第72回  HAILSTONE HOLIDAY / TOMMY HOEHN & VAN DUREN

1.LOVE FALLS UP / 2.OUTSMARTED / 3.WINDOW/MIRROR / 4.NEVER (ALWAYS) THE SAME / 5.PARMANENT INK / 6.SO OVER IT / 7.CODA#2 / 8.FULL MOON, EMPTY HEART / 9.SOMETHING GOING ON INSIDE / 10.CRAZY WHEN SHE WANTS TO BE / 11.MURDER IN THE MORNING / 12.CODA#3 / 13.SWOON / 14.NOWHERE AND BACK AGAIN / 15.NOT THE ONE TO ASK

 さて、またまたヴァン・デューレンです。前にヴァン・デューレンのソロアルバムを紹介したとき、ヴァンの兄弟からメールが来て、去年の夏に出たこのアルバムのことを教えてもらいました。で、このたび、無事に国内盤(と言っても、解説と帯をつけているだけだけどね。(^^;)が発売されたので、ここに紹介することにしました。だって、やっぱりポップな楽曲が詰まっているのですからね。(^^)

 相棒のトミー・ホーエンのことは、僕はよく知りません。でも、ヴァンがコンビを組むだけあって、ポップな資質を持った人だと言うことは間違いないですよ。(^^) 演奏は、バンド形式(ホーエン・デューレン・バンド)ですので、ヴァンのソロ・アルバムと比べても、よりライヴな感じの楽曲が多いと思います。ビートルズ、ラズベリーズ、チープ・トリックあたりのサウンド(ややアメリカンな味付けの曲もありますけどね)が並んでいます。M7とM12は、「つなぎ」的な小品ですが、おそらく、曲の流れを考えてのことでしょう。

 M1は、オープニングに持ってくるのがよくわかるような、ノリノリのポップ・チューンです。ビートルズ=ポールマッカートニーを彷彿させる曲ですね。シングルに切ってもいいくらいの見事な曲です。2本のギターが弾き出すリズムに乗って、二人のコーラス・ワークは心地よく響きます。M2も、コーラスが印象的なポップ・チューンです。逆回転(テープ処理じゃなくてエフェクトかもしれないけど)のギター・サウンドがいかにもって感じですね。(^^)

 M3はアコースティックな曲です。このあたりは、ダン・フォーゲルバーグとかを彷彿させる、アメリカン〜A.O.R.風の曲ですね。でも、ギターのバッキングにはちょこっとビートルズが出てきますし、美しい曲ですよ。M4は、ピアノのフレーズに導かれて始まるミッド・テンポの曲です。完全にエリック・カルメン=ラズベリーズを彷彿させますね。サビのファルセットとかサビの前の歌い方とか、ホントにエリックが唄えば似合いそうな曲ですね。リリカルなピアノも印象的だし、個人的には一番のお気に入りです。ラストのマイナーとメジャーを行ったり来たりするギター・ソロは、アンディー・パウエルが弾けばきっとハマるだろうな。(^^;ちなみに、M7とM12には、この曲のベーシック・トラックが流用されていると思われます。

 M5は、アメリカン・ポップの王道的な曲ですね。伸び伸びと歌い上げるヴォーカルとコーラスが見事です。M6はどっしりとしたロック・ナンバーです。この曲あたりは、知らない人にチープ・トリックの新曲だと言えば、信じてしまいそうな感じですね。メロディーの作り方(というか、唄い回し方)もチープ・トリック風です。

 M8は、アコースティック・ギターとピアノが印象的なバラードナンバーです。美しいメロディーをシンプルに聴かせる曲ですから、よけいポール・マッカートニー風のメロディーの良さが光っていますね。(^^)(サビの盛り上げ方には、ちょこっとジョン・レノンが顔を出しますけどね。)と思いきや、M9では、ジョン=ビートルズが出てきましたよ〜。(^^)レズリー風のギターのアルペジオも、ギター・ソロも後期ビートルズ風です。

 M10では、またまたラズベリーズ風のロックン・ロールの再来です。メロディーもそれっぽく聴こえますし、なによりもヴォーカルのシャウトが、いかにもエリック風ですよ。(^^)M11もエリック=ラズベリーズ風の趣のある曲です。

 M13は、アコギのイントロが印象的な曲ですね。ギターのアルペジオに乗って、繊細なメロディーがバツグンのコーラス・ワークで唄われていきます。ホントに美しい曲ですね。ヴァンとトミーがお互いをいかに認め合っているのかがわかる曲です。M14は、ポップなナンバーです。イントロのハーモニカがビートルズ(ラヴ・ミー・ドゥー)風ですし、ギターの3連の入れ方やベースライン、ミドル8でのカッティングなどなど、隅々からビートルズの匂いがぷんぷんしてきます。(^^)

 ラストのM15は、トミーの持つ(ということですが(^^;)A.O.R.風味が表に出た曲ですね。ギター・サウンドはビートルズなのだけど、メロディーや歌い方がA.O.R.っぽくなっているので、そう聴こえるのだと思いますけどね。ラストの曲にふさわしく、エモーショナルな歌を引き継いだギター・ソロでアルバムは終わっていくのです。

 ということで、トミーとヴァンの作るポップで美しいメロディーを、バンドならではでの活き活きとしたアレンジで聴かせてくれるアルバムだと思います。全体を通して、ギターのフレーズやサウンドからは「俺達はビートルズが好きでたまらないんだ」という想いがあふれ出ていますね。二人は、あと2枚のアルバムを作ると言っているそうですが、実に待ち遠しいですよ、ホント。(^^)

 < HAILSTONE HOLIDAY / TOMMY HOEHN & VEN DUREN / JPN / AIRMAIL / AIRCD-019 >


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