第107回 LOW TO THE GROUND / THE WAXWINGS

1.KEEPING THE SPARKS / 2.WHILE YOU SPIRAL / 3.FRAGILE GIRL / 4.SLEEPY HEAD / 5.TEN O'CLOCK YOUR TIME / 6.FIREWOOD / 7.INTO THE SCENERY / 8.LOW CEILING / 9.UNTIED / 10.DIFFERENT PLANE / 11.IT COMES IN WAVES

先週くらいから、自分の知らないバンドのCDを買う機会が多くありました。ほとんどの場合がジャケ買いなのですが、このところ自分のツボにはまるヒット率がずいぶんと多くなったように思います。今回紹介するのも、そういうジャケ買いのバンドのひとつです。

ワックスウイングスというバンドは、アメリカのイリノイ州のインディーズ・バンドです。どことなく懐かしいジャケットの雰囲気に惹かれて買ってしまったものなのですが、部屋に帰ってから聴いてみて、スピーカーから飛び出してきた音にびっくりしました。基本的にはイマ風のギター・バンドなんでしょうけれど、でも、彼らの音には60年代後半〜70年代初期のアメリカン・ロック・バンドの香りがいっぱいに詰まっていたのです。全体的な印象としては、ビーチボーイズ、タートルズ、バッファロー・スプリングフィールドからの影響をかなり感じました。

M1は、ビーチボーイズ風のコーラスが清々しいポップ・チューンです。のっけから期待を抱かせてくれるとびっきりの曲ですね。間奏の前にアコギのアルペジオで雰囲気を変え、それをヤードバーズ風のファズ・ギターで掻き破り、またもとのポップ・チューンに戻るという構成も実に見事です。続くM2も、清々しいコーラスが印象的なポップ・チューンです。この曲あたりは、彼らがイマのバンドなんだなってところを見せてくれますけどね。サビの哀愁味あるメロディーもグッドですね。(^^)

M3ではミッド・テンポでじっくりとメロディーを聴かせてくれます。M4では、一転してスローなアコギのカッティングを主体にした懐かしのアメリカン・ロック・スタイルのバラードを聴かせてくれます。レズリーを通したようなギターの音は、ジョージ・ハリスンあたりの影響でしょうか。

M5はシンプルなギターのカッティングを前面に出したロック・チューンです。イントロから最後まで、パイパーの「WHO'S YOUR BOYFRIEND」みたいな感じです。メロディーはイマイチかもしれませんが、バッキングのカラフルなギター・ワークは聴きものですね。M6は、アコギを主体としたフォーク=カントリー・ロックですね。

M7のギター・リフは凄く印象的ですね。メロディーもコーラスも良くできたポップ・チューンです。M1程のインパクトはないですけどね。M8では、また雰囲気を変えてミッド・テンポで幻想的な曲を聴かせてくれます。サウンド的には、中期ビートルズや、とりわけタートルズのサウンドの印象がします。彼らの持ち味を考えた時、M1と共にオススメの曲のひとつです。

M9では、イマ風のギター・ポップ・サウンドを聴かせてくれます。でも、元気がいいだけじゃなくて、ポップで繊細なメロディーラインが素晴らしいですね。(^^)M10は、再びアコースティックでカントリー風味の曲です。コーラスの入り方とか、古き良きアメリカン・ロックの香りがしますね。

アルバムラストのM11は、9分近くある組曲風の大作です。ギター・ポップ風のイントロから始まり、ポップなメロディーが唄われていきます。ミドル8のウエスト・コースト風のメロディーがキュートです。と思うと、テンポも落ちて雰囲気も変わり、幻想的なコーラスをゆったりと聴かせてくれます。間奏の雰囲気はザ・バンドみたいな印象も受けます。レズリー風のギターの音が、だんだんとエコーを増していき、幻想的に曲は終わりを告げるのです。曲自体は8分くらいで終わるのですが、ラストまでSEが残っています。

ジャケットを見る限り、彼らはかなり若いバンドのようです。(このCDのリリースは2000年です。)でも、古き良きアメリカン・ロックのスピリットは、確かに若いバンドに引き継がれているんだなということを再確認させてくれるようなアルバムです。ブリティッシュ命の人にはオススメしませんが、そうじゃない人は機会があれば聴いてみてくださいね。

< LOW TO THE GROUND / WAXWINGS / US / BOBSLED RECORD / BOB-12>


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