第154回 FOREHEAD / 古川昌義

 1.写真 /2.FRIEND /3.夏の花 /4.夢の途中 /5.ギターの船で /6.写真(instrumental) /7.時計 /8.もうすぐ逢える /9.迷い

さて、今回は、偶然に入手した古川昌義さんのアルバムを紹介しましょう。僕はこの人のことを知らなかったのですが、日本ではかなり有名なギタリストなんだそうです。

公式HPのデータによると、ライヴやレコーディングでサポートしたアーティストは、鈴木雄大・高橋真梨子・山本達彦・伊豆田洋之・沢田研二・伊勢正三・岩崎宏美など錚々たる顔ぶれですし、一般的には、某国営放送の「甘辛しゃん」の音楽を担当したことで知られているとのことです。また自分自身のLIVEも定期的に行っているそうです。

今回紹介するのは、99年にASKAのプロデュースで発表されたセカンド・アルバムになります。全部で9曲、40分ちょっとのアルバムですが、聴いてみると、うたごころに溢れたいいアルバムに仕上がっていました。(^^)

M1は、アコギのアルペジオとチェロをバックにしみじみと唄われていきます。母と兄と自分の写った古い写真というプロットは、もしかしたら古川さん自身のノスタルジーなのかもしれませんね。シンプルだけど暖かい曲です。

M2は、まるでポール・マッカートニーを彷彿させるアコギの音とパーカッションに、ギルバート・オサリバンみたいなメロディーが乗っかっている曲です。来生たかおさんみたいな感じも受けましたけど、ホントに優しい曲ですね。

M3は、おおらかに唄うギターの音が印象的なミッド・テンポのロック・ナンバーです。うちの連れ合いは、「ばんばひろふみさんみたい」だと評していましたが、伸びやかなヴォーカルもいい感じです。この曲あたりにはビートルズの匂いを感じます。アレンジや唄がどうのこうのというのではないのですが、ギターやベースやドラムなど、楽器の音色自体にそれを強く感じます。

M4は、来生さんとは同名異曲です。これも伸びやかに歌い上げられる、ミッド・テンポのロック・ナンバーです。これも前の曲と同じようにビートルズの匂いが漂う曲ですが、途中でふと前面に出てくるキーボード(オルガン)が印象的です。ミドル8の展開は、特にビートルズ的なものを感じます。(^^)

M5は、最近のギター・ポップ・バンドの緩い曲みたいな感じがします。唄われるメロディーもゆったりとしていますが、サビのファルセットが曲にマッチしていて耳に残ります。

M6は、M1のインストゥルメンタルですね...って、それじゃそのまんまか。(^^; 古川さんのギター1本で、まるで唄を唄うように綴られていきます。

M7は、かなり直接的にビートルズへのオマージュを表に出した曲ですね。ギターもベースもドラムもエレピも、すべてが後期のビートルズ風のサウンドです。特にベース・ラインはストレートなので面白いですよ。

M8も、M7と同じようなサウンドですが、ポール風のベースラインと絡んでくるギターのカッティングがイマ風で面白いですね。(^^)

ラストのM9は、ピアノと弦楽をバックに唄われる美しいバラードです。バックの演奏も美しくまとめていますね。心地よい余韻に浸りながら、アルバムは終わりを告げます。

全体を通して、ギターの音もそうなんですが、唄の味わいが耳に残ります。ギタリストというカテゴリーに置いておくのがもったいないですね。プロデューサーのASKAの言った言葉「ギタリストが歌を表現したのではない。もともと歌を歌うべき人のギターが日本の音楽業界で目立ってしまったんだと、何度もそう思った。」の中に、すべてが集約されていると思います。

ということで、また次回に。

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