第85回  Passion Gloly / 松尾清憲

 1.瞳の中のラビリンス / 2.彼女はそれを我慢できない / 3.マイ・ルネッサンス / 4.月のような少女 / 5.君にメランコリー・ブルース / 6.Good Times Bad Times

何故か、前回とアップの順番が入れ替わって(理由は内緒だけどね)の今回は、日本最高のポップ・マエストロの松尾さんの新作です。なんと、今年2枚目ということになりますが、前作が大大傑作だっただけに、今回も期待十二分なのです。もちろん、アルバムは期待を何百倍もしのぐ内容になっているのですよ、これが!

キーボードとストリングスに導かれて始まるM1は、このアルバム中で最もドラマチックな内容の曲です。3拍子の曲なんですが、それがよりドラマティックさに拍車をかけています。メランコリーなマイナーなメロディーが、凝りに凝ったギターとキーボードに乗っかって迫って来ます。ベース・ラインも凄いです。「松尾風クイーン・サウンドの昇華」って感じですね。アルバムのオープニングにふさわしいナンバーです。

M2は、よりバンドっぽいサウンドの曲です。BOXが演っていてもおかしくない曲ですよね。ギターのカッティングのコンビネーションと、コーラス・ワークが心地よいです。松尾さんのバースデー・パーティーの時、駆けつけてくれた上田さんが「最初は他の曲が良かったんだけど、今は2曲目が凄く好きだよね」と言っていたのですが、実のところ、僕もこの曲が一番好きです。間奏のキーボードは凄く印象的なんですが、やはりマンフレッド・マンを意識したのでしょうか。(ちなみに、僕は初期のスパイダースの大野さんのオルガンが、一番最初に頭に浮かんだんですけどね。)

M3は、ゆったりとしたキーボード(当然、ビートルズ風だけど)で始まります。途中でボードヴィル風のカッティングも入り、ホントにバンドって感じの曲ですね。ピカサが演奏するとぴったりのファンタスティックな曲です。

M4です。イントロからして、バッドフィンガーを彷彿させるポップ・チューンです。ドラムの音も、それ風に響いていますし、最高にゴキゲンですね。サビ前のコード進行のオーギュメントも心地よいし、サビのメロディーは松尾さんらしい胸キュン(死語かな?)メロだし、すごくいい曲ですね。スライド・ギターも最初から最後までバッドフィンガー風にキメてくれてますし、文句のつけようのない曲です、うん。(^^) (あり得ない話だけど、)もし、シングルを切るとするとこの曲かな?って思えます。

さて、問題の((^^;)M5です。のっけのギターとコーラスからして、もろにクイーンしていますね。コーラスは、ワンパート二重厚って感じだけど、五重厚くらいにすると、ホントにクイーンになっちゃいそうです。三連のロッカ・バラード調の曲ですけど、メロディーは、当然のことながら松尾風珠玉のメロディーですから、ご安心を。(^^;ブルースと曲名にはついているけれど、全然ブルースではないですけどね。(ホント、ラストのギターのフレーズが、全然ブルージーじゃないところまでクイーンしてるんだからさぁ。(^^;)

M6は、リプライズ風の小品です。ノリは、ホワイト・アルバムの中のポールの小品って感じかな?でも、このアルバムだけではなくて、BRAIN PARKも含めてのリプライズって感じですね。ラストのSEからそのままBRAIN PARKの冒頭に戻れますよって感じで仕上げてありました。

ということで、全6曲、今回もまたまた珠玉の楽曲が詰まっています。前のアルバムよりは、バンドっぽい(ピカサっぽい)部分が増えていますよね。正直なところ、一聴した時のインパクト(と言うか、一般受けする派手さ)の部分では、前作のほうに軍配が上がると思いますが、ポップさで言うと、前作よりもコアな仕上がりだと思います。聴けば聴くほどその凄さ(楽曲のクオリティの高さ)を思い知らされるアルバムですよね。

それにしても、松尾さん、このままどこまで進化していっちゃうんでしょうね。なんか表現が変だけど、(いい意味で)末恐ろしいものを感じてしまいました。これからも、コンスタントにアルバムを作っていってほしいですよね。(^^)

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