでは珍しく、メロディーがくっきりはっきりしていますね。文句なしにポップな佳曲と言えるでしょう。(^^)

M20は、これまたポップな曲です。チープでバブルガムっぽい響きもありますし、なかなかの仕上がりだと思いますよ。M21は、ジョン風のヴォーカルが印象的なバラード・ナンバーです。美しいメロディーをファンタスティックなアレンジで聴かせてくれるのですが、今回のアルバムにはこういう感じの曲が少ないのが残念です。これも屈指の名曲だと思います。

サイケデリックなM22は、メロディーよりもアレンジで聴かせるタイプの曲ですね。これも60年代アメリカン・ポップの香りの強い曲です。ラストのM23は、ビートルズ風のサイケデリック・チューンですね。アルバムの最後にふさわしいファンタスティックな曲です。

全体的には、ファーストほどのメロディーの曲がないのが残念ですが、サイケデリックな雰囲気は前作以上です。今回は「ポップ」というよりも「サイケデリック」なところに重きがおかれた感じですね。(実際、1枚にするのにカットされた曲の中には、まるでバッドフィンガーを彷彿させるゴキゲンなロックンロール・ナンバーなど、比較的ストレートでポップなメロディーの曲が多かったように思います。)また、M13を筆頭にプログレ風のアプローチも目立っていますので、むしろそういう曲のファンのほうに受けがいいかも知れないと思えます。どちらにしても、ファーストほどではないにせよ、良くできたアルバムには違いありません。

そうそう、今回のアルバムは、初回の限定盤1000枚には、ピルバグズの3Dフィルムがついています。また、特別限定盤は、そのフィルムを観るためのビューアー(VIEW-MASTERという玩具ですが)付です。送料は高くなるかもしれませんが、ここはぜひ、ビューアー付でゲットしてみてくださいませ。オフィシャル・ページからビューアー付のやつは消えてしまいましたが、広島のバックステージ・レコードで扱っています。バック・ステージ・レコードの店長は、このバンドに命を懸けていまして、ファーストの時の「レーベル残存在庫一括購入作戦」に続き、今回は「大量入荷攻勢」と、凄まじい熱の入れようです。ビューアー付のやつは、バックステージ・レコードでも売り切れ間近ということですので、ビューアーも欲しい人は急いでくださいね。(ビューアーなしのやつはまだまだ大丈夫だそうです。)

では、また次回に。

< THE 3-DIMENSIONAL IN-POPCYCLE DREAM / PILLBUGS / US/ PROVERUS / PR-00102 >


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