第90回  LOVE SONGS TO MY SELF / WALTER CLEVENGER & THE DAIRY KINGS

 1.HE'LL NEVER / 2.I'LL RETURN AGAIN / 3.REAL / 4.ALL MY LOVE / 5.LOVE IN YOUR EYES / 6.SINKING SHIPS / 7.THAT'S WHEN YOU COME BACK / 8.GIRL AT THE END OF THE BAR / 9.BACK TO YOU / 10.LONELY BOY / 11.SO FAR AWAY / 12.MY PLACE / 13.ONLY YOU / 14.LOVE SONGS TO MYSELF

今回紹介するのは、ウォルター・クレヴェンジャーです。前々回のジェフリー・フォスケットの回で、ちょこっと名前が出てきた彼です。「オレンジ・カウンティのニック・ロウ」という異名を持つ男のサウンドって、どんなんだろう?と、入手してみたのがこのアルバムです。

CDをトレイに載せてプレイ・ボタンを押し、しばらく聴き入っていました。次々に流れてきたのは、とびっきりのポップ・サウンドでした。多くのナンバーはビートルズ調の曲で、どちらかと言えば、スポンジトーンズや「すべてをあなたに」のサウンドに近い感じです。そして、残りの曲は、まさにニック・ロウ調の曲だったのです。それ以上の説明が必要あるでしょうか!(^^)

オープニングのM1は、マイナー・コードを上手く使った3連のロッカ・バラードです。すごく地味な曲なので、逆に意表を突かれてしまいました。.....ところが、M2からは、矢継ぎ早にポップ・チューンが飛び出してくるのです。

M2は、落ち着いたミッド・テンポの曲ですね。ロック・パイルの「想い出のシルエット」のように、甘酸っぱいメロディーを、心地よいコーラス・ワークに載せて届けてくれます。続いて、ビートルズ風のベースが際だっているM3です。ドラムのフィルもビートルズ風ですね。(^^)

M4は、オールディーズの趣もあるポップ・チューンです。この曲あたりには「すべてをあなたに」の印象もありますね。間奏のカントリー風ギターは、完璧にビートルズ風です。M5も、ビートルズ(というか、バッドフィンガーのノリかな?)風のスライド・ギターが印象的な曲です。80年前後のサーチャーズの曲みたいな感じも受けますね。

M6も、いかにも「ビートルズを敬愛しています」というタイプの曲です。3連のギターのフレーズ(オール・マイ・ラヴィングのソロの最後風)が心地いいです。(^^)そしてM7。誰が何と言おうと、極めつけのニック・ロウ・サウンドの曲です。(しかも、82年頃のね。(^^))この曲を聴けば、最初に書いた異名も、しごく納得なのです、うん。アレンジもニック先生みたいですしね。

M8は、カントリー風味の曲で、ビートルズで言えば、リンゴの曲の趣があります。(メロディーは、トップ・オブ・ザ・ワールドにちょっと似てるけどね。)ギター・ソロもチェット・アトキンス風のフレーズ(ほとんどアクト・ナチュラリー)ですしね。M9でも、ちょっとだけオールディーズ風味が顔を出します。でも、基本的にはマージー・ビートですね。間奏のマイナー・コードの使い方がゴキゲンです。

M10も、極めつけのニック・ロウ・サウンドです。(今度は84年くらいかな?)アレンジもそうだし、ゴキゲンな曲ですよ〜。(^^)M11ではビートルズ風味ややニック・ロウ風味は押さえ気味です。影響を受けたアーティストの音をあまりモロに表に出さずに、自分たちなりに消化してみましたって感じかな?どことなくチープ・トリックが演ると似合いそうな曲ですね。

M12は、オールド・ロックン・ロールを意識した曲ですね。シャッフル調のギター・リフもギター・ソロも、いかにもそれ風です。ライヴだときっと盛り上がるんだろうな、この曲って。(^^)M13も、ニック・ロウ風の曲です。(今度は85年くらいの頃かな?)メロディーもバックのギター・サウンドもカントリー風なのです。

ラストのM14も、ニック・ロウ・サウンドです。(今度は80年頃のロックン・ロールですよ〜。(^^))ギターの重ね方といい、完璧にロックパイルですね。(^^)こういうタイプの曲で最後を締めるところも、どことなくロックパイルのような感じです。

ということで、文句無しのポップ・アルバムだと思います。ただ一つ、収録時間の短さだけが残念ですけどね。まあ、37分と言えば、LP時代には普通なのかも知れませんし、ビートルズの初期のアルバムと同じ14曲入りというのも、もしかしたら狙った構成なのかも知れませんね。(^^)

ともかく、ニック・ロウやビートルズが好きな人には、マスト・アイテムですよ〜。(^^)

「2001.2.4:追記」

彼のファースト・アルバムも入手しました。DIRTY KINGSのメンバーも参加しており、おそらく、このレコーディング・メンバーでライヴをするうちにDIRTY DOGS結成となったんじゃないかな?

で、ファースト・アルバム「THE MAN WITH X-RAY EYES」の音ですが、こっちは、もうほとんどニック・ロウの世界でした。(時期的にはブリンズリーからロックパイルまでですね。)このアルバムを聴くと、「オレンジ・カウンティのニック・ロウ」という言葉は、全くそのままの表現であったことがわかります。ホントにそっくりなんですよ。(^^;

ニック先生のファンならば、ファーストも即ゲットですぜ、だんな。(^^)

< LOVE SONGS TO MY SELF / WALTER CLEVENGER & THE DAIRY KINGS / US / PERMANENT PRESS / PPCD-52711 >


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